都市伝説
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都市伝説(としでんせつ、英:Urban legend)または都市型伝説(としがたでんせつ)とは、口伝や伝承の一種で、特に近年に生まれたものをいう。
都市伝説という概念を提唱したのは、アメリカの民俗学者であるジャン・ハロルド・ブルンヴァンらである。
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[編集] 概要
都市伝説は、近代に広がる伝説の一種である。この概念を広めたジャン・ハロルド・ブルンヴァンによると、都市伝説は「民間説話」(Folk Narrative)の下位分類である「伝説」(Legend)に属し、「伝説」とは「口承の歴史」(Folk History)、あるいは「擬似的な歴史」であるとされる。都市伝説は、若者、都市生活者、高等教育を受けた人など、民間の「普通の人々」によって語られる。テレビ、ラジオなどのマスメディアや、インターネットを通して広がることもあり、これは従来の伝説に認められない特徴である。「都市(urban)」という形容は、近現代になって生じたという意味で使用されており、伝統的文化に由来する伝説や、ある社会に永く伝承されてきた伝説ではないことを意味する。このため、物語の舞台設定が「都市」であるとは限らない。
伝説であるので、
- 古くからの民話と同じように、大真面目に語られ、口から口へと広がっていく。
- 伝説形成にあたっては「これは本当のことだ」として語られることが多い
都市伝説が一過性の噂・デマに終わらず、伝説化する要素として以下が挙げられる。
- 「友達の友達」などの身近な人に起こった真実として語られる。事実に即したいきいきとしたものになっている。
- 「もしかしたら本当に起こったのかもしれない」、奇怪で、おっかない、危険を含んだ、やっかいなできごとについて知りたい、理解したいというわたしたちの欲求を満たすものである。
- ニュースと同様に、スキャンダルな話題にかかわる傾向がある。
「どうしてこれらの話はそんなに熱心に語られるんだろう?」「その意味は何なんだろう?」という問いが、都市伝説研究のポイントになっている。
[編集] 名称
都市伝説は必ずしも「都市」で広まるとは限らないので、「都市伝説」(urban legend)と呼ばずに「現代伝説」 (modern legend) と呼ぶ人もいる。 「都市で信じられる話」(urban belief tales)、(まれに)urban narrativeとも。
また「都市伝説」が「伝説」と呼ばれる事に疑問がある人もいるかもしれないが、この「伝説」という言葉は日常日本語の「伝説」という言葉とは若干意味が違う。 『消えるヒッチハイカー』(のp21の注釈)によれば、ここでいう「伝説」とは「極めておおざっぱに言ってしまえば、話し手がそれを実際にあったできごととして語っている」事を指すのだという。 「都市伝説」でいう「伝説」は「世間話」という口承文芸の雑然としたオモチャ箱的ジャンル」(同書同箇所)なのである。
[編集] ニュース性
都市伝説という概念を広めたジャン・ハロルド・ブルンヴァンによると、古くからの伝説とは異なる都市伝説の特徴としてそのニュース性がある。
彼の言葉によれば、
- (都市伝説は、)より多くの意味を含んでいきながら、魅力的な形で私達に提示される「ニュース」なのだ。この様々な断片からなるアピールを持たなければ、その他の娯楽ひしめく現代社会において、伝説は耳をかたむけてもらえなくなるだろう。伝説は、テレビの夜のニュースのように、いきいきとして「事実にそくしたもの」(factual)として生き残ってきた。また、それは毎日のニュース放送のように人々の死や怪我、誘拐や悲劇、そしてスキャンダルにかかわる傾向を持っている。
それゆえ、都市伝説にはある種スキャンダラスな次のような話題が含まれる事が多い。
都市伝説のこうした要素は、「『もしかしたら本当に起こったのかもしれない』、奇怪で、おっかない、危険を含んだ、やっかいなできごとについて知りたい、理解したいというわたしたちの欲求を満たすもの」(ブルンヴァン)である。
しかし、都市伝説は必ずしもこうした「アングラな」スキャンダルのみを扱うものではなく、
- ある種のナンセンスな面白さ
を含む、ジョーク的で興味本意なスキャンダルをも取り扱う。
[編集] 真実味
都市伝説は、真実味と不安とを加える為、伝説中の登場人物や地名には話し手や聞き手に取って身近なものが選ばれる。 そして伝説は、実際に、それも「友達の友達」(Friend of Friend、略してFOF)等の身近な人に起こった真実として語られたり、「これは新聞に載っていた話」として紹介されたりする。
多くの都市伝説においては、話の面白さ・不気味さが主であり、伝説中の人物・企業・地名は、話し手や聞き手に身近なものへところころと変化する。
例えば『ファストフード店のハンバーガーにはミミズ肉(あるいは巨大な鼠・三本足の鶏)が使われている』という都市伝説では、あるときは「ファストフード店」として『マクドナルド』が選ばれるが、他のときには『ロッテリア』や『ウェンディーズ』などの他のファストフード店が選ばれる。ときにはより具体的に、『駅前のマクドナルド』、『交番そばのロッテリア』などのように個々のファストフード店が標的に選ばれるときすらある。上記の理由から、知名度が高い人・企業についての都市伝説が多く存在していても、当該人物・企業が起源であるとは断定できない。
都市伝説は、常識的な感覚では突飛なものが多いので、合理的な説明が試みられて真実味が加えられる事がある。たとえば、「都市の下水道に巨大なワニが生息している」という都市伝説では、ワニの存在は、飼いきれずにトイレで流されたペットのワニが生き延びて増殖したものと説明されている。
[編集] 都市伝説の起源
一見新しそうに見える都市伝説であっても、その起源が古くからの神話や民話にあったり、あるいは、より古い別の都市伝説の焼き直しだったりする事が多いことが、ブルンヴァンら研究者により指摘されている。
都市伝説には起源や根拠がまったく不明なものも多いが、何かしらの根拠を有するものもある。特定の(大抵は何でもない)事実に尾ひれがついて、伝説化することが多い。たとえば「東京ディズニーランドの下には巨大地下室があり、そこで賭博等の行為が行われている」という都市伝説は、同施設が実際に巨大な貯水用地下室を持っていることが起源の一つになっている。
[編集] 都市伝説の伝播
都市伝説は、若者、都市生活者、高等教育を受けた人などの「普通の人々」によって語られる。
都市伝説の伝播に重要な要素として、それが真実として語られる、というものがある。ブルンヴァンによれば、「これは本当のことだ」として語られるのは、伝説が形成される代表的な回路であり、この事実は古くからの民話であろうと、都市伝説であろうと変わらない。都市伝説は、古くからの民話と同じように、大真面目に語られ、口から口へと広がっていく。伝説とは、ブルンヴァンの言葉を借りれば、口承の歴史(Folk History)、すなわち擬似的な歴史なのである。
都市伝説はマスメディアによっても広められることがある。これは古くからの民話にはない重要な要素である。また、根拠のない噂を新聞やテレビのニュース番組が「事実」として誤報してしまう事で、噂が都市伝説に発展することがある。存在しない話を「実話」として新聞や雑誌が紹介してしまった例としては、『スキー』誌1983年12月号が「裸でスキー」の都市伝説を「『モントリオール・ガセット』誌に載った前代未聞のへま」として紹介した(『メキシコから来たペット』より)ことなどが挙げられる。
新聞やテレビが都市伝説を都市伝説として紹介した時に、読者・視聴者が勝手に「事実」だと誤解してしまい、事実として周囲に伝達していくことで、都市伝説が爆発的に流布することがある。マスコミの報道により、虚構が事実として広まった著名な例として、オーソン・ウェルズによるラジオドラマ「火星人襲来」がある。番組中で「これはドラマだ」と明言されていたにも関わらず、皆これが実話だと信じてしまった。
都市伝説は、報道等を契機としてそれを信じる人が増えると、信奉者からの伝播によりますます流布・定着するするという傾向がある。
また、真実よりも扇情性を重んじる一部メディアでは、「これは実話でない」という記述をあえて見付けにくい場所に載せて読者を煽るという手法を取る事があり、都市伝説の起源となる場合がある。
[編集] 対抗神話
ある都市伝説が嘘である事を示す為に流される情報を対抗神話と呼ぶ。都市伝説の起源と同様に対抗神話の起源もあいまいなことが多い。
対抗神話としては、猫レンジ(『電子レンジに猫をいれて猫を殺してしまったお婆さんが電子レンジの製造会社を訴えた』)について「あの話は法律学の先生がジョークで挙げた例が広まった」、「あの話はもともとはPL法を説明する際のたとえ話」とするなど、誰も証明できないが、もっともらしい起源が示されることが多い。また、企業・商品に対する悪い都市伝説の起源は「あの話はライバル会社が流した嘘」とされることが多い。
[編集] 現代妖怪
「口裂け女」「人面犬」「トイレの花子さん」等は「都市伝説」ではなく「現代妖怪」という別のカテゴリーとして分類・研究すべきであるという意見を提唱する研究者も存在する。この件の詳細は外部リンクの『都市伝説と現代妖怪「怖い話をしよう」』を参照。
[編集] 有名な都市伝説
以下は都市伝説であり、事実として確認されたものではない。また、都市伝説の性質上、部分的に事実を反映しているように見えるものでさえ、全くの虚構で一切の事実が含まれていない可能性は高い。従って、ここに紹介された内容を流布すれば中傷となるかもしれない点に注意。
[編集] 世代間で伝承され広まっている伝説
- ネコを電子レンジで乾燥(「猫レンジ」)
- 欧米では、予熱状態にしたオーブン(電子レンジではない)に濡れたペットをしばらく入れて乾かすことがあるが、あるとき、アメリカの夫婦が、濡れた飼い猫を電子レンジで乾燥させようとして焼き殺してしまい、それについて、「取扱説明書に『濡れたペットを乾かすのに使ってはいけない』と記述しなかったメーカーに責任がある」と訴え、PL法により勝訴して莫大な賠償金を得たという。
- これは歴史の古い有名な逸話であり、「訴訟大国アメリカ」を皮肉る際によく使われる。犠牲になるのはプードルや人間の赤ん坊となっていることもあるが、そもそも訴訟自体が存在しない。1991年10月26日号の朝日新聞に掲載された「PL法を考える」と題された記事によると、日本弁護士連合会・消費者問題副委員長がアメリカ弁護士協会に問い合わせを行ったところ、「そのような判例は聞いたことが無い」との返事を受け取ったという。当然のことながら、日本国内においても同様の判例は存在していない。オーストラリアのあるメーカー団体において、クレーム対策に関する書類で架空のクレーム事例としてこのエピソードが載せられていたらしく、これが広まった可能性もある。
- この話の古い形では、動物ないし赤ん坊のほうが誤って自分からオーブンに入ってしまう話だった(ブルンヴァン)。ちなみにアメリカにおいては「濡れたペットを乾かすのに使ってはいけない」といった注意書きは存在すらしないが、イギリスではこのような注意書きが実際に書かれている。
- 下水道に棲む巨大な(白い)ワニ
- ペットとして仔ワニを飼っていた人間が、持て余して(水洗トイレを介して)下水道に捨てたところ、暖かい下水の環境に適応して繁殖したというもの。『アリゲーター』というアメリカ映画になっている。また、アニメ『機動警察パトレイバー』においても話の下敷きに使用されている。
- 乳児を放り投げて刺殺した軍隊
- 敵国、あるいは潜在的敵国の軍隊が、乳児を空中に放り投げて銃剣で刺し殺害したというもの。19世紀前後の地上戦では、銃剣は最も主要な歩兵の武器の一つであった。また第一次世界大戦前後からは、非戦闘員も戦争に参加する総力戦という概念が生まれたこともあって、敵国国民を悪魔視する様々なプロパガンダが行われた。乳児を放り投げて銃剣で殺害する虐殺行為の起源は、英蘭戦争におけるオランダ兵の所業など諸説があり、明らかな起源は不明。第一次世界大戦時にも各国が同様の宣伝を行っており、この都市伝説をモチーフとした戦意高揚ポスターが製作されている。
[編集] 国家・政治・軍事に関する伝説
国家機密上及び防衛機密上の理由から真偽が確認できないため様々な憶測を呼び都市伝説化することが多い。
- 地下鉄有楽町線軍用路線説
- 有楽町線は有事の際、防衛庁のある(以前は東部方面総監部が置かれていた)市ヶ谷駐屯地に近い市ヶ谷駅と、平和台駅(第1師団司令部が置かれている練馬駐屯地)・陸上自衛隊朝霞駐屯地(現在、東部方面総監部が置かれている)に近い和光車庫・さらには、西武鉄道池袋線稲荷山公園駅(航空自衛隊入間基地)との間で、軍事物資や人員を運搬するために作られている。
[編集] 怪談系・未確認生物系
幽霊、お化けなどの超常現象、妖怪などの未確認生物は、それを否定することが難しいこともあり、伝説として語り継がれることが多い。
日本では、「赤い紙、青い紙」・「トイレの花子さん」など学校を舞台とした怪談が数多く存在し、世代を超えて語り継がれていることが多い。「学校の怪談」も参照のこと。
- 口裂け女
- 古来から妖怪の一種として語られていたが、1979年ごろ実在するものとして日本各地で流布。2004年に韓国で流布し再び話題となった。
- カシマさん
- 「口裂け女」ほどの話題性はないが、全国での知名度は非常に高く、「怪談系都市伝説」の代表的な話。「カシマレイコ(仮死魔霊子)」「キジマさん」「テケテケ」、足のない女性や軍人、幼児のようなバケモノなど、名前や姿は地方によって諸説ある。話を聞いた人の下に数日以内に現れるといわれ、襲撃を回避するには現れたときに呪文を言う必要がある。軍神を奉る鹿島神宮と旧日本軍との関連を云う説もある。
- 隙間女
- 隙間から女が覗いている話(男の場合もある)。
- ひきこさん
- いじめに合った女性が精神錯乱を起こし、自らの顔を傷つけ、その顔を小学生に見せて襲い掛かる。上記の「口裂け女」と類似点が多い。被害者を引きずりまわすところから「ひきこ」なのだ、と説明されるが、引きこもりの症例を更に貶める方向に形成された、という分析もあり、その際ひきこさんの本名として「森姫妃子(もり・ひきこ=姓名を逆に書けば「ひきこもり」)」を設定した例があるとの報告も。
- 一寸ババア
- 部屋のわずかな隙間から、凶器を持った数十センチほどしかない老婆が中にいる人物を惨殺する話。
- サッちゃん
- 童謡『サッちゃん』には、様々な謎があり、それを知ると不幸に見舞われる。例として「バナナが半分しか食べられない」のは踏み切り事故で轢死して体が半分しか無くなったからだ、等。変わり種としてサッちゃんとはタレントの阿川佐和子であるというものもあり阿川も自ら著書に記述している。作詞者と阿川の父阿川弘之が事実として知り合いであり実際に近所に住んでいたが、モデルは作詞者自身の思い出であり、「別人」という返答を阿川が生前の作詞者に確認して一件落着。
- 件(くだん)
- 正確に言うと件(くだん)ではなく、牛女の都市伝説である。
- 件(くだん)は顔が人間、体が牛という怪物。性別は男である。江戸時代から流布しており、都市伝説と言うよりは本来の伝説の範疇である。件(くだん)はあくまでも牛から生まれる存在で、その図像は縁起物として利用されてきた。神戸市には件(くだん)の設定をひっくり返した牛女の都市伝説がひろまっており、こちらは小松左京によって、くだんのははの題で小説化された。
- 西岸良平の漫画「鎌倉ものがたり」にも登場。
- 人面犬
- 人間の顔を持ち、言葉を話す犬。
- メリーさんの電話
- 「メリーさん」という人物から掛かって来る電話。メリーさんではなくリカちゃん電話に絡めた怪談話の場合もある。
- 怪人アンサー
- 携帯電話を用いた儀式で呼び出せる怪人。
- 何人かが円形に並び,同時に隣の人に携帯電話を掛けると,すべてが話中になるはずだ。ところが,一つだけ別のところにつながる電話がある。それが怪人アンサーだ。
- 呼び出せばどんなことでも答えてくれるが、逆にアンサーからの問題に答えられないと、携帯電話から手を伸ばし体の一部分を引きちぎっていく。
- 橘あゆみ
- チェーンメールによって広まった強姦被害者女性の名前。同じ名前のキャラクターがファミコン探偵倶楽部というゲームに登場するが、ゲームとの関連性は不明である。
- 呪われた○○
- 持ち主が必ず不幸になると言われる宝石や車の話。「ホープダイヤモンド」「オルロフのダイヤ」やサラエボ事件で暗殺されたオーストリア皇太子フランツ・フェルディナント大公が乗っていた赤塗りオープンカーなどの話が有名。宝石については、ウランなど放射性物質が含まれていたために放射線によって身体を侵されていたなどの説明がされることがある。
- 白岩寺(はくがんじ)の幽霊画
- 無名当時の円山応挙が日本美術史上初めて描いた、“足のない”幽霊の絵の掛け軸。泊まった宿の、病身の娘をモデルにしたものだったが、贈ったその宿屋で娘が死んだのを皮切りに不幸が相次ぎ、手にして見た人は皆数日中に死ぬと噂された。事実、歴代所有者に不幸が起こり、気味悪がって誰も所有しようとせず、現在は白岩寺(静岡県島田市)所蔵。この幽霊画が日本特有の「足のない幽霊」の元祖とされているが、これには異説もある。
- 紫の鏡
- 20歳になるまでに「ムラサキノカガミ」という言葉を覚えていると死んでしまう、又は不幸になるという内容で、1990年代に女子高生を中心に広まった。ちなみに「白い水晶」という言葉を覚えておく事で、紫の鏡の呪いは消えると言われている。
[編集] すでに物故した著名人との遭遇
エルヴィス・プレスリーとの遭遇例が代表的。その死を認めたくない支持者などによく信じられている。死体が見つかっていない人物、影響力の大きい人物は生存説が発生しやすい。また、死後も多数の未発表作品が発見され続けるなどの理由で、生きているものと考えられることもある。
- アドルフ・ヒトラー生存説 - 1950年代から60年代にかけて、ヒトラーの死体は実は替え玉で、親ナチスの南米で生存しているという説が流れた。
- ジョン・F・ケネディ生存説
- スバス・チャンドラ・ボース生存説 - 母国インドでは政府が調査団を作って「生存の可能性はない」という報告書までわざわざ作成した。
- テレサ・テン生存説
- 2パック生存説 - 死後も多数の未発表作品により新曲CDを出し続けている為、生存説がよく囁かれている。
[編集] 迷信や誤解に由来する話
対象物への知識が不足しているため、本来ありえないことが事実として語り継がれることがある。単なる迷信との区別は明確ではない。
- 海辺で足を切った後、フジツボの卵が足の裏に入り込んで繁殖
- フジツボの固着性や繁殖性からきたものと思われる。実際には動物の体内でフジツボが生息することは不可能である。クジラの皮膚にフジツボが寄生しているという話がベースになっていると思われる。岡野剛の漫画『未確認少年ゲドー』でギャグとして採り上げられたことがある。なお対抗神話として「…という話が冗談として流布しているが、条件が揃えば繁殖は可能である」というものがある。
- ○○公園の池のボートに恋人同士で乗ると、離別する。
- 井の頭公園や東山公園など、著名な公園で言われる事が多い伝説。類似した物にとある遊園地・テーマパークへカップルで行くと別れるというのもあるが、どちらも統計的な根拠は全くない。また、手こぎボートはフォトジェニックであるためカップルが乗る図像が映画・ドラマ・写真によく使われるが、水が撥ねないように漕ぐのは慣れなければ難しく、不仲の原因になるのはどの公園であろうと変わらない。
- サーカスは人拐い
- サーカス団員は、親に売り飛ばされた人や人攫い(子取り)に攫われた人だという噂。かなり古いもので、最近はまず聞かない。ベンポスタ子供サーカス(スペイン)の存在理由が説明出来なくなってしまう。もともと、サーカス団は各地を巡業しているので、定住生活者から見れば客人的存在だったためこのような噂が流された。ヨーロッパでロマがジプシー(放浪民)と差別されたのと本質的に同じである。
- 満月の夜には犯罪が増える
- ヨーロッパを中心に、満月の夜には犯罪が増えると思われている。また、これを証明するデータも存在しているとされる。しかし、月の引力は潮の満ち引きには影響するが、月の引力が人間の体液、性質にまで影響を及ぼす科学的な証明はされていない。
- 都市伝説は狼男伝説と、近代的にはアーノルド・L・リーバーの疑似科学書「月の魔力」による。この本は満月と犯罪の関係を調べた本だが、虚偽の統計操作が多いという批判がなされている。
- また、かつては街灯も充実しておらず、月が満ちている時期でないと何も見えなくなってしまうことと関係していたことも考えられる。
- 白人夫婦から黒人の子供が生まれる。
- 黒人と性交していないにもかかわらず白人女性から黒人等の有色人種が生まれる、という都市伝説。都市伝説であるにもかかわらず、何度も新聞やニュースで取り扱われた事がある。母体から被差別民である黒人が生まれてしまうという、差別する側の白人の恐怖心から広まった都市伝説であると思われる。黒人が生まれた理由として次の理由が挙げられる事が多い
- 売春婦が黒人男性と交わった際に膣内に黒人男性の精液が残り、夫が売春婦と交わった際にその精液が夫のペニスに付着し、そして夫が妻と交わった際に妻の膣に黒人男性の精液が入った。
- 近年では人工授精とからめた話が語られる事もある。(夫ないしその他の)白人男性の精液を使って人工授精を行う際手違いが生じ、誤って黒人男性の精液を注入してしまい、白人女性から黒人の子供が生まれる。
- 大気汚染のひどい地域に住むと、鼻毛が速く伸びるようになる。
- 統計的な調査結果は、まだ出回っていないため、検証不可能である。ただし、探偵!ナイトスクープで一度この伝説に関して実際に調査を行ったところ、山間部の空気のきれいな場所では鼻毛の短い人が多く、都市部になるほど長い鼻毛が多く見られる、といった結果があったことからまんざらうそとも言い切れない。ドラえもんにおいて、道具でパパを未来人にした際『汚れた空気を吸わないように鼻毛が伸びた』話もあり、それも噂を助長した理由の一つという説もある。
- 血液型性格分類
- 医学的な根拠は全くない。血液型による性格判断が行われるのは日本及び韓国と台湾の一部の人たちの間だけで、他の国では全く行われない。しかも韓国と台湾でのブームは日本のサブカルチャーの影響によるものである。なんとなく当たっているような気がするのは、幼いころから周りから「○○型はこうだ」といったことを聞かされ続けると、何らかのグループに属していないと不安になる心理が働き、知らず知らずのうちに自己暗示を掛けてしまうためである。これについては、テレビ番組などで過熱した占いなどが行われたことで、いじめなどが発生したことから、局への抗議が行われたことすらある。
- 墾田永年私財法は現在でも有効
- 詳細不明。VOWにはこのような誤解を招くような文章が掲載されていた。
- 点滴中に気泡が少量でも混じると死亡する
- 少量であれば気泡は肺の毛細血管に小さな塞栓を形成するだけであり、死亡に至るには故意に大量の空気を送り込まなければならない。
[編集] 長命企業に対する噂
長命な企業に対する噂は、世代を超えて語り継がれて伝説化する場合がある。
- マクドナルド
- 英語版マクドナルドの都市伝説 (en:McDonald's urban legends) を参照。
- ハンバーガーの肉
- 大手ハンバーガーチェーン店で出されるハンバーガーの肉(パティ)に、ネズミ・ミミズ・ネコなどの肉が使われているとする説。ハンバーガーの低価格さから生まれた噂。戒律により牛肉を食べることができないヒンドゥー教圏の店舗では、鶏など牛以外の動物の肉も使うことがあるが、実際にネズミやミミズなどを使った場合、牛肉よりかえって経費がかさんでしまうことから通常ありえないことと考えられている。
- また、この話を語る際に「ミミズが入っていることを店長に指摘したところ、口止め料をもらった」「その話を聞いた者が真似をしてクレームをつけ、口止め料を騙し取ろうとしたが、店長にボコボコにされた」(大抵はふたつセットで付け足されるが、こちらの話がメインになったり、または語られないこともある)といった小話が追加される場合もある。
- また、ミミズを食べミミズ人間になるという1965年公開のホラー映画「THE WORM EATERS」が日本で上映される際にインパクトを付けようと邦題が「ミミズバーガー」(但し、同映画にはミミズをハンバーガーにして食べるシーンは無い)となり、これが噂となり「ハンバーガーにはミミズが入っている」と言われてしまうきっかけになったとの説がある。
- コカ・コーラに関する都市伝説
- コカ・コーラに関する都市伝説は数多く知られている。これらは民間伝承(フォークロア)と引っかけて、諧謔的に「コークロア」と呼ばれる(ブルンヴァン等)。コカ・コーラの健康への悪影響に関するものが多い。コカ・コーラ参照。
- コカ・コーラの原料にコカインが使用されているという説 - かつては実際に使用されていたが(事実)、1903年にアメリカ政府がコカインの販売を禁止したため中止された。しかし、現在でもコカイン成分を除去したコカの葉(香料7x)が使われているとする説もある。
- 「コカ・コーラばかり飲んでるとコカ・コーラ中毒になる」という説。
- 「コカ・コーラ中毒患者はコカ・コーラを注射している」という説。
- 「骨や歯が溶ける」という説。これは「Gの嵐!」で検証(ただしコーラではなく炭酸水)された。炭酸水に鳥の骨を一週間漬けるという実験で、実際に溶けた。しかし飲んだだけで骨や歯が溶けてしまうことはない(そんなコーラであれば到底飲めたものではない)。
- コカコーラ社のトラックのタンクから漏れたコーラ原液がアスファルトを溶かして道路に穴をあけた。
- 「コカ・コーラは強壮剤である」という説。語源の1つ、コーラナッツは強壮剤として使われるがコカ・コーラにおいては単なる香料として使われるだけである。
- 性交した直後にコーラで膣を洗うと精子が死ぬので避妊ができる - コーラが特に殺精子力を持つわけではない。ビールでも同様の都市伝説が存在するが、ある程度の洗浄効果があるとしても避妊に関し実用的なほどの効果はなく、むしろ危険である。
- コーラを飲み過ぎると肌が黒くなる、という説。
- 味の素の原料は毛髪
- うま味調味料の味の素は毛髪が原料で、製造会社(味の素株式会社)が理髪店から毛髪を仕入れているとする説。1917年にはヘビが原料ではないかという騒ぎも起こった。他にも石油原料説がまことしやかに囁かれたことがある。実際には現在はサトウキビ(かつては小麦粉)が原料である。また、毛塵屋を経由して毛屑を集めると人件費がかさんで採算に合わないとのこと。また2000年にはイスラム教国インドネシアで原料に豚肉の成分が使われているという噂が広がり、現地法人の社長の逮捕にまで発展してしまったことがある(後に釈放)。
- 因みに、DORENPUの豆本キーホルダー「雑学の本(編集・イラスト/永野めぐみ)」中の「いろんなもの編(美容院で切られた髪はどこへゆく?)」でも「髪に含まれるアミノ酸を利用すると調味料になる」と言う毛髪原料説が書かれていた。実際、日本でも戦中から戦後の物不足時代には「毛屑から代用醤油が作られた」との記述がある。(「ニューヘアー」1982年9月号に掲載)その作り方は、毛屑を10%の塩酸の中に入れて24時間ほど煮沸した後に濾過して苛性ソーダで中和させる、とのこと。
- なお、中国では政府により毛髪から作られるとされる毛髪醤油の生産禁止命令が再三出されているが、毛髪醤油は依然として全国各地で密造され、低級醤油として販売されているという。(2005年10月。沈陽市の新聞「沈陽今報」記事より)
- ケンタッキーフライドチキンの鶏
- モモ肉がたくさんとれるように、とバイオテクノロジーで三本足ないし四本足に改良された鶏を使っている。もちろん事実無根。(※モモ肉をとるためではなく、ブロイラーの足が細いために、足を骨折して死亡するのを防ぐために、という資料も存在する。検証求む)ただしブロイラーは人為的な品種改良が繰り返された種であり、かつて生産性向上のため羽根のない裸ブロイラーの開発(羽根を毟る手間を省く)が試みられたこともある。狭い鶏舎や抗生物質の利用などが批判されることが多く、そういった背景が伝説の背後に考えられる。また、鶏肉の代わりにカラスやネズミの肉を使っているが、客にバレてしまった場合は口止め料の入った封筒を手渡すといった説もあったが、これもハンバーガーの肉と同じくコスト的に非現実的であるため事実無根。
[編集] 都市伝説化しつつある話
都市伝説とされる話の中には、単なる一過性の噂やデマ、噂の類であるが繰り返し流布するもの、迷信、事実認定が困難なために特定の層に受け入れられて伝説化しつつある話がある。
[編集] 一過性の噂・デマ
[編集] 有名人の死亡説・非実在説
メディアによく登場していた人物が、急激に露出を減らした場合「すでに死亡している」という噂が流れることがある。作品は発表されるが、メディア露出がほとんどない人物について「実在しない」という噂が流れることがある。いずれもメディアにより作られた印象なので、メディアに登場するようになると噂は終息することが多い。
- 死亡説
- ポール・マッカートニー
- 志村けん(レギュラーを数本持っているので、現在ではほとんどこの話は聞かれない)
- 高倉健
- つぶやきシロー
- 河村隆一(LUNA SEA)
- テレサ・テン(存命中に死亡説が流れた)
- アーノルド坊や(義姉のキンバリーを演じた女優は故人となっており、このことが誤って広まったものと考えられる)
- 新井薫子
- 長島雄一(『たんけんぼくのまち』のチョーさん。現在は主に声優業で活躍)
- 堀江淳
- 井上真央(『キッズ・ウォー3』にて中高生の知名度が上昇した時期に発生。現在の活躍は『花より男子』などで周知の通りである)
- 秋本治(こち亀の作者。作風や絵柄が、初期と比べてあまりにも変化した事から発生したと思われる。)
- 松坂慶子(クリネックスの80年代のTVCMが呪われているという噂があったが、最近再びTVCMや番組に出演している)
- 冨樫義博(幽遊白書、HUNTER×HUNTERの作者。休載が多く、たまに載っても下書き同然というのは作者の怠慢という見方が一般的だが、生前に描き溜めていたものを少しずつ流しているからという見解もある)
- レイモンド・ジョンソン
- 引田天功 (初代)(死亡説とは若干異なるが、実際は病死であったにも関わらず、「脱出マジックに失敗して命を落とした」と言われている)
ちなみに、志村けんと長島雄一は、出演番組で死亡説がネタにされている。
[編集] 繰り返し流布するデマ
- すかいらーくの看板の鳥
- すかいらーくの看板に描かれている鳥にへそがないのを見つけたら、タダになる。もちろん全くのデマである。似たようなデマに吉野家の丼がある。
- 「ファンタ ゴールデンアップル」が実在した
- 清涼飲料水ファンタには多様な種類が存在したため、架空の種類が喧伝された。噂が現実化した稀有な例。詳細は「ファンタ」の項目を参照のこと。
[編集] 迷信の類
- 全身を金色や赤色などで染めた人が、しばらくして皮膚呼吸できなくなって死亡
- 人間の呼吸によるガス交換の占める割合で皮膚呼吸は1%以下であり、そもそも二酸化炭素を「排出」することはあっても、酸素を取り入れることはしない。風呂に肩まで浸かっても窒息しないのはその為である。映画『007 ゴールドフィンガー』の作中で「オーリック社長(ゴールドフィンガー)のイカサマに協力していたジル・マスターソンが報復として全身に金箔を貼られて殺される」というエピソードが元ネタとなり、このような誤解が広まった(製作スタッフは「本当に死ぬかもしれない」と危惧しており、撮影の際には医者を立ち合わせていたという)。
- なお、体につけるもので中毒が問題になったものとして、歌舞伎役者が用いた鉛がある。金粉でも質によっては有毒物質を含んでいることがあるため、体につけると中毒を起こすことがある。また、80年代に放送されていたクリネックスの呪われていると言われたCMでは、赤鬼役の外国の子供達がこれで死亡したと言われていた(実際は死亡してはおらず、母国でそれぞれの人生を送っている)。
- 扇風機をつけたまま寝ると死ぬ
- 詳細は扇風機の都市伝説を参照。
- 夏に扇風機をつけると快適であるが、徐々に体温が奪われ、皮膚が窒息状態になる。そのため就寝時に利用すると、無意識のうちに死亡するとする(心臓麻痺とする場合もある)。しかし実際には死に至る状況は考えにくい。またこの都市伝説は日本・韓国の二カ国で共通しているとの報告がある。
- しかしながら体重に比較して表面積が大きく気温の変化に対する順応性が低い赤ちゃんは要注意。扇風機や開け放たれた窓からの風に長時間当てられたことによって、乳児が脱水や体温低下を起こし、循環障害で呼吸困難になり死亡するケースはたびたび起きている。特に首振りなしで身体に当てっ放しにしておくと危険。
- 老人でも脱水症状から脳梗塞等を引き起こすケース、肺炎などを起こすケースが考えられる。対策は乳児の場合と同様、身体に長時間直接風を当てないことである。だが例として冬に全裸でかけっぱなしにするなどの極端な状況下では、成人でも死ぬことがある。
[編集] 事実認定が困難なため都市伝説化しつつある話
調べたらすぐに分かる内容でも、一見してそれらしく感じられるものは事実として伝えられ、伝説化しやすい。
- 明治ブルガリアヨーグルト
- 明治ブルガリアヨーグルトはブルガリアの国名を勝手に使ったためブルガリア政府にクレームを受けたとされる。実際はブルガリア公認のもと製造されており(ブルガリアヨーグルト辞典)、そのようなことは無かった。また、製造前に一度ブルガリア政府から断られていることや、朝鮮民主主義人民共和国を北朝鮮と呼称した際に北朝鮮政府からクレームがきたことなどによる派生の噂であると考えられる。
- ガンダム裁判
- アニメ「機動戦士ガンダム」に関する会社が韓国でガンダムの商標登録に関する訴訟を起こされ、「韓国ではガンダム=空想ロボットという考え方が常識化している」という理由で敗訴したというもの。後に逆転勝訴したとされるが、事実であることを証明する明確なソースは存在しない。
- アロエビクスマン
- 近畿地方で流布した都市伝説。
- 横田基地は米国カリフォルニア州に含まれる
- 実際の地名は「東京都福生市横田基地」。AFN東京への受信報告書はこれで届く。NTT回線とは別に米軍用回線(DSN番号 一部の在外米公館にもある)も引かれている為、このような話が出来たらしい。
- 沖縄県が日本へ返還される前カリフォルニア州に含まれていたのは事実で、これに付随するものである可能性がある。
- 漫画家の同一人物説
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- 漫画原作者の大場つぐみと漫画家のガモウひろしについて、両者の詳細なプロフィールが非公表であったこと、セリフ回しに共通点が多いとされたことから広まった。今のところ明確な真偽は不明。(※集英社の内部に関わる人間など、複数が肯定している)
- 漫画家の冨樫義博とその実弟「冨樫」についても同一人物説が広まった。休載が多かったこと、弟がアダルトコミックを中心に活動していることなどがその根拠とされた。(※冨樫義博が兄、冨樫が弟である実の兄弟であることが確認されている)
- 漫画家の麻宮騎亜とアニメーター・イラストレーターのきくちみちたか(菊池通隆)については二転三転している。結論は同一人物でありその意味では都市伝説ではないが、座談会記事で「同一人物視はもう止めて欲しい」というコーナーが作られたこともある。
- 背景としてマンガやアニメの制作は共同作業であり、代表が同じ人だからといって実態は「同じ人が描いた」と単純に言い切れるものでもない仕事であること、さらに作家本人が仕事への考え方、あるいは周辺事情により名義を切り替えることがあり、同一人物であると指摘することが場合によっては必ずしも適切でないことが挙げられる。
- 鳥山明ロード
- ディズニーランドに関する都市伝説
- 一般に最大手の企業は都市伝説の標的になりやすいが、ディズニーランドの場合はとくに、「夢の国」というイメージ戦略がある為、そのイメージを壊す都市伝説がかえって流れやすい。
- ディズニーランドのキャラクター達の中の人は奇形である。[1]
- ディズニーランドの下には巨大地下室があり、そこには裏カジノがある・会員制の秘密クラブがある。
- 実際に巨大地下室があるが、これは貯水用。ここから尾ひれがついたものと思われる。またスポンサー企業向けの会員制クラブ「クラブ33」も実在するが、場所は地下室ではなくワールドバザールの2階。
- 臓器売買の為に大規模な誘拐団が園内で幼児誘拐を繰り返しており、ディズニーランド側もそれを黙認している。この事実がばれそうになると、ディズニーランド側はありとあらゆる方法で事件を隠蔽する。
- 1996年の春頃に関東近辺で流れた都市伝説。新聞が「事実無根」と報道。不審者は全部保安担当キャストの監視対象となる。
- あるお化け屋敷アトラクション中に行方不明になった子供が今になっても発見されてない事件があり、鏡の間を通過する時、たまにその死んだ行方不明になった子供の霊が見えるという有名な話もある。
- 東京ディズニーランドの都市伝説も参照。
- リカちゃん電話に関する都市伝説
- 受話器受けのスイッチを操作するなど、通常では考えられない方法でリカちゃん電話に繋ぐことが出来るとする。またリカちゃん電話を利用しているのは、本来ターゲットである女の子ではなく、小児性愛者もしくは変態性欲者とする。
- ダイアル回線、特に旧型の黒電話などでフックスイッチを素早く数回連打すると、交換器がその操作を回数に相当したダイアルパルスと認識することがある。そのため、正しい番号にかかる可能性がある。特に、かつてのリカちゃん電話は、下5桁に1や4など小さい数字が多かったため、比較的成功しやすかったと思われる。また、上記操作の際には、しばしば111番や114番にかかり、自動音声が流れ、前者の場合は回線試験でベルが鳴り出す(おばけ電話と呼ばれた)。これも噂の要因となったと思われる。
- 歩行者専用道路標識
- 「歩行者専用」の道路標識のデザインは、子供を誘拐する誘拐犯人の写真を元にしているとする説。しかし、このデザインは公募されたわけではなく、またヨーロッパの共通規格に準じたデザインであるため、まったくの事実無根である(詳細は歩行者専用道路標識を参照)。
- 飛脚のふんどし
- 佐川急便のトラックの車体に描かれている飛脚に関する都市伝説。都市によっては路線バスの車体広告で、A社の車体広告を見ると幸運、B社の車体広告を見ると不運が訪れるといった噂もあった。
- 国会議事堂前駅は核シェルター・東京メトロ有楽町線は軍事路線・東京地下鉄の謎の連絡線
- 営団地下鉄(現在の東京地下鉄株式会社)の国会議事堂前駅や有楽町線建設には有事対策が盛りこまれているとする説。
- いずれも設備・場所等、複数の要因が重なって発生したと思われる。このネタは漫画「ゴルゴ13」でも用いられた(1980年頃)。また東京地下鉄・都営地下鉄には、蜘蛛の巣よりも複雑な、政治家の避難その他に使用される「脇線」と呼ばれる線路が存在するとの説もある。2002年に出版された「帝都東京・隠された地下網の秘密」は、多くのページをこの説の紹介に割いている。また、映画「交渉人 真下正義」では、劇中に登場する架空の地下鉄道事業者「東京トランスポーテーションレールウエイ」の各路線(東京メトロの各路線をモデルとしている)を結ぶ連絡線を、試験車両クモE4-600が走る設定になっている。
- 現実に複数路線における車両整備の一元化や新車搬入の為に、いくつかの路線の間を結ぶ連絡線が存在することは、鉄道ファンなどには古くから周知の事実であり、イベント列車の運行で使用されることもある。
- 都営地下鉄大江戸線では災害などを想定し、自衛隊を輸送する訓練が行われた。
- 東京地下秘密路線説も参照。
- 大地震発生日はパニックを避けるために公表されない
- 大地震発生日は「Xデー」と呼ばれ事前に予知されているが、政府高官やNHK報道員、一部の有力者以外にはパニックを回避するために公表されないとする都市伝説。しかし、東京都で2005年に中規模な地震が発生した際に、災害対応要員用官舎に住みポケットベルの常時携帯が義務づけられていた都職員の多くが非常召集に対して連絡もとらず、問題になった。これは上記都市伝説に対する反証といえる。なお、現在の技術では、地震の予知は早くとも発生40分前程度とされるのが一般的である。
- 運転免許証
- 免許番号を見るだけで、個人の犯歴や、特定政党や団体の構成員・職員などの「要注意者」を判別できるとする説。実際には、桁部にそれだけの情報を重畳する余地は無いため、事実無根とされる。
- ただし、余談ではあるが実際に番号末尾で過去の失効暦を類推することができる(失効回数がそのまま数字となっている)ため、末尾がゼロでない場合、何らかの事情によって免許を失効(再発行)させた前歴を持つことが判明する。この”何らかの事情”として考えられる典型的な例としては、免許証の紛失による再発行、重篤な病気や怪我などによる長期入院、海外での居住や長期滞在などによって更新すべき期間中に免許証を更新できなかった、あるいは服役中で更新できなかった=前科がある、等である。これを受けて、検問などの際に通常ではフリーパス状態のものが、免許番号の末尾桁の該当者、特に失効数の多い使用者には、要注意者として数点の質問が課される場合もあるとする。また実際に警邏中の警察官が免許証の提示を求める際、「免許番号を見る時に最初に注目する個所」もこの末尾桁であるとされる。
- 今後予定されている運転免許証へのICチップ内蔵においては、「要注意人物」をも特定できるような個人情報が書き込まれる、との危惧がある。(ICチップを読み出せるのは警察関係者しかできないらしい。)
- 当たり屋グループ
- 「当たり屋グループに注意してください」という趣旨の文章とともに、車のナンバーが列挙されている怪文書が、1985年頃から流通しつづけている。該当ナンバーの多くは実在しないことが確認されている。社会心理学者・佐藤達哉による研究が詳しい。
- バヌアツ共和国のエロマンガ島はすでに水没
- 南太平洋に存在する同島が、地球温暖化などによる海面の上昇で既に水没したとするもの。一部ラジオ・テレビ番組でこの内容が放送されたことに加え、「エロマンガ島」の地図上の表記が「イロマンゴ島」に変更されたことにも起因するといわれる。実際のイロマンゴ島には標高800m近い火山が存在するため、数メートル程度の海面上昇で全島が水没することは有り得ない。
- 高橋名人の16連打
- ファミコン名人として知られた高橋名人の16連打は、コントローラーに仕込んだバネによるもので、それが原因で逮捕されたとする噂。当時高橋名人が主に使用していたジョイスティックのボタン部分には、もともとボタンの沈み込みを防ぐためのバネ機構があり、所詮は子どもの幼稚な妄想である。警察署主催のイベントにゲスト出演することを「警察に呼ばれた」と語ったことが「逮捕された」という安易な勘違いをされて噂になり、16連打がトリックではないかと疑われた。これについて、後に名人自身は実際に「逮捕されたのか?」という質問をされ「そんな事実はないです」ときっぱり否定している。
- 赤ん坊の死体を使った麻薬密輸
- 赤ん坊の腹を切り、中に麻薬を詰め込んで麻薬密輸に利用するというもの。『ワシントン・ポスト』がこの都市伝説を事実だと勘違いして1985年3月25日に新聞に載せた。3月30日に訂正。2000年代には欧州で生きた犬の腹部にコカインを隠して持ち込もうとした事件はあった。世界幻想文学大賞受賞作である、ダン・シモンズ(Dan Simmons)の小説カーリーの歌 (Song of Kali)で、主人公の子供が密輸用として殺害される描写がある。
- 中国解放同盟というテロ組織が、中国共産党の民衆弾圧を妨害している
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- 共産党はこの話を公表すると民衆に対する行動が発覚するのを恐れて極秘にしているという。また、「東シナ海ガス田爆破」を計画してるという噂もある。
- 実際にはこのような組織は存在していない。
- これは、中華人民共和国共産党の規制や農村への弾圧(農民を殺し、死体を川へ流し証拠隠滅をしている)の話から生まれた話と思われる。
- 朝鮮民主主義人民共和国の死なない兵士で作った軍隊
- 麻薬を使い神経系を麻痺させて痛みを感じにくくなった人間で編成した軍隊があるという話。この話の通りなら正式には死ににくい兵士が正確ではある。ナチス・ドイツや大日本帝国陸軍の似た話もあるが、現時点ではこのような兵士で編成した軍隊は確認されていない。
- スナッフフィルム
- 実際の殺人の様子が収められたビデオ(DVDなど)が裏では流通しているというもの。実際には確認されていない。
- なめ猫
- ツッパリ学生の衣装を着せた子猫の写真等が1980年代にヒットした。写真撮影時に猫を立たせるために尻から割り箸を差し込んだ、という説がある。また手術により針金を体内に埋め込んだという説もささやかれた。実際には衣装に仕掛けがあり、猫の体に負担をかけないで立たせることが出来る。
- M資金
- 詐欺事件に利用される、実在すると信じられている謎の資金M資金が登場する。マルタ騎士団、フリーメーソンとの関係がしつこく噂される。
- くぅーちゃん死亡説
- 消費者金融「アイフル」のCMに出演しているチワワのくぅーちゃんが死んでいるという噂が、芸能界やペット業界で、まことしやかに囁かれている。実際は死んではおらず、大人数ではないものの、一部の人にはくぅーちゃんが死んでいるとの噂が立ってしまっている(その後もCMにくぅーちゃんが出演しているが、これは別のチワワで、よく見ると違うので出演時間を若干少なくしているというものがつく)。この噂は、某写真週刊誌が、チワワ(当時このCMの影響で流行していた)をペットショップで買ってきたが、購入後すぐに病気死んでしまったという話を元にした記事を載せた際、その見出しを「くぅちゃんが死んじゃった」としたために起きた誤解であると考えられる。また、くぅーちゃんの妹にあたる犬が、犬種品評会でモノのように扱われていた映像が流れたことから、くぅーちゃんも業界に酷使されたのではと考えられたようだ。(ちなみに代替わりを繰り返していたとされる「ほねっこ」のゴン太は、1歳を目前に撮影された1993年のCMから、画面でも白毛が目立つようになった2004年のCMまで、同じ1頭のラブラドールで撮り続けられてきた。この偉業は、逆の意味で伝説になっている。)いずれも消費者金融業についての悪いイメージがもたらした都市伝説であるといえよう。
- 某元プロ野球選手の離婚
- 某プロ野球選手がある女性と出来ちゃった結婚するものの、生まれたのが黒人の子供だったため、「お疲れ」と女性に声を掛けて離婚したというもの。
- 昭和天皇崩御時にテレビ東京は通常どおりの放送をした
- 社会全体に影響を与える大きな事件・災害が突発した場合でも特別編成を組まずに、元々のスケジュールどおりの番組を放送するテレビ東京の姿勢(テレビ東京#特色を参照)を踏まえた都市伝説。「楽しいムーミン一家」を放送していた(実際は湾岸戦争開戦時)という具体的な例があげられる場合もあるが、実際には他局同様、追悼番組を放送し、独立UHF放送局の多くもテレビ東京の番組をネットした。一方でNHK教育は、崩御直後や「平成」の元号発表の記者会見など一部を除いて、ほぼ通常通りの放送をしている。
- ソニータイマー
- ソニーの電化製品の耐久性に関する噂で、品質管理が裏目に出て保証期間が切れた直後に故障する例がよく見られるとされる点から発生したと考えられる都市伝説。これが転じ、中には「新製品に買い替えてもらえるようにする為、保証期間だけ持たせるのに必要最低限の強度や耐久性しか設定されていない」「保証期間が切れた直後に回復不能な故障を発生させ買い替えを促すための何らかの仕掛けが内蔵されている」といった流言飛語が付随する場合もある。
- 携帯オーディオ機器など、同社が小型化や形状デザインを最優先して十分な性能や強度を確保できないファッション的な製品を強く押し出すようになった時期から、次第に「ソニー製品は壊れやすい」というイメージが醸成され、また有名メーカーであることから使用者の絶対数も多く故障もそれに比例して発生していたといった事情によるものと推測されるが、実際に1980年代前半に家庭用VTRにおいて耐久性が著しく悪いと消費者に裁判を起こされている。
- スピード写真のネガは、密かに回収されて警察のモンタージュ写真に使われる
- 古い(銀塩やインスタントの)スピード写真は直焼きであり、元々ネガが存在しない。また最近のものはデジタルプリントになっている(ブースの中にデジカメと写真紙プリンターが組み込まれている)ため、同様にネガは存在しない。
- 近年では、デジタル写真ブースからインターネット回線経由で警察に送られているとする説も見られるが、たとえ技術的には可能な手段であっても、街頭の防犯カメラの設置に関してさえ一部の世論が神経質な反応を見せる現在の世相のもとでこのような方法を強行して発覚した場合のリスクを考えれば、少なくとも現在の日本では有り得ないと考えて良い。
- たばこ「ラッキーストライク」は米国の原爆投下を記念して生産した。
- 実際には19世紀から生産されている。他にも「日の丸をもとにデザインされた」など多数の流説がある。
- クローン携帯
- 携帯電話に関する都市伝説の1つであり、自分と同じ番号を持つ携帯電話端末(電話機)が勝手に使用され、莫大な請求額が送り付けられた、等とするもの。電話機の買い替え等の際に、使用不能となった古い端末(いわゆる灰ロム端末)で電話番号が表示可能なまま残される場合もある等といった例を根拠として、存在説が囁かれている(2006年11月、NTTドコモのクローン携帯が確認されたとの報道がなされたが、NTTドコモはこれを否定している。詳しくはクローン携帯の項を参照)。
- 実際の携帯電話の端末には、表面上ユーザーに見える電話番号とは別に固有のIDが付与され、暗号化された状態で記録されており、実際の事業者側との一切の通信には、電話番号ではなくこちらのIDが用いられる。端末IDの読み出しや書き込みはショップの店員でも出来ず、また同じIDの端末がネットワーク上に存在すれば即座に検知される(通話しなくても圏内にあれば位置登録でチェックされる)為、クローン携帯の利用は事実上ほぼ不可能と言ってよい。事実、様々な団体が公開・非公開の実験を行っているが、クローンの存在を疑わせる結果は一切報告されていない。にも関わらず「キャリアにより隠蔽されている」とする陰謀論が根強く残っている。
- 但し、現在の日本においては都市伝説だが、アメリカ合衆国などではアナログ携帯が用いられていた時代に実際にクローン携帯が存在し、被害が出ている。
- 死ななかった死刑囚は無罪
- 刑の執行中に死ななかった死刑囚はそのまま釈放されるというもの。古代、および外国の刑法ではどうなっていたか不明である(1984年12月、アメリカ・ジョージア州で、死刑囚に対し電気椅子による放電が6分間行われたものの、死ななかったため、さらに20分間再放電され死刑が執行された事例がある。また、1983年7月、イラン・ イスファハンでは絞首刑執行後、20分経過しても、死刑囚が死ななかった。イスラム法では1度刑を科したら2度目は出来ないため、その死刑囚は放免となったとされる参考HP)が、少なくとも、明治時代以降の日本ではそのようなことは有り得ないと言われている。ただし、[2]の様な例もある。近世の魔女狩りにおける拷問にも似たようなものがある。この噂をもとに「無実の罪で死刑に処せられた死刑囚が生き延びたために密かに釈放され、復讐を果たす」という2時間ドラマ(原作は太田蘭三著『白の処刑』、主演:三浦友和)が制作された。元死刑囚監房掃夫によるノンフィクション「そして、死刑は執行された」(合田士郎著 恒友出版)では、この都市伝説に最後の望み託し、その真偽を監房掃夫に問う死刑囚の姿が描写されている。また同書の記述によると、昭和40年代の宮城刑務所では、執行後に医師が毒薬や空気を注射し、蘇生しないよう処置していた。
- 36球ファウル
- 野球ルールに関する都市伝説。一度の打席で36球ファウルを打った打者はアウトになるというもの。地域によって33球とも30球とも言う。昭和後期にはかなり広まっていた都市伝説であり、野球ルールを扱った書籍の多くがわざわざ「そんなルールはない」と明記していた。タレントの伊集院光も、子供の頃の野球のローカルルールとして、「ピッチャーが疲れるので三十数球ファールを打つとアウトというルールがあった」と自身のラジオ番組の中で話している。
- 試合の進行を円滑にするためのローカルルールが広がったものとの見解が多いが、日本のプロ野球で1人の打者が一度の打席で投手に投げさせた最多投球数の記録でも19球(1947年11月11日、太陽ロビンスの松井信勝が記録、最後は四球を選んだ、また「一打席での最多ファウルの記録」でないことに留意)であり、実際に当ルールが適用される状況はほとんど起こり得ないと考えられる。
- マイクロソフトはユダヤ人迫害を支持
- ワープロソフト等でニューヨークシティの頭文字「NYC」と入力しフォントを「Wingdings」にすると、髑髏マーク、六芒星(ダビデの星)、親指を立てたマークが表示されるので(フォントサイズを大きくするとわかりやすい)、マイクロソフトがユダヤ人の迫害を支持していると言われていた。これについてマイクロソフトはただの偶然であるとコメントしている。
- このことからマイクロソフトはフォント「Webdings」において「NYC」と入力すると、目のマーク、ハートマーク、ビルのマーク(アイ、ラブ、ニューヨーク)が表示されるようにしたと言われている。
- アメリカ同時多発テロを示唆する便名「NY33」
- 上記「マイクロソフトはユダヤ人迫害を支持」と同様のフォントによるもの。同時多発テロで飛行していた航空機の便名に「NY33」というものがあるというもの。この「NY33」を「Wingdings」にすると、ドクロマーク、ダビデの星、二つの長方形となり、世界貿易センタービルに突っ込んだ飛行機テロが表現されている。実際にはNY33という便名の航空機は飛んでいなかったが、世界貿易センターの北棟に衝突したアメリカン航空機の便名は「N334AA」で、最初の3文字「N33」はドクロ、ビル2つを表時することが可能なため、ここから流布したものと推測されている。またこれに付随して飛行機を表示する「Q」が付け足されることがある。
- 心理テスト
- 『とある所に3人家族が住んでいた。ある時夫が死に、妻は葬儀の参列者の男に一目惚れした。数日後、妻は自分の息子を殺害した。それは一体なぜか?』という心理テストに対する回答方法による性格の診断に関する噂。
- 普通の正常な人間であれば「再婚の際に息子が邪魔になったため」と答えるが、嗜虐嗜好が極端に強い人間は「息子の葬式でもう一度好きな人に会えるため」と答える。「その証拠に有名凶悪犯である宮崎勤、麻原彰晃、酒鬼薔薇聖斗などは後者を選んだ」という解説が付くときもある。
- 曲がりなりにも精神鑑定として犯罪者に信憑性があまりない手段を使うとは到底考えられず、この話は明らかに都市伝説の域であるといえる。また、この設問自体も誰でも知っているわけではないため、一般的だとはいえない。
- また、桜庭一樹によるライトノベル作品『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』にて、「凶悪犯罪者(子殺し)かどうか」を試すために実際にこの心理テストと類似した設問を使用した精神鑑定を行っているシーンがあり、このエピソードが元になっていると思われる。
- 原発周辺での巨大植物
- 原子力発電所の周辺や構内で、通常よりも明らかに一回り大きなタンポポなどを目撃したというもの。対抗神話として、これは放射線の影響ではなく原発からの廃熱(冷却水など)が原因なのだ、といった解釈が付け加えられることもある。
- サンチアゴ航空513便事件
- 1989年10月12日にブラジルのポルトアレグレにある空港に、35年前に西ドイツを飛び立ち行方不明となっていた飛行機が突如あらわれ、着陸したが、乗客乗員全員が白骨化していたとされる。なお同様な例として、ソ連の飛行場に白骨死体の乗ったナチスドイツの戦闘機が着陸したという話もある。これらの話は逆バミューダ現象として、噂されることが多い。
- フィラデルフィア計画
- マンハッタン計画と並行して行われた計画とされる。船舶をレーダーから消すための実験のために船全体を電磁波で覆ったところ突然船が消え去り、全く別の場所で発見されたという。機器は乱雑に散らばり乗員は壁に体がめり込むなど船内は異常な光景だったという。一部の見解では、この話は大戦時の研究であり軍の機密事項でありながら、軍関係者によりメディアへ漏洩されており、その事から敵国情報機関の監視をマンハッタン計画から逸らす為に意図的に流布されたというものがある。アメリカで「フィラデルフィア・エクスペリメント」という題名で映画化された。映画では未来へタイムスリップする設定になっている。
[編集] 怪談都市伝説
恐怖心をあおるよくできた怪談は語り継がれやすく、(特に超常現象が絡むものは)事実かもしれないという思いを抱かせやすいので都市伝説化しやすい。
- 見えてるくせに
- 交差点の横断歩道の向側にいた女の人が人ではない気がしたので、気づかないふりをしていた。そして信号が青に変わり横断歩道を渡ったときすれ違いざまに「見えてるくせに」と言われたという話。
- 「ばばされ」の呪い
- この話を読むと、その日の夜必ず老婆が現れるというもの。正確な内容は不明だが、開けた覚えが無いのに窓が開いていて、外を覗くと家の前の道に老婆が立っている。次の日も窓が開いていて、外を覗くと今度は家の前に立っている。さらに次の日、夜中に眼を覚ますと今度は目の前に老婆が立っている。その際「ばばされ」という呪文をつまらずに3回言えないと、老婆が冷たい手で首を絞めてくるという。
- てけてけ
- 地獄先生ぬ~べ~で取り上げられたことにより有名になった怪談。地方によっては「シャカシャカ」とも呼ばれる。冬の北海道の線路で一人の女性が投身自殺を計った(自殺ではなく、偶然巻き込まれたという説もある)。その際列車に轢かれた女性は上半身と下半身を引きちぎられたが、あまりの寒さに血管が収縮してしまい出血が止まり即死できずに数分間上半身だけでもがき苦しんで死んでいったという。そして、この話を聞いた人の所には三日以内に下半身の無い女性の霊が現れ、霊を追い払う呪文を言えないと足を引きちぎられるという。
- 死ねばよかったのに…
- 有名な心霊スポットの話。ある日、男はドライブに出かけた。トンネルを抜けるといきなり女性が落ちてくる。びっくりして急ブレーキをかけ慌てて車を降りるが誰もいない。ふと車の先に目をやるとそこは崖、急ブレーキをかけていなければ崖に落ちて死んでいたであろう。男はここが心霊スポットであることを思い出し、女性を幽霊だと確信、幽霊に感謝する。そして車をバックさせようとしたとき、バックミラーに女性の姿が、そして女性はこう呟いたという「死ねばよかったのに…」
- 三本足のリカちゃん
- ある女性がトイレに入った。するとそこにはリカちゃん人形が落ちている。不審に思い手にとって見ると普通の足のほかに黄土色の足がついている。驚いて地面に落とすと「私リカちゃん。呪われてるの…」と繰り返し始める。怖くなって女性はその場を立ち去ったが、リカちゃんの声は耳から離れることは無く、女性は狂って自殺してしまうという話。対抗神話として、この話の元はとある玩具工場の製造ミスで三本足のリカちゃん人形が作られ、それが流通してしまったことによる。というものがある。
- 三人で写真を撮ると真ん中の人が透ける
- しばしば奇数の人数で写真を撮ると、真ん中の人物が不幸になるといわれる。カメラが日本に伝来した際に「撮影されると魂が吸い取られる」といった噂があり、それが現代に継承されているとも考えられる。
- ありえない帰宅
- 家に帰ってきたはいいが、酔っていたのでどうやって帰ってきたのか覚えていない。靴を履いていなかったのに靴下が綺麗なままだったり、友達の家に財布を置き忘れていた為に無一文だったり、普通は家に帰れない状況で帰宅するという内容。
- 心霊写真
- 海水浴中に水難に合い子供が死んでしまう。その後海水浴の写真を現像に出したところ、死んだ子供に対して海から無数の手が伸びていたという話。
- 今度は落とさないでね
- ある夫婦の間に子供が生まれたが、その子供が醜かったため旅行中にフェリーから突き落としてしまう。そして数年後にまた子供が生まれる。その子供は容姿が良かった。数年後家族旅行でフェリーに乗る。その時その子供が「今度は落とさないでね」と言うという内容。
- 繰り返される時間
- 同じ時報を2回聞く、同じラジオを2回聞く等、同じ時間を2回経験するという内容。寝ぼけていたなど真実味を与える内容が付加される場合が多い。
- 赤い部屋
- インターネット上に存在する赤い部屋というサイト、あるいはポップアップリンク。それを見た者は死が訪れるとされる。ビジュアルノベルの体裁をとってこの話の紹介とちょっとしたサプライズを実際に製作した人物も居る。
- ターボばあちゃん(100キロババア)
- 高速道路を車で走行中、猛スピードで走る老婆に窓をたたかれるというもの。見てしまうと体が動かなくなり、必ず事故に遭う、といった派生型もある。高速道路に入り込んだ認知症の高齢者目撃談が生んだものと思われる。
- 首なしライダー
- ピアノ線が道路に張ってあって首を飛ばされたバイクライダーが、そのまま走り続けているというもの。「銀狼怪奇ファイル」にも同名の話がある。
- 角膜融合
- コンタクトレンズをしていた男が溶接作業中にある拍子に火花が目に入り帰宅後にコンタクトレンズをとったとき目の角膜とコンタクトレンズが溶接されていて角膜がはがれたというもの。
- フルフェイスヘルメット
- フルフェイスヘルメットをかぶったバイクライダーが転倒時にヘルメットが反対側を向き気絶するが、かけつけた救急隊員が頭がまわったと勘違いし頭部を反対側にまでまわしたというもの。
- ベッドの下の男
- 知らないうちに、ベッドの下に殺人鬼が潜んでいたというもの。映画「渋谷怪談 サッちゃんの都市伝説2」~第2伝説「アイスクリーム」で影像化された。
- ルームメイトの死
- ルームメイトが、殺人鬼によって殺されたのを知らずに翌朝までその場で寝てしまうというもの。
- 死体洗いのアルバイト
- 流布したきっかけは大江健三郎の小説『死者の奢り』から。(注・この起源説には異論もある。大江健三郎の『死者の奢り』で書かれているのは「死体洗い」ではなく「死体運び」であり、また死体を沈めるプールも一般に流布しているホルマリンではなくアルコールである。これだけ細部が異なる話が流布するきっかけとなるとは考えにくいという説を提唱する研究者も存在することを附言しておく)。なお、シルキーズより、死体洗いのアルバイトを題材としたアダルトゲーム「肢体を洗う」が発売されている。
- エイズ・メアリー/エイズ・ハリー
- 行きずりの異性と夜を共にした翌朝、相手は姿を消し「エイズの世界へようこそ!」というメッセージが残されていたという内容(「メアリー・マローン」の項目も参照のこと)。
- 爆乳
- 豊胸手術でバストにシリコンをいれたが飛行機に乗ったときシリコンが膨張し風船のようにふくらみ胸が破裂するという内容。
- 高速道路上に出現する幽霊
- 高速道路で事故が多発するところでは幽霊、赤い火の玉が出現するというもの。実際には科学的に説明することは可能。
- 高速道路の建設に際し、公団側はなるべく安い土地を買おうとして、山間部では墓地近辺の土地を買う傾向がある。実際に沿線に墓地がよく見受けられるのはそのためであり、したがって、建設された高速道路は墓地を結んでいくような線を描くことになる。すなわち墓地近辺に(事故が起こりやすい)カーブができることになり、結果、必然的にカーブで事故が多発する。
- この時点で「高速道路では墓地の近くで事故が多発する」という都市伝説が出来上がる。しかし、ここで話は終わらず、「幽霊もしくは赤い火の玉が出る」という話が付け加えられた。しかし、それは光学的現象(幽霊、赤い火の玉に見えたものは墓石が自動車や道路のライトに照らされて起きる)であることが判明している。つまりこれは「道路公団の思惑」と「光学現象」が偶然結びついた結果である。この事例は日本テレビの「特命リサーチ200X」にて取り上げられた。
- 亡くなった著名人の幽霊騒動
- 亡くなった著名人が「テレビ番組の放送中に幽霊として現れた」「ここで幽霊となって現れる」という噂が流れることがある。
- 美空ひばりの幽霊騒動
- 夏目雅子の幽霊騒動
- 生前辛い時にTBS内の某女性用トイレの個室内でよく泣いていたことから、死後その個室内で「雅子」の霊が出るという噂が流れた。
- 可愛かずみの幽霊騒動
- 岡田有希子の幽霊騒動
- 歌番組で中森明菜が「シプシークィーン」を歌っている最中に「有希子」霊が出たという問い合わせ電話が殺到。
- 赤マント
- 1940年(昭和15年)1月ごろ東京を起点に東海道を経て大阪まで流布。赤いマントをつけた人さらいが少女を誘拐し、暴行して殺すというもの。東京谷中で起こった少女暴行殺人事件と、当時子供たちを対象にした紙芝居のひとつ「赤マント」(加太こうじ作)が混ざったデマと考えられる。紙芝居「赤マント」は芥川龍之介の『杜子春』を下敷きにしており、赤マントを着た魔法使いの紳士が靴磨きの少年を弟子にするという差しさわりの無い物語だったが、デマの余波により大阪では「赤マント」の紙芝居が警察に押収される騒ぎとなった。この都市伝説は、新井理恵の4コマ漫画作品『× -ペケ-』、漫画『うる星やつら(ギャグとして「怪人赤マント」なるおっさんが登場。さらった少女に尻にしかれているというある意味では現実的な表現)』、漫画『地獄先生ぬ~べ~』の「Aが来た!」というエピソード、ゲーム『デビルサマナーシリーズ』の「デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 超力兵団」(事件を起こし都市で噂となった「怪人赤マント」の正体が悪魔にとり憑かれて変異した人間として描かれている)など、多くの作品で取り上げられている。
- 壁に耳あり
- 解剖実習に飽きた医学生の一人が、献体の耳を切除して壁に付け「壁に耳あり」と冗談をやり、不謹慎として退学になるという話。「切開した胸から手を入れて口から出し「喉から手が出る」とまでやった」という部分が付随する事も。小腸で縄跳びをしたという内容のものもある。また、似たような話が『金田一少年の事件簿』に掲載されている(アニメ版ではカットされた)。
- 心霊スポット「サザエさんの家」
- ある廃屋に関する都市伝説。
- 青森県杉沢村伝説
- 青森県にかつて杉沢村という村があったが、1人の男により村民全員が殺害され、廃村になったとする噂。津山事件が噂の元ともいわれる。この津山事件を元に小説『八つ墓村』、ゲーム「SIREN」が作られた。
- 中国奥地の達者(だるま)
- 中国奥地へ行った日本人観光客が、両手両足を切断されて見世物にされるという話。闇で売られているとする だるま女という話もある。
- マンションの一室の窓から見つめる女性
- 元々は筑波研究学園都市にまつわる様々な都市伝説の中の一つであったが、その後独立して語られるようになった。
- 忽然と客の消えるブティック
- ブティックの試着室に入った客が次々と行方不明になるというもの。その後の行方には諸説あるが、中国奥地の達者の話につながる場合も多い。
- カラスの死体は消滅する
- 東京都内には数多くカラスが生息するが、その死体はほとんど見かけない。これはカラスが死ぬと、その死体が消滅するからだと説明する。その消滅には対消滅、異次元へ消え去る、または自然発火して燃焼するといった理由付けが試みられる。
- 偽の警察官
- 殺人事件の聞き込みに来る制服警察官が実は事件の真犯人であり、訪問を受けた目撃者がテレビニュースでそれを知る、という話。実際にはこういう聞き込みは刑事(私服着用の警察官)が行うことが多い。また、「目撃していない」とはっきり証言した場合は基本的に再訪問はしない。しかし、家族の一人だけ話を聞いた場合は他の家族が事情を知っている可能性があるので、別の機会に再訪問するケースもある。さらに「何か思い出したら躊躇わず連絡を」と名刺を切って行く事はある。ちなみに、囚人を追って現れる刑事が真犯人だったという文学作品はある。
- 耳から白い糸
- 耳にピアス用の穴をあけたところ、耳から白い糸が出る。それを引っ張ると眼球が突然裏返しになり、失明してしまうという。「引っ張ると体内の神経が全て引っ張り出される」というものもある。
- 実際に耳に視神経は存在しないためにこういった現象は100%起こりえない。そういった意見の反対派の中には東洋医学のツボに順ずるものが耳に存在する為という説を用いることが多いが、これも流派によって異なることが多く、科学的に立証することは難しい。
- 現代におけるまで、ピアス用の穴を開けることはきちんとした器具を用いて清潔に行えば安全とされている(但し、器具が不潔であれば、当然耳の部分が化膿するなどの症状は出る)。
- 因みに、あるテレビ番組でこの件を検証したところ、確かに耳から白い物体が出ることには出る人がいるものの、それはにきびなどと同様の余分な油分の集合体である角栓や粉瘤腫の中身であると考えられるという。
- 映画「渋谷怪談 サッちゃんの都市伝説2」〜第7伝説「耳たぶの白い糸」で影像化された。
- 赤い玉が出たら打ち止め
- 男性が射精時、ペニス(尿道口)より精液では無く赤い玉が出たら、その人の生殖機能は限界に達した証拠だとする説。昔のパチンコ台の構造に由来する。現在のように天井から自動的にパチンコ玉を配給するシステムは無く、出玉をパチンコ台に内蔵させていたため、打ち止めが近付くとあらかじめ投入されていた赤い玉が排出され、玉が尽きると遊戯が終了した(台の玉を補給しなければならなかった)ことから。この伝説を元に「赤い玉の伝説」(聖飢魔II『愛と虐殺の日々』収録、陽炎シリーズ主題歌)、北崎拓原作『クピドの悪戯 虹玉』が作られた。
- 呪われたクリネックスのCM
- 1985年頃に放送されたクリネックスのCMのこと。出演していた赤鬼の子がすでに死んでいた、或いは挿入されていたアカペラの声が若い女性からしわがれた老婆にかわっていた、共演していた松坂慶子がCMの後鬼の子を産んだ、など。アカペラの曲が死の歌と言われているが、実際は明るい曲(Miss Jane『It's a fine day』)であり、そのCMが不気味に見えるためにそういわれるようになっただけといわれる(ただし、1977年頃に放送されていたクリネックスのCMに使われた芸能山城組の曲は、実際に異様な雰囲気を持った曲として記憶している人が多い)。
- 大日本帝国陸軍兵士の亡霊
- 北海道の札幌市にある真駒内駐屯地や旭川市にある旭川駐屯地では、終戦記念日(8月15日、1945年に玉音放送のあった日)の深夜0時頃に大日本帝国陸軍の軍靴の音が聞こえてきて、営門前で左向け(右向け)止まれの号令後整列し起立し姿勢を正した隊員達に向かって敬礼をし、その後師団司令部の隊舎に入り、階段(廊下)の鏡の中に入るという話。その日に就く警衛隊は毎年ほぼ同じ隊員が就くという。
- 借金で首が回らなくなるとマグロ漁船に乗せられ、遠洋漁業に連れて行かれる
- マグロ漁を行うには数ヶ月以上船に乗り続けて漁をすることになるが、その職業が高給だったため、借金を抱えて逃げられないようになると債権者が負債者をマグロ漁船に乗せて働かせるという噂がよく聞かれることになった。実際にはマグロ漁に従事するには、遠洋マグロ漁船乗船資格をはじめとする各種の資格・免許の取得や知識・技術の習得(水産高校卒業者など)を必要としており、何ら資格や技術のない素人をマグロ漁に従事させることはまず不可能である。だがそれは法を遵守するという前提が必要であり、完全に否定する根拠にはならない。非合法な金融業者の回収手段ゆえ、生命保険をかけて漁船から突き落とし殺害するという説もあるが、現在に至るまで摘発例はない。但し、債権者が負債者に対し「マグロ漁船に乗せるぞ」と脅迫し逮捕された例はある。もちろん、この話自体が実際に法を遵守した上でマグロ漁に携わる人々や関係者を傷つける話であることも事実で、軽々しく信じたり公言したりすることも慎むべきである。実際にマグロ漁船に乗せようとしたが、旅券(パスポート)習得に失敗した為、未遂で警察に逮捕された例もある。
- テレビ番組「TVジョッキー」に出演したゴキブリ男は食べたゴキブリが胃の中で繁殖して死亡した。
- ゴキブリは胃液で溶けて死ぬため、胃の中で繁殖する事は起こり得ない。少々の事では死なないゴキブリの生命力・耐久性から生まれた流説。漫画「GTO」でも同様のネタが出たため、このことも若者が信じる原因となった。
- なお、この男は後に別のテレビ番組に出演し、自身で生存していると証明している。
[編集] ジョーク的な都市伝説
内容が面白く、ウイットに富んだ話は、語り継がれやすいため、都市伝説として広まりやすい。また、教訓を含む寓話は事実として広まりやすい(もちろん事実である場合もありうる)。
- 悪の十字架
- シャッターの閉まったパチンコ屋の前に老婆が立っている。不審に思いその老婆に目をやると老婆が叫んだ「開くの10時か?(悪の十字架)」
- クロネコヤマトの怪談
- ある日の真夜中ドライブをしていた時、飛び出してきた黒猫を轢いてしまう。しかし見てみぬ振りをしてそのままドライブを続行、しばらくすると後ろから子猫を銜えた黒猫が追いかけてくる。どんなにスピードを出しても黒猫は追いかけてくる。そして、とうとう黒猫に追い抜かれようかとした時、ふと目をやるとそれはヤマト運輸のトラックであり、黒猫はヤマト運輸のロゴであった。
- とある教授のテスト
- 毎年同じ問題を出す教授がいた。テストの内容が分かっているので、この教授の講義は出席率が極めて悪い。教授はむしゃくしゃして一矢報いてやろうと考えた。テストが始まった。テストの内容は「この中から私の顔を選べ」というものであった。東京大学で実際にあった、というように大学を具体的に示すエピソードもある(実際に上智大学で行われた)。
- 赤ちゃん列車
- 大学の既婚者寮のうち一つだけ、入居者の出産率が異様に高いものがあった。調べてみると、早朝に近くを通る列車が原因であった。列車の音によってこの既婚者寮の入居者夫婦達が起きる。しかし「再び寝るには遅過ぎる、起きるには早すぎる」時刻なので、夫婦達は子作りに励んでしまうのであった。
- びっくりパーティ
- 今日が自分の誕生日である事に誰も気づいてくれない。自棄になって「仕返し」の為に自分の部屋に不倫相手・売春婦を呼ぶ。裸になっていざ行為に及ぼうと思った瞬間、部屋のドアが空いて皆が「ハッピー・バースデー」を歌う。皆は驚かそうと思って誕生パーティを行う事を黙っていたのだ。
- ロールスロイスは壊れない
- 砂漠横断中にロールスロイスが故障。しかしどこからともなく人々がやってきて、ロールスロイスを修理。金を渡してこの件を公言しないようにいう。彼らは「ロールスロイスは壊れない」というイメージを守り抜くために会社が派遣した修理団であった。
- 裸でスキー
- 女性がスキーの最中尿意をもよおす。近くにトイレがなかったので、仕方なく繁みに隠れ、スカートと下着を降ろす。しかしバランスをくずしてスキーが滑り出してしまい、そのままの姿でゲレンデを滑ってしまうというもの。
- セックスの途中、膣痙攣でカップルが救急車で搬送
- 性交中、女性が膣痙攣を起こし男性の局部が抜けなくなり、救急車で搬送されるという話。有名タレントや、身近な学校の生徒等が遭遇した事件(八中事件)として流布されている。
- 男性の局部が抜けなくなった報告例がアメリカで一件だけあったがのちに創作と判明。1971年ヴァンダービルト大学病院のボンジュラントとカパナーリが『フィラデルフィア医学ニュース』で嘘を暴露。(ブルンヴァンの都市伝説シリーズより)。
- なお、膣痙攣そのものが都市伝説とされることがあるが、実在する症状。医学上は「膣痙」と言い、英語ではvaginism、独語ではvaginismusと呼ばれる。性交前に起これば挿入不可、性交中に起これば抜去不能となり、陰茎捕捉(cativus)の状態になる。都市伝説となったのは、タレント等の噂が広まったことによって、その出来事を都市伝説として否定している内に、膣痙攣までも否定されるに到ったためと思われる。
- 大阪ビジネスパークのTWIN21ビルの影
- 1983年に開業した大阪ビジネスパークのTWIN21ビルはその姿が数字の11に似ている。それまで高層建築物のない近隣では、TWIN21ビルができたことで、午前11時11分に11の影が11分間かけて通過するといわれ、暗くなることから当時の人気深夜番組にたとえ「11PM」と呼ばれたという話。[3]
- グレムリンはクレムリンへの嫌がらせ
- 米国の映画『グレムリン』に登場する妖怪「グレムリン」はソ連共産党本部があったクレムリンに対する嫌がらせとして名づけられたとする説([4])なお、飛行妖怪グレムリンの話自体は第二次世界大戦の頃から存在した(小さな灰色の雲の姿で飛んで来て、飛行中の機体に纏わり付き、翼を捥いで墜落させるという)。
- 牛の首
- 「『牛の首』という恐ろしい話があるが、恐ろしすぎて誰も話さない」という話。鮫島事件と同様に、話の内容はなく、その内容が知りたいという好奇心から伝播してゆく。
- 飼っていたカブトムシが死んだ時、カブトムシの電池を入れ替えようとした子供がいた
- 1980年代から話されているらしい。実際の生物に触れる機会が少なくなった子供が増えたことから作られたといわれている。2000年代になって保守系文化人が実話として紹介したことから、再び広まりつつある。
- カレーの作り方で試験に合格
- 解答が分からなかったので、ふざけてカレーの作り方を書いておいたらなぜか試験に受かったとするもの。
- 次の年に真似をしてカレーの作り方を書いた学生がいたが、今度は試験に落ちる。教授に理由を聞くと、「君のカレーにはジャガイモが入ってなかったから」と答える。
- 1980年代の東大教養学部の理系向け哲学概論の教授は、講義中にカレーの調合について一説ぶつことで知られていた。その教授の期末試験は例年「講義の内容に付いて論じよ」だったので、講義中に「カレーの調合について期末試験に答えた場合はAとする、但し香辛料一つでも抜かした場合は不合格とする。」と宣言していた。講義中に説明する香辛料は数十種類有るため、本当に答えた学生が居たかどうかは不明。東大生といえども、そんな記憶力は稀で、もしそれほどの記憶力があるなら普通の授業内容を論じた方が楽だと思われる。なお、70年代後半~80年当時の東大生数人にヒアリングした結果、当時すでにこの噂はあったとのことで、もっと古くからある噂と思われる。
- カレーについての同様の話は名古屋大学など多くの大学で聞かれる。「答案として~を書けば合格」「答案用紙の裏に~を書けば合格」などの噂は全国の大学に多数存在する。中には酒井法子の写真を貼れば合格という噂もある。
- 無名な事を利用して試験に合格
- ある学生が試験時間終了後も延々と解答を続けていた。学生は答案を提出するが、彼が時間終了後も答案を続けていた事を理由に教授(又は試験監督者のアルバイト学生)は答案を受け取らない。学生は聞く。「ところで先生は僕の事を知ってますか?」。カンカンに怒った教授は「おまえなんか知るものか!!」と答える。学生は「なら、しめたものだ」と他の答案の中に自分の答案を混ぜこんでしまう。学生の名前を知らないので教授は混ぜこまれた答案を見付ける事ができなかった。(この都市伝説を基にしたムービー[5])
- 個性的な回答で面接に合格・不合格
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- 三船敏郎が「男は黙ってサッポロビール」と言うCMが放映されていた頃、ある男子学生がサッポロビールの入社試験を受けた。しかしその男子学生は面接社員の質問に対し無言のまま何も答えない。怒った面接社員が「どうしてずっと黙っているんだ?」と聞くと男子学生は「男は黙ってサッポロビール」と発言。この発言で、男子学生は内定をもらった。この話を聞いたある学生が同じ事をしたが、結果は不合格であった。「オリジナリティのない人間は必要としていません」というのが理由とされている。この話に関しては長いこと「この人物は実在する」と言われてきたが、2005年2月に放映されたフジテレビ系列の番組「就職の神様」にて、サッポロビールの人事部長にこの人物の存在を質問したところ、「私はその人物に会ったことはない」と否定された。ただし、河合塾の倫理の講師である河本和彦が、著書の倫理参考書にそのエピソードを載せている(この参考書は講義を受ける学生に語りかけるような文体・文章で著されている)。したがってこの参考書を用いた人達はこの話を事実と思っているようだ。
- ある男子学生が日産自動車の入社試験を受けた時、面接で「GNP(国民総生産)とは何のことですか」と聞かれた。男子学生は緊張のため思い出すことが出来ず、苦し紛れに「頑張れ・日産・パルサーです」と答えた。その男子学生は他の質問に対しても満足な回答を言えなかった為、不合格だと思っていたら、後日内定通知が届いた。
- ある男子学生が、面接中に両手を組んで親指を回す癖をし始めた。その落ち着きの無い態度に苛立った面接官は、「君にはそれしかできないのか」とたしなめた。すると彼は、「いいえ、逆にも回せます」と言って指を逆回転させた。その後、その学生は内定を貰った。
- ある男子学生が、面接官から「あなたの家業は何ですか」と聞かれた時、緊張の余り「家業」と「か行」を間違え、「かきくけこ!」と言ってしまう。しかし、彼は内定を貰うことが出来た。この話はトーク番組「踊る!さんま御殿!!」の中で視聴者から投稿されたエピソードであるが、それ以前からも噂として存在している。
- ある男子学生が、製菓会社の面接で「当社のCMソングを歌ってみてください」と言われ、彼は「チョッコレート、チョッコレート、チョコレートは…」と歌い、そこである事に気付く。その歌は明治製菓のCMソングだが、彼が面接を受けに来ていた企業は森永製菓だったのである。そのため、その学生は不合格となった。派生として、無理矢理「チョコレートは森永」と歌い切り、合格になるという物もある(同様に、松下電器の入社試験で東芝のCMソングを歌いかけてしまい、「光る♪…光るナショナル♪」と歌いきると言う伝説がある)。
- ある学生が航空会社(全日空または日本航空)の入社試験を受けた。呼ばれて面接室に入るとき、「キーン」と言いながら両腕を広げ、旅客機の真似をしながら入室した。椅子に座ろうとした学生は面接官に「着陸してよろしいですか?」と尋ねた。面接官は答えた。「そのまま旋回しなさい」。学生は、両腕を広げたまま引き返し退室した。
- 昭和60年代、三菱電機の集団面接で「当社提供のテレビ番組を答えなさい」という問いに、多くの学生は当時人気番組だった「テレビ探偵団」と答えていたが、その中で「太陽にほえろ!」と答えた学生だけが次の試験に臨むことができた。
- 内定辞退の報復
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- 就職活動中の学生が複数の企業の内定を受けて、その中の一社に断りの挨拶に出向いた。相手企業の担当者は「まあ今までこちらも世話になったから最後に食事でもおごろう」とレストランに誘い、丼ものを注文する。やがて注文された品が配膳されると、担当者はやおら丼を持ち上げ、学生の頭から浴びせかけて退散した。就職活動が学生の「売り市場」だったバブル期によく語られたもので、この企業はなぜか野村證券とされる場合が多かった。この後、「クリーニング代だ」と言って5000円(あるいは一万円)を置いていく、かけられるのは丼ではなくコーヒーというパターンもある。中谷彰宏の著作「面接の達人」の中にもこの話が取り上げられていた。
- 就職活動中の学生が複数の企業の内定を受け、その中の一社に断りの挨拶に出向いた。相手企業の担当者は、「そんな事を言わずに是非とも入社をお願いしますよ」と翻意を懇願する。担当者の熱意に負けた学生が、内定辞退を撤回し入社する旨伝えた。担当者は学生の気が変わらないうちにと、その場で学生が内定を受けた企業全てに、内定辞退の電話をさせた。やがて、学生が全ての会社に電話を終えると、担当者は先ほどと打って変わり、「うちの会社をなめるなよ!!」と罵声を浴びせ、学生に内定取消しを申し渡す。この企業も、なぜか野村證券とされる場合が多かった。
- 南海コンドルズ
- プロ野球の南海ホークス(現:福岡ソフトバンクホークス)のニックネームにまつわるジョーク。1947年6月に、近畿日本鉄道から南海電気鉄道が分離する事になったため、同社が保有する球団の「近畿グレートリング」を改称するにあたって、親会社が電鉄会社であることから「飛ぶように速い」というイメージで鳥の名前ということがまず決まり、コンドルズが有力候補だったのだが、当時の球団代表が見事な禿頭で「ハゲタカはいけない」ともうひとつの「ホークス」に決まった、というもの。言いだしっぺとされているのは時の監督鶴岡一人で、のちのちまで折に触れて繰り返し、最後には自伝「御堂筋の凱歌」の中にまで記してしまった。
- コンドルズが有力だったのは、電車だけに客がよく乗っている(=混んどる)方がいいから、とつく場合もある。
- その前身のグレートリングだが、当時のアメリカの俗語で「しまりのいい女性器」という意味があったので、チーム名を変更した。「ホークス」は、南海電気鉄道の社章が鷹の羽を描いたものであった事に由来する。
- 国鉄コンドルズ
- 南海の話に近いジョーク。現在の東京ヤクルトスワローズの前身である国鉄スワローズは、当初「国鉄コンドルズ」とする予定であったのが、「混んどる」ではいけないということで「座ろう」にするため「国鉄スワローズ」になったという説。当然ながら「スワロー」は「ツバメ」の意味である。ツバメは国鉄にとってのシンボル的な存在であり、当時の代表特急列車「つばめ」号に因んだものなので、明らかな誤りである。後にトリビアの泉のコーナー「ガセビアの沼」にも登場した。
- カーネル・サンダースの呪い
- 1985年に阪神タイガースが優勝した際、一部のファンがケンタッキー・フライドチキン店頭からカーネル・サンダース人形を持ち去り、これを当時の主力選手であるランディ・バースと見立てて道頓堀川に投げ込んだ。その翌年から続いたタイガースの長期低迷を「カーネル・サンダースの呪い」ではないかとして、その人形を発見しようとする試みが『探偵!ナイトスクープ』(朝日放送)の番組内で行われたことをきっかけに、この説が全国に広く流布した。
- 『連想ゲーム』の電動こけし事件
- NHKのかつての人気クイズ番組『連想ゲーム』において、女性チームのキャプテンが出した「電動」というヒントに対し、これに回答者のある女優が「こけし」と即答したというもの。この際のキャプテンや回答者の女優の組み合わせについても複数の名前が挙がっている。実際は「電動」ではなく「伝統」らしい。
- 『ロンパールーム』の出演幼児途中排除事件
- 日本テレビのかつての幼児番組『ロンパールーム』で、司会者から「『き』で始まるものの名前を答えてください」といわれた幼児が、睾丸の俗称を口にした。司会者が「もっときれいなものはないの」と尋ねると今度は「きれいな」という形容詞を付けて同じ回答を繰り返し、中間のCMが終わるとその幼児が座っていた場所にぬいぐるみのクマが置かれていた、というもの。実際に見たという意見も根強く存在する。ただし、同番組の終了は1979年であるのに対し、この話が広まったのは1980年代になってからである。
- 2005年4月28日放映の関西ローカルのバラエティ番組『ビーバップ!ハイヒール』で、当時司会だったうつみ宮土理にこの件を確認したところ、うつみが実際に起きた出来事であると証言する模様が流れた。
- また、2005年9月21日放送の『笑っていいとも!』にて、観客が「番組が年内終了するのか?」とタモリに質問を繰り返し言ったことからその観客は退場させられ、CMの後、その席には実際にクマのぬいぐるみが置かれていた。番組が違うとはいえ、都市伝説が現実化した例といえよう。
[編集] 意図的なジョークが都市伝説化したもの・都市伝説に見せかけたジョーク
ジョーク的な都市伝説の極北的な存在として、ジョークなのか都市伝説なのかが微妙な一連の話が存在する。
- 痛みの基準はハナゲ
- 「鼻毛を抜いた時の痛みから、痛みをあらわす国際単位HANAGEが制定された」という内容の小噺(ジョーク)。1990年代半ばにパソコン通信「ニフティサーブ」のFJOKEフォーラムで披露されたものが、のちにWeb掲示板への投稿(無断転載)やチェーンメールといった手段・媒体で再流布されたことにより、再流行した。都市伝説扱いで紹介されることもあり、また様々な派生ネタが誕生した。これをきっかけにBSフジ「宝島の地図」で「かっこよさ」「はかなさ」等の単位を集めた新しい単位というコーナーが誕生。総集編として出版された書籍は30万部を越える。
- 有事には東京都庁がロボットに変身して日本を守る。
- 結論から言えば、現在の世界中のどの国の建設・建造技術をもってしても、技術的に不可能である。また、都庁ロボの他にも「お台場のフジテレビは巨大ロボットに変身する」(元サッカー選手の前園真聖選手が遠隔操作する。ちなみにヒゲはアンテナとされる)、「有明のビッグサイトは巨大ロボットに変形する」等、形が特徴的な有名建造物にまつわる話がある(漫画やアニメのネタになることも多い)。
- このネタは『行け!稲中卓球部』やトニーたけざきの漫画『岸和田博士の科学的愛情』などで取り扱われているほか、業務用のビデオゲーム「ソニックウィングス」でも都庁ロボが敵キャラとして登場する。1980年代には東海大学アニメ研究会が制作した自主制作アニメ作品「うにくらげ」に登場する、東海大学の校舎が合体・変形して誕生する「東海大ロボ」が登場しており、「校舎や巨大な建造物が合体・変形してロボットとなる」というジョークはこの時代にはすでにあった事がうかがえる。
- 現在の都庁舎が建つ前から、東京大学では「安田講堂や駒場キャンパス1号館がロボットに変身できる」と言う冗談が囁かれていた。
[編集] 漫画・アニメ
漫画・アニメ・ゲームなどは、改変されたストーリーや、個人的な裏設定などが流布することがある。一定程度広がった情報は、原作にあったものと信じられることがある。ゲームについてはバグに尾ひれが付くことが多い。
また、続編やリメイク版などの関連作品において、都市伝説が「逆輸入」されるケースもある。
なお、公共放送やWEBなどで、改変したストーリーなどを流布させた場合、著作権侵害にあたる可能性が強いので注意が必要である。
ネタばれを含むものが多いので注意。
- 『サザエさん』の最終回と『ドラえもん』の最終回
- 長期連載漫画にはつきものと言える都市伝説。口コミの他、同人誌でのパロディやネット上での創作が、真の最終回と誤解されて広まった物もある。ドラえもんは「小学四年生」で三度最終回(『さようならドラえもん』ほか ドラえもんの最終回参照)が掲載されたが、その後連載を再開し、都市伝説として広まった話に対しては原作者自らが否定している。どちらも作品未完のまま原作者が亡くなっているので、原作者自らの手による作品終了を意図した「最終回」は存在しない。
- 『天空の城ラピュタ』幻のエンディング
- アニメ映画『天空の城ラピュタ』がテレビ放映されたとき、映画公開時には無かった別のエンディングシーンが流れたというもの。「パズーがシータの故郷に訪れるシーンがあった」、「シータが飛行石を暖炉に隠すシーンがあった」等、さまざまな証言がある。制作元のスタジオジブリは、これを公式に否定しているが「実際に見た」という声が非常に多いため、真偽は不明である。また、『小説版・天空の城ラピュタ』や『未来少年コナン』に証言と類似したシーンが見られるため、「これと混同してしまっているのではないか?」という意見もある。
- 『ドラゴンボール』シリーズの続編『ドラゴンボールAF』
- 『ドラゴンボール』は漫画では単行本42巻、アニメでは『ドラゴンボールGT』までだが、その続編として『ドラゴンボールAF』というシリーズがあるとする説。日本ではあまり知られていないが、アメリカ合衆国など日本以外の国では鳥山明の監修を経ていない、ファンによる同人的作品が横行しており、非公式作品として、この題名の物は実在する。また、インドネシアでは原作後のオリジナルストーリー(『GT』ではない)が実際に出版社から単行本化されているが、もちろんこれも鳥山の監修を経ていない。当然のように人気ががた落ちし、中途半端な形で終了となっている。
- 『テニスの王子様』の「テニス」名称使用禁止勧告騒動
- 漫画『テニスの王子様』のキャラクターたちが連載を重ねていくごとに常人離れした描写が目立つようになり、「これは一種のギャグ漫画である」とアンチから容認され始めた頃から広まったもの。国内のテニス団体から連載誌の週刊少年ジャンプ編集部及び原作者の許斐剛に「こんなものはテニスではない。だから「テニス」という名称を使わないでほしい。もしそれでも使いたいというのなら「テニヌ」か「超テニス」にしてほしい」というクレームが来たという話、またはそれらを包括したネタ。
- 噂の元となったものはこのウソニュース記事によるものであり、アンチの間でもネタとして取り上げられた。
- もちろん現在の状況を見てみれば、この話が事実無根であることは明白である。ちなみに記事中に登場する「全日本テニス振興会」という団体は実在しない。
- 本物の『地獄通信』
- 「都市伝説的な噂だと思われていたが、それが事実であった」という前提でストーリーが展開するホラーアニメ『地獄少女』の作中に登場するホームページに関する噂。
- ストーリーはあくまでもフィクションであり、ファンが作ったと思われる『地獄通信』を模して作られたホームページ(実際に午前0時にだけしかアクセスできないようになっている)が存在するが、実際に送信しても何も起こらない。しかし最近、「数年ほど前まで本物の『地獄通信』があった」といった噂が流れている。
- その根拠として「作中に登場したアドレスと全く同じアドレスであった」こと、「実際にひとりの人間が行方不明になっている」こと、「このような噂が広まってしまったためにネットポリスが削除し、現在は存在しない」などが挙げられている。
- しかし、ここに挙げた「根拠」は実際の都市伝説を語る際によく言われる「お約束」的な表現が多く、「地獄通信」が実在したとはっきり言い切れるものではない。
[編集] ゲーム
- 『ゼビウス』のバキュラは破壊できる
- ゲーム『ゼビウス』で、破壊不能とされる板状の回転する敵「バキュラ」は、弾(ザッパー)を256発撃ち込むと破壊できる、というもの。各敵キャラの設定値を解析したハッカーが、その最上位ビットが1になっているのを見て「そうか、バキュラは256発当てれば破壊できるのか!」と騒いだのが発端。実はこのビットは「破壊できない」ことを意味するフラグであり、やはり「破壊不能」が正解であり、仮に破壊できたとしても、256発も当てること自体が不可能である。開発者自らも、この都市伝説を否定するコメントを出している。またゼビウスでは、犬やファントムといった隠れキャラクタの存在もまことしやかに語られた。当時ゲーム攻略同人誌を発行していた田尻智は、「噂の真相を探ろうと各地のゲームセンターを尋ね回ることで逆に噂を広める結果となってしまった」と著作で述べている。
- ただし『スーパーゼビウス・ガンプの謎』では、スーパーザッパーで瞬殺できるほか、通常のザッパーの連射で破壊できるようになった。
- 『スパルタンX』でシルビアが襲ってくる
- 『スパルタンX(ファミコン版)』で24周すると拉致されているヒロインのシルビアが襲ってくるというもの。
- 漫画『ファミコンロッキー』で「架空の裏技」として描かれていたが、掲載雑誌が幼年向けであったことから純粋に信じた者が多数いたために広まった噂。当然のことながら、24周目を迎えてもシルビアが襲ってくるという事実は無い。
- 『スーパーマリオブラザーズ』のワールド9(アンダーカバー)
- ファミコンのゲームソフト『テニス』と『スーパーマリオブラザーズ』を使った裏技で、子供達の噂だと思われていたが、ゲーム雑誌で詳細な方法が発表された。ラスボスがピーチ姫になったり、クッパが大量に出てきたりなど、通常のプレイでは発生し得ない現象が多発する。
- 詳しくは『スーパーマリオブラザーズ』内の「ワールド9騒動」を参照のこと。
- スーパーファミコン版『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』で9ターン(ターンは地域等によって多少異なる)が以内にエスタークを倒すと仲間になる
- モンスターを仲間にできるのがドラゴンクエストVの特徴の一つであるが、そんな中隠しボスキャラクター・エスタークを仲間にできるという噂が流れた。前作のボスの再登場、そして倒すとわざわざかかったターン数を教えてくれることから広まったものと考えられる。この噂はあっという間に全国に広がり、エスタークを9ターン以内に倒すために挑戦する猛者達も現れたが、残念ながら仲間になるという事実は無い。この際、噂を流した相手を問い詰めると「実は3ターン以内で…」などと、絶対に不可能な条件を出して言い訳をしたという。しかしこの噂はエニックス(現スクウェア・エニックス)の開発部にも届き「しまった、そういう風にしとけばよかった」と言わしめた。
- 実際、次作の『ドラゴンクエストVI 幻の大地』では隠しボスがターン次第で主人公達の協力者となり、プレイステーション2でリメイクされたドラゴンクエストVでは、この都市伝説が大幅に取り入れられることになった。
- 『ファイナルファンタジーV』のモアイ像の謎
- 海底に存在する謎のモアイ像にまつわる噂。実際は単なるオブジェクトで何の意味もないのだが、特定の条件を満たすと何かが起こるとまことしやかに囁かれていた。一例として「最終ダンジョンの2大ボスである『オメガ』と『神竜』を倒しそれぞれ『オメガの勲章』と『竜の紋章』を手に入れ(同じく強力なボスである『ギルガメ』の打倒も条件とされている事がある)、暗黒魔道士を捕まえて地上世界にある『蜃気楼の町』の近くの海中にあるモアイ像に触れると『モアイ像』と戦うこととなり、戦いに勝利するとモアイ像の口が開く」と言う噂が全国に広がった。そのモアイ像の中には「侍の町があって源氏の防具が売っている」「隠しジョブのパラディンと暗黒騎士が手に入る」「真の黒幕である『エヌオー』と戦う」ということになっている。海底のモアイ像という不思議な情景もさることながら、必勝本に『源氏シリーズ』は「ストーリー上の通常の世界には製造されていない」と書かれていたり、「エヌオー」が名前だけしか登場しない事などが元になったのだろうと考えられる。ゲームボーイアドバンス版で追加された隠しダンジョンの入り口になるという観測もあったが、実際には別の場所が入り口となった。しかし、入り口自体では無かったものの、隠しダンジョンを制覇した後は「実はモアイ像が隠しダンジョンの入り口へ導く乗り物だった」という演出が入る。
- なお、前作『ファイナルファンタジーIV』の「月の人面石」についても同様の噂が囁かれたこともある。こちらはゲームボーイアドバンス版では隠しダンジョンの入口となった。
- 『ファイナルファンタジーVII』でエアリスが復活する
- ヒロインのひとりであるエアリスが物語の中で殺されるが、ある特定の条件を満たすとエアリスが生き返るという話。だが、エアリスが復活するという事実は無い。これに、本当は復活イベントはあったのだが出荷直前までにムービーが完成せずカットされた、という話がつく場合がある。
- データ改造コードを用いれば、エアリス(更にはセフィロス)を再びパーティーに加える事が可能。あくまでパーティー編成の改造に限定されているので、当然ながらストーリーには一切影響無し。のちに、ゲーム中にディスクを入れ替える方法で、ゲームを改造せずにエアリスを最終ダンジョンまで連れて行ける裏技が発見されているが、これは本来彼女が外れるイベントを飛ばすことによって当該状況を発生させるものであり、復活するタイプのものではない(「復活イベントの存在」と共にささやかれていた「殺されること自体の回避」に近いが、本来殺されるシーン自体は通過する)。当然こちらも、後のイベントやエンディングには登場しない。
- 『ポケットモンスター』シリーズの幻のポケモン
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- 『ポケットモンスター 赤・緑』で、通常では入手不可能な「幻のポケモン」ミュウが、特定の操作で出現するという噂。実際にはバグで出現させることは可能であったが、当時のプレイヤーの間では不完全な情報として爆発的に広まった。しかしながら当然出現する確率は低く、大半の裏技はデータが壊れるだけのもので、出現したとしてもデータになんらかの異常が生じるものだった。ガイドブック等には、「出すことは不可能ではないが、プレイヤーとしてやってはいけないこと」ような文面が掲載されることが多い。
- 『ポケットモンスター 金・銀』では、通常では入手不可能な「幻のポケモン」である「セレビィ」にまつわる噂が、存在が公式ではまだ表沙汰になっていなかった頃に数多く出回った。一例として「ルギアに「ぎんのはっぱ」、ホウオウに「きんのはっぱ」を持たせてポケモン育て屋に預けると、ウバメの森の社にタマゴが現れ、そこから251匹目のポケモンが生まれる」というもの。本作には一見意味がありそうで何の意味もないアイテムやオブジェクトが多かったことも噂の要因だと思われる。
- この噂に関しては公式ガイドブック「ポケットモンスター金・銀 ポケモンずかん」に収録されている開発スタッフのインタビューでも取り上げられており、これに対しデザイナーのひとりである杉森建は「別に噂やデマをあおろうと思ってやっているわけではないんですが、そうやっていろいろ想像したりするのは楽しいじゃないですか。ときには妄想をふくらませてくれたりすると、作り手としてはうれしいですね。」(任天堂公式ガイドブック「ポケットモンスター金・銀 ポケモンずかん」(小学館)より引用)と語っていた。また、他のスタッフもセレビィの存在をほのめかしはしたものの、この時点では「存在する」と断言はしなかった。
- ただし、「金・銀」ではミュウ同様データのプレゼントでしか手に入れられなかったが、「クリスタル」では期間限定でモバイルアダプタGBを利用したサービスにより、ウバメの森の社に野生のセレビィが出現するイベントのデータが配布された。
- 『ポケットモンスター ルビー・サファイア』発売直後には、データ内に存在しない「幻のポケモン」を「捏造」した画像が多数公開された。エミュレーターから取り込んだ画像を加工して、さも本物であるかのように作られていたので、低年齢層のファンの中には純粋に信じてしまった者も多いという。本物の「幻のポケモン」との関連を匂わせる無意味なオブジェクトも健在であり、こちらも様々な噂を呼んだ。
- 裏技でプリクラが2枚出てくる
- プリクラ機の撮影時にある行為をするとプリクラが2枚出てくる。様々な方法があるが、一番よく言われるのは「代金を入れるときに10円硬貨を一緒に入れると2枚出てくる」というもの。だが、プリクラの小銭投入口は100円硬貨専用であり、100円硬貨より直径の大きい10円硬貨を投入することはできず、2枚重ねて投入することも現存の機種では不可能(無理に投入すれば、コインが詰まる)。ほかには「撮り終わってプリントアウトしている時にプリントアウト口の奥まで手を入れると棒がぶら下がっているのでそれを引っ張ると2枚出る」というもの。しかし、実際にはプリントアウト口の奥にそのようなものは存在しないうえ、このような行為は危険であり、場合によっては高価な筐体を破損しかねない。2枚で出て来て欲しいという願望が、こうしたら2枚出るのではと想像させ、いつからかそれが本当にできると誤解された。
[編集] 歌・音楽
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- ジャン・ハロルド・ブルンヴァン(日本語版は全て新宿書房より刊行)
- 『消えるヒッチハイカー―都市の想像力のアメリカ』 ISBN 4880081167 ISBN 4880082392
- 『ドーベルマンに何があったの?―アメリカの「新しい」都市伝説』 ISBN 4880082406
- 『チョーキング・ドーベルマン』 ISBN 4880081280 の改題新装版
- 『メキシコから来たペット―アメリカの「都市伝説」コレクション』 ISBN 4880081477
- 『くそっ!なんてこった 「エイズの世界へようこそ」はアメリカから来た都市伝説』 ISBN 4880081698
- 『赤ちゃん列車が行く』 ISBN 4880082414
- 白水社の本
- 『悪魔のほくろ―ヨーロッパの現代伝説』ロルフ・ヴィルヘルムブレードニヒ (編集)、Rolf Wilhelm Brednich (原著), 池田香代子、鈴木仁子 (翻訳)、白水社
- 『ジャンボジェットのネズミ―ヨーロッパの現代伝説』同上。
- 『ピアスの白い糸日本の現代伝説』、池田香代子、大島広志、高津美保子、常光徹、渡辺節子〔編〕、1994年、白水社
- 『魔女の伝言板日本の現代伝説』、近藤雅樹、池田香代子、高津美保子、常光徹、三原幸久、渡辺節子〔編〕、1995年、白水社
- 『走るおばあさん日本の現代伝説』、池田香代子、大島広志、高津美保子、常光徹、渡辺節子〔編〕、1996年、白水社。
- 『幸福のEメール日本の現代伝説』、岩倉千春、大島広志、高津美保子、常光徹、渡辺節子〔編〕、1999年、白水社。
- 『現代民話考』、松谷みよ子、ちくま書房
- エドガール・モラン
- 『オルレアンの噂:女性誘拐の噂とその神話作用』(1980年、杉山光信訳、みすず書房)
- 木原浩勝・市ヶ谷ハジメ・岡島正晃
- 『都市の穴 The hole of the city』 ISBN 4575292796(2001年、双葉社)
- 宇佐和通
- 『あなたの隣の「怖い噂」-都市伝説にはワケがある』 ISBN 4054017525(2002年、学研)
- 『続あなたの隣の「怖い噂」-都市伝説は進化する』(2004年、学研)]
- 『THE 都市伝説 THE URBAN LEGEND』 ISBN 4775303449(2004年、新紀元社)
- 松山ひろし
- 『3本足のリカちゃん人形 -真夜中の都市伝説』 ISBN 4872574109(2003年、イースト・プレス)
- 『壁女 -真夜中の都市伝説』 ISBN 4872574575(2004年、イースト・プレス)
- 別冊宝島(JICC出版局/宝島社)
- 別冊宝島92『うわさの本』(1989年、JICC出版局)
- 別冊宝島233『陰謀がいっぱい!』(1995年、宝島社)
- 一柳廣孝・編著
- 『「学校の怪談」はささやく』(青弓社・2005年)
- 史都玲沙・服部あゆみ
- 『怖い話をしよう』1巻-10巻(英国犯罪博物館・1999年-2004年・同人誌)
- 山口敏太郎『ホントにあった呪いの都市伝説』(『コスミック文庫』)、コスミック出版、2005年7月。ISBN 4-7747-2031-3
[編集] 外部リンク
- 現代伝説考(1)
- ニフティサーブで集められた都市伝説を民俗学的に分析している
- 都市伝説広場
- 2ちゃんねる都市伝説のまとめと独自に監修した都市伝説集。
- 医学都市伝説
- 医学系の都市伝説に強い。疑似科学や外国の都市伝説に関する解説も詳しい。
- ディープ・ダンジョン2.1
- 一般的な都市伝説はほぼ網羅している。都市伝説の周縁領域も解説している。
- 現代特殊民話
- 差別問題がメインテーマ。世間に蔓延るゴシップや都市伝説を通して差別意識を研究する。
- Urban Legends Reference Pages
- 海外サイト。海外の都市伝説情報を収集する場合に重宝する。
- ウワサの検証ファイル
- [6]特命リサーチ200Xによる都市伝説の検証。数は少ないが一部の都市伝説には詳しい。
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