キヨスク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
キヨスク (kiosk) とは、新聞、雑誌、タバコ、菓子、などを売る小型の売店。
目次 |
[編集] 日本のキヨスク
1932年4月に、上野駅・東京駅構内に10店舗で鉄道弘済会が物品販売を行う売店を開いたのに始まる。鉄道事故などで一家の働き手を失ってしまった家族に働き口を確保する目的があったと言われる。1973年に、それまでの「鉄道弘済会売店」からのイメージチェンジを図るため、KIOSK(キヨスク)という愛称が付けられた。KIOSKはトルコ語のköşk(キョシュク。「東屋(あずまや)」の意味)に由来する英語で、「清く」「気安く」の意味から「キヨスク」と読ませた。
日本国有鉄道(国鉄)の分割民営化に合わせて、鉄道弘済会は財団法人鉄道弘済会とJRグループ各社が出資する6つの株式会社(北海道キヨスク、東日本キヨスク、東海キヨスク、西日本キヨスク、四国キヨスク、九州キヨスク)に分割された。
北海道キヨスクは北海道旅客鉄道(JR北海道)のほかに札幌市営地下鉄駅売店も担当している。西日本キヨスクは2000年4月1日に西日本旅客鉄道(JR西日本)の物販・飲食事業を行っている子会社の再編成により株式会社ジェイアール西日本デイリーサービスネットに社名変更した。同様に、九州キヨスクも2005年7月1日に九州旅客鉄道(JR九州)の小売事業再編によりam/pmおよび生活列車を経営するジェイアール九州リーテイルと合併し、JR九州リテール株式会社となった。JR九州リテールは福岡市地下鉄の売店も担当している。
近年は鉄道乗客数の減少による収益減少から中小の駅からは撤退するケースが多々見られ、各ホームごとに複数の店舗を有した駅でも駅舎内の1店舗に集約したり、キヨスク各社が展開するコンビニエンスストア業態に転換されるケースが見られる。その他のコンビニチェーンが進出するケースも見受けられる。九州では上述の九州旅客鉄道関連のam/pmに統合した駅もある(筑前新宮駅など)。
なお、諸外国では一般的に電話ボックス、インターネットができるちょっとしたブース、宝くじやナンバーズの販売所といった小さな面積で一定の機能またはサービスを提供するものに対して、この呼称が使われる。「コンパクトにまとまっていて機能的なサービスを提供する店=キヨスク」と考えられる。日本でもコンビニエンスストアや駅などに設置されるマルチメディア端末(ローソンのLoppi、ファミリーマートのFamiポートなど)のことを「キヨスク端末」と呼ぶ例がある。
[編集] 独自なもの
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)において山手線内から進めているSuicaステーション(駅構内店舗のほとんどでSuicaを使えるようにするもの)対応後の駅構内では、本来POSシステムを導入していないキヨスクにおいても、Suica対応のレジ決済に変更になり、現金を所持していなくてもSuica電子マネーで購入することも可能になった。
反面、客の差し出した(指名した)商品から値段を計算、代金を受け取り釣出し器から釣銭を取り出し渡す、という一連の動作を素早く行なう販売員の熟練の技が発揮出来ず時間がかかるようになってしまったという問題も発生している。
- 近年は東京都内を中心に、特定企業とのタイアップによりキヨスク全体を特定企業の広告でラッピングし、独自商品を売るタイプのキヨスクが増えている。主な店舗(恒久的な店舗)としては以下のものが挙げられる。またこれ以外にも期間限定でオープンするものもある(江崎グリコ・ポッキー、ブルボンなど)。
[編集] キヨスクで売っているもの(一例)
- 新聞、スポーツ新聞
- 週刊誌、文庫本
- たばこ、ライター
- お菓子(ガム、キャンディー、チョコ、キャラメル、スナック(箱のパッケージ))
- 弁当、パン、アイスクリーム
- おつまみ(珍味・柿ピー・ちくわ)、ゆで卵、冷凍みかん
- 牛乳、ジュース、ビール、酒類
- テレカ、ティッシュ、カイロ、マスク、伴創膏、傘、ペン類、乾電池、写真フィルム
- 手袋、ハンカチ、靴下、パンティーストッキング
- お土産(菓子類、記念品、おもちゃ)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
カテゴリ: 鉄道関連のスタブ項目 | 鉄道のサービス | JR | 小売業者