松山市
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
|
松山市(まつやまし)は、四国の北西部、愛媛県の中部に位置する、同県の県庁所在地である。四国最大の人口を有し、道後温泉を代表とする「国際観光温泉文化都市」。松山城を中心に発展して来た旧・城下町で、小説『坊っちゃん』『坂の上の雲』や俳句で知られる文学の街でもある。 瀬戸内海を通じて広島市や呉市との関係が親密である。 2005年1月1日、北条市、温泉郡中島町を編入し、人口50万人を突破した。旧温泉郡。
目次 |
[編集] 地理
松山市は西に瀬戸内海(伊予灘及び斎灘)に面しており、北と東は高縄半島の山々、南は四国山地の一支脈である皿ヶ峰連峰に接している。松山平野の大部分を占めるほか、三坂峠のすぐ下の山間地から、旧・中島町の島嶼部に至るまで広い面積を有するようになった。
[編集] 都市構造
中心街
- 市内中心部、松山平野の北東寄りの勝山(地元では専ら「お城山」と呼ばれている。通称「城山」)に松山城があり、シンボル的にも、実質的にも松山城の南側に隣接中心市街地が昔からの「城下」として、今日でも市の中心街とされる。
- この一帯は百貨店・商店街・企業オフィス・中四国でも有数の歓楽街等が集中しており、そして愛媛県庁・松山市庁舎が置かれている。
旧市内
- 松山では、番町・東雲(しののめ)・八坂(やさか)・素鵞(そが)・雄郡(ゆうぐん)・新玉(あらたま)・味酒(みさけ)・清水(しみず)の8地区を「旧市内」と呼ぶことがある(昭和15年の合併以前の旧市の意)。また、行政的に「本庁区」などと呼ぶこともある。これら8地区合わせ、12万8000人が住んでいる。
- 近年、とりわけ中心市街地には分譲マンションが建ち並び始め、2003年を底に人口が増える傾向が見られる。分譲マンションの林立は、松山城の眺望・景観を阻害するものとして問題視されている。
城北等
- 市内を東西南北に分け、「城東」「城西」「城南」「城北」というように呼称することがある。その区画割については確たる基準はない。ただ、「城北」という呼び方は古くからあるが、「城南」「城西」「城東」という呼び方はあまり一般的ではない(高等学校・病院・企業の名称などには見られる)。
[編集] 交通
JR予讃線松山駅は、中心市街内のやや西寄りにある。むしろ伊予鉄道の松山市駅が中心駅と言え、ここから郊外線が3方向に伸びている。加えて、市内電車(軌道)の拠点停留所も松山市駅前にあり、都市間高速バスを含む路線バスの発着点ともなっているなど、公共交通の面でも中心といえる。これには、松山市駅が明治21年(1888年)に開業したのに比べ、予讃本線(現・予讃線)の到達が遅く、昭和2年(1927年)になってようやく松山駅が開業した、との経緯もある。なお国鉄延長の際、松山市駅はそれまで名乗っていた「松山駅」の名を国鉄に奪われ、現駅名を名乗るようになった。
国道11号、国道33号、国道56号、国道196号が松山市中心街に集中し、広域的な交通拠点ともなっている。松山自動車道のインターチェンジは市の南部、砥部町寄りにある。
[編集] 歴史
- 1889年:市制施行。
- 1908年:朝美村・雄郡村・素鵞村・道後村の各一部を編入。
- 1923年:道後村の一部を編入。
- 1926年:朝美村・雄郡村・素鵞村・御幸村を編入。
- 1932年:道後湯之町の一部を編入。
- 1940年:三津浜町・和気村・久枝村・堀江村・潮見村・味生村・桑原村を編入。
- 1944年:道後湯之町・生石村・垣生村を編入。
- 1951年:国際観光温泉文化都市(国際観光文化都市)指定。
- 1954年:興居島村、余土村を編入。
- 1955年:久米村・湯山村・伊台村・五明村を編入。
- 1959年:浮穴村を編入。
- 1961年:小野村を編入。
- 1962年:石井村を編入。
- 1968年:久谷村を編入。
- 2000年:中核市に指定。
- 2005年:北条市、中島町を編入。
[編集] 行政
[編集] 歴代松山市長
- 木村利武 1890年2月6日~
- 白川福儀 1894年2月7日~
- 浅野長道 1902年2月7日~
- 長井政光 1908年2月24日~
- 加藤恒忠 1922年5月12日~
- 岩崎一高 1923年5月23日~
- 御手洗忠孝 1926年8月16日~
- 香川熊太郎 1931年11月6日~
- 白石大蔵 1933年5月11日~
- 井上久吉 1933年11月17日~
- 清水勇三郎 1938年9月15日~
- 越智孝平 1942年10月26日~
- 黒田政一 1946年3月29日~
- 安井雅一 1947年4月10日~
- 黒田政一 1951年4月23日~
- 宇都宮孝平 1963年5月2日~
- 中村時雄 1975年5月2日~
- 田中誠一 1991年5月2日~
- 中村時広 1999年5月2日~(現職)
[編集] 平成の市町村合併
- 松山市では、中村市長の方針もあり、また過去いずれの合併も隣接地を編入する繰り返しであったことから、編入合併を原則としてきた。さらに、南部の久谷地域や東部の小野地域では古い話とはいえ「松山市と合併して良い事は格別なかった」などと公然と口にする人も居るなど、市幹部も市町村合併には前向きではなかった。
- 当時は人口47万人であり、50万人を越えると政令指定都市の形式的な資格は得られるが、運用で当時は概ね人口100万人以上が目安とされていたため、どんなに近隣市町村を編入しても人口60万人程度がせいぜいの松山市としては積極的な編入受け入れにより人口を膨らまそうという動機にも乏しかった。このため、隣接する市町村にも積極的な呼びかけは特にしなかった。
- 松山市では、合併協議に入る前の条件として、事務の類似性などの3条件を示した。
- 結局、北に隣接する北条市と、航路で結ばれた温泉郡中島町を編入合併することとなった。
- その合併過程でも、北条市に対しては、北条スポーツセンターの扱い、中島町に対しては、汽船事業の民営化、病院事業の民営化等の条件を提示した。
[編集] 政令市・州都
- 将来的には政令指定都市移行も視野に入ると考えられるが、現在、政令指定都市に移行している市との人口の開きは依然大きく、公式に口にする人は少ない。また、この問題についての市民の盛り上がりにも乏しく、関心は殆ど無い。
- また、将来議論にのぼるであろう道州制移行について、松山市が四国最大の都市として州都に立候補する可能性も考えられなくもないが、現在のところ、市幹部等の積極的な発言はみられない(なお、この件に関しては四国中央市、香川県高松市などが積極的な発言を行っている)。
- 基本的には地方分権を進めるべき、一定以上の行政能力を有する市には権限・財源を積極的に付与していくべきとのスタンスである。この問題については、微妙になりがちな県と県庁所在地の関係も良好である。
[編集] 主な国の行政機関
- 戦中の松山市には本土防空に活躍した源田実大佐麾下第三四三海軍航空隊(2代目。通称:「剣」部隊)が海軍吉田浜飛行場(現・松山空港)に所属したことが有名。第二次世界大戦末期に活躍した。現在の松山市には陸上自衛隊が駐屯する。
- 陸上自衛隊第14旅団松山駐屯地
- 2006年現在の第14旅団松山駐屯地配置部隊
- 第14特科隊
- 第14高射特科中隊
- 日本郵政公社四国支社
- 総務省四国総合通信局
- 総務省四国行政評価支局愛媛行政評価事務所
- 財務省四国財務局松山財務事務所
- 財務省神戸税関松山税関支署
- 国税庁高松国税局松山税務署
- 法務省松山地方法務局
- 法務省松山地方検察庁
- 法務省高松入国管理局松山出張所
- 法務省松山区検察庁
- 法務省松山少年鑑別所
- 法務省松山保護観察所
- 国土交通省四国地方整備局松山港湾・空港整備事務所
- 国土交通省四国地方整備局松山河川国道事務所
- 国土交通省四国運輸局愛媛運輸支局(通称:陸運支局、陸事、車検場)
- 国土交通省大阪航空局松山空港事務所
- 気象庁松山地方気象台
- 海上保安庁松山海上保安部
- 厚生労働省広島検疫所松山出張所
- 厚生労働省愛媛労働局
- 厚生労働省松山労働基準監督署
- 厚生労働省松山公共職業安定所
- 社会保険庁愛媛社会保険事務局
- 社会保険庁松山西社会保険事務所
- 社会保険庁松山東社会保険事務所
- 農林水産省中国四国農政局道前道後平野農業水利事務所
- 農林水産省中国四国農政局愛媛農政事務所
- 農林水産省愛媛農政事務所松山統計・情報センター
- 農林水産省四国森林管理局愛媛森林管理署
- 農林水産省神戸植物防疫所坂出支所松山出張所
- 農林水産省動物検疫所関西空港支所小松島出張所松山空港事務所
- 環境省松山自然保護官事務所
- 松山家庭裁判所
- 松山地方裁判所
- 松山簡易裁判所
- 雇用・能力開発機構愛媛センター
- 高齢・障害者雇用支援機構愛媛障害者職業センター
- 中小企業基盤整備機構四国支部松山事務所
- 自動車事故対策機構愛媛支所
- 緑資源機構松山水源林整備事務所
- 国立印刷局松山分室
- 国立病院機構四国がんセンター(2006年4月1日、堀之内から南梅本町に移転オープン)
[編集] 主な県の行政機関
- 愛媛県庁
- 愛媛県松山地方局
- 愛媛県立中央病院
- 愛媛県美術館
- 愛媛県立博物館
- 愛媛県立図書館
- 愛媛県民文化会館
- 愛媛教育文化会館
- 愛媛県武道場
- 愛媛県総合運動公園
- 愛媛県生活文化センター
- 愛媛県国際交流センター
- 愛媛県産業情報センター
- 愛媛県工業技術センター
- 愛媛県健康増進センター
- 愛媛県土地開発公社
- 愛媛県住宅供給公社
- 愛媛県農業試験場本場
- 愛媛県果樹試験場本場
- 愛媛県建設研究所
- 愛媛県衛生環境研究所
- 愛媛県立中央青年の家
- 愛媛県立松山高等技術専門校
- 愛媛県消防学校
- 愛媛県立農業大学校
- 愛媛警察本部
[編集] 姉妹都市・提携都市
[編集] 経済
県内では数少ない人口増加中の都市。第二・三次産業中心の都市である。みかんに代表される農業や、近年苦戦気味だが道後温泉を中心とした観光業、化学繊維を中心とした製造業が基幹産業。空港や港湾付近の沿岸部には工業地帯が広がっており、帝人グループ最大の生産拠点となっている。工業生産額については四国でも上位である。 四国を統括している国の機関として、総務省四国総合通信局やNTT西日本 愛媛支店、日本郵政公社四国支社、NHK松山放送局(四国統括局)等がある。 県庁所在地として、商業、サービス業が発達している。特に飲食、歓楽街の規模は中四国でも有数の規模といえる。 ※この点、「四国」のページの記事を参考のこと。
[編集] 小売業
[編集] 百貨店
[編集] 商店街・飲食店
- 松山城の南が商業地となっており、一番町の三越松山店と市駅前の伊予鉄髙島屋を繋ぐ形で、大街道、銀天街の商店街がL字型に連なっており、大掛かりなアーケード設備も有し、松山市を代表する商店街となっている。銀天街の西に隣接し、伊予鉄松山市駅前には地下街がある。
- 大街道商店街を挟み、北は一番町から南は千舟町通にかけての一帯には非常に多くの飲食店が軒を連ねている。
[編集] 大型書店・古書店
[編集] 大型模型店・ホビーショップ
- 富士教材
- Plamo
[編集] 大型家電量販店
[編集] ファッション店
[編集] 大型スーパーチェーン
また、ゆめタウンがJT松山工場跡に進出する計画もあるが、商店街から反発を受けている。
[編集] 情報通信業
- NTT西日本が四国事業本部を設置しており、4県支店の統括的な業務を実施している。また、同社関連の企業も多い。(NTT西日本松山病院など)
- コールセンター誘致を行うため補助金を支給する条例を制定するなどしている、そのかいあって数社のコールセンターの誘致に成功している。
- 大手IT企業のサイボウズが創業した地である。
[編集] 運輸業
- 松山港からは九州・中国・近畿地方への航路が開かれ、松山空港からは東京、大阪などの都市の他に韓国、中華人民共和国への定期便が就航している。また高速道路、JR四国の予讃線などもあり県外、県内の移動に便利である。また市内には伊予鉄道の路面電車や路線バスが走っていて市内の交通も便利である。
- 現在、愛媛国体開催にむけて松山駅の高架や貨物駅の移転などを行う予定である。
- 貨物輸送ではJR貨物の貨物駅、運送会社の支社・営業所などが立地している。
[編集] 金融業
- 伊予銀行や愛媛銀行などの地元金融機関の本店・支店の他、都市銀行や近隣の銀行の支店・ATMが設置されている。(詳しくは主な企業の銀行を参考のこと)
- 多数の保険会社の支店・営業所がある。また近年は大手保険会社の集中事務センターの誘致に成功している。
[編集] 観光業
- しまなみ海道の開通時には観光客が急増した。しかし、しだいに減少している。
主な観光施設
[編集] サービス業
- 近年、市内の高校が定員を超えたり、私立の中高一貫校の受験競争が激化したりするなどしていて日能研、東進衛星予備校、ITTO個別指導学院、明光義塾などの全国規模の塾や予備校が進出し、市内の小規模塾や大手塾との競争が激しくなってきている。
[編集] 製造業
空港や港近郊の沿岸部には工業地帯が広がっている。化学繊維、石油化学、トラクターなどの農業用機械製造、電気機械器具製造、ボイラー・水処理関連機器等の機械製造業、その他機械部品製造が主要な製造業である。
[編集] 農業・伝統産業
ウンシュウミカンの生産が盛んで、イヨカンの代表的な産地の一つでもある。特産品・伝統工芸として、姫だるま、竹細工(日本三大産地)、伊予絣(同)、油揚げ(松山揚げ)などが有名である。
[編集] 産業人口(旧・松山市のデータ)
- 生産年齢人口 325,336人
- 老齢人口 75,221人
- 就業人口
- 第一次産業 6,745人
- 第二次産業 50,659人
- 第三次産業 163,582人
- 世帯数
- 総世帯数 192,537世帯
- 農家数 6,080世帯
- 林家数 1,976世帯
- 漁業世帯数(海面)476世帯
[編集] 主な企業
[編集] 電力会社
[編集] 新聞社
[編集] テレビ・ラジオ
愛媛県内を放送区域とするテレビ局はNHKと民放が4局あり、テレビ東京系列以外のキー局が視聴可能である。地上デジタル放送は行道山送信所において2006年10月1日放送開始。その準備段階として2006年6月21日午前10時から映像の再生に必要な制御信号を含めた試験電波の発射を開始し、2006年8月4日からは「地上アナログ放送と同一番組」の試験放送を開始していた。
放送局名 | アナログ放送 | デジタル放送 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
チャンネル | 開局 | 空中線電力 | 送信所 | リモコンキーID | チャンネル | 空中線電力 | 送信所 | ||
NHK松山第1 | 963kHz | 1941年3月9日 | 5kW | 針田町 | |||||
NHK松山第2 | 1512kHz | 1946年9月1日 | |||||||
南海放送ラジオ | 1116kHz | 1953年10月1日 | 井門町 | ||||||
NHK松山FM | 87.00MHz | 1969年3月1日 | 1kW | 城山 | |||||
FM愛媛 | 79.70MHz | 1982年2月1日 | 行道山 | ||||||
NHK松山総合 | 6 | 1957年5月29日 | VHF5kW | 城山 | 1 | 16 | 1kW | 行道山 | |
NHK松山教育 | 2 | 1962年6月1日 | 2 | 13 | |||||
南海放送 | 10 | 1958年12月1日 | 4 | 20 | |||||
テレビ愛媛 | 37 | 1969年12月10日 | UHF10kW | 行道山 | 8 | 27 | |||
あいテレビ | 29 | 1992年10月1日 | 6 | 21 | |||||
愛媛朝日テレビ | 25 | 1995年4月1日 | 5 | 17 |
- NHK松山放送局(総合6ch、教育2ch、ラジオ第一963kHz、ラジオ第二1512kHz)
- 南海放送(テレビ10ch 日本テレビ系列、ラジオ1116kHz JRNとNRNのクロスネット)
- テレビ愛媛(37ch フジテレビ系列)
- あいテレビ(29ch 東京放送系列)
- 愛媛朝日テレビ(25ch テレビ朝日系列)
- 愛媛シーエーティヴィ(ケーブルテレビ局)
- NHK-FM(87.7MHZ)
- エフエム愛媛(79.7MHz JFN系列)
[編集] 銀行
- 日本銀行松山支店(中央銀行)
- 伊予銀行(地方銀行)
- 愛媛銀行(第二地方銀行)
- みずほ銀行(都市銀行)
- 広島銀行(地方銀行)
- 山口銀行(地方銀行)
- 住友信託銀行(信託銀行)
- 日本政策投資銀行松山事務所(政府系金融機関)
- 国民生活金融公庫松山支店(政府系金融機関)
- 農林漁業金融公庫松山支店(政府系金融機関)
- 商工組合中央金庫松山支店(政府系金融機関)
- 中小企業金融公庫松山支店(政府系金融機関)
このほか、四国の地方銀行・第二地方銀行すべてが市内に支店を持っている(松山市に限らず、四国の県庁所在地には必ずある)。都市銀行はみずほ銀行のみだが、最近になって三井住友銀行のATMが設置された。
[編集] 証券会社
- 支店を置く証券会社
- 本店・本社を置く証券会社
-
- 愛媛証券
- 二浪証券
[編集] 保険会社
- 富士火災海上保険中央営業事務センター(開設予定)
[編集] 本社を置く主な企業
製造業
運輸業
卸売・小売業
金融業
プラントエンジニアリング業
その他
[編集] 主な工場・事業所
- 三菱化学松山工場
- 帝人化成松山工場
- ダイソー松山工場
- 帝人ファイバー松山事業所
- 倉敷紡績北条工場
- 四国ガス三津浜工場
- パナソニック四国エレクトロニクス松山工場
- 東レファインケミカル松山工場
- タカキベーカリー松山工場
- 高松帝酸松山工場
- レンゴー松山工場
- 東芝EIコントロールシステム四国事業所
- TMTマシナリー松山工場
[編集] 文化
[編集] 松山と坊っちゃん
松山は、夏目漱石の小説『坊っちゃん』の舞台になっている。この小説は、漱石自身が松山中学(現在の愛媛県立松山東高等学校)に赴任した時の体験を下敷きとしている。松山赴任時、漱石は正岡子規との交流も持った。
漱石は『坊っちゃん』で、松山を「不浄な地」(新潮文庫版131ページ)としているなどかなりひどく書いているが、松山市及び市民は観光の一つとしている他、今日でも松山には「坊っちゃん」や「マドンナ」の名が付いた施設や商品が大変多い。
しかし松山市民たちの中には、その名称のワンパターンさを「また、坊っちゃんか。」と批判的に見る者や、実際に『坊っちゃん』を読んでみて作中で松山がけなされていることを知り、「松山をけなす作品の名をありがたがって使っているのはどういうことか!」と不満を漏らす者も少なからず居る。
[編集] 松山と俳句・文学
[編集] 松山と温泉
記紀の古より湧き続ける道後温泉に代表される温泉が市内各所で湧いており、源泉から離れた銭湯も引き湯で温泉を入れている所も数多くある。
[編集] 能楽
松山は能楽が盛んであり、市内に能楽堂がいくつかある。
[編集] 祭り・芸能
- 野球拳
- 伊予万歳
- 伊予の国松山水軍太鼓
- ※観光的な色彩の強い祭りは「観光」の項へ
- 松山三大夏祭り
- 井手神社天神祭(北立花町)、鍾馗さん(しょきさん又はしょうきさん、木屋町)、お日切さん(おひぎりさん、市駅前)。いずれも旧市内における伝統的なもの。
[編集] 食文化
- 隣県、香川のシコシコとした食感の讃岐うどんとは違い、やや軟らかな麺を用いてツユも甘めである「ゆるゆるうどん」が多い。また、大盛りを注文した場合、大抵の店舗では麺が二玉分投入されてくる事でも有名な地域である。市内には松山市駅前地下街まつちかタウンの「かめや」、鍋焼きうどんの老鋪店「アサヒ」「ことり」などが有名である。勿論、市内では讃岐うどんを名乗る店や最近ではセルフうどん店も多数進出しており、看板も良く見かける。ただ、讃岐うどんも丼鉢には厚手の砥部焼を用いる店が多い。
- 道後温泉街の一角には、「としだうどん」と呼ばれる有名店があった。(後継者がなく廃業し跡地は現在は小公園になっている)
その他は郷土料理の項を参照。
[編集] スポーツ
野球
サッカー
[編集] 地域
[編集] 健康
- 主な医療機関
[編集] 教育
[編集] 小学校
|
[編集] 中学校
|
|
|
[編集] 高等学校
|
|
[編集] 大学・短期大学
[編集] 専門学校・専修学校等
- 県立松山高等技術専門校
- 愛媛調理製菓専門学校
- 松山女学院専門学校
- 松山デザイン専門学校
- 松山情報ビジネス専門学校
- 松山コンピュータ専門学校
- 愛媛コンピュータ専門学校
- 愛媛大原簿記公務員専門学校
- 国際情報高等学院
- 愛媛電子ビジネス専門学校
- 松山歯科衛生士専門学校
- 松山医療福祉専門学校
- 愛媛医療福祉専門学校
- 松山看護専門学校など
[編集] 特殊教育諸学校
- 愛媛県立松山盲学校
- 愛媛県立松山聾学校
- 愛媛県立第一養護学校整肢療護園分校
[編集] 交通
[編集] 空港
[編集] 鉄道路線
[編集] 道路
[編集] 高速道路
[編集] 一般国道
[編集] 都道府県道
- 愛媛県道16号松山伊予線
- 愛媛県道17号北条玉川線
- 愛媛県道18号松山空港線
- 愛媛県道19号松山港線
- 愛媛県道20号松山北条線
- 愛媛県道22号伊予松山港線
- 愛媛県道39号松山港内宮線
- 愛媛県道40号松山東部環状線
- 愛媛県道41号中島環状線
- 愛媛県道178号湯山高縄北条線
- 愛媛県道179号湯山北条線
- 愛媛県道180号堀江港堀江停車場線
- 愛媛県道183号辰己伊予和気停車場線
- 愛媛県道184号和気衣山線
- 愛媛県道186号三津浜停車場線
- 愛媛県道187号六軒家石手線
- 愛媛県道188号道後公園線
- 愛媛県道190号久米垣生線
- 愛媛県道191号松山停車場線
- 愛媛県道193号森松重信線
- 愛媛県道194号久谷森松停車場線
- 愛媛県道195号興居島循環線
- 愛媛県道196号河中平井停車場線
- 愛媛県道197号才之原菊間線
- 愛媛県道198号浅海停車場線
- 愛媛県道199号北条港線
- 愛媛県道200号鹿島公園線
- 愛媛県道201号伊予北条停車場線
- 愛媛県道203号粟井停車場線
- 愛媛県道204号長井方堀江線
- 愛媛県道206号上怒和元怒和線
- 愛媛県道207号三坂松山線
- 愛媛県道209号美川松山線
- 愛媛県道219号砥部伊予松山線
- 愛媛県道326号松山松前伊予線
- 愛媛県道334号松山川内線
- 愛媛県道339号粟井浅海線
- 愛媛県道347号平田北条線
[編集] 道の駅
- 風早の郷風和里(国道196号)
[編集] 港湾
[編集] 観光
[編集] 温泉
- 松山温泉(天然温泉キスケの湯)
- 道後温泉
- 奥道後温泉
- 媛彦温泉
- 飛鳥温泉
- 伊予の台温泉
- 伊月温泉
- 七橋温泉
- 東道後温泉(たかの子温泉)
- 星岡温泉
- 南道後温泉(ていれぎの湯)
- 道後さや温泉(ゆらら)
- 久万の台温泉
- 権現温泉
[編集] 主要施設・観光地
※旧・中島町の観光地等については、忽那諸島のページを参照のこと。
- 松山城
- 伊佐爾波神社
- 伊予豆比古命神社(椿神社)
- 四国八十八箇所
- 46番札所 医王山浄瑠璃寺
- 47番札所 熊野山八坂寺
- 48番札所 清瀧山西林寺
- 49番札所 西林山浄土寺
- 50番札所 東山繁多寺
- 51番札所 熊野山石手寺
- 52番札所 瀧雲山太山寺
- 53番札所 須賀山円明寺
- 四国別格二十霊場
- 9番霊場 文殊院徳盛寺
- 坊っちゃんスタジアム
- 松山競輪場
- 松山市立子規記念博物館
- ロシア人墓地
- 子規堂
- 子規記念博物館
- 松山中央公園
- 城山公園
- 道後公園
- 松山総合公園(夜景) - 松山市市街地西部の小高い丘の上の公園。西洋の城状の構築物が目立つ。
- 杖ノ淵公園(ていれぎの里) - 南部の郊外にある湧水公園、子どもたちが遊ぶことのできる親水設備あり
- 道の駅風早の郷風和里 - 国道196号沿線の道の駅、道をはさんで海水浴場がある。北条鹿島の眺めもすばらしい。
[編集] 銘菓
[編集] 祭り・イベント
- 松山まつり
- 松山港まつり
[編集] 出身有名人
- 正岡子規 - 俳人
- 高浜虚子 - 俳人
- 河東碧梧桐 - 俳人
- 中村草田男 - 俳人
- 石田波郷 - 俳人
- 大森彦七 - 新歌舞伎の18番の1つ、鬼婆退治
- 秋山好古 - 軍人、陸軍大将
- 秋山真之 - 軍人、海軍中将
- 白川義則 - 軍人、陸軍大将
- 勝田主計 - 大蔵官僚、政治家
- 原田左之助 - 新撰組副長助勤十番隊隊長種田流槍術
- 丸山定夫 - 俳優
- 露口茂 - 俳優
- 金子正次 - 俳優
- 桑田尚樹 - 俳優、モデル
- 松澤一之 - 俳優、タレント
- 松山容子 - 女優
- 青田典子 - タレント 元・C.C.ガールズ
- 友近 - お笑い芸人吉本興業所属
- 加藤いづみ - 歌手
- 山岡三子 - 女優、フリーアナウンサー
- 首藤奈知子 - NHKアナウンサー
- 本田朋子 - フジテレビアナウンサー
- 安倍能成 - 哲学者、教育者
- 大岡哲 - エコノミスト
- 押川春浪 - 作家
- 伴野朗 - 作家
- 早坂暁 - 作家(旧・北条市出身)
- 敷村良子 - 作家、コピーライター
- 天童荒太 - 作家
- 吉村萬壱 - 作家、芥川賞受賞
- 洲之内徹 - 随筆家
- 山岡均 - 天文学者
- 中野好夫 - 英文学者
- 松浦理英子 - 作家
- 天野祐吉 - コラムニスト
- 柳瀬正夢 - 洋画家
- 伊丹万作 - 映画監督
- 森一生 - 映画監督
- 伊丹十三 - 映画監督、俳優、エッセイスト
- 杉作J太郎 - 漫画家、編集者
- 和田ラヂヲ - 漫画家
- いでまゆみ - 漫画家
- 能田達規 - 漫画家
- 森生まさみ - 漫画家(高校生までは内子町)
- 高須賀由枝 - 漫画家
- 藤本定義 - プロ野球 元・読売ジャイアンツ 監督
- 景浦將 - プロ野球 元・阪神タイガース 内野手
- 藤原満 - プロ野球 元・南海ホークス 内野手
- 西本聖 - プロ野球 元・読売ジャイアンツ 投手
- 筒井和也 - プロ野球 阪神タイガース 投手
- 沖原佳典 - プロ野球 阪神タイガース→東北楽天ゴールデンイーグルス 内野手
- 水口栄二 - プロ野球 近鉄バファローズ→オリックス・バファローズ 内野手
- 友近聡朗 -サッカーJリーグ 愛媛FC
- 玉田誠 - MOTOGPレーサー
- 大塚裕子 - 新体操
- 佐伯美香 - バレーボール、ビーチバレー
- 土佐礼子 - マラソン選手(旧・北条市出身)
- 大城戸功 - 剣道選手(世界選手権個人優勝)
- 坂井修一 -歌人、情報科学者
[編集] 名誉市民
- 柳原極堂(正之) 昭和32年7月1日 俳人 慶應3年、温泉郡北京町(松山市二番町)生れ
- 景浦稚桃(直孝) 昭和35年1月4日 史家 明治8年、松山市北夷子町生れ
- 西村清雄
- 黒田政一
- 久松定武
- 宇都宮孝平
[編集] その他
- 日本の音風景100選:道後温泉振鷺閣の刻太鼓
- 松山のまちをみんなで美しくする条例(美観条例)が有り、全市域でタバコのポイ捨て等が禁止されている。違反すれば罰金2万円である(即罰金ではなく「度重なる警告を受けても…」とあるので、松山観光には携帯灰皿が必携)。
[編集] 外部リンク
- 松山市ホームページ
- 松山市の温泉浴場
- Sophia Club NPOによる外国人のための愛媛の交流&体験型観光情報
- 陸上自衛隊第14旅団公式サイト
- 松山市 - ウィキトラベル
- 日本の都道府県庁所在地
-
北海道: 札幌市 東北: 青森市 | 盛岡市 | 仙台市 | 秋田市 | 山形市 | 福島市 関東: 水戸市 | 宇都宮市 | 前橋市 | さいたま市 | 千葉市 | 東京特別区(新宿区) | 横浜市 甲信越: 甲府市 | 長野市 | 新潟市 北陸: 富山市 | 金沢市 | 福井市 東海: 岐阜市 | 静岡市 | 名古屋市 | 津市 関西: 大津市 | 京都市 | 大阪市 | 神戸市 | 奈良市 | 和歌山市 中国: 鳥取市 | 松江市 | 岡山市 | 広島市 | 山口市 四国: 徳島市 | 高松市 | 松山市 | 高知市 九州/沖縄: 福岡市 | 佐賀市 | 長崎市 | 熊本市 | 大分市 | 宮崎市 | 鹿児島市 | 那覇市