フリーズドライ
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フリーズドライ(freeze drying)とは、真空凍結乾燥技術のこと。
目的に応じてあらかじめ加熱や味付けなどの処理をした、水分を含んだ食品や食品原料を、マイナス30℃程度で急速に凍結し、さらに減圧して真空状態で水分を昇華させて乾燥すること。
- 乾燥による収縮や亀裂などの形態の変化が少ない
- ビタミンなどの栄養成分や風味の変化が少ない
- 多孔質で水や熱湯が侵入しやすいので、復元性・溶解性が良い
- 常温で長期保存ができる
- 低水分であるため軽く、輸送性が高い といったメリットがある。
1950年代に軍用の携行食(レーション)の軽量化を目的に本格的な研究が開始される。それまでは食品を乾燥・軽量化させるためには熱風乾燥や加熱濃縮などの方法が主流で、これは元の風味や栄養素を非常に損なうものであった。 原型は第二次世界大戦中に「戦地でもうまいものが食べたい」と思ったイタリア軍の士官や兵士達がフリーズドライの元となる方法を開発した。日本ではカップヌードルの具として用いられたことがきっかけで広まった。
現在ではインスタント食品を始めとして、宇宙食や非常食、登山などのアウトドア用の食料、軍隊などの携行食として広く用いられている。
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