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国鉄181系電車 - Wikipedia

国鉄181系電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

第2回(1959年
ブルーリボン賞受賞車両

カテゴリ / テンプレート

国鉄181系電車(こくてつ181けいでんしゃ)とは、日本国有鉄道(国鉄)の直流特急形電車である。151系電車161系電車の出力増強改造及び新製によって製作された。

本項ではその母体となった国鉄151系電車国鉄161系電車についても記す。

目次

[編集] 151系

1958年に登場した国鉄初の特急電車である。新製当時は20系電車と称したが、1959年6月の車両称号規程改正により151系電車と改められた。最初に投入された列車の愛称をとって「こだま形」とも呼ばれる。東海道新幹線開業前の東海道本線のみならず、国鉄の黄金時代を象徴する車両である。第2回(1959年)鉄道友の会ブルーリボン賞受賞。

本系列は1956年秋、東海道本線の全線電化が完成したのに伴い、東京~大阪間を6時間30分で運転する電車特急が計画され、翌1957年に完成した国鉄新性能電車の嚆矢である101系電車のシステムを基本にして設計された。1958年11月に運転開始されたビジネス特急「こだま」に投入され、その好評を受けて1963年までに計151両が製作された。

日本における初の本格的な長距離用電車であり、狭軌で路盤の脆弱な日本の鉄道における動力分散方式列車の優位性を立証した。この電車の成功が後年の新幹線の実現につながり、近距離用のみならず長距離列車にまで、国鉄~JRおよび私鉄各社あわせて5万両以上の電車が稼働する世界的にも例を見ない「電車王国」日本の礎となった。

1963年には映画「天国と地獄」(黒澤明監督)にも登場し、重要な役割を果たす。

[編集] 外観

本系列を最も特徴づけるのは、その前頭部である。高速運転に備えて運転士の視界を確保するため、運転台は高く上げられ、電動発電機、空気圧縮機といった騒音発生源を客室からできるだけ遠ざけるため、運転台の前部にボンネットを設けてその中に収納した。前灯(国鉄では「ヘッドライトは前部標識」という考えから、前照灯と言わずに前灯と称している)と尾灯は、ボンネットの両側面に設けられたケースに収められ、前灯の1灯は運転台の屋根上に設置された。当時の日本国有鉄道運転規則(省令)では、前灯は1灯と決められていたが、110km/hという当時としては未曾有の高速運転を実施するために運輸大臣の特認を得て、遠方からの視認性を良くする目的で増設されたものである。その屋根上の前灯横左右には青紫色に点灯するマーカーライトが設置された。このマーカーライトはアメリカなどで高級車両を表す表示として用いられていたものである。

車体は、車内の快適性に考慮して限界一杯の幅2946mm、高速運転に備えて重心を低くするため乗客全員の着席乗車を前提に天井高は2100mmと低くされ、車体の最大高も3350mmと極力低く抑えられた。車体長は20000mm(最大長20500mm)で、後述の先頭車は車体長21000mm(最大長21250mm)である。この設計は特急列車専用車として徹底的な配慮がなされた物で、登場後50年近く経た現在においても十分通用する物である。

また、車内は完全空調とされ、側窓は乾燥空気を封入した二重ガラスの複層固定窓とされた。屋根上にはクーラーユニットが独特のキノコ型のカバーに2台ずつ納められて、各車6台(先頭車は5台)が搭載された。トイレ・洗面所の窓は上部が内折式で7センチだけ開き、映画「天国と地獄」のトリックに使われた。

車体塗色は、当時話題になっていた欧州のTEE列車にならって、クリーム色の車体に窓回り、裾、雨樋に赤色の帯を通し、ライトケースの側面も赤色に塗ってクリーム色の細線を3本通し、羽根をイメージさせるものとされた。窓回りとライトケース回りの帯の端部は、運転台前部窓の傾斜角度(60度。但しクロ151形、およびクハ180-51を除くクロ・クロハ181形からの改造車は塗分の傾斜角度が70度)に合わせられ、統一のとれたスマートでスピード感にあふれるものとされた。

また、国鉄特急の象徴として親しまれた前頭部に設置された逆三角形のマスコットや側面に貼付されたステンレス製のJNRマークも、本系列のために用意されたもので、デザインは一般からの公募によるものである。これらのスタイルは、国鉄特急の一貫したイメージとして後に登場した全ての国鉄特急用電車、気動車に受け継がれた。

[編集] モハ20系→151系

1958年にこだま用として登場した。 前述のように前年に登場した101系電車を基本としている。台車は、101系電車で開発されたDT21形を基本に枕バネを空気バネに改めたDT23形(T車はTR58形)とされ、主電動機や制御器は101系と同一のMT46A形が採用されたが、高速運転に備えて歯車比は3.50とされ、1959年の7月27日から31日にかけて東海道本線金谷焼津間上り線で実施された高速度試験では、31日に藤枝付近において163km/hという当時の狭軌鉄道の世界最高速度を記録している。なお実用に当たっては4M4Tのち6M6T編成として、10‰勾配均衡速度103km/hとなっている。防振・防音対策には台枠と車体の間にゴムを置くほか、二等車(現在のグリーン車)にはじゅうたんを敷き、防音に努めている。

車内設備については、三等車は2人掛の回転クロスシート、二等車は2人掛のリクライニングシートで、AMラジオの聴取ができるようイヤホンジャックが装備された。またビジネス特急の名に相応しく、車掌室前には2人用のビジネスデスクが設置されていた。また三等車のうち1両の半室は軽食堂車「ビュフェ」となっている。このビュフェに設置されたスピードメーターは人気を博した。またビュフェは電話室が設けられ、1960年8月20日から供用が開始された。通話可能区域は東京都区内名古屋大阪市内であった。当時電話を備えた陸上交通機関はほとんどなかった。この車内電話をトリックに利用する都合上、映画『天国と地獄』に「こだま」が登場することになった。

1959年の称号規定の改正により以下のように番号が改められた。20系電車は出場当初より形式称号規定が検討中であったため、改番に備えて別の鋼板に形式番号を取付けて車体にネジ止めされ、改番にあたっては、これを外して新形式番号板を取付けた。

1959年に、モロ151形・モロ150形各3両とサハ150形6両が新造された。これは翌1960年6月からの「つばめ」「はと」の置換が計画され、その準備と年末年始輸送力増強のため「こだま」編成の暫定12両編成化に対応したもので、従来編成の神戸方4両ユニットにモロ2両を、東京方4両ユニットにサハ2両を組込んだ。

1960年7月1日、三等級制から二等級制への移行に伴いモロ・クロ・サロの二等車を表す"2"の文字が一等車の"1"に改められた。

  • クハ26形⇒クハ151形
  • モハ20形⇒モハ151形
  • サロ25形⇒サロ151形
  • モハシ21形⇒モハシ150形

翌1960年の増備車には「パーラーカー」クロ151形や、電車としては初の本格的食堂車であるサシ151形、および中間電動車モハ150形と中間付随車サロ150形も含まれていた。

  • 「パーラーカー」クロ151形は、これまで「つばめ」「はと」に連結されていた展望車の後継にふさわしい車両として計画されたもので、運転台の後に4人用の個室があり、VIPや貴賓客用に備えられ、客用扉を挟んで車体後部に位置する開放室には、左右各1列ずつの回転式リクライニングシート(乗客が座席の向きを任意に変えられる)が7列配置された。また側窓は当時としては世界最大級である縦1m×横2mのガラス(12の個室部は防弾仕様)が用いられるなど、現代の視点から見ても群を抜いて豪華な車両であった。なお、本形式およびクハ151の増備車(7~)から前頭部列車名板が取替式に、前頭部連結器を並型自動連結器に変更した。また、運転台上部前灯両側に空気笛が設置され、あわせて前灯と共にカバーで覆われた。在来のクハ151形(1~6)も、これに合せられた。

1964年の踏切事故(後述)により、事故編成の4号車として組込まれていた一等車サロ150-3が緊急に先頭車に改造され、クロ150-3となった。クロ150形はこれ1両のみで、種車の面影が強く残り、また客用扉の位置こそ違うが車体構造は後のクロ481形に継承されたと言ってよい。なおクロ150-3の活躍は新幹線開業までの3ヶ月あまりで、1965年にクハ181-53に再度改造されている。

1965年から1966年にかけて出力増強改造を受け、形式が181系に改められている。1966年度には余剰の一等付随車2両を除いて151系はすべて181系に改造され営業線上から姿を消した。余剰休車となった2両も1969年までに181系に改造されており、これをもって151系は形式消滅した。

[編集] 形式
  • モロ151・モロ150形(1~13) クロ151形(1~12) サロ150形(1~6・11)
  • モハ151形(1~6・11~30) クロ150形(3) サハ150形(1~24)
  • モハ150形(1~13) クハ151形(1~12) サシ151形(1~12)
  • モハシ150形(1~13) サロ151形(1~6)  

[編集] 運転

(各列車項目及び東海道本線優等列車沿革山陽本線優等列車沿革も参照)

1958年11月1日の登場時は、 クハ26形 - モハ20形 - モハシ21形 - サロ25形 の4両を背中合せに連結した8両編成とされ、田町電車区に配置、東京大阪神戸間の新設特急「こだま」2往復に充当された。それまでの電気機関車牽引による客車特急「つばめ」「はと」が同区間を7時間30分で運行していたのに対し、電車特急である「こだま」は当初6時間50分(のち6時間40分を経て6時間30分)で運行され、東京~大阪間の日帰りを形式的に可能とした。

1959年4月10日皇太子(現・今上天皇)御成婚奉祝記念列車として、東京~伊東間に本系列を使用した座席指定臨時準急ちよだ」が4月10日と12日に運転された。準急料金で「こだま型電車」に乗車できるという大サービス列車で、本系列を使用した唯一の準急列車となった。

その速達性のみならず、当時の水準を超越した快適性などが好評を博したことにより、1959年12月にはモロ151形・モロ150形とサハ150形2両を組込んで12両編成に増強。1960年6月には、客車特急であった「つばめ」・「はと」を電車化して本数が倍増し「こだま」・「つばめ」各2往復の4往復となった。この編成は客車特急で連結されていた一等展望車を廃止する代わりに「パーラーカー」クロ151形を大阪寄りに連結した。これに続いて一等車(1960年7月1日、国有鉄道運賃法の改定に伴う三等級制から二等級制への移行により二等車から改称)4両、食堂車を連ねた12両編成で、日本の電車特急としては空前絶後の豪華編成であった。このときの編成は大阪方からクロ151形 - モロ151形 - モロ150形 - サロ150形- サロ151形- サシ151形- モハシ150形- モハ151形- サハ150形- モハ150形- モハ151形- クハ151形となっていた。

1961年10月のダイヤ改正では、新たに「富士」・「はと」、このほか東京~名古屋間の「おおとり」と大阪~宇野間の「うずしお」が設定され、東京~大阪間には7往復14本の電車特急が運転されることとなった。151系電車も56両が増備され、編成は一等車1両が減車され11両編成となったものの、11本が揃えられた。

1962年6月には、「つばめ」1往復が広島に延長され、11両編成1本が増備された。広島延長に際して、瀬野八本松間の急勾配でMT比1:1の151系では出力が不足することが問題になった。電動車を増やせば自力登坂も可能だが、編成が変わり他の列車と共通に使用出来なくなるデメリットや、変電所容量などで問題があるため、上り列車の広島~八本松間で電気機関車(EF61形)を補機として連結し、その後押しを受けることとなった。このため、広島「つばめ」運用の際には、クロ151形の前頭部連結器カバーを大阪~広島間では外して運転した。

1963年8月には、サハ150形が1両増結され、再び12両編成となった。これをもって151系電車の増備は終了し、奇しくも系列名と同数の151両が出揃っている。

東海道新幹線開業直前の1964年4月24日、東海道本線草薙静岡(当時)間を運転中の下り「第1富士」が踏切を横断中のダンプカーと衝突し、先頭車が脱線大破するという事故が発生した。この事故で大破したパーラーカークロ151-7は廃車(ちなみに国鉄新性能電車の廃車第1号)となったが、東海道新幹線開業後に備えて九州乗入れ改造(後述)が行われていた時期と重なり、深刻な車両不足状態となってしまった。そのため、一時的に急行用の153系電車を使用した「こだま」(これを称して「かえだま」とも揶揄された)の運転や、157系電車や「とき」で使用中の161系先頭車まで動員して臨時編成を仕立て、この緊急事態をしのいだ。前述の改造車クロ150-3が7月1日から運用に就いたことで、この問題は解消に向かった。このため当時の編成案内には1号車は日により、展望車でない1等車の場合があるとの注意書が記され、クハ161形の使用を開始した6月1日からは、1号車に限って指定券の販売は1週間前からと変更された。151系電車は、この体制で東海道新幹線開業を迎えることになる。

1964年10月1日、東海道新幹線が開業すると、151系は向日町運転所に転属し、新大阪以西の山陽本線系統に転用されるグループ120両と、田町電車区に残って出力増強・耐寒耐雪化改造のうえ上越線方面に転用されるグループ30両に分かれる。田町電車区に残った30両は、このうちの1編成が、東京オリンピックに合せて10月3日から25日まで急行「オリンピア」に充当されたあと、サロ2両を除いた28両が大井工場浜松工場に入場して出力増強工事が施工された。このうち大井工場での改造車17両は暫定的に151系のまま出場した。但し、区別のため白ナンバーとされ、ボンネットには161系と同様の赤帯が入った。1965年秋に181系に改番される。

一方、浜松工場に入場の11両にはクロ151形とモハシ150形が含まれていたが、上越特急では使用しないためクロはクハ181形50番台に、モハシはモハ180形50番台に車種変更の改造が併せて施工されて、1965年1月から3月に181系となって出場している。

山陽本線系統では、大阪・新大阪発着の特急「つばめ」・「はと」・「しおじ」・「うずしお」・「ゆうなぎ」の5往復に使用された。うち、新大阪~博多間運転の「つばめ」・「はと」は、暫定的に電気機関車(ED73形EF30形)牽引で交流電化の九州島内へ乗入れ、電源車サヤ420形からサービス用電源の供給を受けられるよう改造された6編成が使用された。この編成は特に側面ナンバーを赤く塗装して他の編成と区別した。しかし、下関以西を機関車牽引で運転される事で、所要時間は改正前のキハ80系特急みどり」並という体たらくであった。この変則運転は交直流両用の481系電車が落成した1965年10月まで続けられた。

山陽線系統の151系は、1965年から1966年に出力増強改造が施工されて181系に改められている。改造の完了した1966年の夏に151系による運転は消滅した。ただし、瀬野八での補機連結は、機関車運用の都合で、181系使用列車でも1966年10月ダイヤ改正までは続けられた。

[編集] 161系

161系電車は、1962年、上野新潟間の特急「とき」用に製造された、151系の派生型である。1編成分と予備車の15両が製造された。1964年にも「とき」増発用に3両の増備が計画されたが、この分は製作途中で181系40番台に変更された。

1961年に行われた151系電車の上越線での走行試験の結果に基づき、山岳路線である上越線の連続勾配を考慮、151系電車の電動車比(MT比)を1:1から2:1と電動車を多くして、歯車比は151系よりも低速寄りの設定(4.21)とした。台車は枠板を強化したDT23C形・TR58B形で、主抵抗器は耐雪面で有利な強制通風式のMR22A形とした。さらに、長い下り勾配での安全な降坂のため、大容量の発電ブレーキである抑速ブレーキを装備し、ドアレールヒーターなど耐寒装備も強化して、寒冷な山岳地帯での運転に対応した。なお、151系で採用された外幌は効果が少なく、保守に手間がかかるため廃止された。151系についても同年製の増備車から廃止され、それ以前の車両も撤去されている。

走行性能的には157系に準じており、実際、事故大破ののち廃車となったクロ151-7の代役としてクハ161形を東海道特急に使用した際には、クハ161形を供出した不足分を補うべく157系との併結運転が行われた。

外観上は、スノープラウ(排雪器)取付のため、前面のスカートが短くなったのと、識別のためボンネットに赤帯が入れられた点が151系と異なる点である。

1962年6月、161系電車は9両編成で営業運転を開始したが、151系改造の181系登場と入替りに1965年5月から6月にかけて15両全車が181系40番台に改造され、わずか2年余で消滅した。これは、国鉄新性能電車として初めての系列消滅である。

[編集] 形式
  • モロ161・160形(1・2) モハ161・160形(1~3)
  • クハ161形(1~3) サシ161形(1・2)

[編集] 181系

181系電車は、上記2系列を1965年以降改造、仕様を統一して統合した系列である。主電動機を100kWのMT46系から、120kWのMT54系に変更、出力の余裕ができたことから、歯車比は高速寄り(3.50)に統一された。さらに、上り勾配対策でノッチ戻し機構を搭載したCS15B形制御装置を搭載した。上越線系統に転用されたグループは耐寒耐雪対策を併施している。出力増強によって10‰勾配における均衡速度は120km/hに上がり、481系などと足並みが揃った。 1966年以降は当初から181系として新車(100番台)が製作されたが、この新車は台車を新型のDT32系に変更している。

181系となったのは、151系からの改造車150両、161系からの改造車18両(製造途中で変更され181系として落成した3両を含む)、新製車59両(1978年の新製車6両を含む)、485系からの改造車3両の総計230両である。

[編集] 181系0・40番台

前述のように、151・161系から改造された。当初は山陽向改造車は183系、上越向改造車を185系とする計画であった(近郊形電車113系115系と同様)。しかし、新幹線の延伸に伴って広範囲な配転が予想されたことから性能を統一することになり、151系からの改造車は181系0番台、161系からの改造車は181系40番台に編入された。山陽特急では出力が増強されたため、広島八本松間の補機連結が必要無くなり、スピードアップがなされた。この改造により捻出されたMT46系主電動機は、101系および155系の増備車に転用された。


また、パーラーカークロ181形は、特別座席料金1,650円(東海道時代)から500円に値下げしたにもかかわらず、利用率が低く、貴賓用として残された-11・-12以外は開放室を二等室に改造し、クロハ181形となって運用され、モハシ180形についてもビュフェの利用率が低下したことから1970年10月で営業が廃止され、同年から1971年にかけて1両を除いてモハ180形50番台に改造された。

1968年から山陽本線の特急には583系が投入され、181系は上信越への転出を開始、転出は1973年に完了する。またクロ181形として残っていた2両は1968年に11はクハ181形60番台に、12はクハ180形50番台に改造、クロハ181形も1973年までにクハ181形60番台・クハ180形50番台に改造され、特徴あるパーラーカーの車体は姿を消した。

この時の改造では後述の100番台に準じた「山用改造」「横軽改造」が施された。同時に耐寒耐雪工事も施されたが、十分ではなく、また長年の高速走行による各部の疲労も相まって、後年の豪雪時に故障が多発することとなった。後継車の登場により、1982年に100番台と共に引退した。

[編集] 形式
  • モロ181・180形(1~13、41・42) モハ181形(1~6、11~30、41~43) モハ180形(1~13,41~43、51~60・62・63)
  • モハシ180形(1~13) クロ181形(1~5・8~12) クロハ181形(1~5・8~10) クハ181形(1~12、41~45、53・56・61~65、71・72)
  • クハ180形(51~55) サロ181形(2・4~6) サロ180形(1・2・4~6、11)
  • サハ180形(1~24) サハ181形(1・4・5) サシ181形(1~12、41~43) 

[編集] 181系100番台

1966年に、「あさま」「あずさ」用として45両、1969年に「そよかぜ」系統増発用として8両が製作された。当初から181系として新製されたグループで、台車はDT32C形・TR69C形を使用している。DT32C形・TR69C形は、他のDT32系列と比較してマクラバリ高さが低くなっているのが特徴である。
食堂車サシ181形100番台にはベネシャンブラインドが設置されたことも特筆され、また当初は「あずさ」にも使われる事から、車内壁面に中央東線沿線の名峰のレリーフが各車個別に飾られるなどの配慮がなされていた。

碓氷峠を通過するため、「あさま」に充当される編成では、台車の空気バネを無圧(パンク)状態とする装置が設備され、この対策を施した車両については、改造181系も含めて車号の前に赤丸をつけて、碓氷峠通過可能車であることを表示している。上野寄りの先頭車クハ180形は、開放テコやジャンパ線用電気連結栓など、EF63形と連結するための装備が備えられている。

また、中央東線乗入れに際して、高尾以西の狭小トンネル対策として運転台屋根上の前灯等の撤去やパンタグラフ取付台高さの低下(他形式と違い、屋根自体をえぐるものではない)等の「山用対策」が施工され、山陽本線系統の同系とは異なる形態を見せることになった。この山用対策は、以後の山陽本線からの転用車すべてに行われることになる。

[編集] 形式
  • モロ181・180形(101~103) モハ181形(101~114) モハ180形(101~115)
  • クハ181形(101~109) クハ180形(1~5) サロ180形(101) サシ181形(101~103)

[編集] ゴーサントオ時の改造・新製車

1978年(昭和53年)10月2日の白紙ダイヤ改正では、183系と編成を揃えるためモロ181・180形、サハ180形、サシ181形が編成から外され、電動発電機空気圧縮機を装備した新製グリーン車サロ181形1100番台と485系からの改造車サロ181形1050番台が組込まれた。新製車は上越新幹線開業後の転用を考慮して485系1000番台を基本に設計されており、改造編入車とともにオリジナルの181系と床面高さが揃っておらず、貫通路に桟板を置き対応した。

このとき、「あさま」「あずさ」からの181系撤退後も長野運転所で休車のまま保留されていたサロ180-101が、整備のうえサロ180-1001に改番され、前述の改造車たちに合流している。また余剰となったモロ181・180形は車齢の若い100番台のみが普通車のモハ181・180形200番台に格下げ改造された。近いうちの廃車が予想されていたため改造は最小限にとどめられ、グリーン車特有の小窓のままであり、シートピッチと窓割が一致しないままであった。蛇足だが、モハ181-202が改造直後の1979年2月に事故廃車となり、代わって廃車前提休車であった1962年製造のモハ181-29が運用に復帰、0番台最後の生残りとして1982年11月まで運用に就いた。

[編集] 形式
  • サロ181形(1101~1106) サロ181形(1051~1053) サロ180形(1001)
  • モハ181・180形(201~203)

[編集] 運転

(各列車項目と山陽本線優等列車沿革の項目も参照)

上越線系統に転用された151系は、出力増強、耐寒耐雪化のうえ1964年末から臨時「とき」として運用を開始した。1965年3月には、2往復体制となり、編成を従来の9両から10両に増強、161系の181系化改造の終了したのちの1966年10月から3往復体制となった。

「とき」が3往復となった1966年10月ダイヤ改正では、信越本線上野~長野間に特急「あさま」2往復が新設された。横川軽井沢間の碓氷峠通過のため、編成は8両に制限された。

同年12月には、中央東線新宿松本間に特急「あずさ」2往復が新設されている。こちらは、「とき」と共通の10両編成とされた。

1969年7月には、「とき」「あずさ」用94両が新潟運転所へ、「あさま」用32両が長野運転所に転出し、田町電車区から181系が姿を消している。

一方、山陽本線系統では、一等車の利用減少にともない、1965年12月から1両を減車、このうちの3両は二等車(普通車)サハ181形に改造のうえ前述の「あさま」「とき」「あずさ」に転用した。また、パーラーカークロ181形も利用者の減少から順次開放室を二等車に改め、クロハ181形に、さらに全室普通車のクハ181形またはクハ180形に改造されていった。

さらに、山陽新幹線が岡山まで開業した1972年3月ダイヤ改正では、岡山~下関間の「はと」3往復と新大阪~下関間の「しおじ」1往復となり、山陽本線から中央・上信越線へ24両が転用されていった。続く1973年5月には、最後に残っていた「しおじ」1往復の運用も失い、全車が中央・上信越線へ転用され、山陽本線から181系が消滅した。また、同年10月に「あずさ」運用が新潟運転所から長野運転所に移管されている。1974年5月27日、新潟運転所は一部が上越新幹線工事に支障をきたすため、上沼垂支所が開設されて、181系の基地が上沼垂に移った。

1975年7月には、碓氷峠での連結両数制限のため8両以上での運転ができなかった181系「あさま」の輸送力増強のため、同区間専用の補機EF63形との協調運転により12両編成が可能な189系に置換えられた。この際、車齢の若い100番台車を中心に「とき」用に新潟へ転出したが、残りは「あずさ」用の31両を除いて余剰となり廃車された。

また、同年12月には、「あずさ」の181系も189系及び183系に置換えられ消滅した。これにより、181系は全車が新潟に集結し、「とき」に使用されることとなった。

さて、「とき」用の181系は、寒冷な降雪地を走るために一応の耐寒耐雪装備がされているが、1974年1月から3月の豪雪では、故障による運休が続発する事態となってしまった。そのため、国鉄では耐寒耐雪装備を強化した183系1000番台を急遽投入することとした。183系は1974年12月から12両編成で使用が開始され、「とき」13往復中3往復を置換えた。この183系は次第に数を増やし、1975年10月には過半数の7往復を占めるまでになり、181系も183系にあわせて12両編成に増強された。この時点で「あさま」「あずさ」からの転用車が転入し、新潟の181系は99両となっている。

1978年10月のダイヤ改正では、抜本的な体質改善と183系との編成統一が実施された。それに先立って183系の追加投入により老朽車が淘汰され、181系は64両に減少、運用は14往復中わずか4往復となった。

181系電車は、1982年11月15日上越新幹線開業に伴い、全車が営業から退いた。ダイヤ改正に先立ち、同年春に181系担当の「とき」4往復のうち1往復が183系に振替となり、「とき」3往復での運用が最後となった。更に同年9月からは新幹線の開通を待たずに車両の検査期限が切れた車両が多発したため、新潟運転所と幕張電車区の183系が代走したり、運休となるなどしたため、末期は181系が全く走らなかった日も多かった。

[編集] 181系から他形式への改造

いくつかが他形式に改造されているがすでに現存はしない。(ここで紹介するのは181系形式消滅前に改造されたものである)

  • サハ180-5⇒クモヤ191-1(改造:1973.5.23、廃車:1983.2.28)
  • モハシ180-11⇒クモヤ190-1(改造:1973.5.23、廃車:1983.2.28)
  • サシ181-102⇒サシ489-101(改造:1972.2.7、廃車:1986.12.23)
  • サシ181-103⇒サシ489-102(改造:1972.3.17、廃車:1986.12.23)

[編集] 181系その後

1978年に投入された新製グリーン車は計画どおり485系に編入され、先頭車化改造を経て現在も4両が残存している。ジョイフルトレインへの改造車は構体を新規に製作しているため殆ど当時の面影はない。

  • サロ181-1101⇒サロ481-1501⇒クハ481-1104⇒クロハ481-1501 元「ビバあいづ」用、勝田電車区(現・勝田車両センター)波動・臨時輸送用
  • サロ181-1102⇒サロ481-1502⇒クハ481-1105⇒クロ485-5 新前橋電車区(現・高崎車両センター)「せせらぎ」
  • サロ181-1104⇒サロ481-1504⇒クハ481-1107⇒クロ484-7 新前橋電車区「せせらぎ」
  • サロ181-1106⇒サロ481-1506⇒クロ484-5 幕張電車区(現・幕張車両センター)「ニューなのはな」

一部の車両はすぐに廃車されることなく保管していたが、改造グリーン車の一部が1983年東海道本線東京口ローカル列車113系電車用に転用された。しかし、これらの改造グリーン車は老朽化や、211系電車の登場により全車廃車となった。

  • サロ180-101⇒サロ180-1001⇒サロ110-301(1990.12.26廃車)
  • (サロ481-26⇒)サロ181-1051⇒サロ110-302(1990.12.26廃車)
  • (サロ481-27⇒)サロ181-1052⇒サロ110-303(1991.1.28廃車)

また、先頭車2両が1984年に特急列車の短編成化にともなう先頭車不足のため485系に改造され、九州に転出している。それ以外は1986年までにすべて廃車された。

九州に転じた先頭車は、国鉄分割民営化後も九州旅客鉄道(JR九州)に承継され、最後の1両は1993年に廃車となった。これをもって、「こだま形」の流れを汲む181系電車はすべて姿を消している。

  • クハ181-109⇒クハ481-501(1993.11.17廃車)
  • クハ180-5⇒クハ481-502(1991.8.19廃車)

現在川崎重工業兵庫工場にクハ181-1(クハ26001→クハ151-1)が、東日本旅客鉄道(JR東日本)新潟車両センター(旧・新潟運転所上沼垂支所→上沼垂運転区)にクハ181-45がそれぞれ保存されている。

JR東日本が交通博物館を2007年に鉄道博物館と改称の上、千代田区神田須田町からさいたま市大宮区に移転開館することを発表したが、その際、クハ181-45も大宮に移転・展示されることになっている。

[編集] 参考文献

  • 福原俊一『151・161・181系特急型直流電車』上・下(車両史編さん会、2002年)
  • 福原俊一『ビジネス特急<こだま>を走らせた男たち』(JTB、2003年) ISBN 4533050115
  • 池口英司・梅原淳『国鉄型車両 事故と謎のゆくえ』(東京堂出版、2005年) ISBN 4490205635
  • プレス・アイゼンバーン『レイル』1982年 No.5 特集:こだま形電車の変遷/151・161・181系電車の軌跡
  • 交友社『鉄道ファン』1999年12月号 No.464 特集:特急電車の20世紀 第1集 「こだま形」誕生
  • 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』2005年9、10月号 No.765、766 特集:151・161・181系電車 Ⅰ・Ⅱ

[編集] 関連項目


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