西船橋駅
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西船橋駅(にしふなばしえき)とは、千葉県船橋市にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)と東京地下鉄(東京メトロ)と東葉高速鉄道の駅である。
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[編集] 利用可能な鉄道路線
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- 東京地下鉄(東京メトロ)
- 東葉高速鉄道
[編集] 概要
- 千葉県内でも多くの路線(5路線)が集まり、千葉駅に次ぐターミナル駅だが、隣に船橋市の中心駅である船橋駅が存在し、連続停車駅の設定を避ける関係から総武快速線はこの駅を通過する。西船橋駅構内には総武快速線のホームを設置できる空間は存在するが、これには1972年に総武線を複々線化した際、当時の国鉄が地下鉄東西線への乗客の逸走を阻止する為、わざと快速線ホームをつくらなかったという説が有力である。
- この駅には本来、中山競馬場の利用者への交通の利便を図るという役割もあり、その後、武蔵野線の船橋法典駅が完成してその役割は低下したものの、現在でも競馬開催日などには、駅北口より京成バスによる臨時バスが中山競馬場まで運行されている。武蔵野線の中では最大の乗換駅である。
- 乗降客は東京メトロ(東葉高速鉄道も含む)、JR東日本を合わせると千葉県1位である。
- 首都圏各地の駅ナカの一つとして「Dila西船橋」が当駅構内にある。
- 駅名の通称として「西船(にしふな)」と呼ばれる。この名前が定着したことから、駅周辺に住居表示によって西船という地名が登場した。その後、京成電鉄の葛飾駅も、東京都葛飾区と混同されるとのことで、京成西船駅に駅名変更した経緯がある。
[編集] 駅構造
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)・東京地下鉄(東京メトロ)・東葉高速鉄道3社で改札内部を共有する橋上駅舎である。1階地平部分にJR総武線・東京メトロ東西線・東葉高速線のホームがあり、2階部分には改札やコンコースなどの駅の設備があり、3階高架部分にはJR武蔵野線・京葉線ホームがある。
- 現在の駅舎は総武線複々線工事および東西線延伸に伴って新設されたものである。旧駅舎は北口の現快速線直上の売店等がある一角で、橋上駅舎としては西川口駅など共に最初期のものにあたる。
- 総武線は島式2面3線の地平ホーム。2番線・3番線で線路を共用。但し、東西線直通列車は東西線ホーム発着。武蔵野線・京葉線は島式2面4線の高架ホームで、総武線や東西線と直交する。東西線・東葉高速線は島式2面4線の地平ホーム。京葉線は案内にはラインカラーである赤を記すが、西船橋駅における京葉線の車両は定期運用ではオレンジ色の武蔵野線の車両による運用であるため注意が必要。
- 駅舎は少々特異であり、改札口を境に北側がJR東日本、南側が東京地下鉄の管轄にある(改札は共通/床面を見れば一目瞭然である)。自動券売機は会社別にそれぞれ別々の場所に設置されている(他の共用駅では並置されていることが多い)。南側のホーム・コンコースではホームの係員も東京地下鉄の係員が務めており、案内板も東京地下鉄のものになっている他、喫煙所も設置されていない(東京地下鉄は、駅構内は完全に禁煙)。東京地下鉄の売店・自動販売機・トイレも個別にある。
- JR東日本では、近年「西船橋駅コスモスプラン」が実行され、駅設備の改良が積極的に行われている。その一環として駅構内2階・3階には駅ビル『Dila西船橋』が2005年に開業し、書店・立ち食いそば・喫茶店など「駅ナカ」設備が整ってきている。反面、東京地下鉄側には大きな変わりはなく、これにより従前の古びた駅の風景と改装されて明るい雰囲気になった新しい駅の風景が同居しているという、かなり特殊な構図の駅となった。
- 尚、自動改札機・自動精算機はJR東日本のものしか設置されていない(2枚投入はできないが、自動改札機でのパスネット使用は可能)。自動精算機では東京メトロ線・東葉高速線の乗車券の精算も可能ではあるが、精算にパスネットを使用することはできない。中野・綾瀬・北千住以遠のJR線から東西線を経由した場合の精算にも対応していない(これらについては有人改札での対応となる)。東京メトロ線の定期券は当駅が発着駅のものしか購入出来ない(これは、東西線の西端駅で、JR東日本と共同使用している中野駅も同様である)。
- 切符について、この駅の自動改札機に特別乗車券を投入すると、東京地下鉄1日乗車券の当日券(券売機で購入)なら改札機の奥のパネルが「きっぷ」、東京地下鉄1日乗車券の前売り券(定期券売り場で購入)と東葉高速鉄道の特別乗車券は「定期券」になる。
- のりば
1 | ■総武線(各駅停車) | 船橋・津田沼・千葉方面 |
2 | ■総武線(各駅停車) | 降車ホーム(一部、下り電車) |
3・4 | ■総武線(各駅停車) | 錦糸町・秋葉原・新宿・三鷹方面 |
5・6 | ■総武線(各駅停車) | 船橋・津田沼方面(東西線からの直通電車・平日朝夕のみ) |
5・6・8 | ■東葉高速線 | 北習志野・東葉勝田台方面 |
6~8 | ○東西線 | 東陽町・大手町・中野・三鷹方面 |
9・10 | ■武蔵野線 | 新松戸・南浦和・府中本町方面(一部11・12番線) |
11・12 | ■京葉線 | 舞浜・新木場・東京方面 南船橋・新習志野・海浜幕張方面(一部9・10番線) |
[編集] 利用状況
- JR東日本西船橋駅の2005年度の乗車人員は、1日平均105,892人で、26番目に乗車人員の多い駅である(千葉県内では柏駅・船橋駅に次いで3番目、千葉支社でも2位)。にも関わらず、総武線は現在も緩行線のみにしかホームが設けられていない。
- 武蔵野線の駅の中では24駅中第1位である(ただし、京葉線からの利用者も含まれる)。
- 東京メトロ西船橋駅の2004年度の乗降人員は、1日平均23万6205人。
- このように非常に利用の多い駅だが、元々狭いホームに加えて階段へ近年エスカレーターを設置したため混雑が酷くなり、休日でも列車到着の度にエスカレーター乗り口で混雑が発生する。コンコースに上がるのに数分かかることもあり、当駅での乗り換えは時間に余裕を持って計画する必要がある。
[編集] バス路線
[編集] 高速バス
- 船橋駅・西船橋駅⇔羽田空港(京成バス・京浜急行バス)
- ファンタジアなごや号(京成バス・ジェイアール東海バス)
- サウスウェーブ(京成バス・和歌山バス)
- ポーラスター号(成田空港交通・宮城交通)
- やまと号(京成バス・奈良交通)
- 千葉中央駅・海浜幕張駅・TDR・西船橋駅・京成上野駅⇔大津駅・山科駅・三条京阪・京都駅八条口(京成バス・京阪バス)
- 千葉中央駅・海浜幕張駅・TDR・西船橋駅・京成上野駅⇔大山崎・名神高槻・名神茨木・千里中央・千里ニュータウン・新大阪・阪急三番街・ハービスOSAKA・三宮バスターミナル(ミント神戸)(京成バス・阪神電鉄バス・阪急バス)
※TDR(東京ディズニーリゾート)はTDL(東京ディズニーランド)・TDS(東京ディズニーシー)双方に停車(順序は便により異なるほか、同じ便でも上下で順序が逆の場合がある)。休園日は停車せず。
[編集] 路線バス
- ちばレインボーバス 白井車庫行
- 京成バス 船橋市役所経由船橋駅行・行田団地行・中沢行・市営霊園行
- 京成トランジットバス 諏訪神社行
[編集] 駅周辺
[編集] 歴史
- 1958年(昭和33年)11月10日
- 国鉄総武線の西船橋駅(旧駅舎)が開業。
- 1968年 (昭和43年)12月15日
- 総武線複々線工事に伴う緩行線切り替えにより新駅舎に移転。
- 1969年(昭和44年)3月29日
- 営団地下鉄東西線の西船橋駅が開業。国鉄総武線(各駅停車)との直通運転が開始。
- 1978年(昭和53年)10月2日
- 国鉄武蔵野線の西船橋駅が開業。
- 1986年(昭和61年)3月3日
- 国鉄京葉線の1期区間(西船橋~千葉港(現:千葉みなと))が開業。
- 1987年(昭和62年)4月1日
- 国鉄の分割民営化。総武線と武蔵野線と京葉線はJR東日本の管轄となる。
- 1988年(昭和63年)12月1日
- JR京葉線の2期区間(新木場~南船橋、市川塩浜~西船橋、千葉港(現:千葉みなと)~蘇我)開業を伴って、武蔵野線の直通運転が開始。
- 1996年(平成8年)4月27日
- 東葉高速鉄道開業を伴って、乗り入れ開始。営団地下鉄東西線との直通運転開始。
- 2004年(平成16年)4月1日
- 営団地下鉄の民営化を伴って、東西線は東京地下鉄(東京メトロ)に継承される。
- 2005年(平成17年)1月15日
- 駅ビルの『Dila西船橋』が開業。
[編集] 隣の駅
- 東京地下鉄
- ○東西線
- 東葉高速鉄道
- ■東葉高速線
[編集] 関連項目
- 日本の鉄道駅一覧
- 須田鷹雄(元西船橋駅職員であり、現在は競馬評論家)
- 西船橋駅ホーム転落死事件(1986年(昭和61年)1月14日)