湖
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湖(みずうみ、こ)は、地表上の水で覆われた領域の内、規模が大きく、かつ海洋と連続しないもの(ただし川を介して接続する場合を除く)。中央部は沿岸植物の侵入を許さない深度(5-10m以上)を持ち、通常は池や沼などと呼称されるものよりも大きいものを指す。古くは「あわうみ」とも読まれた。
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[編集] 水質による分類
- 淡水湖…淡水の湖。地理学上の定義では、塩類の濃度が500 mg/L (0.05%) 以下の場合を淡水湖と呼ぶ。
- 鹹湖(かんこ)…淡水湖ではない湖。岩塩が広く分布している地域では、塩水の湧出による鹹湖も存在する。
- 汽水湖…海水と淡水が入り交じっている鹹湖のこと。浜名湖、宍道湖など。
- 塩湖(狭義)…水の蒸発量が多いために海水以外に由来する塩分の濃度が高くなった湖。カスピ海、死海、グレートソルト湖など。
- 塩湖(広義)…塩類の総イオン濃度が3 g/L以上の湖。(塩類の原因は問わない)
- 火山湖…火山性の温泉、鉱泉が混入したために鹹湖となった湖。
- 海水湖…塩分が海水と同程度かそれ以上の湖。
- 富栄養湖…富栄養化している湖。有機物により透明度が下がる。宍道湖など。
- 貧栄養湖…栄養分の少ない湖。摩周湖など。
- 酸栄養湖…pHが5.6以下の酸性の強い湖。
- 富栄養湖などについては湖沼型を参照。
[編集] 発生による分類
- 詳細はラグーンの項目も参照。
- 砂丘湖(さきゅうこ)…砂丘列間の低地に形成される湖。湧水や雨水の流入によって成立し維持される。
- 堰き止め湖(せきとめこ)…火山活動の溶岩流やがけ崩れ、地すべり、堆積などの自然現象によって河川が堰き止められることでできた湖。中禅寺湖、阿寒湖、河口湖、震生湖、印旛沼など。
- 火口湖(かこうこ)…火山活動の収束した火口に水が溜まったもの。蔵王のお釜など。
- カルデラ湖…火山が噴火などで山体を吹き飛ばしたり、内部に空洞を生じて陥没したカルデラに水が溜まったもの。屈斜路湖、摩周湖、芦ノ湖など。
- 河跡湖(かせきこ)…かつて川が蛇行して流れていたものが、氾濫による河道の短絡によって蛇行部分が流路から取り残された後、流路と連結していた部分が土砂の堆積で閉塞したもの。その形から三日月湖(みかづきこ)とも言う。
- 人造湖(じんぞうこ)…人為的に造られた湖。多くは人工の堰堤によって川をせき止めたり湾を仕切ったりして造られる。後者の例に児島湖、諫早湾調整池など。旧ソビエト連邦領内には、核実験によってできたクレーターに水が溜まった人造湖もある。
[編集] 湖の生態系
[編集] 湖における経済活動
規模の大きな湖では湖岸を迂回した陸上交通では迂遠になるため、渡し船などを用いた水運が行われる。また観光地にある湖では、観光用の旅客船を運航することがある。
食用になる水生生物を産する場合には水産業が行われる。天然に産するものを採取するだけでなく、養殖業も盛んである。また、一部の湖は漁業法上の海面に指定されている。
釣りやウォータースポーツなど、湖はレジャー活動の舞台にもなる。外来の釣り人から遊漁料を徴収している湖もある。
[編集] 湖に関連する地形
かつての塩湖が干上がることによって極めて平坦な土地が形成される。その地を利用して自動車・自動二輪車の高速度実験が行われている。
[編集] 関連項目
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