東京地下鉄丸ノ内線
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丸ノ内線(まるのうちせん)は、東京地下鉄(東京メトロ)が運営する鉄道路線。東京都豊島区の池袋駅~杉並区の荻窪駅間を結ぶ本線と、中野坂上駅~方南町駅間を結ぶ分岐線(通称:方南町支線)から構成される。正式名称は4号線丸ノ内線及び4号線丸ノ内線分岐線である。なお、新宿~荻窪間と中野坂上~方南町間は開業当時は荻窪線と呼ばれていた。
車体及び路線図や乗り換え案内で使用されるラインカラーは「レッド」(赤):○M(本線)、m(方南町支線)。但し方南町支線は誤乗車防止のため車体にさらに「ブラック」(黒)の帯が入る。
名前の由来は金融関連や大企業の本社が集中する丸の内から(1970年の町名変更により、千代田区「丸ノ内」は「丸の内」と表記されるようになった。地下鉄線の表記は「丸ノ内線」のまま今日に至っているため、しばしば混同されることもある)。
1995年に発生した無差別テロ事件「地下鉄サリン事件」の舞台となってしまった路線の一つであり、多数の死者を出している。
目次 |
[編集] 路線データ
- 路線距離(営業キロ):
- 本線:池袋駅~荻窪駅間 24.2km
- 分岐線:中野坂上駅~方南町駅間 3.2km
- 軌間:1435mm
- 駅数:28駅(本線25駅(起終点駅含む)・支線3駅(中野坂上駅を除く))
- 複線区間:全線
- 電化区間:全線(直流600V第三軌条方式)
- 閉塞方式:車内信号閉塞式(東京メトロCS-ATC)
- 車両基地:中野検車区、小石川検車区
- 地上区間:茗荷谷・後楽園・四ツ谷の各駅付近
[編集] 概要
1962年(昭和37年)の都市交通審議会答申第6号では、東京4号線は、荻窪及び方南町の各方面より中野坂上・新宿・赤坂見附・西銀座(現:銀座駅)・春日町・池袋及び向原(小竹向原駅)の各方面を経て成増方面に至る路線として示されている(その後、池袋以西は8号線として切り離された)。
このうち最初に開業した池袋~御茶ノ水間は、営団地下鉄(現・東京地下鉄)銀座線・大阪市営地下鉄御堂筋線・大阪市営地下鉄四つ橋線に次ぐ日本4番目の地下鉄として開業した。その後、丸の内経由で新宿方面へ順次延伸され1959年までに全通、さらに丸ノ内線の延長線として荻窪線が建設され1962年までに全線開業し、荻窪線の車庫(中野検車区)への回送線も兼ねた方南町支線が建設され、同年に全通、1972年に荻窪線を丸ノ内線に編入して現在の路線網を形成した。
東京の地下鉄(東京メトロ・都営地下鉄)の路線では唯一東京駅に乗り入れており、池袋駅から東京駅、新宿駅を経て荻窪駅までのルートはU字形になっている。
赤坂見附駅に銀座線への連絡線があり、同線車両の点検整備のための中野工場への回送や、同線車両による隅田川花火大会(新宿発浅草行)などのイベント臨時列車運行時に利用される。しかし、本線のワンマン運転開始後はホームドアが使用されるため、丸ノ内線と銀座線の車両はドアの位置が異なる事から、今後は乗客を乗せた丸ノ内線・銀座線相互間を直通するイベント列車の運行はないと予想されている[要出典]。
銀座線同様、第三軌条集電方式を採用しているため、ポイント部分など軌条が途切れている区間があり、旧型車両では、一瞬室内灯が消えて非常灯が点くことがあった。なお、当線の建設以降は郊外各線との直通を行うため架空線式で建設されたため、東京では最後の第三軌条方式の採用となった(首都圏全体ではその後横浜市営地下鉄ブルーラインが第三軌条方式で開業している)。
なお、丸ノ内線は都営地下鉄浅草線との接続がないが、銀座駅と東銀座駅を結ぶ地下通路(およそ450~500m)を使うことで、乗り継ぎ割引は適用されないが乗り換えそのものは比較的容易にできる。千代田線、南北線、大江戸線とは異名駅を含めて乗り換え駅が4つずつ存在するが、乗り換えに時間がかかる駅が多い。
[編集] ワンマン運転について
2007年に本線でのワンマン運転開始を予定しているため、各駅でホームドアの設置が進められている。しかし、まだ全駅にホームドアが設置されていないため、既にホームドアが設置された駅でも車掌がボタン操作でホームドアの開閉を行っている。また、接近放送も「危ないですから、白線の内側に下がってお待ち下さい。」のままとなっている。なお、ホームドア設置駅(未稼働駅を含む)では、発車の際は駅構内にある発車ブザーを使わずに、車両に備えてある乗車促進放送を使って発車の合図としている。ホームドアは、2006年6月の荻窪駅と南阿佐ヶ谷駅を皮切りに、翌2007年9月までに本線全25駅に順次設置され、設置された駅から順次稼動を開始する予定である。
[編集] 沿革
- 1954年(昭和29年)1月20日 池袋~御茶ノ水間(6.4km)開業。
- 1956年(昭和31年)3月20日 御茶ノ水~淡路町間(0.8km)開業。
- 1956年(昭和31年)7月20日 淡路町~東京間(1.4km)開業。
- 1957年(昭和32年)12月15日 東京~西銀座(銀座)間(1.1km)開業。
- 1958年(昭和33年)10月15日 西銀座(銀座)~霞ケ関間 (1.1km)開業。
- 1959年(昭和34年)3月15日 霞ケ関~新宿間(5.8km)開業、丸ノ内線全線開通。
- 1961年(昭和36年)2月8日 荻窪線新宿~新中野間(3.0km)・中野坂上~中野富士見町間(1.9km)開業。
- 1961年(昭和36年)11月1日 新中野~南阿佐ヶ谷間(3.1km)開業。
- 1962年(昭和37年)1月23日 南阿佐ケ谷~荻窪間(1.5km)開業。
- 1962年(昭和37年)3月23日 中野富士見町~方南町間(1.3km)開業、荻窪線全線開通。
- 1964年(昭和39年)8月29日 西銀座駅を銀座駅に改称(日比谷線霞ケ関~東銀座間開通により銀座線銀座駅とあわせて総合駅化)。
- 1964年(昭和39年)9月18日 東高円寺駅開業(新高円寺~新中野間)。
- 1972年(昭和47年)4月1日 荻窪線を丸ノ内線に名称統一。
- 1988年(昭和63年)10月17日 02系営業運転開始。
- 1993年(平成5年)4月1日 02系の1編成に広告統一電車「U-LINER」運転開始(2005年9月運行終了)。
- 1995年(平成7年)3月20日 地下鉄サリン事件発生。
- 1996年(平成8年)12月19日 西新宿駅開業(中野坂上~新宿間)。
- 2003年(平成15年)冬 開業50周年を記念して500形などで採用されていた赤い塗装を02系1編成(第50編成)にラッピング。車内及び車体の広告はロッテ「ガーナチョコレート」で、車内自動放送開始時にはテーマソングをオルゴールの音色で流していた。翌2004年1月24日に臨時列車に運用され、その後2月25日から通常ダイヤに組み込んで運転したが、民営化と同時に運転を終了した。
- 2004年(平成16年)4月1日 帝都高速度交通営団の民営化により東京地下鉄(東京メトロ)に承継。
- 2004年(平成16年)5月8日 中野坂上~方南町間にホームドア、中野新橋と中野富士見町の2駅に可動ステップを設置。
- 2004年(平成16年)7月31日 中野坂上~方南町間においてワンマン運転開始(中野坂上~方南町間を運転する3両編成列車のみ)。
- 2005年(平成17年)3月 本線6両編成・ワンマン対応改造車運転開始。
- 2005年(平成17年)9月 ワンマン運転対応工事のための工事の影響で霞ケ関・四ツ谷・新高円寺の各駅で停車位置を変更。
- 2006年(平成18年)4月28日 ワンマン運転化に伴い池袋~荻窪間の各駅でホームドア設置工事開始。ホームドアは6月から翌2007年9月まで各駅に順次設置予定。
- 2007年(平成19年) 池袋~荻窪間(本線)にてワンマン運転開始。丸ノ内線全線でワンマン運転化完了予定。
[編集] 運転
北西方面に向かってU字型に開いた形の路線のため、山手線内部の池袋~新宿間での比較的短距離の流動が多く、これに沿ったダイヤになっている。
[編集] 池袋~荻窪間
平日朝1分50秒間隔、同夕方2分15秒間隔、日中4分間隔
- 平日朝の1分50秒間隔は日本一の高密度運転間隔である。
池袋~荻窪間の通し運転と池袋~新宿間折り返し運転を基本とする(日中は荻窪2:新宿1)。朝夕と深夜には方南町支線直通の池袋~中野富士見町間列車が入る他、茗荷谷・後楽園・中野坂上始発・終着の列車が存在する。新宿~荻窪間は日中の新宿折り返しのために便数が少なく、沿線では不満が出ており、新宿駅構内の折り返し線での衝突事故で全列車直通運転が行われた時にはその存続を求められたことがある。
[編集] 中野坂上~方南町間
平日朝4~5分間隔、同夕4~6分間隔、日中6~9分間隔
- 基本は中野坂上~方南町間折り返し運転。この他、朝・夕方・深夜に池袋~中野富士見町間列車が入る。
[編集] 車両
[編集] 現在の車両
[編集] 過去の車両
[編集] 駅一覧
駅所在地はすべて東京都内。
[編集] 本線
駅番号 | 駅名 | 接続路線 | 所在地 |
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M-01 | 荻窪駅 | 東日本旅客鉄道:中央線(快速)、中央・総武線(各駅停車) | 杉並区 |
M-02 | 南阿佐ケ谷駅 | ||
M-03 | 新高円寺駅 | ||
M-04 | 東高円寺駅 | ||
M-05 | 新中野駅 | 中野区 | |
M-06 | 中野坂上駅 | 東京地下鉄:○丸ノ内線(方南町方面)(一部中野富士見町駅まで直通運転) 都営地下鉄:○大江戸線(E-30) |
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M-07 | 西新宿駅 (東京医大病院前) |
新宿区 | |
M-08 | 新宿駅 | 都営地下鉄:○新宿線(S-01)、○大江戸線(E-27、新宿西口駅:E-01)(※下記注意を参照) 東日本旅客鉄道:中央線(快速)、中央・総武線(各駅停車)、山手線、埼京線、湘南新宿ライン 小田急電鉄:小田原線 京王電鉄:京王線、京王新線(※下記注意を参照) 西武鉄道:新宿線(西武新宿駅) |
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M-09 | 新宿三丁目駅 (三越・伊勢丹前) |
都営地下鉄:○新宿線(S-02) 東京地下鉄:○13号線(2008年6月開業予定) |
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M-10 | 新宿御苑前駅 | ||
M-11 | 四谷三丁目駅 | ||
M-12 | 四ツ谷駅 | 東京地下鉄:○南北線(N-08) 東日本旅客鉄道:中央線(快速)、中央・総武線(各駅停車) |
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M-13 | 赤坂見附駅 | 東京地下鉄:○銀座線(G-05)、○有楽町線(永田町駅:Y-16)、○半蔵門線(永田町駅:Z-04)、○南北線(永田町駅:N-07) | 港区 |
M-14 | 国会議事堂前駅 | 東京地下鉄:○千代田線(C-07)、○銀座線(溜池山王駅:G-06)、○南北線(溜池山王駅:N-06) | 千代田区 |
M-15 | 霞ケ関駅 | 東京地下鉄:○日比谷線(H-06)、○千代田線(C-08) | |
M-16 | 銀座駅 | 東京地下鉄:○銀座線(G-09)、○日比谷線(H-08) | 中央区 |
M-17 | 東京駅 | 東海旅客鉄道:東海道新幹線 東日本旅客鉄道:東北新幹線、上越新幹線、長野新幹線、東海道線、中央線(快速)、山手線、京浜東北線、横須賀線、総武線(快速)、京葉線 |
千代田区 |
M-18 | 大手町駅 | 東京地下鉄:○東西線(T-09)、○千代田線(C-11)、○半蔵門線(Z-08) 都営地下鉄:○三田線(I-09) |
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M-19 | 淡路町駅 | 東京地下鉄:○千代田線(新御茶ノ水駅:C-12) 都営地下鉄:○新宿線(小川町駅:S-07) |
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M-20 | 御茶ノ水駅 | 東日本旅客鉄道:中央線(快速)、中央・総武線(各駅停車) | 文京区 |
M-21 | 本郷三丁目駅 | 都営地下鉄:○大江戸線(E-08)(※同一構内乗り換えではない) | |
M-22 | 後楽園駅 | 東京地下鉄:○南北線(N-11) 都営地下鉄:○三田線(春日駅:I-12)、○大江戸線(春日駅:E-07) |
|
M-23 | 茗荷谷駅 | ||
M-24 | 新大塚駅 | ||
M-25 | 池袋駅 | 東京地下鉄:○有楽町線(Y-09)、○有楽町線新線(13号線)(Y-09) 東日本旅客鉄道:山手線、埼京線、湘南新宿ライン 西武鉄道:池袋線 東武鉄道:東上線 |
豊島区 |
[編集] 分岐線
駅番号 | 駅名 | 接続路線 | 所在地 | ||||||||
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m-03 | 方南町駅 | 杉並区 | |||||||||
m-04 | 中野富士見町駅 | 中野区 | |||||||||
m-05 | 中野新橋駅 | ||||||||||
M-06 | 中野坂上駅 | 東京地下鉄:○丸ノ内線(池袋方面・荻窪方面) 都営地下鉄:○大江戸線(E-30) |
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一部池袋駅・荻窪駅(早朝1本のみ)まで直通運転 |
-
注意新宿駅では都営新宿線・大江戸線の駅との接続業務を行っておらず、事実上異なる駅として扱われている(相互に乗り換えるには必ず一旦改札の外に出る事になる)。公式には都営新宿線との乗り換えは新宿三丁目駅を、都営大江戸線との乗り換えは新宿西口駅(丸ノ内線は新宿駅)を案内している。
[編集] 丸ノ内線が登場する作品
[編集] 音楽
- 『地下鉄にのって』:吉田拓郎が楽曲を提供してフォークグループの猫が歌っている。
- 『西銀座駅前』(銀座駅丸ノ内線ホームの旧称):フランク永井が歌った。
- 『丸の内サディスティック』:椎名林檎の曲。1999年発売のアルバム「無罪モラトリアム」に収録。
[編集] テレビドラマ
[編集] 映画
- 『007は二度死ぬ』:公安調査庁のボスの移動手段が何故かこの路線の専用車両になっている。
- 『地下鉄(メトロ)に乗って』:丸ノ内線の開業当時などを再現している。但し、当時使用されていた300形~500形は既に廃車され現役車両は存在しない(ブエノスアイレス地下鉄へ譲渡されたほか、国内にも保存車両が何両かある)ため、引退した東西線用の5000系に全面ステッカーを貼って再現している。
[編集] 関連項目
- 東京の地下鉄路線
東京メトロ営業路線 | |
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○銀座線 (G) ○丸ノ内線 (M・m) ○日比谷線 (H) ○東西線 (T) ○千代田線 (C) ○有楽町線 (Y) ○半蔵門線 (Z) ○南北線 (N) |
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○13号線(有楽町線・有楽町線新線として暫定開業) |
東京都交通局営業路線(都営地下鉄) | |
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○浅草線 (A) ○三田線 (I) ○新宿線 (S) ○大江戸線 (E) |
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