誓願寺
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誓願寺(せいがんじ)
誓願寺(せいがんじ)は、京都市中京区新京極にある寺院である。浄土宗西山深草派の総本山である。本尊は阿弥陀如来、依拠の経典は浄土三部経である。
西山上人証空の弟子円空(1213年-1284年)が京都の深草に寺を建て布教したのが始まりである。 全国に無住の寺を含めて400ヶ寺余りの末寺がある。愛知県の三河地方を中心に四国や兵庫、京都に多くの寺が存在している。歴代の管長は三河地方から多く出ている。本山のある場所は京都の中心街である新京極にある。御所に近いことから朝廷との交流も多く見られた。能の曲目に『誓願寺』があるが、この本山のことを指している。扇の塚のある寺として芸能関係にはよく知られた寺である。説教から発達した講談、落語、漫才などの芸人の成就を祈願する寺として知られている。また、落語発祥の寺とも言われている。今でも関西地方の芸人たちがこの寺で練習会を営んでいる。戦前は西山三派と言われている深草派(誓願寺)、禅林寺派(永観堂)、光明寺派(光明寺)の浄土宗の寺が一緒になって運営されていた時代がある。戦後は、それぞれの派に別れ、独自の布教活動を行っている。浄土宗西山深草派の総本山が誓願寺である。また、三派が一緒に活動していた頃にできた西山専門学校(僧侶育成の専門学校)は戦後に西山短期大学と名称が変わり、同宗派三派のリーダーを育てる大学として現在ある。
[編集] 札所
- 新西国三十三箇所観音霊場第15番