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ラジオ - Wikipedia

ラジオ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

Disambiguationこの項目ではラジオ放送およびそれに関連する事柄について説明しています。かつて福岡ダイエーホークスに所属していた投手についてはブレイディー・ラジオをご覧ください。

ラジオ(Radio)とは、無線送受信技術全般、また英語では放射能放射線を指すこともあるが、一般的には次のような意味に用いられる。

  • ラジオ放送 - 電波を使い、音声を不特定多数のために放送するしくみ。
  • ラジオ番組 - ラジオ放送で送られる番組(プログラム)。
  • ラジオ受信機 - ラジオ放送を聴取するための受信機
  • ラジオ技術 - 電波を用いて行う無線送受信の仕組み、あるいはそのための技術一般。無線技術。同タイトルのオーディオ誌がある。

本項目では主にラジオ放送を扱い、ラジオ受信機にも簡単に触れる。単にラジオという場合にはラジオ受信機を指すことも多い。

目次

[編集] 概説

会話や音楽などの音声信号を、電波を使って不特定多数のために放送するしくみ。いくつかの方式があるが、最も歴史の長いのは振幅変調による中波放送で、基本的な方式は100年間も変わらず、現在でもラジオの主流である。この方式および受信機は一般に「AM放送」「AMラジオ」と呼ばれる。また周波数変調による超短波ラジオ放送も広く聴取され「FM放送」「FMラジオ」と呼ばれる。本項目でも特筆しない限りこの呼び方を用いる。

テレビと異なり、送信システムは比較的簡単な構造で、仮に地震などで放送局が破壊されても、肩に担げる程度の大きさの小型送信機からの放送も可能である(極端に言えばマイクロフォンと送信機さえあれば放送可能)。これを活かし、災害発生時には臨時ラジオ局が開設されることがある。一部のラジオ局ではこの特長を利用、自分以外の局員が全滅しても一人で全てを遠隔操作して放送が続けられるようになっているという。

また、特にAMラジオは受信機の構造も簡単なため、乾電池で動作する小型の物が安価(安いものでは100円~)で購入可能。電波が到達する範囲・時間内であれば、いつでもどこでも放送を聞くことができる。この特性を生かして、災害時の情報伝達手段として重要視されるようになっている。

[編集] ラジオ放送の種類

[編集] 変調方式による分類

電波に音響情報を乗せて送るためには、高周波の電波を低周波の音響信号で変調 (modulation) する必要がある。変調方式の違いにより幾つかのラジオ放送方式が存在する。

[編集] 周波数による分類

また、放送に用いられる電波の周波数の違いにより分類することもできる。日本では、中波放送、短波放送、超短波放送の3種類の放送が行なわれている。

  • 長波 (LF、LW) 長波放送(高緯度地域の国内ラジオ放送)(AM)
  • 中波 (MF、MW) 中波放送(主として国内ラジオ放送)(AM)いわゆるAM放送
  • 短波 (HF、SW) 短波放送 ( 国際放送と広域国内ラジオ放送)(AM)
  • 超短波 (VHF) 超短波放送(FM)いわゆるFM放送

[編集] 長波放送

  • 振幅変調 (AM) による国内ラジオ放送である。
  • 長波は日本やアメリカではラジオ放送用としては利用されておらず、ロシアヨーロッパのような高緯度地域でラジオ放送用に利用される。
  • 周波数は153 kHz~279 kHz。
  • 長波を受信できるラジオ受信機が少ない。
  • 日本では、ロシア極東地域のラジオ放送が比較的良好に受信できる。

[編集] AM放送(中波放送)

  • 振幅変調 (AM) による国内ラジオ放送である。近距離向けの国際放送に利用される場合もある。日本で「AM放送」「AMラジオ」という場合は、中波放送を指して呼ぶことが多く、AMによる短波放送は含まれないことが多い。
  • 周波数としては日本では531 kHz~1602 kHzの9 kHz間隔(例・954〔TBSラジオ〕→963というように9 kHz空いている)。1978年11月23日午前5時から現在の9 kHz間隔となったが、それ以前は10 kHz間隔だった。
  • 伝送周波数帯域幅が狭く・変調方式の特性としてノイズ等に耐性が弱いこと(特に送信所から遠い放送局、一部の家電品の近くや雷発生時に起きやすい。同じくAMを使用する長波・短波放送も同様)やFM放送に比べて低音質のため、スポーツ実況中継・ニュース交通情報などの情報を提供するような生番組やトーク番組が主に放送されている。位相変調を用いたステレオ放送も行われている。
  • 放送局(送信所)から到達する距離が長いため、1つの都道府県内で放送を行う県域放送、複数の都道府県にまたがって放送される広域放送がある。
  • 日本ではコールサインNHKの基幹局であれば、JO*K(第一放送)かJO*B(第二放送)である。民間放送の本局であれば通常、JO*R(主に先発局)かJO*F(主に後発局、関東一部では聴取困難の局が殆ど)である。このほかに民放の中継局にもJO*EJO*WJO*Oとコールサインがついていることがある。コールサインが付けられている中継局では、親局とは別に独自の番組を放送したり、CMを独自のものに切り替えることもある。
  • 夜間のみ電離層(E層)が電波を反射する(昼間は下部の電離層(D層)に吸収される)ので、海外を含めて遠方のラジオ局が聞けるようになる反面、放送局同士の混信が激しくなる欠点がある。

実際に、地域によっては夜間は朝鮮半島や中国の放送局の混信のため聞きづらくなる国内局もある。

  • 本来、「放送」ではないのだが、AMラジオで受信できる特殊なものとして、高速道路等で路側の同軸ケーブルからAM電波(その多くは1620 kHzを使用)を漏洩させて付近の道路状況等を案内するサービス(ハイウェイラジオ路側放送)にも使われている。
  • これも「放送」ではないが、中波放送帯のすぐ上の1670 kHz付近では、各地の灯台が海上などの気象情報船舶気象通報)を放送している。ただし、民生機においてこの周波数を受信できるラジオ受信機は少ない(ソニーicomの一部機種のみ)。

[編集] 短波放送

  • ラジオ放送としては、広域国内放送、国際放送用(日本ではラジオNIKKEINHKワールド・ラジオ日本)に使われる。
  • ラジオ放送用には変調方式は、振幅変調(AM)が使われる。SSBが使われているのは、ほとんど放送ではなく中継局への通信回線としての利用である。なお、短波放送は全面的にSSBに移行するという案も出された事があるが、実現はしなかった。SSB対応受信機でないと復調 できない。
  • 最近、短波放送においても、ヨーロッパを中心として、「DRM」と呼ばれるデジタル放送を行う動きがある。日本では、今のところ短波放送をデジタル化する動きはない。
  • 短波放送用の周波数は、2 MHz~26 MHz。この間に、次のような放送バンドがある。

ただし、実際には混信を避ける目的からか、これらの放送バンドの上端や下端を超えた周波数を使用している局もある。

    • 120 mバンド: 2300~2495 kHz - 赤道に近い熱帯地域で国内放送用に使われるため、俗にトロピカルバンドといわれる。
    • 90 mバンド: 3200~3400 kHz - 120mバンド同様にトロピカルバンドである。
    • 75 mバンド: 3900~4000 kHz - 南北アメリカ大陸では利用できない。主として国内放送用。ラジオNIKKEIが使用。
    • 60 mバンド: 4750~5060 kHz - 国内放送用。
    • 49 mバンド: 5900~6200 kHz - 国内放送・国際放送用バンド。ラジオNIKKEIが使用。冬に多くの放送局が集中する。
    • 41 mバンド: 7100~7350 kHz - 国際放送用バンド。南北アメリカ大陸では利用できない。局数はあまり多くない。
    • 31 mバンド: 9400~9905 kHz - 国際放送用バンド。短波放送のメインストリートといわれる。ラジオNIKKEIが使用。
    • 25 mバンド: 11600~12100 kHz - 国際放送用バンド。短波放送のメインストリートといわれる。
    • 22 mバンド: 13570~13870 kHz - 国際放送用バンド。開設されて歴史が浅いせいか局は少ない。
    • 19 mバンド: 15100~15800 kHz - 国際放送用バンド。主として遠距離伝搬用。
    • 16 mバンド: 17480~17900 kHz - 国際放送用バンド。19 mバンドに特性が似ている。
    • 15 mバンド: 18900~19020 kHz - 国際放送用バンド。開設されて歴史が浅いせいか局は少ない。
    • 13 mバンド: 21450~21850 kHz - 国際放送用バンド。太陽活動の活発な時期の遠距離伝搬用。
    • 11 mバンド: 25600~26100 kHz - 国際放送用バンド。太陽活動の活発な時期だけ使われる。遠距離伝搬用。
  • 季節や時間帯(昼/夜)によって電離層(主にF層)の働きが異なり(冬場・夜間は低い周波数が良好に届く。逆に夏場・昼間は高い周波数が良好になる。太陽活動が活発になるとさらにこの傾向が強まる)、結果として放送が聞こえる場所が変わってしまう。このため、季節や時間帯によって、目的とする場所で放送が聞こえるように、放送に使う周波数を変える必要がある。
  • NHKは、海外に住む日本人向けに放送(NHKワールド・ラジオ日本)を行っており、世界中で聞こえるように、他の国の放送局で中継して貰ったり、逆に他の国の放送を中継したりしている。また、ラジオNIKKEIの場合は、日本全国で聞こえるようにするため、複数の周波数を複数の場所を用いて放送するなどしている。
  • いわゆる「BCLブーム」の終焉で、短波ラジオの機種数は少なくなっているので、通信用受信機を導入している愛好家も多い。(送信回路があるもの―トランシーバーは免許がなければ不法開設として罪に問われる)。

[編集] FM放送(超短波放送)

  • 周波数に超短波(日本では76-90 MHz、諸外国では88-108 MHz)を使い、周波数変調 (FM) を用いて放送されている。
  • 1チャンネルの搬送波周波数間隔が100 kHzあり、伝送できる周波数帯域が広く、S/N比が高い(雑音に強い)ことやAM放送に比べて高音質のため主に音楽番組等が放送されている。
  • 多重技術を利用して、音声多重放送(ステレオ放送)、文字多重放送(愛称・見えるラジオなど)が行なわれている。音声多重放送はほとんどの局で常時実施されている。NHKの場合はラジオ深夜便の時間帯以外で放送されるニュース、緊急報道および高校野球中継はモノラル放送でほかは常時ステレオ放送(時報を含む)を行っている。
  • FM東京では通信教育番組を放送するために、ステレオ音声とは別に専用受信機を用いて独立音声を多重するものもあったが、現在は廃止されている(衛星放送に切り替え)。
  • 文字多重放送は単体受信機はあまり普及していない(一部のタクシーに装備されているにとどまる)ものの、カーナビに渋滞情報などを提供する手段のひとつ(VICS)として、全国で利用されている。
  • コールサインは民放の場合、JO*U(主に先発局)やJO*V(主に後発局)、JO*W外国語放送)など。
  • 使用周波数の特性上、放送局(送信所)から到達する距離が短いため、1つの都道府県内(県域放送)、あるいはさらに細かな中継所単位で放送が行なわれている。この特性を利用して、最近では地域に密着した情報を提供することを目的とするコミュニティFM局と呼ばれる、1つの市町村特別区政令指定都市は1つの)を放送対象地域とし、空中線電力(出力)を20W以下で放送を行う形態もある。この変形として、地震などの大きな災害が発生した場合に、地域に密着した情報を提供するための臨時災害放送局も、FMラジオで開設される。
  • 南西諸島(特に沖縄)や北陸の一部では、中華人民共和国中華民国台湾)・大韓民国朝鮮民主主義人民共和国からのAM(中波)放送の混信が夜間に特に激しい地域において、AM放送の中継用に、FM放送が使用されている。
  • 関東広域圏(一部地域を除く)では、大学通信教育を行う放送大学学園が大学教育放送を行っている。かつては東海大学が、保有していた実験局「FM東海」で通信制高等学校「東海大学付属望星高等学校」の授業番組を放送し、同局がFM東京に移行してからも、平日の18時半~21時に放送していたが、現在はCSのPCM音声チャンネルに移行している(放送大学と異なり、市販CS受信機では受信不可能で、特殊チューナが必要)。
  • 2003年11月のauを皮切りに、携帯電話各社からFMラジオが聴ける携帯電話が発売されている。(FM keitai) PHSではアステルからAT-15 (東芝製) が発売されたことがある。
  • PSPニンテンドーDSといったゲーム機でもゲーム機本体のバッテリーをエネルギーとして使用するFMラジオ受信装置が開発され、発売されている。
  • 現在の76~90 MHzの周波数帯が設定される以前の1953年には新潟県長岡市をサービスエリアとする長岡教育放送が設立。1977年まで放送を続けた。
  • テレビ放送にVHF1chを使用している地域では、中継局を除いて86~90 MHzの周波数を使用できない。ただし、デジタル完全移行後は使用できるようになる。
  • 微弱電波による送信機が多く流通しており、ミニFM局が各地にある。

[編集] ラジオ受信機の種類

詳細は受信機も併せて参照されたし。

[編集] 回路方式による分類

  • 鉱石(ゲルマ) - 受信したものを増幅せず、鉱石検波器やゲルマニウムダイオード等で直接検波し、クリスタルイヤホン等で聴取する。
  • ストレート - 受信した周波数のまま増幅・復調を行う。戦前はほとんどこのタイプ。戦後は電子回路を理解するための電子工作で製作する程度。正帰還を用いた再生検波も広く行われた。
  • スーパーヘテロダイン - 受信した周波数を一定の周波数(中間周波数)に変換した上で増幅・復調を行う。戦後に主流となる(戦中は規制されていた)。
  • レフレックス - ラジオ搬送波と(復調後の)音声の周波数帯域が異なるのを利用し、(検波前の)高周波増幅と(検波後の)音声増幅を一つの増幅素子(真空管トランジスタ等)で兼ねる方式。昔は高価だった増幅素子を節約する為に考案された。原理的には前述のストレート、スーパーヘテロダイン共にレフレックス方式とする事が可能ではある。

[編集] チューニング(tuning - 同調、選局)方式による分類

  • アナログ - コイルと可変容量コンデンサ(バリコン)を組み合わせて、あるいは(固定容量)コンデンサと可変インダクタンス(μ同調器)を組み合わせて同調回路を構成するもの。針や目盛りで局を探す。昔から存在する。金属製のエアバリコンは生産が打ち切られ、現在入手できるのはポリバリコンのみ。
  • デジタル(PLL) - 複数の基準周波数を元に、一定ステップの周波数を合成して同調回路を構成するもの。高級機や薄型機に多く使われる。1980年代から登場。

[編集] 形態による分類

  • 大型 - 部屋などに置いて使う大型のもの。真空管時代は殆どこれに属する。
  • ポータブル - ビデオテープ~タバコ位の大きさ。乾電池で動作可能。真空管時代にも電池管という電池で動作するミニチュア管やサブミニチュア管を使い、数十ボルト程度の積層乾電池を用いたものがあったが、消費電力の少ないトランジスタの登場により電池管ラジオは急速に衰退し、代わってトランジスタラジオが急速に普及していった。
  • 薄型 - シャツの胸ポケットに入る程度のもの。スピーカーを内蔵していないイヤホン専用のものもある。

[編集] 受信周波数による分類

  • 1バンド - 中波(530-1600 kHz)のみ。数百円のラジオはこれが多い。
  • 2バンド - 中波+FMが多い。近年のものは外国で使えるようにFM周波数を76-108 MHz(日本のテレビチャンネルの1-3の音声受信が可能 ちなみにアメリカのFMバンドは88 MHzから108 MHzまで)までカバーするものが多い。恐らく2005年時点での日本のラジオの主流。安いものは500円以下で購入可能。
  • 3バンド - 中波+FM+テレビの1-12チャンネルの音声。以前は中波+FM+短波(3.9-12 MHz)が多かった。
  • 4バンド以上 - 中波+FM+短波放送のバンド75 m-13 mの各バンド、あるいは(長波~)中波~短波の連続受信(150-530 kHz-30000 kHz、ゼネラルカバレッジ)可能なもの。ラジオとしては日本ではソニーのみ。他に中国製の安価なもの(ホームセンターや大型量販店で販売される2000円程度のものから、日本国内では販売されていないものの、アメリカなどで100ドル前後で販売されている(長波~)中波~短波連続受信可能なもの)も存在。他にはソニーのICF-890V(生産終了)や、一部のラジカセなどで中波+FM+テレビVHF(1-12チャンネル)+テレビUHF(13-62)というタイプも存在していたが、VHFバンド(1-3チャンネルを除く)とUHFバンドは2011年に予定されている地上アナログテレビ放送の終了・地上デジタルテレビ放送への完全移行で受信できなくなるため生産が打ち切られた。(現在も在庫が多くあり販売されているところもある)

[編集] ラジオ放送の歴史

無線での音声放送(ラジオ)を世界で初めて実現したのは元エジソン社技師であったカナダ生まれの電気技術者レジナルド・フェッセンデン(Reginald Aubrey Fessenden 1866~1932)で、1900年に歪みはひどいものの最初の通信テストに成功した。彼は引き続き、ヘテロダイン検波方式や、電動式の高周波発振器を開発してラジオの改良に取り組んだ。

1906年12月24日には、アメリカマサチューセッツ州の自己の無線局から、自らのクリスマスの挨拶をラジオ放送した。フェッセンデンはこの日、レコードヘンデル作曲の「クセルクセスのラルゴ」を、そして自身のバイオリンと歌で“O Holy Night”をそれぞれ流し、聖書を朗読した。この放送はあらかじめ無線電信によって予告されたもので「世界初のラジオ放送」であっただけでなく「最初のクリスマス特別番組」でもある。フェッセンデンは「史上初のラジオアナウンサー&プロデューサー」と言えるだろう。

フェッセンデン以後、実験・試験的なラジオ放送が世界各地で行われるようになるが、正式な公共放送(かつ商業放送)の最初ははるかに下って、1920年11月2日にアメリカ・ペンシルヴァニア州ピッツバーグで放送開始されたKDKA局と言われる。これはAM方式によるものであった。最初のニュースは大統領選挙の情報で、ハーディングの当選を伝えた。

極長距離を伝送できる短波ラジオ放送を最初に行ったのはオランダの国営放送で、1927年11月から海外植民地向けに試験放送を開始、翌1928年には当時オランダ領であったインドネシアジャワ島での受信に成功する。この実績に追随してドイツソ連フランスイタリアイギリス等が1929年~1932年にかけて植民地向け放送や海外宣伝放送を短波で開始している。

周波数変調方式(FM方式)は、フェッセンデンによって1902年に考案されているが、実用化されたのは1933年になってからで、アメリカのエドウィン・H・アームストロング(Edwin.H.Armstrong 1890~1954)の手による(アームストロングは1920年にスーパーヘテロダイン検波方式も実用化している)。FM方式による公共放送はアメリカで1938年から試験的に開始された。

[編集] 日本初のラジオ放送

日本初のラジオ放送は、1925年3月22日午前9時30分、社団法人東京放送局(JOAK:現在のNHK東京放送局:略称AK)が東京・芝浦の東京高等工芸学校(千葉大学工学部の前身)内に設けた仮送信所から発した京田武男アナウンサーによる第一声

アーアーアー、聞こえますか。JOAK、JOAK、こちらは東京放送局であります。こんにち只今より放送を開始致します

であった(当時使われていたラジオは「探り式鉱石受信機」がほとんどであり、第一声の「アーアーアー」は、この間に聴取者が鉱石の針先を一番感度の良い部分に調節できるようにするための配慮であると言われている)。

波長は375 m(周波数800 kHz)、空中線電力約220 Wであった。出力が弱かったのか、東京都内でないとよく聴こえなかった。

元々は3月1日に放送を開始する予定であったが、購入する予定だった日本にたった1台の放送用送信機(ウェスタン・エレクトリック(WE)社製)が、前年12月に同じく設立準備中の大阪放送局に買い取られてしまった。

そこで東京放送局は、東京市電気局電気研究所が放送実施のために購入した無線電信電話機(ゼネラル・エレクトリック(GE)社製)を借り放送用に改造して使用することにしたが、2月26日の逓信省の検査で「放送設備が未完成のため3月1日の放送開始は時期尚早」と判断された。

既に3月1日から放送を開始すると発表しており、また、大阪放送局よりも先に日本初のラジオ放送を行いたいということで、「試験送信」の名義で逓信省の許可を受け、なんとか3月1日から放送を開始することができた。

3週間の試験放送の後、逓信省の検査に合格し、3月22日に仮放送(仮施設からの正式な放送という意味)を開始し、7月12日に愛宕山からの本放送が開始された(あらためて購入した出力1 kWのWE社製送信機を使用)。

大阪放送局はその年の6月1日から仮放送を出力500 Wで開始した。

さらに、名古屋放送局(出力1kWのマルコーニ社製送信機を使用)も同年7月15日に放送を開始した。

[編集] 戦前~戦後

社団法人東京・大阪・名古屋放送局は翌年の1926年に「社団法人日本放送協会」(実質的には政府機関的な性格をもっていた)として統合され、「全国鉱石化」を目標に日本各地に放送局を開設したほか、当時日本領であった樺太や南洋群島にも置局した。さらに、朝鮮には朝鮮放送協会、台湾には台湾放送協会が設立され、日本放送協会の番組を多く中継した。

受信機としては、真空管を使ったものが登場し、鉱石式のイヤホンから、スピーカーで放送が聞けるようになる。

やがてラジオ受信機の普及が進み、娯楽の主役となったが、戦局の進行とともにプロパガンダ的な番組が多くなったといわれる。戦中には空襲警報などの情報を知るために、ラジオ受信機の電源を入れたままにしておいたらしい。

1945年8月15日にいわゆる「玉音放送」が流され、戦後は海外領土を失い、「社団法人日本放送協会」はGHQの管理・監督下に置かれた。進駐軍(米軍と英連邦軍)向け放送局(米軍向けは後にFEN、現在のAFNの前身)が主要都市に置かれたが、一部の局については日本放送協会から施設や役務の提供が行われた。

[編集] 戦後~1950年代

1955年頃のラジオ受信機
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1955年頃のラジオ受信機

1950年に「社団法人日本放送協会」が公共企業体としての「特殊法人日本放送協会」に改組され、翌1951年には民間放送も開始された(9月1日朝に中部日本放送、同日昼に毎日放送が本放送を開始)。1953年にはテレビ放送も開始されたが、テレビ受像機の価格が高価(当時の価格で20~30万円程度、白米10kg680円、銭湯の入浴料15円程度)で一般には買えず、ラジオが一家の主役でありつづけた。

ラジオ受信機にしても当時は物品税が高いため、メーカー製完成品を購入するよりは秋葉原などから真空管などの部品を買い集めて自作したほうが安かったために、受信機を製作する人が多く、ラジオ少年とも呼ばれ、高度成長期の日本のエレクトロニクス産業の発展の基礎を作る要因の一つともなった。

しかし、1959年の皇太子(今上天皇)ご成婚をきっかけにテレビ受像機が普及し始め、ラジオは斜陽化の時代を迎える。

[編集] 1960年代~1970年代(前半)

この頃、トランジスタが発明され、これを使ったトランジスタラジオの商品化や、さらにモータリゼーションが始まって、ラジオは一家に一台から一人に一台というパーソナル化の方向へ向かう。ラジオ放送はファミリーをターゲットにした編成から、個人をターゲットにした編成へと転換していく。

  • 情報トーク番組
  • 音楽番組
  • 深夜放送

一方では、1970年頃からFMラジオ放送も開始され、もっぱら音楽を中心とした編成で放送されるようになる。

FMラジオ放送では、エアチェックという楽曲を録音することが流行り、オープンリールや、カセットテープで録音された。また、エアチェックを目的とするFM情報誌、FM Fanや、FM レコパルが創刊された。しかし、CS放送や、有線放送が一般的になった現在は、エアチェックという言葉自体が廃れてしまっている。

[編集] 1970年代(後半)~1980年代

代表的なBCLラジオ ソニー スカイセンサー5900
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代表的なBCLラジオ ソニー スカイセンサー5900

1970年代後半(昭和50年代)に、中東戦争オイルショックをきっかけとして海外の国際放送の受信ブーム(BCL)が起こった。受信周波数の広いラジオ受信機(いわゆるBCLラジオ)が各社より発売され、戦後2回目の黄金期となる。しかし国際放送の縮小などで、BCLブームも終わりを遂げ、2006年現在、BCLラジオもソニー以外は撤退した。1980年代後半には全国に民放FM放送局が相次いで開局する。

[編集] 1990年代~

1988年に開局したエフエムジャパン (J-WAVE) を皮切りに、大都市圏に2つめの民放FM局が開局する。さらに、コミュニティ放送のように、さらに狭い地域を対象としたラジオ放送が行われるようになり、対象セグメントの細分化がさらに進む。1995年にはFM文字多重放送もスタートする。また、1992年にはAMステレオ放送が開始した。

1995年阪神・淡路大震災では、災害時における情報伝達メディアとしてのラジオの重要性がクローズアップされる結果となった。以降、各局とも災害への対応を重点に置くようになり、また大都市圏には外国語FM局も開局する。

[編集] 2000年~

インターネットラジオの登場、さらに衛星や地上デジタルラジオも加わり、従来のアナログラジオ放送とともに、ラジオの多様化が進むと考えられる。

[編集] ステレオ放送

[編集] 複数の放送波による立体放送

民放ラジオ放送が開始された頃の1950~60年代、NHKの第1、第2放送や民放各社などが、2つまたはそれ以上の放送波を使った立体放送を行った。NHKの例でいえば第1放送が左側の音声、第2放送は右側の音声をそれぞれ放送して、2つのラジオを並べて置くとステレオ音声が楽しめるという試みであった。また、ラジオとテレビを併用した立体放送も実施された。

この方法には、モノラル放送との互換性がとれない(受信機を二台用意しないと、片チャネルしか聞くことができない)、左右用の受信機に特性差がある(位相特性、周波数特性、レベル等)と正しいステレオイメージが得られない、周波数帯域を必要以上に占有する、(NHK等を除き)二局が協力しないと実現できない等多くの問題があった。現在のFMステレオ放送や中波ステレオ放送ではこれらの問題点は解決されている。

(沿革)

  • 1952年12月5~7日 - 第1回オーディオ・フェアにちなみ、NHK東京第1・第2放送の放送終了後の午前0時35分~1時に立体放送の試験放送実施(音楽・街頭風景の録音再生。録音・再生機には東京通信工業製(現ソニー)のステレオ試作テープ・レコーダーを使用)。
  • 1952年12月20日 - NHK東京第1・第2放送、最初の立体放送の本放送実施(「土曜コンサート」)。
  • 1953年1月9日 - 北海道放送・FEN北海道(札幌)、共同で日米交歓音楽会の立体放送実施。
  • 1953年2月28日 - NHK第1・第2放送、第2回の立体放送の本放送を全国中継で実施(「土曜コンサート」)。
  • 1953年3月22日 - NHK第1・第2放送、明治座新派劇「息子の青春」をステレオ録音にて放送。
  • 1953年8月23日 - NHK第1・第2放送、初の立体放送劇「死んだ鶏」を放送。
  • 1954年11月13日 - NHK第1・第2放送、世界初の立体放送による定時番組「立体音楽堂」放送開始(~1966年4月2日)。
  • 1954年11月27日 - 第3回オーディオ・フェアにちなみ、ラジオ東京日本文化放送ニッポン放送(東京)による三元立体放送実施(ドラマ「われを呼ぶわれの唄」)。
  • 1958年6月28日 - 北海道放送(札幌)、ラジオ・テレビにより立体放送の実験実施。
  • 1958年9月 - 文化放送・ニッポン放送(東京)、共同で立体放送実施。翌年からは、立体放送による帯番組として「パイオニア・イブニング・ステレオ」放送開始。
  • 1958年11月 - 中部日本放送(名古屋)、ラジオ・テレビにより立体放送実施。
  • 1959年2月16日 - 毎日放送朝日放送(大阪)、共同で立体放送開始。
  • 1959年3月1日 - NHK東京、「立体音楽堂」の時間にラジオ第1・第2・教育テレビを使って三元立体放送実施。
  • 1959年6月 - 文化放送ニッポン放送(東京)、共同で立体放送実施。
  • 1959年 - RKB毎日放送九州朝日放送(福岡)、共同で立体放送実施。
  • 1960年3月27日 - 関西テレビ放送(大阪)・ラジオ関西(神戸)、ラジオ・テレビによりステラマ(ステレオ・ドラマの略)「コルトを持つ男」を放送。
  • 1960年10月4日 - 中部日本放送・東海ラジオ放送(名古屋)、共同で立体放送開始。
  • 1960年 - 東北放送(仙台)、ラジオ・テレビにより立体放送実施。
  • 1960年11月5日 - 琉球放送(那覇)、KSAR(日本語)・KSBK(英語)の2波を使って立体放送開始。

[編集] FMステレオ放送

  • アメリカで1961年、ゼネラルエレクトロニックス社とゼニス社が共同で「AM-FM」方式が標準ステレオ方式として採用され放送が開始され、日本でも1963年6月25日からこの方式による試験放送が開始される。ステレオ放送開始当初、地方都市などでは電電公社のステレオ回線が整備されてなかったこともあったので、それが整備されるまでは、NHKでは各基幹局(札幌、仙台、東京、金沢、名古屋、大阪、広島、松山、福岡)に、民放では各放送局に2トラック19cm/sのオープンリールのパッケージテープを送り、それを再生して放送し、更に、基幹局でないNHKのFM局は、沖縄県及び鹿児島県奄美大島地域を除いて、全て放送波中継にて全国番組のステレオ番組が放送されたという。その後、1978年10月1日からFM放送用のPCMステレオ回線が整備され始め、1980年代には全国のNHK及び全民放FM局にその設備が導入されるようになった。

沿革)

  • 1960年8月 - FM東海が、米クロスビー研究所が開発したFM-FM方式によるステレオ実験放送を開始 (1961年にAM-FM方式が標準ステレオ方式になるまで実施)。
  • 1963年6月25日- FM東海が、日本初のAM-FM方式によるステレオ実験放送を開始。
  • 1969年12月16日 - NHK東京FM放送局が、AM-FM方式によるステレオ放送を開始。
  • 1969年3月1日 - 全国のNHK-FMの本放送開始。
  • 1977年12月 - 全国のNHK-FM放送のローカル放送ステレオ化工事完了。NHK-FM放送のローカル番組が全局でステレオで放送できるようになる。これに伴い、ようやく、NHK沖縄のFM放送がローカル番組のみステレオで聴けるようになる(全国放送は開始当初からモノラル放送のまま)。
  • 1978年10月1日 - NHKのFM放送用PCMステレオ回線が、東京-名古屋-大阪間で開通し、運用を開始する。
  • 1979年12月24日 - 全国のNHK-FMの基幹局全てにFM放送用PCMステレオ回線が開通し、運用を開始する。これに伴い、ステレオ放送開始当初から行っていた各基幹局へのパッケージテープの送付が廃止される。
  • 1980年 - FM民放4局間(FM東京-FM愛知-FM大阪-FM福岡)にFM放送用PCMステレオ回線が開通、運用開始。
  • 1984年 - NHK沖縄にFM放送用PCMステレオ回線が開通し、同県及び鹿児島県の奄美大島地域がようやく全国放送のFM番組がステレオで放送できるようになった(それまでは全国放送番組は全部モノラルだった)。
  • 1985年頃 - 全てのNHK放送局に、FM放送用PCMステレオ回線が導入される。

[編集] 中波ステレオ放送

  • 1975年、アメリカの電子工業会と連邦通信委員会が、全米の電機メーカーから提案されたカーン式、モトローラ式、マグナボックス式など5つの方式について討議され、その中からマグナボックス式が標準とされたが、その後他のメーカーからの異議申し立てがあり、全てが標準方式とみなされた。
  • 日本では1992年にモトローラ式によって東京と大阪にある民放5局(TBSQRLFABCMBS)でステレオ放送がスタート。(OBCだけ新社屋完成を待って1993年からの開始)その後各地で順次行っている。
  • しかし、NHKが実施していないこともあり、対応機種も少なく実施しているのは大都市と一部地域の民放局にとどまっている。(実施局もほとんどの場合、親局のみでしか行われていない。)そして、2007年にはAMステレオ放送廃止予定の放送局もあるため、今後の発展は難しいものと思われる。
AMステレオ放送の項参照

[編集] テレビとの違い

室外アンテナが主流のテレビと異なり、室内での受信が普通であるラジオの特徴として、受信環境がチャンネル選択に影響をおよぼすというものがある。放送区域内であるからといって必ずしも全ての局が安定して受信できるわけではない。そのため、そういった環境下では、チューニングしやすい局がよく聞かれる傾向にある。とくに、携帯用ラジオで室内受信する場合、電気製品などのノイズを受けることも多く、電波状態の良好な局が好まれる。

また、音声のみの放送であるため職場やカーラジオなどで聴取されることも多い。首都圏では午前10~11時にテレビの視聴率よりもラジオの聴取率が高くなる。

短波による国際放送の場合、同じ内容の放送を同時に複数の周波数で放送し、聴取者が最も受信状態の良好な電波を選んで受信できるようにしているのが一般的である。

なお、近年の若者は、テレビよりもラジオを好んで聴いているという結果も出ている。

[編集] ラジオをテーマにした小説・漫画・映画など

[編集] 参考

和文通話表で、「」を送る際に「ラジオのラ」と発声する。

[編集] 関連項目

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