静岡県
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目次 |
[編集] 概要
令制国の伊豆国、駿河国、遠江国の3国に相当する。このため、東西に広大な県となっている。
名目上の行政区分では、東日本の南西端、中部地方、東海地方、広域関東圏の南西端として扱われている。
しかし、糸魚川静岡構造線を挟んで東側と西側に広い面積を占めているため、行政やその他諸々の区分では、これらとは違う区分に属する事もある。
とりわけ、関東地方と中部地方の両方に扱われる事がある。これは、福井県が北陸地方と近畿地方の両方に扱われる事と似ている。
[編集] 地理
安倍川が、糸魚川静岡構造線の南端に当たる。従って、地質構造は、安倍川を境にして、東側と西側で全く異なっている。
気候は典型的な太平洋側気候で温暖。平野部では降雪も少ない。
北部には富士山や赤石山脈といった三千メートル級の山々がそびえ、ここから幾つか河川が流れている。東部は火山が多く、西部には台地が見られる。
[編集] 地形
- 主な山岳
- 主な台地
- 主な半島
- 主な海岸域
- 主な湖沼
- 主な河川
- 隣接都道府県
[編集] 静岡県の分類
[編集] 全域を一括する場合
- 静岡県は、歴史的経緯や人口・面積の比率を勘案して、東日本に分類される事が多い。しかし、日本経済の重心が関東地方に偏っている事から、特に経済分野で相対的に弱小な西日本を補完するため西日本に分類される事もある。
- 西日本の例:NTT分割、Jリーグオールスターサッカー。
- 静岡県は、中部圏知事会議と関東地方知事会の両方に所属している。中央省庁や民間企業の管轄も中部地方とするものと関東地方とするものが混在している。
- 中部地方(東海地方)の例:衆議院比例区(東海ブロック)、地方運輸局(中部運輸局)、インターハイ(東海大会)、NHK(東海・北陸地方)、JAF(中部・東海エリア)、NTTドコモ(NTTドコモ東海)、財務省東海財務局、国土交通省、総務省の各出先機関
- 関東地方の例:高等裁判所(東京高等裁判所)、高等検察庁(東京高等検察庁)、管区警察局(関東管区警察局)、地方農政局(関東農政局)、経済産業局(関東経済産業局)、海上保安庁(第三管区海上保安本部)、中日本高速道路(横浜支社)など。
- 法務省、警察庁、防衛庁、農林水産省、経済産業省の関連・外郭団体の類も、基本的に静岡県は関東(広域)圏の枠組みに入る(除一部)。
[編集] 県を分割する場合
- 大井川で分割
- 大井川で分割して、大井川以東を東日本や関東地方として、大井川以西を西日本や中部地方(東海地方)とする場合がある。
- 安倍川で分割
- 糸魚川静岡構造線に則って、安倍川以東を静岡県東部と見なす場合がある。
- 安倍川以東の例:フジテレビの静岡県東部地図
- 富士川で分割
- 富士川で分割して、富士川以東を東日本や関東地方として、富士川以西を西日本や中部地方(東海地方)とする場合がある。
- 富士川以東の例:東京電力、日立コンシューマ・マーケティング。
- 富士川以西の例:中部電力、中日新聞東海本社。
[編集] その他のエリア区分例
静岡県全域を関東に入れる企業もあれば、静岡県全域を中部(東海)に入れる企業もある。更には、特定の川で静岡県を分割する企業や、大井川以西のみを中部(東海)とする企業もあるなど、エリア区分は各社ごとに異なる。
それぞれの企業や監督官庁の管轄による場合もあるが、基本的に静岡県が地域分類される場合、大まかに分けて下記の4分類のいずれかが見られる。
- 中部(東海)
- 比較的よく見かける分類である。
- 関東
- 次に多いのがこの分類である。又、地理的同質性を考慮して、大井川以西(県西部)のみを「中部(東海)」として、大井川以東を「関東」とする例も、最近では見受けられる。
- 神静(相駿。神奈川県と静岡県)
- 日本ビクター、ホシザキ電機(大井川以東のみ)、ダイア建設、大京、五洋建設、アサヒビールなど、神奈川県全域と静岡県全域を一緒にするエリア区分も少数ながら存在する。この枠組みでは、横浜市を業務拠点として、静岡県はその管轄下となるケースが多い。
- なお、コカ・コーラセントラルジャパンは、山梨県・神奈川県・静岡県の3県全域(旧・富士コカ・コーラボトリング営業エリア)を富士地区統括としている。
- 静岡県
- 日本金融新聞社のように、首都圏や名古屋圏とも別にして、静岡県だけを単独のエリアとする企業も存在する。尚、ユニーのように、静岡県全域と山梨県で「静岡ブロック」「山静(甲静)ブロック」とする企業も存在する。
[編集] 自然公園
- 天竜奥三河国定公園
- 日本平県立自然公園、奥大井県立自然公園、御前崎遠州灘県立自然公園、浜名湖県立自然公園
[編集] プレート
伊豆半島は、本土の中で唯一フィリピン海プレート上にある。プレート境界上に富士山が形成されている。
[編集] 歴史
※各地域ごとの歴史は「伊豆国」「駿河国」「遠江国」を参照すること。
[編集] 原始・古代
[編集] 旧石器時代
1960年-62年、静岡県西部の浜北市根堅(現浜松市根堅)において、約1万4000年前に生息の浜北人の人骨が発見される。2002年9月、科学的な測定法で確認された。
[編集] 縄文時代
1958年-60年、静岡県西部の三ヶ日町只木(現浜松市三ヶ日町只木)で約7500~9500年前に生息の三ヶ日人の住んでいた遺跡が発見されている。
[編集] 弥生時代
静岡市駿河区登呂で、弥生時代の水田、住居跡などが発見されている(登呂遺跡)。
[編集] 古墳時代
大化の改新以前、多くの国に分かれて、地方の豪族国造が地方を治めていたと言われている。
- 珠流河国(富士川下流、富士市沼津市裾野市)
- 廬原国(静岡市平野部周辺)
- 素賀国(掛川市付近)
- 久努国(袋井市磐田市の中間)
- 遠淡海国(浜松市周辺)
- 伊豆国
- (キクガワノ国(菊川市付近))
- (クドソガノ国(袋井市付近))
- (イワタノ国(磐田市付近))
注釈;上記の出典は、偽書説のある平安時代に成立したという先代旧事本紀(国造本紀)からのもので、以前静岡県の公式HPにも掲載されていたが、現在は削除されている。HP検索では見ることが出来る。また、静岡県賀茂地域支援局ホームページでも、大化の改新以前の国造制度について記載されているが、その出典となる先代旧事本紀には偽書説があることを触れている。先代旧事本紀成立以前の古事記や日本書紀にも、一部だが国造は記載されているが、実態が不明である。また、木簡にも国造が記載されているものがあるが、すべて大化の改新以降のもののため、大化以前の実態は不明。 (注)『先代旧事本紀』(※3)先代旧事本紀』は、序文と本文の間に矛盾があるとこなどから、偽書ではないかとの説もある。
[編集] ヤマトタケル伝説
蝦夷征伐に赴いた時、駿河国でだまし討ちに合う。そのとき草薙剣で草をなぎ払って難を逃れたと言う伝承がある。その地を草薙(静岡市清水区草薙)と呼んだ。また、賊を焼き払った野原を焼津(焼津市)と呼んだという。
[編集] 奈良・平安時代
律令制が整うに従って静岡県内に有った国々は、遠江国、駿河国、伊豆国の3つの令制国に整備されていく。伊豆は流刑地の一つになっていた。
一方、駿河には藤原南家の末裔の多くが住み着き土着したようである。
[編集] 中世
伊豆に流された源頼朝がその地の武将北条時政と親しくなり、北条政子と結婚する。治承四年(1180)兵を挙げ、その後(1192年)鎌倉幕府を起こした。
南北朝時代に入ると守護大名として、今川氏が駿河に入った。14世紀後半にはいると、遠江の守護職も兼ねた。
今川氏親の代に入ると、北条早雲らの力によって、一族の抗争を終わらせ戦国大名への道を歩むことになる。また、応仁の乱の後散逸した貴族達が多く逗留した。一方北条早雲は、伊豆の堀越公方を攻め滅ぼし、それを足がかりに関東支配へ乗り出す。
駿河、遠江、三河を支配した今川義元が、桶狭間の戦いで織田信長に殺されると、今川氏は弱体化し、三河の徳川家康と甲斐の武田信玄によって領土を切り取られてしまう。家康は浜松城を建築し、そこに居住した。武田信玄が死亡し武田勝頼の代になると、一進一退の攻防が続くが、長篠の戦いで敗北を喫すると武田家は勢力を弱め、徳川家康は、三河、遠江、駿河の三国を支配する事になる。本能寺の変で、織田信長が殺されるとそれに乗じて、甲斐、信濃を攻め取り、五カ国を支配する様になる。
その後、豊臣秀吉が北条氏を滅ぼすと、家康は関東に移され、駿河、遠江には、織田家の家臣が入った。
[編集] 近世
豊臣秀吉が死に、徳川家康が江戸幕府を開くと、すぐに秀忠に将軍職を譲り、家康は、駿河府中に駿府城を構えそこで大御所政治を行った。
江戸時代においては、伊豆・駿河・遠江は、天領と小大名・旗本の領土が複雑に入り組んでいる土地であった。
静岡県独自の製茶の技術が発達したのもこの時代である。
[編集] 近・現代
- 1868年(明治元年)5月、駿河の天領・沼津藩・田中藩・小島藩・諸旗本領、遠江の相良藩、横須賀藩、浜松藩、掛川藩、諸旗本領を合併し駿府藩(70万石)を設置、徳川慶喜が入る。同年6月、伊豆国(旧韮山代官領)の地域に韮山県成立。同年9月、旧堀江陣屋(5600石、申告1万6石。今の浜松市舘山寺地区)が堀江藩に昇格。
- 1869年(明治2)県名は、賤機(しずはた)山のシズを採って府中藩から静岡藩に改めた物で、言わば都市名を県名にした物である(藩知事:徳川家達)。
- 1871年8月29日 廃藩置県で、駿河藩に静岡県成立。堀江藩に堀江県成立。同年12月、静岡県のうち、駿河国部分を静岡県に、遠江国部分を浜松県に分割。堀江県は廃止され、浜松県に編入。韮山県は荻野山中県、小田原県と合併して足柄県となる。
- 1876年4月18日 足柄県が分割され、伊豆地区は静岡県に編入。同年8月21日、浜松県が廃止されて静岡県に編入。
- 1878年伊豆諸島が東京府(現在の東京都)に編入。
このように、遠江、駿河、伊豆の三国が廃藩置県後変遷をへて現在の静岡県となった。
[編集] 人口
[編集] 年齢構成
年齢5歳階級別人口
2004年10月1日現在推計人口
総計 [単位 千人]
年齢5歳階級別人口
2004年10月1日現在推計人口
男女別 [単位 千人]
- データ出典:第10表/都道府県, 年齢(5歳階級), 男女別人口-総人口
(総務省統計局)
[編集] 行政
キャッチコピーは「ふじのくに 静岡県」、スローガンは「富国有徳 創知協働」、マスコットキャラクターは「ふじっぴー」(2003年 NEW!!わかふじ国体マスコットキャラクター)である。
[編集] 歴代知事(公選)
- 初代 小林武治(1947年4月12日~1951年4月4日、1期)
- 2代 斎藤寿夫(1951年5月4日~1967年1月8日、4期)
- 3代 竹山祐太郎(1967年1月31日~1974年6月24日、2期)
- 4代 山本敬三郎(1974年7月10日~1986年7月6日、3期)
- 5代 斉藤滋与史(1986年7月7日~1993年6月23日、2期)
- 6代 石川嘉延(1993年8月3日~、4期目)
[編集] 県行政関連施設
[編集] 経済
[編集] 産業
※本社を置く企業は「category:静岡県の企業」を参照すること。
第二次産業の割合が高いが、緑茶や蜜柑に代表される農業やマグロ・カツオ・桜エビなどで有名な漁業、伊豆半島・赤石山脈・浜名湖などの観光等のサービス業も盛んである。
- 熱海市から伊豆半島にかけては観光の名所である。また、富士山近辺も観光の名所である。温泉も数多くある。
- 茶(静岡茶)やみかん・高級メロン・温室イチゴなどの農産物。
- 伊豆半島から沼津市、焼津市あたりの漁業などがある(→日本の漁港一覧#静岡県)。
- 静岡市にはプラモデル会社・工場が集中している。
- 富士市では製紙産業が盛んである。
- 浜松市・磐田市周辺では楽器製造・オートバイ自動車製造・光電子技術産業が盛んである。
- 浜名湖周辺では養鰻業が盛んであったが最近は他の産品に転換しており、生産高は落ちこんでいる。現在は名産品として有名な鰻の養殖ではなく、スッポンが養殖されている所が多い。周辺海域では、高級魚として人気の高いトラフグの養殖も行われ、新たな特産品となっている。
- 静岡空港(富士山静岡空港)の建設を進め、空港過疎地域の救済を図る。
[編集] 電気
富士川を境に県の東部のみ50Hz(ヘルツ=東京電力管轄)。その他は60Hz(中部電力管轄)。新潟県の佐渡島、糸魚川市の一部や長野県の一部で電源周波数が県の大半と異にする地域があるものの、同一都道府県内で電源周波数が東西に大きく二分されるのは本県のみな為、電気の分野では富士川がよく知られている。
テレビCMも、東京電力と中部電力、両方が流れている。
浜松市北部の佐久間ダム近傍に、東西の電力を相互に融通するための電源周波数変換所がある。 また、静岡市清水区の中部電力東清水変電所内に同様の目的の東清水周波数変換装置が建設中であり一部稼働している。
[編集] ガス
静岡県内では、静岡ガス系やザ・トーカイ系、中部ガス系を中心として、複数の業者が地域を分けてガス事業を行っている。静岡県内の主な一般ガス事業者は下記の通り。
- 静岡ガス 本社:静岡市駿河区、供給エリア:静岡市、沼津市、三島市、裾野市、富士宮市、富士市、袋井市、清水町、長泉町、函南町、富士川町
- 東海ガス 本社:焼津市、供給エリア:焼津市、藤枝市、岡部町、大井川町
- 中部ガス 本社:愛知県豊橋市、供給エリア:浜松市、磐田市、湖西市
- 湯河原ガス 本社:神奈川県湯河原町、供給エリア:熱海市
- 熱海ガス 本社:熱海市、供給エリア:熱海市
- 伊東ガス 本社:伊東市、供給エリア:伊東市
- 下田ガス 本社:下田市、供給エリア:下田市
- 御殿場ガス 本社:御殿場市、供給エリア:御殿場市
- 島田ガス 本社:島田市、供給エリア:島田市
- 中遠ガス 本社:掛川市、供給エリア:掛川市
- 袋井ガス 本社:袋井市、供給エリア:袋井市
[編集] 地域
※詳細の地域区分は「静岡県の地域」を参照すること。
静岡県は、富士川と大井川を境として、東部、中部、西部の3地域に区分される。東部は更に狭義の東部と伊豆に分けることもある。
静岡県内には以下の23市3区9郡19町がある。村は旧龍山村が浜松市に合併したことにより2005年6月30日をもって消滅した。
「町」の読み方は、周智郡森町のみ「まち」で、それ以外は「ちょう」。
[編集] 東部
駿河のうち富士川以東、および、伊豆諸島を除いた伊豆に相当する。また、市外局番は0544、0545(除く富士川町)、055または055Xであり、郵便番号は41から始まる。また自動車のナンバープレートは「沼津」である(2006年10月から伊豆地域(上記「狭義の伊豆」エリア)でご当地ナンバーの「伊豆」が導入された)。
[編集] 中部
駿河のうち富士川以西と、遠江のうち牧之原台地以東に相当する。また、市外局番は054または054Xであり、郵便番号は42から始まる。また自動車のナンバープレートは静岡である。
[編集] 西部
現榛原郡域を除く遠江に相当する。
浜松市南部、湖西市、浜名郡を西遠。浜松市北部を北遠と区分することもある。
ただし、教育行政上の区分は下記とは異なり、掛川市、菊川市、御前崎市は中部教育事務所に管轄される。
[編集] 地域的特徴
東部(富士川以東)、中部(富士川と大井川の間)、西部(大井川以西)の3地域では、風土が全く異なる。
大井川以東に当たる東部と中部、即ち令制国の伊豆国と駿河国は、富士山を基軸にした文化圏を形成しているため、神奈川県や東京都との繋がりが深く、逆に大井川以西や愛知県との繋がりは浅い。
大井川以東の中でも、富士山南麓に当たる旧駿河国は、富士山北麓に当たる山梨県との繋がりも深い。例えば、Jリーグの清水エスパルスvsヴァンフォーレ甲府の対戦カードは、「富士山ダービー」とも呼ばれている。
これに対して、伊豆半島に当たる旧伊豆国は、旧駿河国とは御殿場線沿線を除いて繋がりが浅く、専ら神奈川県や東京都との繋がりが深いために、「関東地方の一員」という意識が特に強い。1876年4月17日までは、「足柄県」の一角だった。箱根峠近辺の沼津から小田原に跨がる地域は、「富士箱根伊豆国立公園」を形成しており、東京への遠距離通勤圏となっている。
これらとは逆に、大井川以西に当たる西部(旧遠江国)は、天竜川を基軸にした文化圏を形成しており、西の愛知県(特に東三河地方)や、天竜川上流域の長野県伊那地方との繋がりが深く、大井川以東との繋がりは浅い。天竜川流域の遠江・東三河・伊那の3地域は、「三遠南信」と総称されている。又、1876年8月20日までは、旧遠江国は「浜松県」という単独の県を構成していた。
これらの地理的な食い違いから、静岡県の三分割を求める声が、特に2ちゃんねるで多く見られる。分割案は、(1)富士川と大井川で分割する案や、(2)令制国ごとに「伊豆県」「駿河県」「遠江県」に分割する案が出ている。
[編集] 道州制
静岡県を巡る道州制の区割り案について、地方制度調査会(所在地:東京都区部)は、9道州案では中部州、11道州案や13道州案では東海州に含まれるとしている。
しかし、道州制を題目とする地域関連のネット掲示板では、「静岡県の東部と中部を東海州(中部州)に入れるな」「遠江(県西部)とは縁を切っても関東に入る」という意見が多い。一方で、与党たる自民党は県の分割を考慮しておらず、これらの意見は無視されている状態である。
尚、これらの意見の背景には、以下の点が挙げられる。
- 愛知県・三重県・岐阜県の中京3県では、木曽三川流域に当たる中京3県を指して「東海3県」と呼んだり、「東海3県と静岡県西部」と呼ぶ事は多いが、静岡県全域を含めて「東海4県」と呼ぶ事は少ない。
又、大井川以東の住民の大半も、大井川以西に位置する三遠南信や中京3県への親近感を持っておらず、大井川以東に位置する神奈川県や東京都や山梨県への親近感を持っている。特に沼津以東は神奈川県に極めて近く、住民の大半は中部地方あるいは東海地方への帰属意識を持っていない。このため、道州制で静岡県全域が中部州(東海州)に入れられると、大井川以東の静岡県は除け者扱いされるという危惧を抱いている。 - 静岡県は、関東地方知事会の一員になっている。又、いわゆる広域関東圏には、関東1都6県の外にも、静岡県、山梨県、長野県、新潟県が含まれている。
- 五畿七道や五街道では、現在の神奈川県と東京都は、東海道の一角であった。東海道沿線のうち、静岡県安倍川以東・神奈川県・東京都(・千葉県)に跨がる一帯は、糸魚川静岡構造線よりも東側で、「富士山を基軸にして総まった地方」の太平洋側となっており、「東海地方の東半分」であると言える。そして、内陸側では、同じ富士山麓である山梨県との繋がりが深い。
- 南関東州に加入する事で、娯楽イベントの案内の配布や、企業・団体のエリア区分などで神奈川県や東京都といった近くの地域と一体化できるという期待を、住民が抱いている。
- 東海道沿線と日光街道沿線を結ぶルートで、国道16号圏内を経由せずに迂回するには、最短でも埼玉県北部(栗橋)と富士山南麓(富士、清水)を結ぶ迂回路が整備されなくてはならない。
- 秋葉山や天竜川を抱える旧遠江国は、糸魚川静岡構造線よりも西側に位置する。そして、旧遠江国との繋がりが深い東三河地方(太平洋側)と伊那地方(内陸側)は、これに加えて中央構造線よりも西側に位置する。
経済面でも、遠江地方から西三河地方(愛知県中部)に渡る太平洋側には自動車産業が集まっており、在日ブラジル人も多い。又、三遠南信の住民が空港を利用する際には、中部国際空港が最も近い。このように、三遠南信と中京3県は親和性が強い。 - 静岡(旧駿河国)は東京の父に当たるが、静岡を本拠地にした武将の多くは、今川氏真が甲相駿三国同盟の一角となったり、徳川家康が江戸幕府を開いたように、東側との繋がりを深めていた。又、旧伊豆国の都市(三島、韮山など)も、鎌倉幕府に関連する人物と縁を持っている。これらに対して、掛川(旧遠江国)は高知の父に当たるが、血縁関係の都市は掛川以西に集中している。
この歴史的経緯を見ても、駿河国と伊豆国は東側志向であるのに対して、遠江国は西側志向であり、明治維新で現在の静岡県が成立するまで、互いに異なる地方であり続けた。 - 旧伊豆国は、元々は足柄県の一部であったが、1876年4月18日に足柄県が分割されると、旧伊豆国は静岡県に編入された。これを不満に思い、「静岡と一緒にされる位なら、小田原と一緒にされた方がましだ」「小田原と一緒になれば関東扱いされるのに」と念願する住民が、沼津以東で多い。
- 元々は、旧駿河国は静岡県、旧遠江国は浜松県と、別々の県だったが、1876年8月21日に合併させられた。地理的・文化的連関が食い違う両県の合併を不満に思う住民が、旧駿河国に当たる県中部や県東部、旧遠江国に当たる県西部の両方で、今でも多い。
- 特に沼津以東は、電車一本で東京に行ける便利さから、バブル経済以後にはいわゆる「静岡都民」が現れている。
[編集] 交通
東海道の沿線として、古くから関東地方と近畿地方とを結ぶ大動脈が整備されて来た。
[編集] 鉄道
- 東海道新幹線 - 東海道本線 - 伊東線 - 御殿場線 - 身延線 - 飯田線
- 伊豆急行 - 伊豆箱根鉄道十国鋼索線 - 伊豆箱根鉄道駿豆線 - 岳南鉄道線 - 静岡鉄道 - 大井川鐵道大井川本線 - 大井川鐵道井川線 - 天竜浜名湖線 - 遠州鉄道
[編集] 道路
- 東名高速道路 - 第二東名高速道路 - 中部横断自動車道 - 伊豆縦貫自動車道 - 三遠南信自動車道 - 静岡東西道路 - 静岡南北道路 - 金谷御前崎連絡道路 - 豊橋浜松道路 - 東富士五湖道路 - 西富士道路 - 富士宮道路 - 藤枝バイパス - 国道1号 - 国道42号 - 国道52号 - 国道138号 - 国道139号 - 国道246号 他(詳細は中部地方の道路一覧を参照のこと)
- 静岡県の県道一覧
[編集] 港湾
[編集] 船舶航路
- 駿河湾フェリー - 高速船ホワイトマリン - 初島航路 - 伊豆諸島航路
[編集] 空港
[編集] マスメディア
[編集] 新聞
- 静岡新聞 :静岡県内を主な購読地域とする地方紙。静岡県内一円に取材拠点を置いており、特に静岡県内情報や茶業情報については最も詳しい。系列テレビ・ラジオ局を有し、県内に一大メディアグループを築いており県内各界への影響力も大きい。囲碁の碁聖戦主催紙の1つでもある。静岡市で印刷している。特定の系列販売店はないので県内の大半の新聞販売店で購入可能。
- 中日新聞、東京新聞 :中部・西部では主に中日新聞、東部では主に東京新聞(中部でも宅配のみ)が販売されている。なお、県内での東京新聞は「統合版」エリアとなっており、発行は朝刊のみ。また、浜松市に東海本社があり、静岡県内向け(東京新聞の静岡県版含む)の編集・発行が行われている。西部の取材拠点が充実しており、静岡新聞とは違った視点で書かれた県内関連記事は参考になることも多い。
- 全国紙 :全国紙は基本的に東京都もしくは神奈川県の工場で印刷して静岡県内に輸送しているのものが多い。いずれの新聞も紙面のうち1~2面程度の広さを静岡県内記事(静岡県版)に割いている。静岡県版は、静岡県東部版、静岡県中部版、遠州版の3つに別れているが、支局の表示は3つとも同じである。
- スポーツ紙 :全国紙は東京都で印刷して静岡県内に輸送。紙面の一部を静岡県内記事に割いているものが多い。
- 地域密着紙 - ごく狭い地域のみで発行される新聞、タブロイド版のものが多い。
[編集] テレビ局
静岡県内を放送範囲とするテレビ放送の免許を持っているのは以下5つの放送局。日本平を親局としている。
いずれの局も静岡県内のみを放送範囲とするいわゆる県域放送局しかない。いずれの局も全県で受信可能。SBSとテレビ静岡は西部地区と中東部地区で別々の放送免許を持っているため、地区ごとにCMを差し替えるなど別編成の放送が可能である。また、NHKも西部地方の地理的・地域的事情を考慮して、浜松放送局を開局させたが、浜松局の独自放送はほとんど行われず、結局機構改革の際に静岡局へ統合された。現在は報道取材拠点や資料センターおよび単なる中継局としての位置づけとなっている。
放送エリア外の近県の放送については、伊豆地方と東部では関東広域圏・神奈川県域局の放送電波を、西部では中京広域圏・愛知県域局の放送電波(岡崎市にある豊橋中継局)をそれぞれ受信可能な場所もあるが、本来の放送エリアではないので受信の可否や受信品質については地形その他の条件により大きく違う。放送電波をアンテナで受信不可能な地域であってもケーブルテレビに加入することで受信可能になるが、一部のケーブルテレビ局は静岡県の放送局に配慮して、系列のないテレビ東京又はテレビ愛知、また独立局であるテレビ神奈川などを再送信する。ただし、地上デジタル放送では現在ケーブルテレビ局での再配信について、地元局ならびにキー局が再送信不同意の姿勢をとっている(法的拘束力はない)ため、受信はできない。
[編集] ラジオ局
- AMラジオ局
- FMラジオ局
- コミュニティFM局として以下がある。カッコ内は放送局所在地。
この他場所により首都圏、山梨県、長野県や名古屋圏の放送も受信可能。また、西部の一部地域ではエフエム豊橋が聴取可能。
[編集] ケーブルテレビ
- 静岡県のケーブルテレビ局(参照)
[編集] インターネット掲示板
- しずちゃん(静岡県内に関するインターネット掲示板)
[編集] 教育
[編集] 義務教育
伝統的に公立小・中学校が義務教育の中心を担っている。特に公立中学校では、公立高校入試の内申点重視主義を背景に、教諭が生徒や父兄に対する強大な支配力を持っており、地元の公立小・中学校に進学するのが当然というような管理教育が行われている。行き過ぎた公立中学校教諭の支配力は、教諭による生徒への連続わいせつ事件の温床ともなるなど最近問題視されている。
一方、自由な校風を特徴とする国立小・中学校や学力指導・生活指導が充実している私立小・中学校も従来から一定の支持を得ていたが、近年、都市部を中心に公立小・中学校に不満を持つ父兄が増え、国立・私立校の人気が更に高まっている。学校側も、特に私立校においては少子化時代の生徒確保を意識して高校に小・中学校を併設する動きが出ている。教育内容についても、例えば小学生の英語教育で全国的に有名な加藤学園暁秀初等学校など、公立とは異なる特色ある教育を行っている。
[編集] 高等学校
公立高校の普通科については中学区制がとられている。以前は厳格に守られており、他学区の高校への進学を希望する場合は住所を学区内に移すなどの対応が必要だったが最近は一定の枠内であれば隣接学区からの進学が可能となっている。他の科については学区制は特にない。伝統的に、県立の旧制中学校を前身とする下田北高、韮山高、沼津東高、富士高、清水東高、静岡高、藤枝東高、榛原高、掛川西高、磐田南高、浜松北高、浜松西高の各校が県内各地域一、二番の進学校とされている。前述の普通科の学区の区割りにおいても、一部の例外を除いてこれらの学校はそれぞれ別々の学区になっており、各地域の優秀な生徒を確保できるよう配慮がされている。公立高校入試については、かつては中学校の内申点を重視する選抜方法をとっていたが、上記のとおり中学校教諭の生徒・父兄への支配力が強大となるなどの弊害が目立ったので、学力試験を重視することとしたところ今度は一部の高校に志願者が偏るなどの弊害が発生したため、平成18年度選抜試験から再び内申書を重視することとした。この朝令暮改の入試制度改革は父兄や受験生を戸惑わせるばかりという批判もある。
私立高校についても、日大三島高、東海大翔洋高などの大学付属高や、静岡雙葉高、不二聖心女子学院高などの中高一貫女子校といった特色のある高校が存在し、優秀な人材を輩出している。
[編集] 高等教育
県内にある大学については「Category:静岡県の大学」を参考にされたい。
入学希望者に対し県内の高等教育機関が不足しているため、県内の高校生は県外に進学する者が比較的多い。県内に大手企業の本社が多いこともあって、Uターン、Iターン就職者が比較的多い。
6年制課程又は専門職大学院としては、医学部が浜松医科大学、薬学部が静岡県立大学、法科大学院が静岡大学にそれぞれ存在する。
[編集] 作品
近年では、静岡県内の市町村は、映画やドラマのロケ招致に取り組み、多くの撮影が行われている。
[編集] アニメ・漫画
- 歴史
- 激動!歴史を変える男たち ~アニメ静岡県史~
- 西部
- 中部
- 東部
- 伊豆
- 富士山
※この他、サザエさんで、サザエの母親・フネの実家が焼津市にある設定とされている。
[編集] ゲーム
- planetarian ~ちいさなほしのゆめ~(浜松市)
- ぼくのなつやすみ2 海の冒険篇(伊東市)
- FRONT MISSION3(ゲーム序盤で沼津港が舞台となる)
- セパレイトブルー(静岡県全体をモデルとした架空の都市が舞台)
[編集] 文芸
一般的に伊豆半島を舞台にした作品が多い。
- 伊豆の踊子(著:川端康成)
- 修禅寺物語(著:岡本綺堂、戯曲)
- しろばんば(著:井上靖)
- 曽我物語(作者不明)
- TUGUMI(著:よしもとばなな)
- 東海遊侠伝(著:天田愚庵)
- 東海道中膝栗毛(著:十返舎一九)
- 斜陽(著:太宰治)
- 赤蛙(著:島木健作)
[編集] 音楽
[編集] ロケが行われた作品
[編集] テレビドラマ
- ウォーターボーイズ2 (磐田市・掛川市・袋井市・天竜市・浜松市・静岡市・森町)
- 世界の中心で、愛をさけぶ (松崎町・伊豆市・伊豆の国市・東伊豆町・西伊豆町・富士市・下田市)
- H2~君といた日々 (沼津市)
- アタックNo.1 (富士市・富士宮市)
- あいくるしい (伊豆市・伊豆の国市・函南町・沼津市・下田市・富士宮市)
- 悪魔のKISS (焼津市)
- 逃亡者 (沼津市)
- レッツ・ゴー!永田町 (富士市)
- キッズ・ウォースペシャル ~これでファイナル!ざけんなよ~(沼津市)
- ピーマン白書(富士宮市)
- 白夜行(静岡市・富士市)
- 転校少女Y(高部知子主演。静岡市清水区)
[編集] 映画
- ゴジラシリーズ
- 地球防衛軍
- 伊豆の踊子 (伊豆市など)
- フランケンシュタイン対地底怪獣
- フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ
- 大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス
- 大巨獣ガッパ(熱海市)
- つぐみ(松崎町)
- 幕末純情伝(伊豆の国市)
- ガメラ 大怪獣空中決戦
- モスラ3 キングギドラ来襲
- 菊次郎の夏
- ウォーターボーイズ (牧之原市・吉田町・御前崎市・焼津市・藤枝市)
- ピンチランナー(静岡市清水区)
- ビー・バップ・ハイスクール(静岡市清水区)
- シュート!(掛川市)
- 戦国自衛隊1549(御殿場市)
- 川の流れのように(伊東市)
- 間宮兄弟
- 亡国のイージス(御前崎市)
- 日本沈没(沼津市)
- 刑事物語(沼津市)
- TAN TANたぬき(1986)(浜松市)
- メインテーマ(1984)(浜松市、御前崎町)
- 堕靡泥の星-美少女狩り(1979)(沼津市、新居町)
[編集] 主力スポーツチーム
- 清水エスパルス(Jリーグ・静岡市清水区)
- ジュビロ磐田(同上・磐田市)※旧ヤマハ発動機蹴球部
- トヨタ自動車アルバルク(バスケットボールJBLスーパーリーグ・浜松市)※東京都府中市とのダブルホームタウン
- シャンソンVマジック(Wリーグ・静岡市駿河区)
- 東レ・アローズ男子チーム(Vリーグ・三島市)
- ヤマハ発動機ジュビロ(ジャパンラグビートップリーグ・磐田市)
- ヤマハ硬式野球部(浜松市)
- ホンダFC(JFL・浜松市)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 日本の都道府県
-
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- 静岡県の自治体等
-
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