日米野球
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日米野球(にちべいやきゅう)は日本のプロ野球とアメリカ・メジャーリーグからそれぞれ選抜された選手とが対戦するシリーズ。最近では2年に1度7、8試合程度で、日本国内で開催される。
2004年は『イオンオールスターシリーズ2004日米野球』として11月5日から東京ドームで4試合、その他のドーム球場で合わせて4試合で全8試合行われた。 2006年からWBCが始まったことにより、日米野球に日本のプロ野球選手が出場するのは2006年で最後としたい旨を選手会側が提案しているが、ファンの意見を聞いて最終決定したいという方針である。しかし、日米野球はWBCと出場選手の決め方が根本的に異なり、WBCの選出から漏れたチームのファンや球団関係者など日米野球の継続を望む声もあるため、今後の行方が気になるところである。
目次 |
[編集] 過去の結果
来日チームと日本のチームの対戦記録。メジャーリーグの1球団との対戦も含む。数字は両チームの勝利数。
- 1908年 来日:3A選手中心の「リーチ・オール・アメリカン」
- リーチ・オール・アメリカン 17-0 日本側チーム
- 1913年 来日:ニューヨーク・ジャイアンツとシカゴ・ホワイトソックスの選手からなる「世界周遊野球チーム」
- 来日メンバー トリス・スピーカー他
- 世界周遊 1-0 日本
- 1920年 来日:3A選手中心の「オール・アメリカン・ナショナル」
- 1922年 来日:メジャーリーグ選抜
- メジャーリーグ 16-1 日本
- 1931年 来日:メジャーリーグ選抜
- メジャーリーグ 17-0 日本
- 1932年 来日:ロイヤル・ジャイアンツ
- 1934年 来日:メジャーリーグ選抜
- 来日メンバー ルー・ゲーリッグ、ベーブ・ルース、ジミー・フォックス 他
- 日本側の出場選手 沢村栄治、ヴィクトル・スタルヒン 他
静岡草薙球場で沢村栄治が8回をルー・ゲーリッグのホームランによる1失点の好投を見せる
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- メジャーリーグ 16-0 日本
- 1949年 来日:3Aチームのサンフランシスコ・シールズ
- 1953年 来日:メジャーリーグ選抜、ニューヨーク・ジャイアンツ
- 1956年 来日:ブルックリン・ドジャース
- 来日メンバー ジャッキー・ロビンソン他
- 1958年 来日:セントルイス・カージナルス
- 来日メンバー スタン・ミュージアル他
- 1962年 来日:デトロイト・タイガース
- 来日メンバー アル・ケーライン、ジム・バニング他
- 1968年 来日:セントルイス・カージナルス
- 来日メンバー ルー・ブロック、ボブ・ギブソン、スティーブ・カールトン他
- 1971年 来日:ボルチモア・オリオールズ
- 来日メンバー ブルックス・ロビンソン、ジム・パーマー、デーブ・ジョンソン他
- 1974年 来日:ニューヨーク・メッツ
- 1978年 来日:シンシナティ・レッズ
来日メンバー ジョニー・ベンチ、ピート・ローズ 他
- 1980年 来日:メジャーリーグ選抜
- 来日メンバー フィル・ニークロ 他
- メジャーリーグ 1-1 日本
- この年はアメリカンリーグ・ナショナルリーグの選抜軍での対抗戦を日本で開催し、その合間に日米親善試合2試合を開催した。
- 1981年 来日: カンザスシティ・ロイヤルズ
- 来日メンバー ジョージ・ブレット他
- 1988年 来日:メジャーリーグ選抜
- 来日メンバー グレッグ・マダックス、ポール・モリター、カービー・パケット、ラファエル・パルメイロ 他
- メジャーリーグ 3-2(2引き分け) 日本
- 1990年 来日:メジャーリーグ選抜
- 来日メンバー ドン・ジマー(監督)、ランディ・ジョンソン、セシル・フィルダー、フリオ・フランコ、オジー・ギーエン、ケン・グリフィー・ジュニア、ケン・グリフィー・シニア、バリー・ボンズ 他
- 日本 4-3(1引き分け) メジャーリーグ
- 1992年 来日:メジャーリーグ選抜
- 来日メンバー ロジャー・クレメンス、ウェイド・ボッグス、オジー・スミス、ケン・グリフィー・ジュニア、セシル・フィルダー 他
- メジャーリーグ 6-1(1引き分け) 日本
- 1993年 来日:ロサンゼルス・ドジャース
ドジャース 0-2 日本
- 1996年 来日:メジャーリーグ選抜
- メジャーリーグ選抜 4-2(2引き分け) 日本
- 来日メンバー 野茂英雄、バリー・ボンズ、ペドロ・マルティネス、アレックス・ロドリゲス、カル・リプケン、ケン・グリフィー・ジュニア 他
- 1998年 来日:メジャーリーグ選抜
- メジャーリーグ選抜 6-2 日本
- 来日メンバー サミー・ソーサ、マニー・ラミレス、カート・シリング、ジェイソン・ジアンビ 他
- 2000年 来日:メジャーリーグ選抜
- 来日メンバー ランディ・ジョンソン、佐々木主浩、バリー・ボンズ、ゲイリー・シェフィールド 他
- メジャーリーグ選抜 5-2(1引き分け) 日本
- 2004年 来日:メジャーリーグ選抜
- 来日メンバー ロジャー・クレメンス、ジェイク・ピービー、石井一久、大塚晶則、フランシスコ・ロドリゲス、マニー・ラミレス、デイヴィッド・オルティズ、カール・クロフォード、ミゲル・カブレラ、モイゼス・アルー 他
- メジャーリーグ選抜 5-3 日本
- エキシビジョンゲーム
- 上記とは別に、2000年はシカゴ・カブスとニューヨーク・メッツが、2004年にはニューヨーク・ヤンキースとタンパベイ・デビルレイズがそれぞれ公式開幕戦の前に日本の巨人(2000、2004年)、西武(2000年)、阪神(2004年)とのプレシーズンゲームを行なった。
[編集] 日米野球の主催新聞社
1953年、これまで日米野球を主催してきた読売新聞がニューヨーク・ジャイアンツを招聘すると、毎日新聞側もエド・ロパットを団長とする大リーグオールスターチームを招待。対戦相手を代えて2回連続して日米野球を開催するという変則事態となった。
その後1955年度から両社間の協議により、読売と毎日が交互に主催することになった。 読売主催時にはNPB対MLBの試合が1試合減り、代わりに巨人対MLBの親善試合が日米野球第1戦の前に行われる。
[編集] 2006年度大会概要
- 大会名称「イオン日米野球2006」
- 主催 アメリカメジャーリーグ機構、メジャーリーグ選手会、日本野球機構、読売新聞社
- 冠特別協賛 AEON、イオングループ各社
- 特別協賛 伊藤ハム
- 協賛 日本グッドイヤー、マスターカードインターナショナル
[編集] 試合日程
- 伊藤ハムプレゼント・親善試合
- 11月2日 読売ジャイアンツvs大リーグ選抜(会場・東京ドーム)
- ※巨人が1塁側・後攻め。大リーグ選抜が3塁側。
- イオン日米野球 大リーグ選抜vs日本プロ野球選抜
- ※全試合とも大リーグ選抜が3塁側、日本プロ野球選抜が1塁側。第1、3、5戦は大リーグ選抜、第2、4戦は日本プロ野球選抜が後攻め。
- ※延長13回までで同点の場合引き分けとするが再試合はしない。
[編集] 賞金
イオン日米野球5試合において勝ち越したチームに対しその勝利度数により賞金を贈る。
- 3勝 1億円
- 4勝 1億2000万円
- 5勝(全勝) 1億4000万円
[編集] 出場メンバー
- 大リーグ選抜は大リーグ機構からの選考によって選ばれた選手。
- 日本プロ野球選抜はファン投票により選ばれた12人(各ポジション原則1名ずつ。投手は先発・中継ぎ・抑えの3名)と日本野球機構推薦選手。
[編集] 始球式
- 親善試合 中畑清(元読売ジャイアンツ内野手・アテネ五輪代表コーチ、日テレ野球解説者)
- 第1戦 安倍晋三首相
- 第2戦 山本浩二(元広島東洋カープ外野手、前広島監督、現:日テレ野球解説者)
- 第3戦 村田兆治(元ロッテオリオンズ投手、現:NHK野球解説者)
- 第4戦 門田博光(元南海→オリックス→ダイエー外野手、2006年野球殿堂入り)
- 第5戦 豊田泰光(元西鉄ライオンズ→サンケイアトムズ、2006年野球殿堂入り)
[編集] 試合結果
- 親善試合 △巨人 7-7 MLB△
- 第1戦 ●NPB 2-3 MLB○
- 第2戦 ●NPB 6-8 MLB○
- 第3戦 ●NPB 4-11 MLB○
- MLB選抜が3連勝で、今大会の勝ち越しが決定した。
- 第4戦 ●NPB 2-7 MLB○
- 第5戦 ●NPB 3-5 MLB○
- 72年ぶりにメジャー選抜チームが全勝。
[編集] 開催球場
(2000年以降。球場名は当時)
- 2000年
- 2002年
- 第1,5,6,7戦 東京ドーム
- 第2戦 福岡ドーム
- 第3戦 大阪ドーム
- 第4戦 札幌ドーム
- 2004年
- 第1,2,3,8戦 東京ドーム
- 第4戦 福岡ドーム
- 第5戦 大阪ドーム
- 第6戦 札幌ドーム
- 第7戦 ナゴヤドーム
- 2006年
- 第1,2,3戦 東京ドーム
- 第4戦 京セラドーム大阪
- 第5戦 福岡Yahoo!JAPANドーム
[編集] テレビ・ラジオ中継
(2002年以降。局名は当時)
- 2002年
- テレビ
- ラジオ
- 2004年
- テレビ
- ラジオ
- 2006年