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うどん - Wikipedia

うどん

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

うどん(饂飩)とは、日本旧来の麺類のうち、小麦粉を原料とし、ある程度の太さ、幅を持ったを指す。

素うどん(かけうどん)
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素うどん(かけうどん)

目次

[編集] うどんの定義

現行の日本農林規格(JAS)では、丸麺では断面の直径が1.7mm以上、角麺では幅1.7mm以上のものを「うどん」としており「ひやむぎ」の角麺(幅1.2~1.7mm、厚さ1.0~2.0mm)と区別している。またこの規格とは別に、製法の違い(麺棒や機械で生地を伸ばしてから切るか、細く丸めた生地を引いて伸ばすか等)、社会通念上も、細い麺の「細うどん」と「ひやむぎ」は明確に区別されている。

通常、薄力粉中力粉に若干のを加えた生地から作られ、醤油を用いただし汁つゆと称す)に入れて供することが多い。西日本ではうすくち醤油を用いた透き通ったつゆが用いられ、東日本ではこいくち醤油を用いた、黒っぽく濃厚なつゆが用いられることが多い。

手軽な庶民食、食の代用食として、また祝い事に際して振る舞われる「ハレ」の食物として、古くから日本全国で親しまれてきた。調理法や具材には地域性が強く反映され、様々なバリエーションが存在する。

[編集] うどんのルーツ

古くは「うんどん」と発音された。中世に中国から伝来したと言われる。現代呉方言ワンタンは「餛飩」と書いて「ウンドン」と発音することから、関連があると考えられる。

延喜式には唐菓子の一種として紹介されるが、これは現在のうどんとはかけ離れた、餡入りの団子、すなわち「ワンタン」である。

現在のうどんは、その昔、切麦(きりむぎ)と呼ばれ、うどんと呼ばれるようになったのは江戸時代に入ってからである。切麦には暖かくして食べる温麦と冷やして食べる冷麦があり、総じてうどんと呼ばれた。

後に、日本農林規格等により、冷麦とうどんが明確に区別されるに至った。

[編集] 各地のうどん

うどん=西日本そば東日本という図式が一般に広く流布しているが、これはかならずしも正確ではない。東日本でも、うどんどころとして知られている地域は多い。

実際、江戸時代江戸の市中においても、うどんは一般に普及していた。特に江戸前期にはまだ麺類としてのそば(そば切り)が成立しておらず、そばがきとして食べられていたことから、麺類としてはうどんに人気があったようである。しかし、のちに麺類としてのそばが成立・普及したこと、またそばとそば屋が独自の文化を育む母体となっていったことなどにより、うどんは江戸における麺類の主流としての地位をそばに取って代わられる。

現在、東京周辺、関西ともにうどんの専門店はそれほど多くない。東京のみならず、関西でも「そば屋」を称してうどんとそばの両方を供する店が多いが、関西ではうどんを注文する客のほうが多く、そば屋を称しても実際には「うどん屋」と呼ばれることが多い。一方、そばの専門店は東京には数多く存在するが、関西では比較的珍しい。

関東地方でも東京都多摩地区東村山市など)、埼玉県西部・北部、群馬県などでは、そばよりもうどんを中心としている店が珍しくない。これらの地域では二毛作による小麦栽培が盛んで、うどんは日常的な食事だったのである。

2000年代以降、讃岐うどん風のうどんを供するチェーン店が関東・関西ともに増加した時期があったが、2004年頃からはやや下火になりつつある。なお、讃岐うどんの本場である香川ではうどんの専門店が多く、そばとうどん両方を供している店は少ない。

[編集] つゆの違い

うどんのつゆは関東と関西では異なっている。一般的に東日本では濃厚なつゆを、西日本では薄味のつゆを用いる。

関東ではそば屋の基本的な調味料である、濃口醤油を煮ながらみりん砂糖を加えてつくるかえしと呼ばれる下地を用いる。このかえしを基本に、昆布鰹節を基本としただしで割って作っており、そばつゆに近い。うどんとそばの双方を供する店の多くでは同一のつゆを用いる。

一方、関西では昆布、鯖節、鰹節などの複数のだしを基本にしており、椎茸や炒り子(イワシの煮干しを炒ったもの)をアクセントとして使う。椎茸は甘味、炒り子は辛味が出る。醤油はうすくち醤油を使うことが多い。つゆの色は薄く澄んでいる。

関西人の多くは透明感のあるだし汁によるうどんを見慣れていることから、濃口醤油を用いた関東風のつゆを見ると醤油で塩辛いものと思い込み、敬遠しがちである。関西人は、関東風つゆの色が器の底が見えないほど濃いことをとらえて墨汁だとか、コーヒーだと揶揄することもある。実際には、こいくち醤油はうすくち醤油と比べ香りと色は濃いが、味の濃さや塩分含有量はほぼ同じである。つまり、関東風のつゆが特に塩辛いわけではない。

ただし、人間の味覚は調味料の各種成分が多重的になると、塩分濃度を錯覚して捉える。普通は塩辛くて飲めないような塩水でも、各種調味料を加えることでほとんど塩辛さを感じなくなってしまう。関西風は関東風に比較して出汁を複合的に使用するため、塩分を直接的に感じにくい。表面上は塩分濃度では差がなくても、主観的には関東風のツユは塩辛いと言える。良く言えば関東風はシンプル、悪く言えば平面的なため塩辛く感じる傾向はある。

近年では、東京方面でもうどん専門店が増えた影響からか、一部には「関東風」と「関西風」の二種類のつゆを選べる店舗も出てきた。特異な例として平塚駅ホームのスタンドではいわゆる「関西風」に近い薄口のみ使用している。ただ、店によっては関東風のだしにうすくち醤油を用いたものを関西風としており、典型的な関西のつゆとはかなり異なることが多い。

つゆの関東風と関西風との境界線は、人により様々な判断があり、一概ではない。滋賀県岐阜県境の関ヶ原説、電力周波数の境界と同じ富士川説、大井の渡しによって分断されていた大井川説、さらに西側の静岡県愛知県境、岐阜県内など諸説紛々である。いずれにせよ東海地方が西と東を分ける地帯となっていることは確かなようである。

過去にNHKのテレビ番組でJR東海道線沿いに駅構内のそば・うどん屋の出汁(つゆ)を調査した例では、関西風つゆとの境界線は関ヶ原近傍となっていた。[要出典]

東海道線の駅構内の立ち食いそばでは、関ヶ原より東京側の名古屋岐阜大垣の各駅では関東風の濃い口、関ヶ原を越えた米原より大阪側は薄口を使用し、その他関西線北陸線などにも関東と関西の境界線が実在する[要出典]。なお日本海側では富山県以西が関西風のつゆとなっている[要出典]

テレビ番組「タモリ倶楽部」の企画で、東海道新幹線各駅のうどんだしの濃さを調べた際も、関東~東海にかけては所謂関東風の濃いだしで、特に豊橋~岐阜羽島の間が最も濃いだしを使用しているが、岐阜羽島の隣の米原駅からは突然関西風の薄いだしになるという結果だった[要出典]

[編集] 麺による分類

[編集] 麺の形

  • 太うどん
  • 細うどん

[編集] 製麺法

  • 手打ち
    人力でこねた生地を薄く延ばし、畳んで包丁で切る。いわゆる「手打ちうどん」は通常これに当たり、中・高級うどん店では店で手打ちしているところも多い。
    手打ちには手で麺を打つ意味と刃物を用いて切断する両方の意味がある。
  • 機械打ち
    製麺機械で製造。市販品や安価なうどん屋で使用されるうどんはほとんどが機械打ちで、現実にはこれが大多数である。
  • 手延べ
    そうめん中国拉麺(ラーミエン)と同様に、棒状にした生地を2本の箸にかけ、手で引き伸ばしては束ねる作業を繰り返しながら、紐状に細くし乾燥させ麺を形成していく手法。現在は一部手作業以外は機械化されている(原理は同じ)。一部のきしめん、稲庭うどん、そうめんの名産地(三輪、小豆島、鴨方、長崎など)で用いられる手法であるが、製造工程が煩雑で機械打ちに比較して値段が高くなるため、全国的にはうどんでは少数派。食感は滑らかである。手延べした後で、竹などに掛けて干すものは、製品にする際に竹に掛けた時の曲線部分が副産物として残る。これを節麺と称し、一般にはあまり流通しないが、直線部分以上に腰があると、通に好まれている。

[編集] 麺の状態

  • 玉うどん
    生うどんを製麺後、熱湯で茹でる事により麺の熟成を止め、1食分ずつに分けたもの。丸くまとめるので「玉」と言われている(この「玉」という言葉はうどんの量の目安となる単位にも「1玉、2玉」などという表現で使われる)。食べる直前に軽く熱湯で茹で直し、湯を切って供する。水分を多く含むため長期保存には向かない。袋詰めにしたものが「ゆでうどん」としてスーパーやコンビニなどでも売られている。手軽に食べられるため、市販の麺の中で高い比率を占めているが、延びたような状態となっており、食味は他のものより大幅に劣る。
    カップ入りや袋入りのインスタントうどんには、茹でた後に、エチルアルコールを保存料としてまぶし、真空包装にしたものもある。
  • 生うどん
    太うどんとひもかわうどんに多い。製麺後そのまま、もしくは表面に粉をまぶして包装される。食味に優れるが、麺の熟成度が時間と共に変化するため長期保存には向かない。少しでも熟成や酸化を抑えるべく、脱酸素剤といっしょに包装している場合もある。食べる直前に熱湯で茹で、湯を切って供する。
  • 干しうどん
    細うどんに多い。製麺後に乾燥させて20cm内外の棒状に揃え、保存しやすくしたもの。使用時には茹でて戻す。食味は生麺にやや劣るのが普通だが、秋田県稲庭うどん福岡県の能古うどんや、北九州の焼きうどんに使われる干しうどんのような例外もある。食べる直前に熱湯で茹で、湯を切って供する。
  • 冷凍うどん
    生うどんを熱湯で茹でた直後、急速冷凍したもの、及び、生うどんを茹でずに急速冷凍したもの。後者の場合、冷凍生うどんと呼ばれる。一般的に麺類を凍らせると、凍結時に水分が膨張して分子構造が分断された状態となり食味に劣る。そこで茹で戻してからの弾力を得るため、冷凍うどんでは主にタピオカなどのデンプンがツナギとして使われ、通常のうどんよりも高カロリーな傾向がある。早い例では、高松市に本社を置く株式会社どんとん麺業総本部(現:株式会社さぬき麺工房どんとん)が1977年から発売していたが、1990年代以降は大手冷凍食品メーカーの参入など製造業者が急増、手軽さと比較的良好な食味から広く普及しつつある。
  • フライ麺などインスタント麺
    カップ入りや袋入りのインスタントうどんは、で揚げたり、フリーズドライにしたりするなど、熱湯ですぐに戻る工夫が施されているが、保存性と手軽さを優先した加工であり、食味は生麺や冷凍うどんなどよりも劣る。茹でてから熱風乾燥した製品もあり、戻すのに若干時間がかかるが、食味は他のタイプよりも上である。

[編集] 食べ方による分類

[編集] 温めて食べる

  • 一般的なうどん
    湯がいたうどんに温めたつゆをかけ、さまざまな種物を載せて供する。種物を載せないものは関東では「かけうどん」と呼ばれる。一方、関西では従来は「素うどん」と呼ばれたが、近年は「かけうどん」と称することが多い。関西においては特に一般的な食べ方で、つゆとよく絡むことから軟らかめの麺が好まれたが、最近では「讃岐うどん風」のコシの強い麺を売り物とする店が増えている。
  • 釜揚げうどん
    麺を茹でたあと、湯切りせずに茹で汁に浸けたまま供する。ひと口ずつ箸で引き揚げ、つゆにつけて食べる。
  • ぶっかけうどん
    麺を茹でたあと、一度冷水でぬめりを取り、温かいままで、もしくは冷やして供する。醤油やたまり醤油に鰹節、昆布などをもとにしただしを加えたたれを少量垂らし、かき混ぜて食べる。たれにだしを加えず、醤油やたまり醤油をそのままかける場合は生醤油きじょうゆうどんと呼ぶ。ほかの食べ方に比べて汁気が少ない。トッピングとして、生卵や鰹節(花鰹)などを入れる場合がある。
  • 煮込みうどん
    全国的にもっとも一般的な例は鍋焼きうどんで、冬に好まれる。地方のうどんでは愛知県味噌煮込みうどんが特に有名である。つゆの中で煮て、うどんに味をしみ込ませるのが特徴。家庭で寄せ鍋すき焼きの汁の中にゆでうどんを入れて食べる例もしばしば見られる。

[編集] 冷やして食べる

  • 冷やしうどん
    茹でたあと冷水で冷やして供する。つゆにつけて食べるのが普通で、夏場の食事として好まれる。冷やしうどんの薬味は刻みねぎのほか、おろししょうが、いりごま、刻みみょうがなどが一般的である。
  • ざるうどん
    ざるそばのように、茹でたあと冷水で冷やしたものを水切りし、ざるなどに盛って供する。おもに夏場に食べる。冷やしうどんと同様、一般につゆにつけて食べる。
  • ぶっかけうどん
    関東地方などでは野菜などの入った温かいつゆにつけて食べる場合もあるが、近年は暖かいうどん同様に、丼に盛った冷やしうどんに各種の種物を載せ、冷たいつゆをかける食べ方も増えている。岐阜県発祥とされる香露ころうどん、讃岐の「ひえひえ」などが代表例である。岡山県のぶっかけうどんには掻き揚げを載せるのが普通である。また、大根おろしを盛ってあることが多い。
  • サラダうどん
    冷やしたうどんにつゆをかけ、キュウリ・レタス・トマトなどを上に乗せ、マヨネーズゴマ味などのドレッシングをかけるのが一般的。やや変り種といえよう。

[編集] その他の食べ方

[編集] 種物による分類

[編集] 素うどん(かけうどん)

麺につゆをかけ、刻みネギ以外にはほとんどなにも入れない、ベーシックなうどん。東日本と西日本ではつゆの色が大きく異なる。東日本は濃く、西日本は薄い。前者は濃口醤油を多用し後者は淡口醤油を多用する。

[編集] かやくうどん

かけうどんに対し複数のかやくと呼ばれる具を入れたうどん。かやくという呼び方は関西地方に多く、関東では通用しないことがある。関東では「種物(たねもの)」と呼称する。また西日本の一部地域ではおかめうどんと呼ばれることもある。かやくは、なると、ほうれん草、鶏肉など様々である。かやくの種類が限定されている物は五目うどんとも呼ばれる。一般的な家庭のうどんは大抵数種類の具が入っているため、かやくうどんに属するという考え方もある。

[編集] きつねうどん

きつねうどん
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きつねうどん

甘く味付けした油揚げを載せたうどんで、特に関西地方で非常に人気がある。関西では「けつね」と呼ぶこともある。また、地方によっては「たぬきうどん」「しのだうどん」と呼ぶ地域もある。

愛媛県小松藩吉田(現・西条市)出身の宇佐美要太郎が、大阪松屋町のうどん屋「たこ竹」 に奉公して修行中に油揚げをうどんに入れる客を見て着想。のちに宇佐見が独立し、船場で、うどん屋「本舗松葉家」(現・うさみ亭マツバヤ)を1893年(明治26年)に開店して出したのが、きつねうどんの発祥とされている。

「きつね」とは本来、「けつね」からの転訛である。御饌神(みけつかみ)が祀られた稲荷神社で広まったとも言われている。また「しのだ」は、の化身の「葛の葉姫」の伝説が古くから伝えられる「信太の森」(和泉国、現大阪府和泉市所在の信太森葛葉稲荷神社)ときつねうどんをひっかけた洒落。

味付けした油揚げをあらかじめ刻んで載せた、「きざみ」という種(タネ)も存在する。また店によっては「きつね」と「きざみ」で油揚げを煮付ける際の味付けを変えている例もある。なお関西では「きざみ」は薄揚げを調理せずに刻んだものをいう。

いわゆるきつねうどんの別称である「しのだうどん」の他に、きざんだ油揚げと白ネギ、かまぼこが主な具材となるうどんを「しのだうどん」と呼ぶ場合もある。汁は白醤油仕立。発祥は関西だが、東海地方でも多く見られる。

[編集] 月見うどん

生卵を割って出汁を入れた麺の上に落としたうどん。の卵白(白身)を雲、卵黄(黄身)を月に見立てたことから月見と呼ぶ。

[編集] 天ぷらうどん

天ぷら(エビやイカ、かき揚げなど)を載せたうどん。

なお、うどん屋・蕎麦屋の符丁である「ぬき(台ぬき)」とは、酒呑みが主食となるうどん・蕎麦(下の「台」)を除いて、上の「天ぷら」だけをに注文することを言う。

[編集] たぬきうどん・はいからうどん

関東では一般に揚げ玉を散らしたうどんをたぬきうどんと呼ぶが、関西でははいからうどんと呼び名がかわる。また、京都で「たぬきうどん」の語は、細切りの油揚げを載せてくずあんを掛けたうどんを指す。

北部九州地方では、ネギや天かすが入った器が席に常備されている店舗が多く、メニューとしてのたぬきうどんを見かけることは希である。

[編集] カレーうどん

カレーうどん
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カレーうどん

だし汁にカレー粉を加えてカレー風味にしたもの、ないしだし汁で延ばした和風カレーをつゆとして用いたうどんである。麺が蕎麦に変わると「カレー南蛮」になる。ただし最近では「カレー南蛮うどん」「カレー南蛮そば」の両方をメニューに加える店もあり、前者つまりカレーうどんと同じものを「カレー南蛮」と称する例も出てきた。

カレー南蛮の「南蛮」は唐辛子のことではなく「なんば」が転じたもので、ネギ(長ネギ)のことを指し(「鴨南蛮」「かしわ南蛮」に同じ)、元来は大阪難波の近くで採れた長ネギを指した。現在でも「鴨なんば」「カレーなんば」など、「なんば」の名称を用いている店もある。長ネギではなく玉ねぎを使ったものをカレーうどんと区別する店もある。

関西では、関西風のだしを利かせた薄口醤油を基本としたつゆにカレー粉を入れ、片栗粉ないしは小麦粉でとろみをつける。具は牛肉を主体に青葱、玉葱を入れるのが主流。店によっては薄揚げを入れる店もある。

単に通常の御飯にかけるカレーソースをうどんにかけただけという場合もある。大衆食堂や市井のうどん屋などで、カレーライスとカレーうどんのソースを共用している場合にしばしば見られる例である。

なお、カレーうどんは明治時代に作られたものだが、当初はゲテモノとして扱われていたという。現在では大半のうどん店で扱っているほど、一般的なうどんの一種となっている。最近ではチーズ入りなどのバリエーションも出てきている。

カレーうどんを食べる際、箸から麺を取り落としやすく、あるいはどんぶりからカレー汁を跳ねさせるなどの原因で、衣服を汚してしまうことがしばしばある(これを嫌ってカレーうどんを食べない者もある)。このため、カレーうどんの客には特に紙製のエプロンを用意する店も時折見られる。

北海道上川支庁美瑛町では、「美瑛カレーうどん」と称して独自のカレーうどんを観光振興に用いている。小麦と野菜の産地であることから発案された。ざるうどんのように、冷やした麺をめんつゆ代わりのカレーにつけて食べる。太い麺と、カレーに野菜などの具が多く入っていることに特徴がある。

[編集] 肉うどん

肉うどん
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肉うどん

醤油で味付けして煮た牛肉または豚肉を具にしたうどん。東日本では豚肉、西日本では牛肉であることが多い。肉はおおむね甘口に煮付ける。具だけの「ぬき」は肉吸と言う。

[編集] 力うどん (かちんうどん)

が入ったうどん。他の具と組み合わされる場合も多い。関西での呼び方の「かちん」とは、「餅」を指す女房言葉から。

[編集] 卓袱うどん (しっぽくうどん)

京都の卓袱うどんは、讃岐の物とは異なり、しいたけの煮付け、かまぼこゆば、板麩、三葉などを載せたもので、つゆは他のうどんと変わりがない。

[編集] あんかけうどん

くず粉片栗粉などをつゆに入れてとろみをつけた餡をかけたうどん。京都などで一般的に見られる。薬味としてネギとおろし生姜が添えられるのが普通。「はいからうどん・たぬきうどん」で既述の通り、京都ではあんかけのきつねうどんをたぬきうどんと呼ぶ店もある。

[編集] おだまきうどん

茶碗蒸しの材料にうどんを入れたもの。うどん入り茶碗蒸しではなく、あくまでうどんが主体である。「おだまき」は「小田巻」と漢字で書かれることが多いが、うどん玉が麻糸を空洞の玉のように巻いた様に似ていることから「苧環」と名付けられたという説もある。大正期までは大阪で盛んに供されたが、特に高価な品であったという。しかし手間がかかることが嫌われ、現在では正規のメニューに載せている店はほぼ皆無に近い。

[編集] 薬味

うどんの薬味として普遍的なものは刻みネギであろう。関東では白ネギが、関西では青ネギ、ワケギなどが好んで使われる傾向にある。

うどん用の香辛料として江戸時代中期までは胡椒が用いられたが、近世以降現代までもっとも一般的なのは、粉末状の赤唐辛子一味唐辛子七味唐辛子)である。これとあわせておろし生姜も用いられる。

[編集] 代表的な地方のうどん

各地で食べられているうどんには小麦の生産される土壌気候、醤油などの醸造業や漁業などの地場産業、流通を担う商人などの存在により、様々なバリエーションがあり、何れの地域でも代表的な郷土料理となっている。

[編集] 稲庭うどん

稲庭うどん
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稲庭うどん

干しうどんの最高峰と言われる。独特の手延べ製法で作られ、滑らかな舌触りとのどごしを持つ。元禄時代、秋田藩稲庭村(現秋田県湯沢市稲庭地区)の佐藤市兵衛が創始したとされ、江戸時代には秋田藩の贈答品に用いられたほどの高級品だった。現在でも秋田県の代表的な名産品として知名度が高い。

[編集] おっきりこみ

二毛作による粉食文化のある群馬県埼玉県北部の野菜煮込みうどん。(詳細はおっきりこみの項目を参照のこと)。ほうとうと類似する。

[編集] 水沢うどん

群馬県渋川市伊香保町水沢にある水沢寺(通称・水沢観音)の参詣客相手に供されたうどんが始まり。専門店は水沢観音近くの県道前橋伊香保線沿いに並ぶ。透明感のある白い麺で、コシがあり、やや太め。冷たいざるうどんで食べるのが一般的で、舞茸てんぷらのセットメニューが定番である。現在では観光客向けの値の張る食事と見なされており、地元民の常食ではなくなっている。

[編集] 加須うどん

埼玉県加須市で食べられているうどん。手捏ね、足踏みに手間をかけ、比較的長い時間寝かせるためコシが強い。また、加水率が高いことからのど越しが良い。うどんを切った後、ごく短い時間棒に掛けて干すのも特徴のひとつ。店ではもりうどんで食べるのが普通である。30軒のうどん屋がうどん会を結成している。

[編集] 武蔵野うどん

東京都東村山市埼玉県所沢市など、西武線沿線を中心とした地域で食べられる、地粉を使った黒っぽいうどんで、つゆに豚肉が入るつけ麺タイプである。この地域は気候や地形・地質などの条件から、古くから水田耕作より畑作が盛んな地域であり、以前は小麦の生産が多かったことが背景にある。当地出身のタレント志村けんによれば、この地域の旧家では冠婚葬祭には必ずうどんを出したという。

[編集] ほうとう

山梨県全域で作られる郷土料理で、かぼちゃや根菜類を主体とした野菜をともに麺を煮込む。広義の煮込みうどんであるが、地元では一般にはうどんの範疇とは認知されてはいない。平らな麺を用い、打ち粉が付いたままの生麺から煮込むため、汁にとろみがある(詳細はほうとうの項を参照のこと)。

[編集] 吉田のうどん

山梨県富士吉田市で作られるうどんで、麺の腰が非常に強いことが特徴。かけうどんには茹でキャベツ油揚げが入る。汁には煮干ダシがよく用いられる。薬味には赤唐辛子と一味唐辛子を混ぜた特製の唐辛子を用いる(詳細は吉田のうどんの項を参照のこと)。

[編集] おしぼりうどん

長野県埴科郡坂城町周辺で作られる郷土料理。ねずみ大根という辛い大根をすりおろした汁に信州味噌を溶かしたつゆにつけて食べる(詳細はおしぼりうどんの項を参照のこと)。

[編集] 氷見うどん

富山県氷見市で作られる。麺は手延べ式で作られ、細く、滑らかな喉越しと腰の強さを持つ。魚介類を原料とする地元産の魚醤「いしる」を使った出汁が特徴。「氷見うどん」の呼称はある特定の製造元が商標登録しているため、この名称を氷見市内すべての店・製造元が使っているわけではない。

[編集] 香露(ころ)うどん

岐阜県発祥。冷やしたうどんの上に、みりん醤油などの冷たい出汁(香露)をかけてたべる。讃岐うどんの「ぶっかけ」に類似する。

[編集] きしめん

名古屋名物の平らな麺で、「うどん」とは別物と主張する者もある(詳細はきしめんの項目を参照のこと)。

[編集] 味噌煮込みうどん

愛知県郷土料理のひとつで、赤味噌(八丁味噌)仕立ての汁と腰の強い麺を特徴とする(詳細は味噌煮込みうどんの項目を参照のこと)。

[編集] 伊勢うどん

三重県伊勢市周辺に伝わる、柔らかくゆでた極太の麺に黒く濃厚なタレを絡めて食べるうどん(詳細は伊勢うどんの項を参照のこと)。

[編集] うどんすき

関西では元来うどんの人気が高いが、その中でも異色な存在である、うどん中心の寄せ鍋風高級鍋料理大阪の料理店「美々卯」の主人・薩摩平太郎が1928年頃に考案した。

本来この「うどんすき」という呼称は美々卯の登録商標であったが、やがて同様の調理法が多数の飲食店で供されるようになり、他店のメニューにも「うどんすき」と表示されるようになった。このため美々卯と他店との間で訴訟となったが、1997年に東京高等裁判所は「うどんすきという料理名は既に一般名詞化している」という判断を下し、実質的には商標権が喪失された状態となった(のち1999年に上告棄却で確定)。

なお西日本方面の人々は、うどんいなり寿司をセットにして食べることを好み、ほとんどのうどん屋にいなり寿司が売られている。立ち食いうどん店でさえ小さないなり寿司を二つずつ載せた小皿を用意しているのが普通である。

[編集] かすうどん

大阪の南河内地域で食べられてきたうどん。だしの中に、細切れにした牛の小腸(ホルモン)を油で揚げた「油かす」が入っており、独特の風味がするのが特徴。讃岐うどんブームによりうどんが脚光を浴びる中、2003年ごろからその存在が見直され、大阪市内などにかすうどんを出す店が増えている。

[編集] 鳴門うどん

徳島県鳴門市を中心に食べられているうどん。コシがほとんどなく細い麺が特徴。ダシは煮干しなどを用いあっさりとした風味に仕上げている。具は細かく刻んだネギ・チクワ油揚げなどが入る。

藩政時代~昭和後期まで鳴門市は塩田地帯として栄えたが、塩田での重労働を終えた人々向けにこなれの良い食物として提供されたものとされる。

[編集] たらいうどん

徳島県北東部の土成地区の郷土料理。うどんをゆで汁ごと大きなたらいにあける。そのたらいを数人で囲み、つけ汁に付けて食べる。つけ汁の出汁には川魚が使われる。

[編集] 讃岐うどん

香川県特産のうどんで、腰の強さと滑らかな口当たりを特徴とする。トッピングが自由に選べ、食べ方もかけ、ざるのほか、釜揚げうどん、生醤油うどんなど非常に多様なことも特徴である(詳細は讃岐うどんの項目を参照のこと)。

[編集] しっぽくうどん

讃岐うどんのバリエーションで、根菜・里芋・かしわ(鶏肉)などを煮たスープをだしとするうどん。東讃地方などで主に冬に食べられる。(詳細は讃岐うどんの項目を参照のこと)。

[編集] 丸天うどん

福岡県を中心とした地域のうどんうどんの上に丸い揚げ蒲鉾がのっている。当地では揚げ蒲鉾一般のことも「天ぷら」と称することに由来する。九州地方では、「天ぷらうどん」と称する場合、この丸天うどんのことを指すことがある。他地域からは丸天が薩摩揚げと同一視されることがあるが、薩摩揚げほど甘くなく、別物である。

なお、福岡のうどんは一般的に腰が弱めで柔らかいものが多い。

[編集] ごぼう天うどん

福岡県を中心にした地域のうどんうどんの上に笹がきごぼうをかき揚げにした(もしくはバラバラに揚がった)天ぷらが乗っているもので、九州北部地方のおおかたの店舗で扱っている。

[編集] かしわうどん

九州地方で食べられる。甘く煮た鶏肉(そぼろ~細切れの大きさ)をうどんの上に散らしたもの。九州北部の各駅の立ち食いうどん屋では「うどん」といえば「かしわうどん」を指し、全てのうどんメニューに肉そぼろがのっている。その他、ブロック状に刻んで茹でたのみの味付けしない鶏肉が入っているものもある。

[編集] 五島うどん

長崎県五島列島で産するうどんそうめんや稲庭うどんのような手延べ製法で作られる。このため普通のうどんより細く、断面が丸いのが特徴。弘法大師伝来を称する讃岐うどんに対し、五島うどんは地理的に大陸から独自ルートで直接伝来したと称する。

[編集] あごだしうどん

長崎県うどん。当地で獲れるトビウオ(当地の言葉でアゴという)で出汁をとる。かつおだしに近いがよりあっさりした味が特徴。

[編集] ごまだしうどん

大分県佐伯市発祥のうどん。「ごまだし」は、すり鉢で胡麻を擦り、これにエソの身を入れ混ぜ、醤油、砂糖、日本酒で味を調えたものである。このごまだしをうどんに載せ、湯をかけて食べる。

[編集] 日本以外でのうどん

韓国では20世紀前半に日本統治時代が長かった経緯から、現在でも韓国旧来の麺である국수(guksu)と並んで、日本式のうどんも우동(udong)の呼び名で親しまれている。ただし、韓国では日本流に丼を持ち上げて食事をすることは非常な不作法になるため、たとえ立ち食いスタンドの日本式うどんであっても、カウンターに置いたままの丼に覆い被さって啜ることになる。

香港では「烏冬麵」と書いて、広東語読みで「ウードンミン」と発音する。香港の日本料理店で使われ始めた表記だが、現在では中国大陸でもみかける表記となっている。他に「烏龍麵」という表記が使われる場合もあるが、これでは読みが「ウーロンミン」と訛る。

やはり戦前に日本の委任統治を受けていたパラオにもUDONと称する麺料理がある。日本のうどんと同様の醤油味だが、沖縄そばの影響(過去、沖縄からの移民が多かったため)か汁は少なめで、また現地で入手しやすいスパゲッティの麺が使われている点に大きな特徴がある。

[編集] ギャラリー

[編集] 関連項目

Wikimedia Commons
ウィキメディア・コモンズに、うどんに関連するカテゴリがあります。

[編集] 外部リンク

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