東京地下鉄有楽町線
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有楽町線(ゆうらくちょうせん)は、埼玉県和光市の和光市駅~東京都江東区の新木場駅間を結ぶ、東京地下鉄(東京メトロ)が運営する鉄道路線。
正式名称は小竹向原駅~新木場駅間が8号線、和光市駅~小竹向原駅間が13号線であるが、国土交通省監修『鉄道要覧』では和光市駅~新木場駅間が8号線有楽町線と記載されている。
名前の由来は銀座に次ぐ繁華街の有楽町から。車体及び路線図や乗り換え案内で使用されるラインカラーは「ゴールド」(金):○Y
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[編集] 路線データ
- 路線距離(営業キロ):28.3km
- 軌間:1067mm
- 駅数:24駅(起終点駅含む)
- 複線区間:全線(小竹向原~池袋間3.2km複々線)
- 電化区間:全線(直流1500V架空電車線方式)
- 閉塞方式:車内信号閉塞式(営団CS-ATC)
- 車両基地:和光検車区・新木場検車区
- 地上区間:和光市駅付近・新木場駅付近
[編集] 概要
1972年(昭和47年)の都市交通審議会答申第15号において、東京8号線は、保谷駅~練馬駅~小竹向原駅~豊洲駅~湾岸(新木場駅)間及び豊洲駅~亀有駅から武蔵野線方面までの路線とされ、それまで8号線とされていた志木~向原間は東京13号線に組み込まれた。その後1985年(昭和60年)の運輸政策審議会答申第7号において、保谷~練馬間の複々線化、練馬~新桜台間・新富町~新木場間・豊洲~亀有間の新設が示された。このうち小竹向原駅~新木場駅間は有楽町線として順次開業した。
一方上記答申第15号にて新たに13号線とされた小竹向原以西については、渋谷駅~池袋駅~小竹向原駅~和光市駅~志木駅のうち池袋駅~小竹向原駅~志木駅間が建設され、このうち小竹向原駅~和光市駅間が有楽町線として、和光市駅~志木駅間が東武東上線の線増分(複々線化)としてそれぞれ開業した(ただし池袋駅~営団成増駅間延伸時は、まだ13号線の認可が下りていなかったため、小竹向原駅以西の13号線部分は8号線に編入したうえで8号線の予算で建設された。開業後に13号線に戻されている。※1)。なお、13号線の小竹向原駅~池袋駅(新線池袋駅)間は有楽町線新線として既に営業しており、有楽町線の複々線となっている。
今後の整備計画として、8号線については豊洲駅から分岐して野田市駅までの延伸計画がある(詳細は地下鉄8号線延伸構想の項を参照)。また、13号線については新線池袋駅から西早稲田、新宿三丁目を経て渋谷駅に至るルートが2008年6月の開業に向けて現在建設中である(詳細は東京地下鉄13号線の項を参照)。
建設目的の一つには、車体規格が小さく路線有効長も短いことから輸送力増強に限界のある丸ノ内線の混雑緩和があった。しかし銀座線や日比谷線との乗り換えが不便であったことから、当初は乗り換えの便の良い丸ノ内線を継続利用するケースが多かったと見られ、日比谷線に対する千代田線ほどの開業効果があったとは言い難い。
有楽町線は都営浅草線以外の東京メトロ・都営地下鉄全線と連絡している。
また、1974年の銀座一丁目~池袋間の開通にあたり、当時の営団として丸ノ内線中野坂上駅に次いで自動改札が導入された。これは、当該区間では他線との改札内連絡がなかったため、自動改札の実験線区として好適だった理由による。しかし、非自動化券を自動改札に投入されるトラブルが相次ぎ、営団成増(現・地下鉄成増)延長時に撤去され、試みは失敗した。当時関西においては自動改札の導入が順調に進んでいたが、この営団の失敗により、首都圏での自動改札の導入は大きく遅れることとなった。
※1:営団地下鉄有楽町線建設史
[編集] 沿革
- 1974年(昭和49年)10月30日 池袋駅~銀座一丁目駅間開通。
- 1980年(昭和55年)3月27日 銀座一丁目駅~新富町駅間開通。
- 1983年(昭和58年)6月24日 営団成増駅(現・地下鉄成増駅)~池袋駅間開通。
- 1983年(昭和58年)10月1日 西武有楽町線小竹向原駅~新桜台駅間開業、乗り入れ開始。
- 1987年(昭和62年)8月25日 和光市駅~営団成増駅(現・地下鉄成増駅)開業。東武東上線との相互乗り入れ開始。
- 1988年(昭和63年)6月8日 新富町駅~新木場駅間開業、全線完成。
- 1993年(平成5年)3月18日 07系営業運転開始。
- 1994年(平成6年)12月7日 有楽町新線小竹向原駅~新線池袋駅間開業、同時に西武有楽町線新桜台駅~練馬駅間が開業した事により、練馬駅まで相互乗り入れ開始。
- 1995年(平成7年)3月20日 地下鉄サリン事件に関連し午前の運転を休止、午後から再開。
- 1998年(平成10年)3月26日 西武有楽町線が全線複線化され同線経由で西武池袋線との相互乗り入れ開始。
- 2004年(平成16年)4月1日 帝都高速度交通営団の民営化により東京地下鉄(東京メトロ)に承継。営団赤塚駅と営団成増駅をそれぞれ地下鉄赤塚駅と地下鉄成増駅に改称。
- 2005年(平成17年)10月31日 女性専用車両導入。
- 2006年(平成18年)9月1日 10000系営業運転開始。
[編集] 運行形態
和光市駅から東武東上線を経由して朝夕は森林公園駅(東武車のみ)まで、日中は川越市駅まで、また小竹向原駅から西武有楽町線及び池袋線を経由して終日小手指駅まで、日中及び夜間時間帯の一部は飯能駅まで、それぞれ相互乗り入れを行っている。また、野球開催日などのイベント時には僅数ながら西武狭山線への直通列車も運転される。野球開催日の狭山線直通列車や花火大会などに運転される臨時列車についての詳細については後述。
[編集] 運転本数
[編集] 和光市方面・東武東上線直通
- 朝・夕方:2~4分間隔(毎時10~17往復)
- 東武線直通列車が毎時6~8往復(朝の新木場方面行と夕方の和光市方面行は共に森林公園直通便の設定あり)、和光市始発終着が毎時4~11往復、新木場行が毎時5~15往復、新線池袋行きが毎時3~5往復。全列車各駅停車。
- 日中:5~7分間隔(毎時10往復)
- 新木場~川越市が毎時4往復、新木場~和光市・新線池袋~志木・新線池袋~和光市が毎時各2往復。全列車各駅停車。
- 早朝・夜間:6~9分間隔
- 全列車各駅停車。
[編集] 西武有楽町線・池袋線直通
練馬方面の列車の中には「準急」「快速」として運行されるものがあるが、有楽町線内の新木場~小竹向原駅間と西武有楽町線内の小竹向原駅~練馬駅間は各駅に停車する。
- 朝:6~9分間隔
- 練馬高野台・清瀬・所沢・小手指発着、新木場行(一部新線池袋行)
- その他の時間帯:6~20分間隔(毎時5~6往復)
- 新木場~飯能・新木場~清瀬・新線池袋~小手指が各2往復。
- ※日中以降、飯能・小手指発着の一部列車が西武線内で準急または快速運転を行う。
[編集] 13号線(仮称)直通予定
- 今現在の状態で例えれば「新線池袋行き」というのが直通電車に相当する。ただしダイヤ改正などを行われる予定で時間帯・行先(13号線内の駅・2012年度には東急線・みなとみらい線内の駅も)は今現在不明である。
[編集] 車両
[編集] 自社車両
- 2006年8月31日までは定期列車は全て回転式ツーハンドル車で運転されていたが、9月1日より10000系の導入によってワンハンドル車の運転を開始した。
- 07系については、10000系の投入に伴い全6編成のうち4編成が2006年秋頃から東西線に転属し、同線の5000系を置き換える予定である。
[編集] 乗り入れ車両
[編集] 現在の乗り入れ車両
いずれも、13号線池袋~渋谷間の開業に向け、2007年度までに順次同線への乗り入れ改造工事が施行される予定である。
[編集] 乗り入れ予定車両
[編集] 有楽町線内での種別表示について
2006年現在、有楽町線内はすべて各駅停車である。乗り入れ先区間も含め全区間各駅停車の電車の場合、東京メトロの車両は行先のみの表示だが、西武6000系は前面・側面ともに、東武車両は前面のみ「普通 新木場」などと種別表示も行う(快速や準急で乗り入れてきた場合は小竹向原駅で「快速 新木場」「準急 新木場」から「普通 新木場」と表示変更を行う。
[編集] 女性専用車
平日の朝ラッシュ時に和光市駅を7:20~9:20に発車するA線(新木場方面行)の進行方向最後尾車両(実施区間は東武・西武線を含め全区間)(9:20を過ぎた時点で女性専用車の扱いは解除となる)
[編集] 駅一覧
駅番号 | 駅名 | 連絡路線 | 所在地 | |
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東武鉄道東上線森林公園駅まで直通運転 | ||||
Y-01 | 和光市駅 | 東武鉄道:東上線(池袋方面) | 埼玉県和光市 | |
Y-02 | 地下鉄成増駅 | 東武鉄道:東上線(成増駅) | 東京都 | 板橋区 |
Y-03 | 地下鉄赤塚駅 | 東武鉄道:東上線(下赤塚駅) | 練馬区 | |
Y-04 | 平和台駅 | |||
Y-05 | 氷川台駅 | |||
Y-06 | 小竹向原駅 | 東京地下鉄:○有楽町新線(新線池袋駅まで直通運転) 西武鉄道:西武有楽町線(西武鉄道西武有楽町線経由池袋線飯能駅まで直通運転) |
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Y-07 | 千川駅 | 豊島区 | ||
Y-08 | 要町駅 | |||
Y-09 | 池袋駅 | 東京地下鉄:○丸ノ内線(M-25) 東日本旅客鉄道:山手線、埼京線、湘南新宿ライン 東武鉄道:東上線 西武鉄道:池袋線 |
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Y-10 | 東池袋駅 | 東京都交通局:都電荒川線(東池袋四丁目駅) | ||
Y-11 | 護国寺駅 | 文京区 | ||
Y-12 | 江戸川橋駅 | |||
Y-13 | 飯田橋駅 | 東京地下鉄:○東西線(T-06)、○南北線(N-10) 都営地下鉄:○大江戸線(E-06) 東日本旅客鉄道:中央・総武線(各駅停車) |
新宿区 | |
Y-14 | 市ケ谷駅 | 東京地下鉄:○南北線(N-09) 都営地下鉄:○新宿線(S-04) 東日本旅客鉄道:中央・総武線(各駅停車) |
千代田区 | |
Y-15 | 麹町駅 | |||
Y-16 | 永田町駅 | 東京地下鉄:○半蔵門線(Z-04)、○南北線(N-07)、○丸ノ内線(赤坂見附駅:M-13)、○銀座線(赤坂見附駅:G-05) | ||
Y-17 | 桜田門駅 | |||
Y-18 | 有楽町駅 | 東京地下鉄:○日比谷線(日比谷駅:H-07)、○千代田線(日比谷駅:C-09) 都営地下鉄:○三田線(日比谷駅:I-08) 東日本旅客鉄道:山手線、京浜東北線 |
||
Y-19 | 銀座一丁目駅 | 中央区 | ||
Y-20 | 新富町駅 | |||
Y-21 | 月島駅 | 都営地下鉄:○大江戸線(E-16) | ||
Y-22 | 豊洲駅 | ゆりかもめ:東京臨海新交通臨海線(U-16) 有楽町支線(計画) |
江東区 | |
Y-23 | 辰巳駅 | |||
Y-24 | 新木場駅 | 東日本旅客鉄道:京葉線 東京臨海高速鉄道:りんかい線 |
[編集] 連絡線
この路線には他の路線への連絡線が2本ある。これは、地下鉄では珍しい事である。
この2つは主に千代田線の綾瀬工場へ検査を受ける車両を回送するためにあるが、臨時の特別列車がごく希に走る事もある。2002年からは夏の花火大会と冬の年末年始に関連した臨時列車が運転されるのが定番化している。この臨時列車は相互乗り入れの関係上、千代田線からの直通は同線車両(06系もしくは6000系)、南北線からの直通は同線車両(9000系)が使用される。
[編集] 臨時列車
また、有楽町線沿線でのイベントなどで臨時列車が運行される事がある。連絡線を介して運行される事が多いが、中には乗り入れ路線発着とした列車が運行される。
下記の他にも2004年9月に新木場検車区撮影会への臨時列車(千代田線06系・6000系、南北線9000系を使用)や、10月に開業30周年記念列車を運転した事がある。
[編集] インボイスSEIBUドームでの野球開催時などでの観客輸送
インボイスSEIBUドームでの野球開催時に限り、新木場発の西武球場前行が運行される。西武池袋線直通開始以前は西武線内のみで運転されていた野球臨時電車だが、西武池袋線に直通運転を開始した1998年シーズンから有楽町線直通も設定され、新木場からの西武球場前行が運転されるようになった。
- 基本的には新木場発の清瀬行または所沢行の定期列車を延長する形で運転される(準急西武球場前行などの優等種別の設定もあり)。
- 使用車種は7000系・07系・西武6000系。このうち西武6000系で運転される場合は先頭車の前面にヘッドマークが装着される(西武ライオンズの球団ロゴマークのヘットマークが多いが、場合によっては西武ライオンズの人気選手の特製ヘットマークを掲出して運転される事もある)。
- 1998年の運行開始当初は、夏休みやゴールデンウイークなどの限られた期間中の野球開催日に下り2本だけの運転だったが、2001年頃のダイヤ改正から西武線の野球開催時の増発ダイヤに組み込まれ、インボイスSEIBUドームでの公式戦全試合やオープン戦などの野球開催時に上下数本が運行されるようになった。
- 運行開始当初は清瀬行を延長する形で運転していたが、当時の折り返し時間の関係と車両運用上の関係で、本来のダイヤ上では7000系や07系で運転されるダイヤを西武6000系に車種変更して運行されていた。事前に小手指で7000系や07系から代車の西武6000系に車両交換を実施してそのまま新木場行として運行し、折り返し西武球場前行となり、同駅到着後に小手指の車庫へ回送となり、入れ替わりに本来の清瀬発新木場行用に事前に車両交換した車両を小手指の車庫から回送し、本来の運用に戻しての運行だった。現在は、延長運転を考慮したダイヤに変わり、代走はほとんど見られなくなった。
- なお、1999年シーズンのオールスターゲーム開催時には新木場発の西武球場前行が西武線内急行として2本運転された(地下鉄線内は各駅停車、西武線内は新桜台、練馬、石神井公園、以後池袋線急行停車駅と同一)。因みに当時の西武ライオンズの人気選手の松坂大輔選手(1本目用)と松井稼頭央選手(2本目用)の特製ヘッドマークを掲出して運転した。
- 同様にインボイスSEIBUドームでの音楽ライブコンサートや主要イベントの開催時にも新木場からの西武球場前行が運転される事がある。
[編集] 東京湾大華火祭
2002年度から東京湾大華火祭会場最寄りの豊洲駅への輸送を担う列車として打ち上げ花火の名称にちなんだ臨時列車が運行されている。基本的には同大会の開催日に運行されるため、中止時には運行されない。往復とも運転される列車には1号、2号、と号数が付く。
なお、2006年は8月12日に運転される予定だったが、雷雨の影響で開催できなかったため、運転する列車すべてが運転中止となった(同大会は翌13日に開催されたが、都営大江戸線の臨時列車は運行された)。
- ナイアガラ1・2号
- スターマイン1・2号(2004年度は往路のみ運転、2005年度は運転なし)
-
- 2003年度までは東武東上線森林公園駅~新木場駅間で、2004年度は東武東上線川越市駅(高坂駅~川越市駅間回送運転)→新木場駅間に往路のみ運転した。
- 往路(1号):東武東上線内は各駅停車、当線内は和光市~池袋間ノンストップ、池袋~新木場間各駅停車(2003年度までは和光市~新木場間が急行運転となり途中小竹向原・池袋・飯田橋・永田町・有楽町・月島・豊洲に停車していた)。
-
- 停車駅(2004年度):川越市駅から和光市駅までの各駅→有楽町線池袋駅から新木場駅までの各駅
- ドラゴン号
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- 小田急多摩線唐木田駅~新木場駅間運転。小田急線内は多摩急行、千代田線及び当線内は急行扱い。
- 2005年度は小田急小田原線相模大野駅~新木場駅間に運転し、小田急線内を快速急行で運転した。
- 06系または6000系で運行。両形式とも新木場行の行先表示がないため、「新木場」と表記された方向板を付けて運転する。
- 停車駅:唐木田駅→小田急多摩センター駅→小田急永山駅→栗平駅→新百合ヶ丘駅→登戸駅→成城学園前駅→経堂駅→下北沢駅→代々木上原駅→表参道駅→有楽町駅→月島駅→豊洲駅→新木場駅
(2005年度は相模大野駅→町田駅→新百合ヶ丘駅→下北沢駅→代々木上原駅→表参道駅→有楽町駅→月島駅→豊洲駅→新木場駅)
- ファンタジー号(2003年度から運転)
- レインボー号
いずれも、先頭車の前面に愛称毎のヘッドマークを掲出して運転する。
なお、2003年度から2005年度までは東急田園都市線中央林間駅から東京地下鉄半蔵門線永田町駅まで「HA・NA・BIリレー号」(2003年度は半蔵門駅まで運行)と「スターマイン号」(2004・2005年度)を運行していた。両愛称とも永田町駅で他の臨時列車に連絡するリレー扱いの臨時列車である。2006年度は運行しなかった。
[編集] 東京ミレナリオ
2003年12月27日・28日・30日と2004年12月25日・26日には、東京ミレナリオ会場最寄りの有楽町駅への輸送を担う列車として「東京ミレナリオトレイン」という臨時列車が運行され、先頭車の前面にヘッドマークを掲出して運転していた(2005年は運行しなかった)。
- 西武池袋線小手指駅~新木場駅間運転。西武池袋線・有楽町線内は快速、当線内は急行扱い。
- 停車駅:小手指駅~ひばりヶ丘駅間各駅~石神井公園駅~練馬駅~新桜台駅~小竹向原駅~有楽町線池袋駅~飯田橋駅~永田町駅~有楽町駅~新木場駅
- 西武6000系で運行。
- 2003年は復路のうち1本が当線内を急行運転していた。
[編集] 鉄道フェスティバル
2004年10月9日と10日に日比谷公園で開催された「第11回鉄道フェスティバル」への臨時列車も設定されていた。
-
- 往路:東武東上線内は各駅停車、当線内は和光市~池袋間ノンストップ、池袋~新木場間各駅停車。
- 復路:当線・東武東上線内とも各駅停車。
- 西武池袋線小手指駅~新木場駅間運転。西武池袋線・有楽町線内は快速、当線内は各駅停車。
- 埼玉高速鉄道線浦和美園駅~有楽町駅間運転。埼玉高速鉄道線及び東京地下鉄南北線内は各駅停車、当線内は市ケ谷~有楽町間ノンストップ。
いずれも10月9日に運転される予定だったが、台風の影響で結局運転中止となった。また、2005年度以降は運転しなかった。
[編集] ドリームエキスプレス
鉄道の日を記念して、営団地下鉄(当時)が中心となって関東私鉄5社が合同で企画された団体臨時列車。 各ルート別に参加者を募って団体列車として運転された。
- 有楽町線では、地下鉄霞ケ関駅~桜田門駅間の連絡線を経由して地下鉄霞ヶ関駅に至る東武、西武線発着のルートとして運転された(開催年によって発着路線・駅が入れ替わる)。
- 他にも、小田急線-千代田線ルートや、東急東横線~日比谷線の発着ルートもあった。
途中の地下鉄霞ケ関駅で一旦下車し、各ルートからの参加者が合流して、メインイベントが開催された。
なお、2002年以降、ドリームエキスプレスのイベントが開催されなくなったが、このときの5社合同企画が、後の東京湾大華火祭の臨時列車の企画に発展していく。
[編集] 地下鉄8号線延伸構想
豊洲駅で有楽町線から分岐して東武野田線野田市駅まで地下鉄8号線を延伸する構想がある。豊洲駅~住吉駅~押上駅~亀有駅(常磐線)で、さらに八潮駅(つくばエクスプレス)・越谷レイクタウン駅(仮称、武蔵野線)を経由する形で検討がなされている。この場合、住吉~四ツ木間は地下鉄11号線(半蔵門線)と線路を共用するとしている。そのため、豊洲駅と半蔵門線住吉駅には線路が分岐できるように準備されている。現在のところ構想段階であり、運輸政策審議会の答申で「2015年までに整備着手することが適当である路線」と位置付けられているが、延伸決定はなされていない(東京直結鉄道も参照)。
[編集] 都市伝説
冷戦真っ只中の時代に計画・建設され、1974年に部分開業した時以来、「有楽町線は軍事路線」なる噂や都市伝説が何度か立てられた事がある。次のようなものがある。しかし公式発表のない事柄であり噂に過ぎない。
- 沿線に自衛隊の駐屯地(和光市・平和台)やその本部と言える防衛庁(市ヶ谷)が存在する事。
- 相互乗り入れ先の東武東上線沿線には陸上自衛隊朝霞駐屯地(和光市から車庫につながる線路が南側に直角に曲がっており、その数十m先には朝霞駐屯地がある)、西武池袋線沿線には航空自衛隊入間基地がある事。尚、朝霞駐屯地内には貨車に戦車や物資を積み込む演習施設が存在する。
- 有楽町線が多くの路線と線路がつながっており、そのため有事の時に使用されるのだと解釈される事。
以上が噂の主な原因だと考えられている。
有楽町線を軍事路線であるとする噂には、その他にも次のような事項が挙げられている。
- 沿線には警察庁・警視庁・皇居(桜田門)、国会議事堂(永田町)、海上保安庁(新富町)といった日本の重要機関・施設がある。
- 終点の新木場は東京湾に面していて東京ヘリポートがある。
- 報道・出版関係では講談社(護国寺)・TBS(永田町)・日本テレビ(麹町、旧本社)・FM東京(麹町)・朝日新聞(新富町)・スポーツニッポン(豊洲)が存在する。
- 駅の施設が特徴的である事。具体的には次のような事が言われる。
- 永田町駅が非常に深く、核シェルターになっているという噂。
- 市ケ谷駅のホームが他駅と比べ非常に広い構造になっており、それは大量の隊員を動員できるようにするためであるという噂。
- 一部の駅の階段の幅が他路線の同タイプの駅よりも広く、それは隊員が整列したり戦車が走るためだという噂。
なお、麹町にあった日本テレビは2004年2月に汐留へ移転し、豊洲駅に隣接していた海上自衛隊御用達の石川島播磨重工のドックも自衛隊関連設備であったが、近年移転し、噂の論拠の一つが消滅した。
また、防衛庁も市ヶ谷に置かれたのは2000年5月の事で、それまでは六本木にあった。ただし、防衛庁移転以前も、市ヶ谷は、陸上自衛隊東部方面総監部が設けられ、第32普通科連隊が駐屯する首都防衛の中枢であった。
この噂については、旧営団時代に何度か関連の問い合わせが営団側にあったものの、いずれも否定されているようである。また、テレビのバラエティー番組でもしばしば取り上げられているが、「幅が狭く、戦車の通行が不可能」「地盤の関係上、戦車は走れない」などと完全に否定されている。評論家(鉄道・軍事共に)にも「軍事路線には程遠い設備である」とする人が少なくない。しかし、他方でそのような有事対策は通常トップシークレットであって、公にされていないだけ(或いは知っているのは上層部などごく一部の人物のみで、ほとんどの従業員にも知らされていないだけ)との説もある。また、計画・設計自体が40年程前のものであり、その後の様々な状況変化から考えてこれら施設が現代まで通用するものかどうかも疑問が残る。
似たものとして国会議事堂前駅核シェルター説がある(これも当局は否定している)。