盛岡駅
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盛岡駅(もりおかえき)は、岩手県盛岡市盛岡駅前通1番48号(〒020-0034)にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・IGRいわて銀河鉄道の駅。
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[編集] 利用可能な鉄道路線
好摩駅からIGRいわて銀河鉄道経由で盛岡駅まで乗り入れてくる東日本旅客鉄道の花輪線も利用が可能である。
[編集] 歴史
- 1890年(明治23年)11月1日 日本鉄道の駅として開業。
- 1906年(明治39年)11月1日 日本鉄道が国有化され、国鉄の駅となる。
- 1921年(大正10年)6月25日 橋場軽便線(現在の田沢湖線)が開業。
- 1923年(大正12年)10月10日 山田線が開業。
- 1970年(昭和45年)10月1日 盛岡旅行センター設置。
- 1982年(昭和57年)6月23日 東北新幹線(大宮駅~盛岡駅間)が開業。
- 1985年(昭和60年)12月1日 国鉄(当時)盛岡工場完全廃止(跡地は再開発されて現在の姿に至る)
- 1987年(昭和62年)4月1日 国鉄分割民営化により、東日本旅客鉄道の駅となる。
- 1996年(平成8年)3月31日 田沢湖線改軌工事に伴い、北跨線橋を現在の西口へ延長。西口から田沢湖線バス代行運転が始まる。
- 1997年(平成9年)3月22日 秋田新幹線開業(田沢湖線標準軌化)、「こまち」との分割併合開始。田沢湖線バス代行終了。そのまま、西口通路として通路右半分を自由通路化。1番線への連絡不可。
- 2002年(平成14年) - 東北の駅百選に選定される。
- 2002年(平成14年)12月1日 東北新幹線(盛岡駅~八戸駅間)が開業。東北本線の盛岡駅~八戸駅間が経営分離により第三セクターへ移管されたため、盛岡駅は東日本旅客鉄道とIGRいわて銀河鉄道の接続駅となる。
- 2005年(平成17年)7月29日 大規模改造工事完成。駅ビル「フェザン」南館が「パルモ」を吸収合併する形で駅舎1階及び地下部分にオープン(南跨線橋を廃止し、在来線連絡跨線橋を中央部に一本化。JR改札口を2階中央部に集約して在来線改札を自動化。東西地下自由通路開通。北跨線橋を完全自由通路化し各ホームへの連絡階段を撤去)。
- 東西地下自由通路は壁が綺麗になっており、幅が途中で変わっているところに当時の面影が感じられる。
- 2006年(平成18年)2月22日 東西地下自由通路に車椅子用昇降機を設置。3月運用開始。
かつては、盛岡は中規模都市でありながら国鉄の3組織がそろって存在した珍しい駅であった(盛岡鉄道管理局、盛岡工事局、盛岡工場(現在は廃止)、さらに鉄建公団盛岡支社が同居)
[編集] 駅構造
[編集] のりば
- 0・1番線(いわて銀河鉄道線、花輪線)は、頭端式1面2線のホームである。駅舎(民衆駅ビル)内の北側地上1階にある。待合室、出札窓口、自動券売機3台、専用改札口があり、JRとの改札内乗り換えはできない。このホームは旧JR1番線を改良したホームである。
- 改札外横にはNEWDAYSや駅ビル店舗がある。
- 改札内にはキヨスクが一時的に存在したが、すぐに閉店し取り壊された。
- なお、いわて銀河鉄道線の金田一温泉までの片道乗車券は、JRの自動券売機でも買える。(写真3、理由:JR東北本線からIGRへの直通列車はJR線ホーム(2~7番線)から出発するので、その際はJR券売機でIGR乗車券を購入しJR改札からの入場となるため)
- 日中の東北線北上・一ノ関方面は主に5~7番線を使用する。なお盛岡発着となる花輪線はいわて銀河鉄道線ホーム(0・1番線)の発着となっている。なお4~7番線のレールはJR盛岡車両センター(車両基地)へ通じていてIGR線のレール(0・1番線)との複線並列(途中に複々線踏切の「境田川原踏切」がある)。直通(相互乗り入れ)列車用として各番線に通じる平面交差の相互亘り線がある。
- なお、田沢湖線ホーム(8・9番線)は標準軌として、他線とは完全に独立しており、構内北側に滞泊車両用(秋田車ながら都市近郊輸送を担う盛岡側の運用が大半を占める)の引上・留置線がある。通常は田沢湖線普通列車のみの発着に使われるが、大曲の花火の時に運転される「臨時こまち」が発着する。
- 全てのホームにキヨスク、一部のホームにジャスター売店や立ち食いそば屋があったが、現在は各ホームに清涼飲料の自動販売機が残るのみである。
- 現在、駅弁のホーム立ち売りはなくなり、在来線改札内で駅弁の購入はできない。
- 2・3番線北側の一部の足元表示に「やまびこ」「はつかり」「みちのく」などの乗車案内が残る。なおこの番線を発着する旅客列車はごく一部のみで、ふだんは上り貨物列車の待避に使われることが多い。
- 「はやて」と「こまち」の分割併合はほとんどがこの駅で行われる。上下とも同じホームで分割併合を行っている福島駅と違い、基本的には下りの分割は14番線、上りの併合は11番線(いずれも外側ホーム)で行われている。まれに、11番線で下りの分割、14番線で上りの併合が行なわれるときがある。
- 「はやて」と「こまち」が発着する11番線と14番線には、東京や大宮、仙台などのものより簡易ながらLED式の乗車位置案内表示器が設置されている。ただし、12・13番線は、従来どおり足元表示のみ。
- ここで折り返しとなる「やまびこ」は主に内側ホーム12・13番線から発車する。なお市内みたけ地区にある盛岡新幹線車両センターに車両は配置されておらず(全て仙台の新幹線総合車両センター配置)、夜間到着列車の滞泊と一部の盛岡駅折り返し列車に使用される。
- 各ホーム・コンコースにキヨスクや駅弁売店、ジャスターの土産品店や喫茶コーナーなどがある。
0・1 | ■IGRいわて銀河鉄道線 | 好摩・いわて沼宮内・二戸方面 |
---|---|---|
■花輪線 | 大更・荒屋新町・鹿角花輪・大館方面 | |
2 | ■東北本線 | 北上・一ノ関方面 |
■山田線 | 茂市・宮古方面 | |
■IGRいわて銀河鉄道線(JR直通) | いわて沼宮内・二戸方面 | |
3 | ■東北本線 | 北上・一ノ関方面 |
■IGRいわて銀河鉄道線(JR直通) | いわて沼宮内・二戸方面 | |
4・5・6・7 | ■東北本線 | 北上・一ノ関方面 |
8・9 | ■田沢湖線 | 雫石・田沢湖方面 |
11 | ■東北新幹線(主に「はやて・こまち」) | 仙台・大宮・東京方面 |
12 | ■東北新幹線「やまびこ」 | 仙台・大宮・東京方面 |
13 | ■東北新幹線「やまびこ」 | 仙台・大宮・東京方面 |
■東北新幹線「はやて」(臨時) | 八戸方面 | |
14 | ■東北新幹線「はやて」 | 八戸方面 |
■秋田新幹線「こまち」 | 大曲・秋田方面 |
※なお9番線の隣にあるホームのない狭軌線路は下り貨物列車待避用で、北側で標準軌線路と平面交差している。駅西口よりEH500やED75の姿を間近に見ることができる(但し8・9番線に通じる田沢湖線標準軌線路と平面交差しているため、田沢湖線列車発着と下り貨物列車到着の時間帯が重なる場合、下り貨物列車は4番線あるいは5番線に停車)。
[編集] 構内
- 2階がコンコースと西口への自由通路となっている(旧田沢湖線代行バス連絡橋)。
- みどりの窓口は北側と南側にある。指定席券売機は北側みどりの窓口に5台と南側みどりの窓口に4台ある。北みどりの窓口の方が営業時間が短い。
- 自動券売機は、北側に4台、南側に3台ある。
- 南側に複合待合センターと北東北観光プラザ、インフォメーションセンター、お客様相談室、レールゴーサービスとブルートレイン便(列車配送サービス)の受付所がある。
- インフォメーションセンター業務は「ジャスター」に委託されている。
- 北側2階東西通路にはJRバス東北盛岡案内所(JRバス乗車券発売所)とバス乗車券自動販売機(JRバス平庭高原線・早坂高原線及びJRバスが共同運行する高速バスのみ)がある。
[編集] 盛岡駅大改装工事について
- 地階と1階は昭和30年代の東北初の民衆駅当時から、2階は1982年の東北新幹線開業当時からの基本レイアウトであったコンコース機能を見直し、JR東日本のステーションルネサンス事業と盛岡市のバリアフリー化・東西自由通路設置工事、駅ビルフェザンの大改装工事などと併せて、盛岡駅構内の全面改良工事を行い、2005年7月29日にほぼ完成した。
- 地階は、旧在来線地下改札が廃止され、在来線地下通路は改装により盛岡市の東西自由通路となった。また、それに合わせて駅地下街「盛岡ステーションデパート“パルモ”」もリニューアルされ、運営会社の盛岡ステーションビルが盛岡ターミナルビルに吸収合併されたこともあり、店名は駅ビルの「フェザン」に統一された。
- 1階は、びゅうプラザ盛岡の移転と先行設置のIGR改札以外の北側が改札などのJR駅機能は2階に集約され、コンビニや土産、軽食などのショッピングゾーンとして先行的に再整備されたのに続き、南側は書籍や生活雑貨などのショッピングゾーンとして追加整備され、駅ビルフェザンの一部となった。
- 2階は南北に分かれていた新幹線・在来線の各改札と南乗換改札(北乗換改札は東北新幹線八戸開業時に廃止済)、南北在来線跨線橋が中央部に集約された。これにより、改札は1箇所となって、新幹線乗換改札を中心に南北に新幹線・在来線の改札が配置され、中央跨線橋が新たに建設されたことで、南北の跨線橋を廃止して集約された。これに伴い、新幹線・在来線の全ホームにエスカレーター及び車椅子対応エレベーターが設置された。またかつての地下改札通路も盛岡市管理の東西地下自由通路に切り替わり、東西両方向が直接結ばれている。
- なお、在来線改札に自動改札機が導入された(Suica非対応の新型、南北改札それぞれ自動4通路+有人1通路)。在来線改札への自動改札機導入は岩手県内・盛岡支社管内を通じて初めてのこと。
- これまで南北跨線橋には、1981年頃に設置された反転フラップ式案内表示機(写真)があり、もはや使うことがなくなった新幹線開業以前の列車名、行先名などが残っていたが、盛岡駅改良工事の進行とともに北跨線橋側はLED式表示器(現在は中央跨線橋に移設)に変更され消滅し、南跨線橋側も2005年7月末をもって跨線橋とともに姿を消した。
- さらに、中央跨線橋開設と同時に2つの在来線跨線橋のうち南側は運用を終え全面閉鎖。近年中に解体される(岩手県警鉄道警察隊詰め所も近年中に中央通路内に移転)予定のほか、北側は管理が盛岡市に移管されて東西自由通路に切り替わっている。12月10日より、改札口跡にテナントが入居を開始した。
[編集] 駅弁
過去にはむつ弁、村井松月堂という事業者もいたが、いずれも撤退している。
[編集] 利用状況
- JR東日本の一日あたりの乗車人員は、17,930人(2005年度)となっている。
- IGRいわて銀河鉄道の一日あたりの乗降客数は、約1万2000人となっている。
乗降客数は、東北地方においては仙台駅、あおば通駅、郡山駅に次ぐ4位となっている。
JR東日本内の駅利用者ランキングでは、大都市圏に比べて通勤通学利用者が絶対的に少ないためトップ100には全く届くことがない。しかし、同社内の取り扱い収入のランキングでは、新幹線による長距離客が多いことから20位以内にランクインする同社の優良拠点駅の1つである(2005年度は17位)。
[編集] バス
[編集] 東口バスのりば
- 1番のりば
- 2番のりば
- 3番のりば
※4番のりば:欠番
- 5番のりば
- 岩手県交通
- 日赤経由みたけ線 都南の園行
- 中央循環線
- 中央線 盛岡中央工業団地・都南の園行
- 厨川中央線 茶畑(中野1丁目)行
- 簗川線 簗川支所行
- 日赤経由川久保線 都南の園・手代森ニュータウン・日詰駅行
- 乙部線 乙部行
- 長岡線 長岡支所・日詰駅行
- 盛南ループ200菜園先廻り
- 盛南ループ200下川原先廻り
- 6番のりば
- 岩手県交通
- 岩手県北バス
- 盛岡バスセンター行
- 川目線 川目行
- 7番のりば
- 8番のりば
- 岩手県交通
- 9番のりば
- 岩手県交通
- 青山町線 滝沢村役場・滝沢営業所・滝沢鵜飼行
- 南青山町線 天昌寺経由滝沢村役場・滝沢営業所行
- 盛岡北高線 滝沢営業所・滝沢鵜飼・外山団地(けやきの平公園)・あすみ野行
- 滝沢かつらぎ団地線 滝沢営業所行
- みたけ東線 安倍館・青山駅・運動公園経由岩手牧場行
- みたけ中央線・日赤経由みたけ線 城北小学校経由岩手牧場行
- みたけ西線 サンシティ国分経由西みたけ(盛岡中央高校)行
- 滝沢深夜線 滝沢ニュータウン経由あすみ野行
- 10番のりば
- 岩手県交通
- 太田線 先人記念館・盛岡市立高校行
- 太田経由繋温泉線 つなぎ温泉行
- 太田本宮線 盛岡バスセンター行
- 繋・鶯宿線 つなぎ温泉・鶯宿温泉行
- 湯本温泉線 湯本温泉行
- 小岩井観光線 小岩井農場まきば園行(途中無停車)
- 網張温泉線 網張温泉行
- 雫石線 雫石営業所行
- イオン盛岡SC線 イオン盛岡ショッピングセンター行
- 11番のりば
- 岩手県交通
- 駅上田線 松園バスターミナル・松園営業所行
- 松園山岸線 松園ニュータウン(松園東県営アパート)行
- 駅桜台団地線 桜台団地(外庄ヶ畑)行
- 松園盛岡駅線 北山経由松園営業所行
- 営業所ターミナル線 舘坂橋・工学部東口経由松園営業所行
- 松園深夜線 松園営業所行
- 12番のりば
- 岩手県交通
- 浅岸線 水道橋行
- 新庄線 つつじが丘団地行
- 県立中央病院循環線
- 13番のりば
- 岩手県交通
- ゆいとぴあ東循環線
- 青山流通団地線 矢巾営業所行
- 都南基幹バスCルート都南バスターミナル行
- 都南盛南線 都南の園行
- <直行>イオン盛岡南SC線 イオン盛岡南ショッピングセンター行(途中無停車)
- 本宮線 飯岡十文字・矢巾営業所行
- 羽場線 矢巾営業所行
- 飯岡線 矢巾営業所行
- 14番のりば
- 岩手県交通
- 15坂のりば
- 16番のりば
- 岩手県交通
- 盛岡都心循環バス「でんでんむし」左回り
[編集] 西口バスのりば
※この真下はタクシーのりば(主に青山町・太田・本宮・滝沢ニュータウン・ゆいとぴあ盛南・雫石方面)。
- 1番のりば
- 2番のりば
- 3番のりば
- 4番のりば
- 岩手県交通
- 盛岡バスセンター行
- 滝沢ゆとりが丘団地線 滝沢営業所行
- 滝沢長橋台線 滝沢村役場前
- 雫石スキー場線 雫石スキー場(冬期のみ)
- 5番のりば
- 岩手県北バス
- 6番のりば(冬期のみ)
- 岩手県北バス
- 安比高原スキー場
※6番のりば~9番のりばは観光バス発着ブース。尚、9番のりばは、けんじワールド行無料シャトルバスも発着する。
- 1階アイーナ正面玄関前のりば
- 岩手県北バス
- 厨川線 厨川駅行(青山駅・運動公園前経由)
- 岩手県交通
- 盛岡市立病院行
[編集] 駅周辺
かつて在来線地下改札口だった空間が地下自由通路へと改修されたため、東口と西口は直接地下道で結ばれた(管理者は地上の自由通路も含め盛岡市道路建設課)。
[編集] 東口
- R&Bホテル盛岡駅前
- 青森銀行盛岡支店
- 秋田銀行盛岡支店
- 岩手県交通本社
- 岩手県北自動車本社
- 岩手公園
- 駅ビルフェザン)
- カプセルイン盛岡(ワールドインGENプラザ内)
- JRバス東北盛岡支店
- JR東日本盛岡支社
- 鉄道建設・運輸施設整備支援機構(旧鉄建公団)東北新幹線建設局
- JR貨物盛岡営業支店(JRビル内)
- IGRいわて銀河鉄道ぎんが指令
- 啄木新婚の家
- 東横イン盛岡駅前
- ホテルメトロポリタン盛岡
[編集] 西口
- いわて県民情報交流センター(アイーナ)
- IGRいわて銀河鉄道運輸管理所(JR盛岡車両センターに隣接)
- 岩手朝日テレビ本社
- 旧盛岡機関区跡地
→2002年3月、旧長町機関区と統合して仙台総合鉄道部が新設されたことにより盛岡機関区は廃止(のちに新設の「盛岡総合鉄道部」は盛岡貨物ターミナル駅敷地内に移転)。SL用転車台(ターンテーブル)は現在も残っているが扇形庫は老朽化が著しいため取り壊された。レールも殆ど撤去され、かつて電気機関車が配置されていた車庫も老朽化が著しいことから近年中に取り壊しの予定。
[編集] その他
- 盛岡駅にはこの「もりおか」の文字以外には駅名表示がなく、JR東日本のロゴも表示されていなかったが、通常の駅名表示が平成18年12月に取り付けられることが決定した(「もりおか」の文字はそのまま残る予定)。
- 「文化と歴史のロマンあふれる街並みに調和した駅舎」として、東北の駅百選に選定された。
- 文化と歴史のロマンあふれる街並みに調和した駅舎。駅前には石川啄木の歌碑が建っている。
[編集] 隣の駅
- IGRいわて銀河鉄道
- ■いわて銀河鉄道線
- 盛岡駅 -青山駅
[編集] 位置情報
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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