静岡県立静岡中央高等学校

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静岡県立静岡中央高等学校
国公私立の別	公立学校
設置者	静岡県
創立年月日	1993年（平成5年）4月1日
共学・別学	男女共学
課程	単位制による定時制の課程単位制による通信制の課程
二部以上の授業	定時制課程において3部制を採用。
単位制・学年制	単位制による教育
学科	普通科
所在地・連絡先
所在地	〒420-8502
静岡県静岡市葵区城北二丁目29番1号
外部リンク	静岡中央高等学校

静岡県立静岡中央高等学校（しずおかけんりつしずおかちゅうおうこうとうがっこう）は、静岡県静岡市葵区にある単位制による定時制と単位制による通信制を併設する公立高等学校である。学校の制度自体は、東京都立新宿山吹高等学校をモデルにしていて、制服や校則がない、全授業科目を自ら選択できる特徴がある（ただし学習指導要領に基づく必履修科目と選択必履修科目は必ず履修しなければならない）。日本の高等学校では珍しく、一部の科目でセメスター制度（半期終了時点で単位認定を行うこと）を採用している。通称は「中央高校」または「中央」。

[編集] 沿革

1986年ごろ　静岡県の高等学校改革方針に基づき、設置を決定。
1993年　開校。県消防学校跡地に現校舎低層棟（3階建て）・体育館が竣工。
1994年　現校舎高層棟（5階建て）が竣工。予定の校舎整備が完了し、校舎3棟は一体になる。
1999年　校歌制定（作詞・作曲は小椋桂）
2000年　野球部が「全国高等学校定時制通信制軟式野球大会」で優勝
2003年　開校10周年を迎える
2004年　履修登録電算システムを更新
2005年　一部科目で半期単位認定制度（セメスター制度）を施行

[編集] 単位制による定時制課程

[編集] 概要

定時制課程は3部制を採用。所属時間帯とそれ以外の時間帯で上限単位が設定されており、全日制と同様に、朝～午後の間に授業を受け続けて3年で卒業することもできる。また、新卒者以外も積極的に受け入れていて、他の高等学校を中退・転校した者や社会人、定年退職した高齢者も在籍しており、年齢層が多様である。したがって3年未満で卒業する者もいる。また、同級生が同い年でないことはこの学校では普通である。同じ年度に入学しても卒業年度は異なることも多く、「○期生」という呼び方は全く行われていない。ただ、当高校では入学年度で呼称する。たとえば1998年度に入学した生徒は、西暦の下二桁を取って「98（きゅうはち）生」といい、2001年度入学生ならば「01（ぜろいち）生」と名乗る。制服や校則もない。アルバイトや免許証取得も一切不問である（ただし自動車やバイクによる通学は敷地内の駐車駐輪スペースが不足しているため、勤労者を除き禁止とされている）。教員も3交替勤務で、出勤･退勤に2時間ずつ時差が設けられている。（各教員の勤務時間は3つの中から1つに決まっている）

[編集] 授業

授業は必履修科目と選択必履修科目を除くと、原則として生徒の任意で受講する授業を選択でき、履修登録で時間割を作成し、学校に届け出ることで履修できるようになる。また、すべての科目で担当教員名が公表されているため、特定の教員の授業を好んで履修することも可能である。（逆に特定の教員の授業を避けることも可能である。）実際の授業は全て1コマ45分×2コマ連続の90分授業である。通年制の4単位科目と半期制の2単位科目は週2回、通年制の2単位科目は週1回で、半期制の2単位科目は半期終了時点で授業が完結し、単位認定可否が出る。 4単位科目には「順序あり」「順序なし」とある。「順序あり」というのは、前期に2単位取得（最低限履修）できなければ後期にその授業に臨んでも後期の分の2単位を取得することはできない。逆に「順序なし」では、前期で単位取得・履修ができなくても後期にその授業に臨むことができ、後期分の2単位取得も履修も可能である。

[編集] 年間行事

修学旅行は前籍校を含めて16単位以上修得し、前籍校を含めて修学旅行に行ったことがない生徒が参加できる。ただし参加は任意で、参加しなくてもよい。そのため、修学旅行積立金制度はなく、費用は参加年度に一括払いとなる。引率教員は数名の教員で構成される修学旅行委員の教員（この内1名は静岡に残って現地と連絡を取る）が担当する。
体育祭は2001年度までは「スポーツ大会」として行われていたが、2002年度からは実施されていない。
文化祭は毎年11月中旬の土曜日に行われ、クラス・部活動・有志での出展がされている。（ただし、すべてのクラス・部活動が出展しているわけではない。）3年に1度、同日夜に同窓会も行われている（全卒業生が対象）。

[編集] 学年とクラス

学年も基本的にはない。ただし進路指導の関係上、「1・2年次」（1・2年生相当）「卒業年次」（3年生相当）と便宜的に分けている。クラスはいずれかの年次対象のものからそれぞれ選択可能で、教員が設定した総合的な学習の時間のテーマを公表して生徒を募り、生徒は希望する教員のクラスを選択する。（必履修　総合学習の時間にLHRも行われる）なお、教員・生徒の間では、総合学習・SHRは一括して「ゼミ」と呼ばれている。ただし、クラスメイトが集合するのは、毎週水曜日の総合学習の時間のみである。（朝と帰りのSHRは省略されている。）よって、普通高校のように毎日クラスメイトと一緒にいるわけではないので、一年間経ってもクラスメイトを覚えられないことも多い。学年は基本的にはないが、編入・入学した１・２年次の生徒のうち、１６単位以上取得した生徒は「２年次」とされる。「２年次」と「３年次（当高校では卒年次と称する）」は、進路指導上選択するゼミによって分けられる。「３年次」とは、その年度で卒業することがほぼ確定しており、１・２年次のゼミを選択することは不可能である。もちろん１・２年次も、卒年次だけのゼミを選択することはできない。当高校では、３年間で卒業しない生徒は多い。特に、夜間のＣコースを選択して入学した生徒は基本として４年間のスケジュールを組むことが基本である。また、ゆとりを持って単位取得計画を組む生徒も多く、３年で出なかったからといって別段特異な目で見られることはまったくもって、ない。

[編集] 部活動

定時制課程は部活動・同好会がある。新規に部活動を立ち上げる場合、顧問の教員を探せばまず同好会として立ち上げることが可能。その後一定の成果が見受けられれば部活動として承認される。体育系の部活動は定時制のため、インターハイや甲子園には出場できない。（その代わり、全国高等学校定時制通信制体育大会と全国高等学校定時制通信制軟式野球大会に出場する。）なお高体連と高野連には加盟している。

[編集] 入学試験

入学試験も他の公立高校と異なり、独自の提出書類があったり、前期選抜が実施されていない、10月入学者の選抜が行われるなどの特徴がある。試験の内容は受験区分によって異なるが、中学校新卒者・過年度卒業者（高等学校で1単位も修得せずに退学した者を含む）で、希望所属時間帯が午前または午後の場合、学力検査（主要5教科のうち3教科を出願時に選択　問題は他の公立高校と同じ）、作文（問題は実施時間が異なるため、他の定時制公立高校と別）、自由表現（自分の興味のあることに関する説明・実技などと個人面接）を総合的に加味して選抜する。新卒・中退・時間帯などによる定員区分は基本的に設定されておらず、原則一括募集である（夜間は上限40人）。