第二次産業
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第二次産業(だいにじさんぎょう、Secondary sector of industry)は、コーリン・クラークによる古典的な産業分類の一つ。
第二次産業には、第一次産業が採取・生産した原材料を加工して富を作り出す産業が分類される。クラークによれば製造業、建設業、電気・ガス業がこれに該当する。
現代社会では、製造業も多様化しており、古典的な第二次産業の枠内に収まりきれない業態も出現している。例えば、アパレル等ファッション関連では、消費者の嗜好の移り変わりが早いので変化を迅速に生産に反映させるために、製造から小売までを一貫して行う業態(製造小売業)[1]が主流となっている。逆に電器産業ではOEMやファウンダリーへの発注などにより、商社化が進んでいる場合もある。また、研究開発などの情報や知識を生産する機能を第四次産業として位置づける考え方も提唱されている。
[編集] 日本における分類
第二次産業という用語は、政府統計の産業分類である日本標準産業分類にはないが、慣例として、日本標準産業分類における下記の3業種を第二次産業に含めることが多い[2]。
クラークによる分類では鉱業は第一次産業、電気・ガス業は第二次産業に属するが、日本における慣例は鉱業が第二次産業に、電気・ガス業が第三次産業に分類される点で異なっている。出版業は過去には製造業の一部として第二次産業に分類されていたが、2002年の分類改訂により以降は放送業や情報サービス業と合わせて情報通信業として区分されている。
[編集] 関連項目
[編集] 脚注
- ↑ なお、産業分類上では、製造小売業は小売に分類されることもある。
- ↑ 例えば、平成17年国勢調査 抽出速報集計 結果の概要