サービス
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サービス(英 service)は、以下の意味で利用される語である。
- 取引の対象となりうる無形の商品のこと。役務(えきむ)。相手方の時間および手間を肩代わりする概念。本稿において詳述する。
- 上記から派生した概念で、「無料」の意味。(例)「○○はサービスとなっております」「サービス品」
- 対戦する相手方と交互に球などを打ち合う運動競技(バレーボール、テニスなど)において、はじめに、球などを相手側に打つこと。サーブ(サーヴ)ともいう。
- モータースポーツのラリー競技において、車両の整備やタイヤ交換などをする時間。またはそのための場所や人員。F1におけるピットイン。
- コンピュータネットワークにおいて、要求に応じて何らかの情報処理機能を提供するために稼動しているプログラム、あるいはそのプログラムが動き続けるための環境のこと。サービスを提供するコンピュータまたはそのコンピュータ上のプログラムをサーバと呼び、サービスを要求するコンピュータまたはそのコンピュータ上のプログラムをクライアントと呼ぶ。
- 1983年にリリースされた日本の音楽グループ、YMOのアルバム。サーヴィス (YMO)を参照。
- 1998年に日本テレビ系列で放送されたテレビドラマの題名。松本明子主演。サービス (テレビドラマ)を参照。
サービス(英 service)とは、経済用語において、売り買いした後にモノが残らず、効用や満足などを提供する、形のない財のことである。第3次産業が取り扱う商品である。法用語では、役務(えきむ)などともいう。
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[編集] 日本におけるサービスのはじまり
日本においてサービスという言葉を最初に使ったのは、日本自動車会社の社長石沢愛三である。大正末期に米国を視察した際、米国の自動車販売に「サービス・ステーション」が大きな成果を上げていることを知り日本でもサービス・ステーションを広めようとする。帰国後、取引先関係各社にはがきをだす。文面は「今般、当社は完全なるサービス・ステーションに依り顧客本位の御便宜を計ることに相成り候」。これに対し、「サービス・ステーションという便利なものが到着した由、至急届けてもらいたい」との回答が多数返ってくる。これに困った石沢はサービス・ステーションの和訳を試みるが、辞書には、サービスとは奉仕的なるものとの記述のみであり、外国人にきいても要領を得なかったので、使うのをやめたという。[1]
その後、1925年(大正14年)、フォード自動車が横浜に工場を置き操業を開始。米国フォード社自身が「サービス第一主義」を掲げ、T型フォード全盛であったこともあり「サービス・エンジニヤー」を「プロダクション・エンジニヤー」以上に尊敬の対象としたほどで、全世界にサービス網を構築し安心して使用できることを訴求することが販売における重要なポイントであるとしていた。1927年(昭和2年)には日本GMが大阪工場の操業を開始。それぞれの会社が各府県に一箇所はディーラーを置き活動する。このような自動車関連海外資本の日本進出による諸活動が日本でのサービス概念の形成に大きく影響している。また特にGMは、英国資本のライジングサン石油と共に日本にガソリンスタンドを大量設置したことも欧米型サービスの地方への普及に貢献した。しかし、このようなサービスは当初より顧客本位を謳いながらも、海外現地法人下での活動では親会社本位が現実であり、ディーラーに多くのしわ寄せがなされ、原則各府県一箇所のディーラーが10年程で300程が契約されているところにその厳しさがあらわれている。[1]
[編集] 特性
- 同時性
- 売り買いした後にモノが残らず、生産と同時に消費されていく。
- 変動性
- 品質は一定ではない。
- 非有形性
- 触ることができない、はっきりとした形がないため、商品を購入前に見たり試したりすることが不可能。
- 消滅性
- 形のないものゆえ、在庫にすることが不可能である。
[編集] サービス業、サービス産業
サービス業(サービス産業)はサービスを取り扱う産業のことであるが、その意味するところは用いられる状況や資料によって異なっていることもあり、範囲には留意する必要がある(例えば、経済産業省産業構造審議会サービス政策部会の中間報告書では、「サービス産業は第三次産業と同義で、エネルギーや通信、運輸や卸・小売等も含む」とある)。
- 産業分類における「サービス業」
- 2002年の日本標準産業分類改訂により、「サービス業」は見直しが行われ、分割や他の産業との統合が行われた。その結果、以前の分類とは内容が異なっており、時系列での比較には注意が必要となる[2]。
- 大分類として新しく起こされたものを挙げると、
- 宿泊業が飲食業と統合され、「飲食店、宿泊業」となった。
- 従来のサービス業から「医療、福祉」が分割、大分類となった。
- 同じく、「教育、学習支援業」が分割、大分類となった。
- 協同組合が郵便局と統合され、「複合サービス事業」となった。
- 統計の産業分類は日本標準産業分類に準じるため、順次新分類に移行している。ただし、数年おきの大規模な調査では新分類で調査を行っていなかったり、自治体の統計では2002年改訂以前の分類によっているものもある。
- 個人向け・事業所向けの分類
- 個人向けサービス業、事業所向けサービス業といった区分が用いられることもある。例えば、第3次産業活動指数では、
と分類している。
[編集] 種類
下記に順不同で列挙するが、まさに多様といえる。
- 物流サービス
- 移動サービス
- 宿泊サービス
- レジャーサービス
- 接待サービス
- 金融サービス
- 教育サービス
- 情報サービス
- 医療サービス
- レンタルサービス
- 専門技術サービス
- アウトソージングサービス
- 郵便
- 運輸
- 交通
- 通信
- 宿泊
- 金融
- 外食
- エネルギー
- エンターテイメント
[編集] 脚注
- ↑ 1.0 1.1 尾崎正久 自動車日本史 1955
- ↑ 詳細は総務省の産業分類のページ参照。
[編集] 関連項目
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