内子町
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内子町(うちこちょう)は、愛媛県の南予地方に位置する町である。ハゼの流通で財をなした商家が建ち並ぶ町並み保存を手かがりに、白壁と木蝋のまちづくりを進めてきた。今日では、町並みから村並みへ、エコロジータウンうちこをキャッチフレーズとし、農村景観保全や農産物の直売、農村民泊、グリーンツーリズムなどの、交流人口の受け入れ、第一次産業の活性化などの取組みで全国的にも知られている。
2005年1月1日 (旧)内子町、五十崎町、上浮穴郡小田町が新設合併し、新しい内子町となった。
目次 |
[編集] 地理
愛媛県のほぼ中央、松山市から約40キロ南西に位置する。
平地は、小田川に沿って開けており、旧・内子町中心部には市街地もみられる。旧・内子から上流は谷あいに集落が点在している。
- 山:
- 河川:小田川、中山川、田渡川
- いずれも、肱川の支流である。
- 小田川は、特に、親自然型工法の発祥の地として知られている。
- 湖沼:
[編集] 隣接している自治体
[編集] 歴史
藩政期
昭和期
- 昭和51年、古い家並みの見直しが在住者から提言される(町並みという言葉はまだ一般的ではなかった)
- 昭和52年、町による町並み保存調査
- 昭和54年、歴史的景観 都市連絡協議会を開催
- 昭和55年、内子町伝統的建造物群保存地区保存条例制定公布
- 昭和56年、上芳我邸オープン
- 昭和57年、八日町の町並みが国の伝統的建造物群保存地区に選定
- 昭和58年、町並保存対策室設置
- 昭和58年、内子座修理復原工事着工
- 昭和60年、「内の子市」発足
- 同9月、内子座工事完成、こけら落し。
- 同、町制施行30周年記念行事
- 昭和61年1月、「知的農村塾」スタート
- 同3月、内山線開業
平成以降
- 2005年 三町合併により、新・内子町が発足。
[編集] 行政
- 歴代町長(旧内子町)
- 初代 河内彌衛(昭和30年2月~昭和34年1月)
- 第2代 藤井政一(昭和34年2月~昭和44年1月)
- 第3代 山田吉久(昭和44年3月~昭和49年12月)
- 第4代 住田久治郎(昭和50年1月~昭和54年1月)
- 第5代 藤井政一(昭和54年1月~昭和54年10月)
- 第6代 河内紘一(昭和54年11月~合併まで)
- 歴代町長(新町)
- 初代 河内紘一(こうち・こういち、2005年から、旧・内子町長)
- 庁舎
- 本庁 旧・五十崎町庁舎
- 分庁 内子分庁 (旧・内子町庁舎)
- 支所 小田支所 (旧・小田町庁舎)
[編集] 経済
[編集] 産業
- 主な産業
- 典型的な中山間地で、農林業が主たる産業であり、第二次産業としては建設業関係が主体である。藩政期には、木蝋、和紙等の生産で栄え、白壁の町並みが残っている。このため、これらを生かした観光産業やグリーンツーリズムの取組みが進んでいる。
- 産業人口
[編集] 観光
- 下記のように、内子の観光は、マスツーリズムとは一線を画した、「交流」と呼ぶほうが相応しい状況であるが、ここでは、一般的な呼び名として、広義の「観光」として取り扱う。
- 松山市から南予方面(愛媛県南部)へ向かう幹線国道である国道56号沿線であり、松山市から40キロと足を伸ばすのに適度な距離であり、交通の面からの立ち寄り型あるいは松山の衛星観光地としての素質をもともと有していた。
- 特に、町並み保存地区は、今日のように全国各地の町並みが観光資源として評価される以前から、町職員が文化庁と折衝し、精力的に保存活動に携わっており、単なる、観光振興・観光客誘致とはその進め方を異にしていた。
- 加えて、観光資源として農村の魅力が残っていたことも欠かせないポイントの一つである。確かに、当地でも農業は疲弊しつつあるが、米作に特化しすぎることなく、傾斜地もうまく活用して、果樹(ぶどう、なし、桃、カキなど)生産が行われ、観光果樹園としての活路が開かれていた。また、農業が残っていたため、水車や屋根付橋などの農村風景も残っており、その点も、近年、交流人口の獲得、定着に大いにプラスになっている。加えて、農産物直売所(内子フレッシュパーク・からり)を開設し、立ち寄り型の観光客を獲得し、農家所得の向上に寄与していることは特筆される。決して、「観光」という大上段に振りかぶったものではないが、農家の女性(あえて「おばちゃん」たちと呼ぶ)が元気である。
- 町並みから発展してきた観光であるが、その景観を生かして、次第に「村並み」へ広がっている。
- なお、もともとは、観光地としては「おはなはん」の大洲市の方が高名であり、かつては松山から向かって「大洲市の手前が内子です」という紹介の仕方をしていたところである。ところが、いまや立場が逆転し、「内子のすぐ向こうが大洲」と呼ぶことすらある。現に、国道56号における伊予市付近の行き先表示は、「宇和島・大洲」ではなく「宇和島・内子」となっている。通常、一般のドライバーによく知られている地名を表示することになっていることからしても、大洲より内子のほうが一般的に知られていると国に認知されていることがわかる。
[編集] 姉妹都市・提携都市
[編集] 国内
沖縄県宜野座村(旧五十崎町から引き継ぎ)
[編集] 海外
- 行政ベースの「姉妹都市」ではないが、旧・内子町時代から、ローテンブルク(独)のほかヨーロッパの農村を手本とした農村振興を進めてきており、絶えず交流が行われている。
歩み
- 1986年10月 内子シンポジウム’86にオスカーシューバルト市長来町
- 1987年6月 町長・町民有志がローテンブルク市を訪問
- 1988年11月 ローテンブルク市よりハッハテル市長及びオスカーシューバルト前市長来庁
- 1993年9月 町長・町議会議員が友好公式訪問
- 1994年5月 内子町より職員1名をローテンブルク市庁に派遣、町青年1名をハム・ソーセージづくりの研修に派遣
- 1995年7月 町民有志の訪問団、訪問
- 1995年11月 第一回青少年海外派遣団訪問
- 1996年11月 第二回青少年海外派遣団訪問
- 1997年4月 ローテンブルク市より市長と市民が来町
- 1997年11月 第三回青少年海外派遣団訪問
- 1998年7月 第四回青少年海外派遣団訪問
- 1998年11月 町民海外派遣団訪問
- 1999年11月 第5回青少年海外派遣団訪問
- 2000年10月 第6回青少年海外派遣団訪問
- 2001年3月 ローテンブルク市より市長・市民が来町
- 2001年9月 町長・町議会議員が公式訪問(友好都市盟約)
- 2001年12月 第7回青少年海外派遣団訪問
- 2002年4月 ローテンブルク市から青年の訪問団
[編集] 地域
[編集] 各種指定・表彰歴
- 旧内子町時代
- 昭和40年(1965年)11月3日 内子公民館が第18回優良公民館として、文部大臣表彰
- 昭和61年(1986年)8月10日 八日市護国地区道路が建設大臣表彰「日本の道100選」
- 昭和61年(1986年)12月1日 第4回潤いのあるまちづくり優良地方公共団体として自治大臣表彰「潤いのあるまちづくり賞」
- 昭和62年(1987年)3月20日 経済同友会「第2回美しい都市づくり賞」
- 昭和62年(1987年)5月7日 愛媛経済同友会「美しいまちづくり賞」
- 昭和63年(1988年)3月9日 町と住民が一体となって展開している町並み保存運動が評価され「第10回山本有三記念郷土文化賞」
- 平成元年(1989年)7月9日 建設省「ふるさと手づくり郷土賞」
- 平成4年(1992年)4月1日 石畳地区「農村景観百選」
- 平成4年(1992年)6月15日 歴史と文化の里づくり-伝統的町並み保存・再生を核としたまちづくり運動に対して「サントリー地域文化賞」
- 平成6年(1994年)3月23日 第2回美しい日本のむら景観コンテストで満穂地区が入賞
- 平成6年(1994年)10月4日 八日市護国地区が「平成6年度都市景観大賞(景観形成事例部門-地区レベル)」
- 平成6年(1994年)10月28日 内子ヤマモモ通り「新・日本街路樹100景」
- 平成6年(1994年)11月17日 大瀬中学校「第35回建築業協会賞(BCS賞)」
- 平成7年(1995)11月22日 満穂地区「農村アメニティコンクール」優良賞
- 平成12年(2000年)1月14日 「世界に開かれたまち」として自治大臣表彰
- 平成12年(2000)3月15日 内子フレッシュパーク「からり」が、交流タイプ部門:農林水産大臣表彰
- 平成13年(2001年)4月20日 (財)日本観光協会第8回「優秀観光地づくり賞」金賞 総務大臣賞表彰
- 平成13年(2001年)11月12日 「内子町の町並と和ろうそく」環境省かおり風景100選
- 平成14年(2002年) 全国農業コンクール名誉賞
- 平成16年(2004年)12月 日経地域情報化大賞・地域活性化センター賞
- 平成17年(2005年)2月 オーライ!ニッポン大賞
- 平成17年(2005年)3月 日本農業賞 食の架け橋賞 審査員特別賞受賞
- 内子町町勢要覧(旧町)、フレッシュパークからりホームページ
[編集] 健康
- 平均年齢
[編集] 教育
[編集] 高等学校
[編集] 中学校
- 内子町立大瀬中学校
- 内子町立内子中学校
- 内子町立五十崎中学校
- 内子町立小田深山中学校
- 内子町立小田中学校
[編集] 小学校
- 内子町立石畳小学校
- 内子町立大瀬小学校
- 内子町立程内小学校
- 内子町立内子小学校
- 内子町立立川小学校
- 内子町立五十崎小学校
- 内子町立御祓小学校
- 内子町立天神小学校
- 内子町立参川小学校
- 内子町立小田小学校
- 内子町立田渡小学校
[編集] 交通
[編集] 鉄道路線
- 内子駅には松山-宇和島間の特急「宇和海」が全列車停車する。
[編集] 道路
[編集] 高速道路
[編集] 一般国道
[編集] 都道府県道
- 愛媛県道32号肱川公園線
- 愛媛県道42号久万中山線
- 愛媛県道52号小田柳谷線
- 愛媛県道54号串内子線
- 愛媛県道55号小田河辺大洲線
- 愛媛県道56号内子河辺野村線
- 愛媛県道211号美川小田線
- 愛媛県道224号永木内子線
- 愛媛県道226号串中山線
- 愛媛県道228号坊屋敷小田線
- 愛媛県道229号鳥首五十崎線
- 愛媛県道230号柳沢新谷停車場線
- 愛媛県道241号池田中山線
- 愛媛県道242号五百木立山線
- 愛媛県道243号内子双海線
- 愛媛県道244号内子停車場線
- 愛媛県道245号河辺小田線
- 愛媛県道305号立石内子線
- 愛媛県道309号立川停車場線
- 愛媛県道323号論田袋口線
- 愛媛県道324号大瀬川中線
- 愛媛県道329号石畳中山線
- 愛媛県道340号上川小田深山線
- 愛媛県道342号池田川崎線
[編集] 道の駅
[編集] 名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
- 名所
- イベント
- 笹祭り - 旧内子町(8月6~8日)
- 大凧合戦 - 旧五十崎町(5月5日)
- 山の神火祭り - 旧小田町(8月15日)
- 名産物
- 工芸品 和そうろく、棕櫚細工(ほうき)、和傘、手すき和紙、飾り凧、桐下駄
- 農産物 ブドウ(巨峰、ピオーネ)、ユズ、栗、柿、りんご、やまいも、しいたけ、イチゴ
- 農産加工品 清酒、味噌、こんにゃく、漬物、うどん、たらいうどん、そうめん、栗饅頭、町並みせんべい、凧もなか、凧せんべい
- 木製品 磨丸太、ログハウス、その他木工品
- その他 アメノウオ、アメノウオの土手焼
[編集] 出身有名人
- 高畑誠一 - 実業家、日商(後の日商岩井、現在の双日)創設者
- 大江健三郎 - ノーベル文学賞作家
- 森生まさみ - 漫画家
- 高橋龍太郎 - 日本のビールの祖
- 上岡美平 - 洋画家
- 中川八郎 - 洋画家
- 沖野小百合 - 女子プロレスラー
[編集] その他
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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