ゴマ
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- (胡麻)植物の名前の1つ。本記事で説明する。
- 仏教用語の1つ。護摩。
- (Goma)コンゴ民主共和国(旧称・ザイール共和国)東部の都市についてはゴマ (都市)参照。
- ブルンジの打楽器についてはゴマ (打楽器)参照。
- 京都府にあるJR山陰本線の駅。胡麻駅
ゴマ | ||||||||||||||
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![]() ゴマの花 |
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![]() ゴマの実 |
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分類 | ||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||
Sesamum indicum | ||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||
ゴマ | ||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||
sesame |
ゴマ(胡麻、英:sesame、学名:Sesamum indicum)は、ゴマ科の一年草。
インドまたはエジプトあるいはアフリカ原産とされる。古くから食用とされ、日本には胡を経由して入ったとされる。健康食品としても注目されている。
目次 |
[編集] 植物学的特徴
草丈は約1メートルになり、葉腋に薄紫色の花をつけ、実の中に多数の種子を含む。干ばつに強く、生育後期の乾燥にはたいへん強い。逆に多雨は生育が悪くなる。
[編集] 栽培
- 栽培
あまり培地を選ばず、また手間もそれほどかけることなく栽培できる。5~6月頃、畦に二条まきする。発芽適温は20~30度で、適当な水分と温度とがあれば容易に発芽する。本葉が二枚になり草丈が成長してきたら、2回程度間引きを行い、株間を開ける。収穫は9月頃。(西日本の暖地の場合)
- 品種
欧米では白ゴマしか流通しておらず、アジアは半々。金ゴマは主にトルコで栽培されているらしい。
[編集] 主な産地
黒ゴマ 鹿児島県喜界島
[編集] 歴史
アフリカのサバンナに約30種の野生種が生育しており、ゴマの起源地はサバンナ地帯、エチオピアの内陸部であろうというのが有力である。ナイル川流域では5000年以上前から栽培された記録がある。日本でも縄文時代の遺跡からゴマが出土している。
[編集] 食材としてのゴマ
種皮の色によって黒ゴマ、白ゴマ、茶ゴマに分けられるが、栄養的にはほとんど差がない。
[編集] 栄養価
脂質はオレイン酸、リノール酸が80%を占め、たんぱく質も豊富に含む。 リグナンというポリフェノールを多く含む。
[編集] 食用
- 食材として
鞘の中に入った種子を食用とする。鞘から取り出し、洗って乾燥させた状態(洗いゴマ)で食用となるが、生のままでは種皮が固く香りも良くないので、通常は炒ったもの(炒りゴマ)を食べる。また、剥く、切る、擦りつぶすなどして、料理の材料、薬味、香辛料として用いられる。
ゴマはしばしばふりかけに含まれる。ほとんど目立たない脇役だが、ゴマと食塩を混ぜただけの「ごま塩ふりかけ」では珍しく主役の位置を占める。なお、ごま塩ふりかけは赤飯にかけることが多い。また、ゴマ自体に醤油などで風味付けした「ゴマふりかけ」も存在する。
- 胡麻油
含油率が約50%以上あるため、絞って胡麻油として用いられる。
[編集] ゴマに関する言葉
- 弾ける様子から
- 「アラビアンナイト」の中の一話、「アリババと40人の盗賊」に出てくる、秘密の洞窟の扉を開ける掛け声が「開け~ゴマ!」。ゴマの種がはじけ出る様から、かの地で慣用句として使われている、らしい。アラビア語では、「イフタフヤーシムシム」。
- 形状から比ゆ的に。
- ゴマは、外見が黒いドットであることから、シンボル的な意味で用いられることがある。
- へそのゴマ。へそに溜まる垢。成分には諸説ある。分泌物、皮脂の老廃物、衣服の繊維など。へそは皮膚が薄くなっており傷つきやすく、また傷ついた場合の衛生管理が難しいので、掃除するときは十分な注意が必要である。
- 画像・映像処理の分野では、ゴマを散らしたような点々としたノイズを「ごま塩ノイズ」と呼ぶ。
- 白髪が混じっている状態の頭を指して「ごま塩頭」という。50代以降の男性に使われることが多い。髪の量は関係ない。(東京弁?)
- 前歯の隙間が虫歯で黒くなってる人を指す言葉。(方言?)
- ゴマを加工する動作から
- ゴマをする(擂る)、ゴマすり