フィル・ニークロ
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フィル・ニークロ(Philip Henry Niekro, 1939年4月1日 - )はアメリカメジャーリーグの元投手。オハイオ州出身。
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[編集] プロフィール
ナックルボールを投げて成功した投手で、40代後半になっても第一線で投げ続けた息の長い投手として有名である。通算318勝274敗29セーブ。通算3342奪三振は歴代10位。1997年、野球殿堂入り。背番号35はアトランタ・ブレーブスの永久欠番。
40歳以降に121勝を挙げており、これはメジャーリーグ記録である。また弟のジョー・ニークロもナックルボールを武器に通算221勝を挙げた投手で、兄弟の合計勝利数539はメジャーリーグ最多記録である。24年間の選手生活で一度もワールドシリーズに出場することなく引退し、これもメジャーリーグ記録である(ポストシーズンに出場したのも1969年と1982年のわずか2回だけ)。
1973年8月5日、サンディエゴ・パドレス戦でノーヒットノーランを達成。守備も優れ、ナショナル・リーグのゴールド・グラブ賞を5回受賞。
現在、甥のランス・ニークロがサンフランシスコ・ジャイアンツで内野手としてプレーしている。
[編集] 所属チーム
- ミルウォーキー・ブレーブス(1964~1965)
- アトランタ・ブレーブス(1966~1983、1987)
- ニューヨーク・ヤンキース(1984~1985)
- クリーブランド・インディアンス(1986~1987)
- トロント・ブルージェイズ(1987)
[編集] 戦績
- 1964年(25歳) 10試合 0勝0敗 防御率4.80
- 1965年(26歳) 41試合 2勝3敗6セーブ 防御率2.89
- 1966年(27歳) 28試合 4勝3敗2セーブ 防御率4.11
- 1967年(28歳) 46試合 11勝9敗9セーブ 防御率1.87(防御率1位)
- 1968年(29歳) 37試合 14勝12敗2セーブ 防御率2.59
- 1969年(30歳) 40試合 23勝13敗1セーブ 防御率2.56
- 1970年(31歳) 34試合 12勝18敗 防御率4.27
- 1971年(32歳) 42試合 15勝14敗2セーブ 防御率2.98
- 1972年(33歳) 38試合 16勝12敗 防御率3.06
- 1973年(34歳) 42試合 13勝10敗4セーブ 防御率3.31
- 1974年(35歳) 41試合 20勝13敗1セーブ 防御率2.38(最多勝)
- 1975年(36歳) 39試合 15勝15敗 防御率3.20
- 1976年(37歳) 38試合 17勝11敗 防御率3.29
- 1977年(38歳) 44試合 16勝20敗 防御率4.03 奪三振262(奪三振1位)
- 1978年(39歳) 44試合 19勝18敗1セーブ 防御率2.88
- 1979年(40歳) 44試合 21勝20敗 防御率3.39(最多勝)
- 1980年(41歳) 40試合 15勝18敗1セーブ 防御率3.63
- 1981年(42歳) 22試合 7勝7敗 防御率3.10
- 1982年(43歳) 35試合 17勝4敗 防御率3.61
- 1983年(44歳) 34試合 11勝10敗 防御率3.97
- 1984年(45歳) 32試合 16勝8敗 防御率3.09
- 1985年(46歳) 33試合 16勝12敗 防御率4.09
- 1986年(47歳) 34試合 11勝11敗 防御率4.32
- 1987年(48歳) 26試合 7勝13敗 防御率6.30