静岡市
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
|
静岡市(しずおかし)は、静岡県の中部地区に位置する市。県庁所在地。政令指定都市。
目次 |
[編集] 名称
※呼称の区別については「静岡」のページも参照する事。
現在の静岡市は、2003年4月に当時の静岡市(旧静岡市)と清水市(旧清水市)の新設合併(静清合併〈せいしんがっぺい、せいせいがっぺい〉)によって発足し、2005年4月に政令指定都市となった。
2006年3月31日には蒲原町を編入し、これによって飛地が発生した。これは、同じく庵原郡由比町では新静岡市との合併が議会で否決され、富士川町では合併相手として新静岡市を選ぶ割合が少数派だったためである。ただし、由比町では住民投票で合併賛成派が多数であったので、今後住民発議によって合併審議が再開される可能性がある。
現在の名称については、静清合併の際の合併協議会の多数決により「静岡市」となった。
[編集] 行政
[編集] 行政区
2005年4月1日の政令指定都市移行に伴い、三つの行政区が設置された。
- 葵区(旧静岡市の長田、丸子、国吉田地区を除く東海道線より北の地域と旧清水市楠、鳥坂の各一部※楠は町域で瀬名川3丁目に、鳥坂は東瀬名町および瀬名1丁目に編入されている)
- 駿河区(長田、丸子、国吉田地区と旧静岡市東海道線より南の地域と旧清水市谷田、草薙の各一部※いずれも町域で谷田に編入されている)
- 清水区(旧清水市の全域(楠、鳥坂、谷田、草薙の各一部を除く)、旧蒲原町の全域)
- 歩道橋の表記の変更
- 静岡市○○→葵区○○、駿河区○○
- 清水市○○→清水 ○○(市を削除)→清水区○○
- 蒲原町○○→清水区蒲原 ○○
[編集] 市庁舎
地方自治法第4条第1項の規定に基づく市の事務所の位置は、現在では暫定的に静岡庁舎の位置となっているが、規則で定める日の翌日(新庁舎完成後)より「静岡市葵区長沼663番地の9」となる。
- 静岡庁舎・葵区役所 〒420-8602 静岡市葵区追手町5番1号 代表番号:054-254-2111
- 葵区役所井川支所 〒428-0504 静岡市葵区井川656番地の2 代表番号:054-260-2211
- 駿河区役所 〒422-8550 静岡市駿河区南八幡町10番40号 代表番号:054-202-5811
- 駿河区役所長田支所 〒421-0132 静岡市駿河区上川原13番1号 代表番号:054-259-5522
- 清水庁舎・清水区役所 〒424-8701 静岡市清水区旭町6番8号 代表番号:0543-54-2111
- 清水区役所蒲原支所 〒421-3211 静岡市清水区蒲原新田2丁目16番8号 代表番号:0543-85-3111
[編集] 都市基盤の整備
- 静岡駅周辺整備
- 市の玄関口として再開発を進める。駅南口(サウスポット静岡、エスパティオ)、御幸町(ペガサート)、紺屋町再開発事業。
- 東静岡新都市拠点整備
- 静岡駅から約3キロ東に位置する東静岡駅周辺地区。第三次都市再生緊急整備地域。
- 将来は東静岡地区に市庁舎・中枢機能の移転が予定されており、実現後は静岡・清水とともに第三の都心として更なる発展が見込まれる。
- 清水駅東口(清水港側)の整備
- 清水駅西口再開発(再開発ビル建設、バスターミナル整備)
- 清水区港町再開発「ミナト・ミライ・プロジェクト」(キララシティ)
- 清水港日の出ふ頭の整備(浪漫館、エスパルスドリームプラザなど)
[編集] 福祉・医療
- 城東保健福祉エリア(葵区)
- (保健所、急病センター、保健福祉センター、心身障害者デイサービスセンター、いこいの家)
[編集] 分区について
政令指定都市移行直後、小嶋市長は都市の発展と共に行政区が増えることも示唆したが、現状では難しいとの判断で凍結。市議会の中では長田区、日本平区等の提案がある。
[編集] 平成に入ってからの静岡市の合併の経過
- 1991(平成3)年 静岡市(当時)、清水市、島田市、焼津市、藤枝市、富士川町、蒲原町、由比町、岡部町、大井川町の5市5町で、政令指定都市研究会を設置し、研究調査を行った。
- 1998(平成10)年 静岡市と清水市、合併協議会設置。
- 2003(平成15)年 静岡市と清水市が合併して現在の静岡市が誕生
- 2004(平成16)年 蒲原町、由比町とそれぞれ合併協議会を設置
- 2006(平成18)年 蒲原町と合併
[編集] 政治
[編集] 市政
- 現在の市長は小嶋善吉。旧静岡市長であり、2003年合併に伴う市長選により選出された。
- 市議会議員は、合併に伴う在任特例で2004年度末まで旧両市の議員がそのまま務めていた。その際は71名だったが、現在(2005年3月改選・2006年5月蒲原地区編入に伴う増員1)は定数54。
- 会派別議員数
会派名 | 葵区 | 駿河区 | 清水区 | 計 |
---|---|---|---|---|
計 | 19 | 14 | 19 | 52 |
静政会 | 7 | 6 | 8 | 21 |
自由民主党静岡市議会議員団 | 1 | 5 | 5 | 11 |
公明党静岡市議会 | 2 | 2 | 3 | 7 |
日本共産党静岡市議会議員団 | 2 | 1 | 2 | 5 |
民主・市民会議 | 1 | 0 | 1 | 2 |
無所属 | 6 | 0 | 0 | 6 |
欠員(計には含まない) | 1 | 1 | 0 | 2 |
[編集] 県政
- 静岡県議会議員 (定数78 2003年4月選挙 任期4年)
- 葵区:6人 会派別内訳(自由民主党 2、公明党静岡県議団 1、日本共産党静岡県議会議員団 1、無所属 2)
- 駿河区:4人 会派別内訳(自由民主党 2、公明党静岡県議団 1、民主党・無所属クラブ 1)
- 清水区:5人 会派別内訳(自由民主党 2、平成21 1、公明党静岡県議団 1、日本共産党静岡県議会議員団 1)
[編集] 国政
- 参議院議員 なし
[編集] 地勢
静岡県の東西のほぼ中央、東京都区部と名古屋市のほぼ中間の太平洋ベルト地帯上に位置し、範囲は駿河湾から赤石山脈(南アルプス)まで南北に広がる。2003年4月の旧静岡市と旧清水市との合併でいわき市を抜き、2005年2月に高山市が周辺9町村と合併するまで、日本一広い面積を持つ市であった。
現在では、高山市、浜松市、日光市、北見市に次いで、全国で5番目に広い市で、政令指定都市の中では最大の面積を持つ市となっている。南北に静岡県を貫いており、東海道ルートで長距離移動する際、本市を横切らずに東西に移動する事は不可能である。
[編集] 基本データ
- 人口集中地区面積:98.8km2
- 都市計画区域面積:223.0km2
- 市街化区域面積:99.2km2
[編集] 隣接する市町村
[編集] 自然地理
富士山を望む日本平などの景勝地や、温暖な気候でも知られる。三方を山に囲まれ、南は駿河湾に接している。市域面積の10%未満しかない平野部に人口の約98%が集中しており、残り市域の大半は非可住の山林である。糸魚川静岡構造線上に位置しており、急峻な山や急流が目立つ。
又、駿河トラフに近いために、南関東と同様に大地震の危険性が指摘されており、防災にも力が入れられている。
- 山:間ノ岳、塩見岳、荒川岳(悪沢岳)、赤石岳、聖岳、光岳、山伏(やんぶし)、大無間山、満観峠、真富士山、十枚山、竜爪山、賤機山、谷津山、八幡山、有度山(日本平)、梶原山、薩埵山(薩埵峠)、浜石岳、大丸山、大平山
- 川:大井川(上流)、安倍川、藁科川、丸子川、大谷川、長尾川、富士川、興津川、巴川、大沢川、庵原川、山切川、中河内川、大橋川、大谷川放水路、
- 湖:井川湖、畑薙湖(畑薙第一ダム湖)、麻機沼(麻機遊水地)、鯨ヶ池、有東坂池、二ツ池、船越堤、
[編集] 姉妹都市・提携都市
[編集] 姉妹都市
- 海外
- アメリカ合衆国 カリフォルニア州 ストックトン市 - 1959年10月16日、旧清水市と姉妹都市提携。
- アメリカ合衆国 ネブラスカ州 オマハ市 - 1965年4月1日、旧静岡市と姉妹都市提携。
- アメリカ合衆国 インディアナ州 シェルビービル市 - 1989年11月3日、 旧蒲原町と姉妹都市提携。
- フランス カンヌ市 - 1991年11月5日、旧静岡市と姉妹都市提携。
[編集] 友好都市
[編集] 地域間関係
静岡市は、「広大な一個の中で多極型」の構成であり、中心市街地は、駿府城・静岡駅周辺と、清水港・清水駅周辺の二極を中心に形成されている。又、静岡市街地と清水市街地の中間に位置する東静岡駅周辺に、文化施設などを主体とする新市街地(新都心)を建設中であり、行政機関の移転も検討されている。
[編集] 奥安倍・井川
安倍川上流の奥安倍地区(旧梅ヶ島村・大河内村・玉川村。静岡駅から梅ヶ島までは45km)や、大井川上流の旧井川村は、1969年元日に旧静岡市と合併した。
2003年の新静岡市発足で政令指定都市になって以後、奥安倍と井川は、静岡市街地と共に葵区に含まれている。行政機関は、井川は「葵区役所井川支所」という扱いであり、奥安倍に至っては行政機関すら設置されていない。(※一部の手続きは、市中央公民館の各分館で可能である。農協や郵便局などの金融機関は設置されている)安倍奥、奥大井では川に沿った標高の低い所に細く長く集落が点在している程度であり、最も大きい集落である井川本村ですら人口が500人に満たない規模なのでコスト面で行政機関を設置することが難しいのである。
地図を見ると、井川は鉄道が通じている島田・川根本町との交流関係の方が深そうであるが、実際には路線バスや乗用車で静岡市街地へ向かう事が多い。標高1000m超の富士見峠を越える長いワインディング路であるため静岡市街地から井川ダムまで2時間近い所要時間がかかる。近年では長島ダム建設のおかげで大鉄閑蔵駅より大井川下流側の県道が非常によく整備されたため、スーパーマーケットやホームセンター程度の日用品買出しには川根本町、川根町方面へ行くことが若干増えているようである。大井川鉄道井川線は本数も少なく、運賃もバスで静岡市街地に行くより高いので、生活の足としては向いていない。紅葉の時期などハイシーズンは多くの観光客でいっぱいだが、閑散期(特に冬)は殆ど乗客がいない。
梅ヶ島をはじめとする安倍奥地区は、富士川沿いのルートが開かれるまでは駿河と甲州とを結ぶ街道沿いであった。武田信玄がかつて梅が島に金山を開いたことなど、甲州と関係の深い地域でもある。
[編集] 歴史
- 2003年4月1日:静岡市(~2003年3月)と清水市が新設合併し、新市制による静岡市が発足する。新設合併であるため、中核市に再指定される。
- 2005年4月1日:政令指定都市に移行し、葵区、清水区、駿河区が設置された。
- 2005年11月26日:清水区の一部を葵区に編入。
- 2005年12月15日:静岡市議会、「静岡市平和都市宣言」を決議。
- 2006年3月31日:庵原郡蒲原町を編入、清水区の一部となる。
[編集] 産業
- 2004年現在の事業所数は39,237で県内第1位。
- 産業別就業人口比(2004年)は、第一次産業0.1%、第二次産業26.9%、第三次産業73.0%である。
[編集] 第一次産業
葵区郊外の安倍川上流の地区は、日本で緑茶栽培業が興った土地でもある。これ以降、安倍川上流の郊外部では緑茶栽培業が盛んになり、江戸時代には徳川将軍家に献上する御用茶の栽培が行われた。北原白秋作詞の『ちゃっきり節』は、この歴史に因んだご当地ソング(新民謡)である。
又、ワサビ栽培業の発祥地も、奥安倍の有東木(うとうぎ)地区である。
- 農業(太字は本市で開発された品種)
- (本山、やぶきたなど。市内各所で生産される。主な地区としては、葵区藁科地区、清水区両河内地区が、最高品質の緑茶の産地となっている。)
- 石垣イチゴ
- (章姫、静岡11号、紅ほっぺ等。国道150号沿いの駿河区久能地区、清水区駒越地区)
- (主な産地:葵区麻機、清水区興津清見寺町、駿河区小坂など)
- 水産業・遠洋漁業
[編集] 第二次産業
- 製造業
- プラモデル、雛具・雛人形、家具、仏壇、自動車部品、エア・コンディショナー
[編集] 第三次産業
- サービス業:市内の総生産のうち20%超を占める。
[編集] 商業地・商業施設
静岡駅周辺は、大型店と商店街・鉄道駅の間に有効的な回遊性・回廊性を持っており、効率的に集積した構造の商業地区となっている。
参考:旧静岡市中心部のデータ
[編集] 静岡駅周辺の主な繁華街
- 呉服町:静岡県最大の繁華街。地方都市によくあるような閉鎖店鋪が殆ど無く、人通りも非常に多い。
- 紺屋町:静岡駅開業と共に発達した街。直下に小規模ながらも地下街があり、駅に直結している。現在再開発中。
- 七間町:映画館や衣料品店などが集積している。石畳と並木の洗練された街路と路面店が特徴的である。
- 両替町:静岡県最大の歓楽街で、飲食店街。銀座の発祥地として有名である。
- 人宿町:両替町よりも落ち着いた雰囲気の飲食店が多い。衣料品、雑貨店なども増えている。
- 追手町:官庁街。市庁舎や裁判所(地方裁判所、家庭裁判所)などが置かれている。1934年に建てられた静岡市役所本庁舎(現在の静岡庁舎本館)は、全国でも珍しいドーム型屋根を持っており、空襲を間一髪で免れた。
- 金座町:江戸時代に駿府金座があった所。現在は日銀静岡支店など、金融機関が多く集まっている。
- 伝馬町:江戸時代の府中宿があった所。一帯には現在もビジネスホテルが多い。近年市街地再開発事業により再開発ビルが建ち、若者向けの店が集まり再び活気を取り戻している。若者が最も多く集まる一角であり、非常に活気がある。
- 鷹匠・駿府町:表通りは昔ながらの商店街、裏手の住宅街には若者向けの衣料品店などが点在。
- 南町:静岡駅南口。昔は鉄道の引き込み線などがある寂しい地区だったが、市街地再開発事業によりオフィス街として開発が進んでいる。ホテルや個性的な飲食店が多い。
[編集] 静岡駅周辺の主な商業施設
[編集] 葵区(除静岡駅周辺)の商業施設
- エスポット静岡東店
- エスポット静岡千代田店
- カインズホーム静岡羽鳥店
- セイフー静岡城北店
- カーマホームセンター静岡柳町店
[編集] 駿河区の商業施設
[編集] 清水駅周辺の主な繁華街
- 真砂町:駅前銀座商店街
- 銀座:清水銀座商店街
- 旭町・巴町:古くからの飲食店街。港町清水の象徴的地域。
- さつき通り
[編集] 清水区の商業施設
- ジャスコ清水店
- 西友清水店
- エスパルスドリームプラザ
- クレッセ静岡
(ジャンボエンチョー清水鳥坂店)
- ユーストア エスポット清水店
- ジャンボエンチョー清水店
- マックスバリュ清水興津店
- マックスバリュ清水三保店
- イオンタウン新蒲原駅前店
[編集] 本社を置く主な企業
- 金融
- 小売業・サービス業
- 葵区
- 駿河区
- 江戸沢(和食レストラン)
- ディナーサービス・コーポレーション(惣菜宅配)
- ヤマシタコーポレーション(福祉用具、寝具リース)
- 太陽建機レンタル(総合建設機械レンタル業)
- レント(産業機械器具、オフィス用品レンタル・レンタカー)
- アウトソーシング(生産請負業務)
- 建設業
- 木内建設(総合建設。駿河区)
- 製造業
- 駿河区
- 清水区
- インフラ・情報
- 静岡ガス(都市ガス、駿河区)
- ビック東海(ソフトウエア開発、通信サービス、葵区)
- TOKAI(ガス、不動産、情報処理、葵区)
- フレームワークス(ソフトウエア開発、駿河区)
- ナルテック(コンピュータ周辺機器開発、清水区)
- 運輸・流通
- 報道・出版・印刷
- 静岡新聞社(日刊紙。駿河区)
- 建通新聞社(建設専門紙。駿河区)
- しずおかオンライン(静岡県に関する情報本の出版。駿河区)
[編集] 本社以外の拠点施設を置く主な企業
- バンダイ(葵区長沼)(バンダイホビーセンター(プラモデル部門の生産拠点))
- 三菱電機(駿河区小鹿)(静岡製作所(エアコンの開発・生産拠点))
- 巴川製紙所(駿河区用宗・清水区入江)(静岡事業所・清水事業所(主力工場・開発拠点))
- 小糸製作所(清水区北脇)(静岡工場(主力工場・開発拠点))
- 日本軽金属(清水区三保・蒲原)(清水工場・蒲原製造所(日本唯一のアルミニウム精錬所)
- JFEエンジニアリング(清水区三保)(清水製作所)
- クミアイ化学工業(清水区渋川)(清水工場・化学研究所(主力工場・開発拠点))
- J-オイルミルズ(清水区新港町)(静岡事業所。旧・豊年製油)
- アルバイトタイムス(発祥は駿河区。求人情報誌の発行)
- 明治乳業(駿河区。牛乳、デザート等の製造)
- 焼津水産化学工業 (駿河区南町)(静岡本部。開発部門以外の本社機能を集約。登記上の本社は焼津市)
- ザ・サードプラネット (駿河区中田)(アミューズメント施設の開発、運営)
[編集] 食文化
料理の味付けは、関東風に近いが、若干甘めである。品の良い味付けは全国的にも通用し、グルメ都市とも言える。
- 静岡市の地方食の代表格の一つである。特徴としては牛すじでとった黒いだし、具が一つずつ串に刺してある、黒はんぺん(はんべとも呼ぶ)が入っている、青海苔や削り粉をかけるといったようなものがある。
- 葵区の青葉横丁・青葉おでん街を初めとして、市内ではおでんは飲み屋や料理屋だけでなく、駄菓子屋や甘味処などでも食べる事ができる。そういった駄菓子屋や甘味処は、昭和の頃と比べて一時期激減したが、最近では静岡おでんが取り上げられるようになってからは、再び増えつつある。また、近年では首都圏でも静岡おでんを扱う店も増えている。酒造メーカーキリンのコマーシャルに取り上げられたり、それにタイアップして紀文から黒はんぺんが発売(大手メーカーで静岡の黒はんぺんが全国発売されるのは初の試み)されるなど、全国へ向けた広がりをみせている。
また、これにともなって大手コンビニチェーンが展開するおでんの具材に黒はんぺんが採用されるようになった(こちらは静岡おでんではない)。
- おでんと並んで伝統的な居酒屋料理の代表格である。代表的な具材としては黒はんぺんやじゃがいも、ししとうなどの野菜などが用いられる。前述の青葉横町・青葉おでん街などでは、串に刺した具材を目の前で揚げたフライを供してくれる。串カツのように熱々のフライをソースに浸して食べるのが流儀である(ただし古くからの店では愛知風に、ソースの入った醤油差しをカウンターに置く店もある)。
- 静岡市は統計上餃子の消費量が高水準なため「隠れた餃子王国」と呼ばれている。過去に餃子の一人当たり消費量が日本一になった年もあった。しかし、市民にはさほど認知されていない。今では餃子を町興しにしようという動きもあるが、宇都宮市や浜松市程に活発ではない。
- 明治初期に旧幕臣が江戸から大量移住してきた影響か蕎麦好きが多く、人口の割に蕎麦屋が多い。つゆは江戸風よりも味醂を利かせ甘め。冷やしのおろしそばが特に好まれる。「蕎麦処 戸隠そば」(清閑町に本店、呉服町に支店を出す)の「磯おろし」が有名。
- 1963年(昭和38年)に駿府公園内に開設された静岡県立静岡児童会館(後に静岡市に移管され、静岡市立児童会館となる)の隣接地には立ち食いそば店があり、立地条件も良かったことから長期間に渡って営業した。2003年(平成15年)に児童会館が閉館・撤去されたことによりこの店も閉店したが、特に静岡県中部地方で立ち食いそば・うどん店が街中で一般的になったことに対して、この店が果たした役割は大きい。
- 清水港・用宗漁港・蒲原漁港、また焼津漁港・由比漁港・大井川漁港にも近いため、豊富な海産物に恵まれており、全域で魚介類の消費量も多い。清水港や焼津港は遠洋まぐろの水揚げが国内トップクラスであり、水深の深い駿河湾では桜海老やしらす、タカアシ蟹、その他白身の地魚が豊富に獲れる。葵区静岡駅前や駿河区の海岸部、清水区に魚を出す料理屋や居酒屋が多い。
- 本地域の家庭で一般的に食べられているお雑煮は角餅・醤油仕立て・煮餅であり、関東風の角餅・醤油仕立て・焼餅、関西風の丸餅・味噌仕立て・煮餅のいずれとも異なる。
- 静岡のとろろ汁は「自然薯(じねんじょ)」を摩り下ろして「だし味噌汁」で溶いて麦飯にかけるというもの。安倍川を挟んで静岡市街の対岸にある山間の町・丸子(まりこ=旧丸子宿)は、昔ながらの「とろろ汁」を出すことで知られる。丁子屋は1598年(慶長元年)開業の老舗。歌川広重の「東海道五十三次」、十返舎一九の東海道中膝栗毛に登場する「丸子宿の茶屋」とされる。
[編集] 交通
[編集] 鉄道
- 中心駅:静岡駅
- 東海旅客鉄道(JR東海)
- 静岡清水線:新静岡駅 - 日吉町駅 - 音羽町駅 - 春日町駅 - 柚木駅 - 長沼駅 - 古庄駅 - 県総合運動場駅 - 県立美術館前駅 - 草薙駅 - 御門台駅 - 狐ヶ崎駅 - 桜橋駅 - 入江岡駅 - 新清水駅
[編集] バス・索道
- 路線バス しずてつジャストラインのバスが市内交通の殆どを担っている。ただし、旧蒲原町には富士市から富士急静岡バス、富士宮市から山交タウンコーチも路線を延ばす。いずれも後乗り前降り方式で、しずてつジャストラインバスは料金支払いにプリペイドカードのパサールカードとLuLuCa(後者は一部路線から順次導入)が使用できる。乗車カードの他地域との相互利用についてはしずてつジャストラインバスでPiTaPa、富士急静岡バスでPASMOの導入が検討されている。
- エアポートリムジン
- しずてつジャストライン(セントレア中部国際空港行き)
- 日本平自動車(成田・羽田空港行き)(2006年11月現在運休中)
- 東京行き高速バス
- 索道
- 日本平ロープウェイ(静岡鉄道)
[編集] 道路
- 一般国道
※1号線(バイパス、現道共に)、52号線は市内全て指定区間(国土交通省直轄管理)、その他は非指定区間(静岡市が管理)である。 例外的に焼津市とを結ぶ国道150号新日本坂トンネルのみ、静岡市内部分についても静岡県が管理している(トンネル設備の管理を市境で区切ることは物理的に不可能なので県が一元的に管理している)。
- 高速道路
※静岡IC-焼津IC間は県内他区間に比べて日平均2万台程度交通量が多く、片側3車線に改築された。現在、尾羽JCT-清水IC間でも3車線化工事中。
- 第二東名高速道路(正式路線名称第二東海自動車道、建設中、IC・JCT名は全て仮称)
- 静岡IC - 吉原JCT - 清水IC
- 第二東海自動車道清水連絡路(東名と第二東名、中部横断道を繋ぐ渡り線、建設中、IC・JCT名は全て仮称)
- 尾羽JCT - 伊佐布IC - 吉原JCT
- 中部横断自動車道(整備中、JCT名は仮称)
- その他高規格道路
[編集] 港湾
- 清水港(清水区):全国の特定重要港湾・中核国際港湾の中でも指定特定重要港湾・中枢国際港湾に次ぐ地位に位置する国際貿易の拠点。日本有数の水揚量を誇る遠洋漁業基地でもある。日本三大美港の一つ。富士山の眺望を求めるクルーズ客船の寄港も多い。
- 用宗漁港(駿河区):シラスの水揚げが盛ん。又、釣り船やマリンスポーツの拠点ともなっており、港内にはプレジャーボートの係留施設が整備されている。
- 蒲原漁港(清水区):桜海老の水揚げが盛ん。
[編集] 空港
- 公共用へリポートとして葵区諏訪に静岡ヘリポートが存在する。他空港等との定期便はない。
- 航空法上の飛行場ではないが、清水区三保に三保場外離着陸場(三保飛行場)、清水区蒲原に富士川場外離着陸場(富士川滑空場)が存在し、主にジェネラルアビエーション(一般航空)に利用されている。
- 現在、県内の牧之原市・島田市で静岡空港が建設中である(2009年3月開港予定)。計画では静岡市から自家用車で片道約40分で結ばれる予定。
- 現状では静岡市との往来に定期航空便を利用する場合は羽田空港、成田国際空港、中部国際空港、県営名古屋空港のいずれかを利用することが多い。
[編集] 観光
[編集] 景勝地
標高3000m以上の山岳地帯から駿河湾岸に至る起伏に富んだ地形のため、市内には多くの景勝地がある。
- 薩埵(さった)峠(清水区)
- 大崩海岸(駿河区)
- 賤機山(葵区)
- 竜爪山(葵区)
- 静岡県庁別館(街中の展望スポット。葵区)
[編集] 名所旧跡
古来より東海道の要衝であったので、東海道を往来した人々にまつわる名所旧跡が多い。
静岡市の大半は、かつて幕領であった事から徳川家ゆかりの名所旧跡が多く、特に水戸市と対比される事が多い。
[編集] 葵区
- 中心部
- 静岡浅間神社(徳川家康が築造。本社は富士宮市)
- 駿府城址(徳川家康銅像、家康手植ミカン、復元された駿府城巽櫓・東御門 他)
- 徳川慶喜旧居跡(紺屋町(現浮月楼)、西草深町の2ヶ所)、西郷・山岡会見場跡
- 山田長政生家跡
- 臨済寺(徳川家康が幼少期を過ごした寺)
- 宝台院
- 安倍川以西
[編集] 駿河区
- 静岡駅南・有度山周辺
- 安倍川以西
[編集] 清水区
- 中心部
- 三保
- 清見寺(清見寺垣、朝鮮通信使関係文物他。)
- 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所カンキツ研究興津拠点(旧農商務省農事試験場園芸部)
- 小島
- 蒲原城跡
- 御殿山(桜の名所)
[編集] 温泉
山間部の奥安倍には多くの温泉がある。小規模なものが多いが、中には歴史のある温泉もある。
|
|
[編集] 名産品
[編集] イベント
[編集] 施設[編集] 文化施設[編集] 図書館
[編集] 美術館
[編集] 博物館(登録博物館以外の博物館類似施設を含む)
[編集] 動物園
[編集] 水族館
[編集] 産業展示・見本市施設
[編集] コンサートホール・コンベンション施設・会議場
[編集] 主な公園
[編集] その他の施設
[編集] 娯楽[編集] サッカーJ1清水エスパルスのホームタウンであり、町田市や旧浦和市などと列んで「サッカー王国」として有名である。 高校サッカー界では、市立清水商業、静岡学園、清水東、東海大翔洋が、静岡市に限らず静岡県の強豪の中の一つであり、全国大会での優勝実績もある。また、常葉橘や静岡北など、近年実力をつけてきた強豪も現れてきている。 しかし、近年では、サッカーの注目度が上がるに連れて、高校全体のサッカーのレベルが上がっており、全国大会のタイトルからは見放されている。これは、静岡県中部地区以外の高校の抬頭や、クラブユースチームへの人材の分散も要因の一つである。 個々のテクニックレベルはかなり高いものがあり、Jリーグや日本代表に多くの選手を輩出している。少年団から高校期に至るまでの育成プログラムが非常に発達しており、現在でも外の地方から視察に訪れるサッカー指導者が多い。 [編集] 野球横浜が人気があるのは、大洋時代に静岡草薙球場で春季キャンプを行っていたことや、市内出身の山下大輔元選手・監督(現東北楽天ゴールデンイーグルス編成本部長)が活躍したことが理由である。 現在でも横浜主催の公式戦、交流戦が年2試合程度行われており、また近年では読売ジャイアンツや阪神タイガースなどの比較的人気の高い対戦カードを行うようになってきている。 また、毎年11月にはパリーグ東西対抗も静岡草薙球場で行われていた(2006年に終了)こともあり、パリーグの人気も他の地域に比べて高い。 静岡草薙球場はかつて日米野球が行われたことがあり、沢村栄治がベーブ・ルースらアメリカチーム相手に9三振を獲ったというエピソードがある。その功績を称え、球場ゲート前にその対戦を再現した銅像が建っている。 高校野球では静岡商業高校のセンバツ優勝や、静岡高校の選手権準優勝などがある。 清水、静岡、藤枝といった静岡県中部では、先進性のあるものに人気が集まりやすく、Jリーグが始める以前はスポーツで良い人材がサッカーに流れていた。しかし、元々は野球人気も高い地域であり、静岡県中部の高校が西部や東部よりも甲子園に行くことが多くなっている。 [編集] その他のスポーツ
[編集] スポーツ施設・屋外レジャー施設[編集] 総合スポーツ施設
[編集] 野球場
[編集] テニス場
[編集] スキー場
[編集] プール
[編集] 海水浴場
[編集] キャンプ場
[編集] 体育館
[編集] 多目的グラウンド
[編集] マスメディア静岡県内を放送エリアとする民間放送(地上系一般放送)の本社があるほか、ケーブルテレビ局、コミュニティFM局がある。 [編集] テレビ放送
[編集] ラジオ放送
[編集] ケーブルテレビ放送[編集] 新聞
[編集] コミュニティー誌・情報誌
[編集] 主な学校[編集] 大学・短期大学
[編集] 専門学校
[編集] 高等学校
[編集] 高等専修学校[編集] 小・中学校[編集] 特殊教育学校
[編集] 各種学校[編集] その他教育関連[編集] 作品[編集] 漫画[編集] テレビドラマ[編集] 小説[編集] 映画撮影地[編集] その他
[編集] 市外局番固定電話の市外局番は、旧静岡市(葵区と駿河区)が054(200~299,600~699,900~999)、清水区が0543(20~99)と、同一市内でも2つの市外局番があり単位料金区域(MA)も054は静岡MA、0543は清水MAと市外局番ごとに異なるため旧静岡市(葵区と駿河区)と清水区の相互間は市外通話となっている。 このため、2007年2月1日から市外局番を054に統一、同時に清水MAは静岡MAに編入され、旧静岡市と清水区相互間は同一MAとなるため、ようやく市内通話となる。これにより、清水から藤枝までが一挙に同一市内局番となる。なお、藤枝MAに当たる0546は、1990年9月9日に静岡MAに編入され、旧静岡市(0542)とともに054になった。
[編集] 旧静岡市
この項目では、2003年3月までの静岡市に該当する事柄について述べる。 静岡市 (-2003年3月31日)は、静岡県の中部に位置する市。2003年4月1日に、清水市との新設合併により、新静岡市 (2003年4月1日-)の一部となった。2005年4月以降は、葵区と駿河区に分割されている。いわゆる旧静岡市である。 [編集] 合併前後での違い現在の静岡市(新静岡市)は新設合併によって設置された自治体であり、それ以前に存在した静岡市(旧静岡市)は廃止されている。新静岡市(2003年4月以降)と旧静岡市(2003年3月まで)は同名別人の自治体であり、国勢調査などのデータは、2003年4月の合併前と合併後とでは、全くの別物となっている。 旧静岡市の市役所本庁舎の一部は、現在では葵区役所となっている。又、旧静岡市の市章は、葵の葉の窪んだ部分に「岡」の字を入れた物である。マスコットキャラクターは「スンピー」。 郡においては、旧静岡市は東部の瀬名を除き、安倍郡に属しており、「安倍川」などに郡名が残っている。 また、1896年(明治29年)以前は一部が有度郡に属しており、これも「有度山」などの地名に郡名を残している。 [編集] 概要日本平の西麓に位置し、安倍川に沿う都市である。戦国時代には徳川家康の城下町であった為、東京都への志向が強く見られる。登呂遺跡や駿府城に象徴されるように、古くから歴史の表舞台に度々登場した都市の一つでもある。 県庁所在地なので、中心部は小売業が中心の商業地区となっている。郊外には、苺や緑茶の畑や、プラモデルの工場が多く見られる。 「大御所・家康の城下町」であったためか、清水や藤枝といった周辺の都市や、血縁関係の都市である東京とは対照的に、「内側志向」の住民気質が垣間見える。 土産物としては、安倍川餅や駿河竹千筋細工が有名である。 [編集] 歴代市長
[編集] 姉妹都市
[編集] 歴史旧静岡市の中心部は駿河国の国府所在地であり、府中や駿府とも呼ばれた。安倍郡に属した事から「安倍の市」が開かれ、その時代から駿河国の中心地として盛えた。このため、旧静岡市は、政治都市・行政都市という色が今でも濃い。 [編集] 畿内政権の時代(特徴:中央集権国家での地方の中都市。山陽道が大動脈の時代)
[編集] 幕府の時代(特徴:多数の戦国武将の本拠地。東海道が大動脈の時代)
[編集] 東京政権の時代(特徴:中央集権国家での地方の中都市。東海道が大動脈の時代)
[編集] 自然地理安倍川の上流域から下流域までを市域に含む。狭義では、市街地と郊外に当たる安倍川下流域を指す場合も多い。又、糸魚川静岡構造線(親不知~諏訪湖~安倍川)の南端に当たるので、太平洋側では、旧静岡市を境にして、東側と西側で地質構造が変わることになる。 (※ 観光地については、「#観光」の葵区と駿河区の欄を参照する事。) [編集] 交通
※ 道路元標:静岡駅北口交差点 [編集] 旧静岡市を舞台とした作品[編集] 旧静岡市出身の有名人[編集] 歴史的人物[編集] 政財界
[編集] 学術
[編集] 作家・芸術家[編集] 芸能人
[編集] スポーツ選手
[編集] 関連項目[編集] 外部リンク
|
カテゴリ: 分割依頼 | 一部転記 | 書きかけの節のある項目 | 静岡県の市町村 | 静岡県の市町村 (廃止) | 静岡市 | 城下町 | 都道府県庁所在地 | 政令指定都市