新横浜駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
新横浜駅(しんよこはまえき)は、神奈川県横浜市港北区にある東海旅客鉄道(JR東海)・東日本旅客鉄道(JR東日本)・横浜市交通局(横浜市営地下鉄)の駅である。
JR東海・JR東日本の駅は港北区篠原町、市営地下鉄の駅は港北区新横浜二丁目に位置する。
目次 |
[編集] 利用可能な鉄道路線
- 東海旅客鉄道
- 東日本旅客鉄道
- 横浜市営地下鉄
[編集] 駅構造
JR横浜線と市営地下鉄は駅の横浜寄りでほぼ直角に交差している。
[編集] JR東海・JR東日本
- 東海道新幹線は島式2面4線の高架駅である。通過線がなく、ホームを200㎞/h以上で通過する列車があるため、開閉式の安全柵が本線側(2・3番線)に設置されている。1・4番線にも柵はあるが、開閉するところはない。
- 東海道新幹線は「のぞみ」の約8割が停車する。山陽新幹線と直通する「のぞみ」はすべて停車する。当駅を通過する「のぞみ」は、新大阪発着の一部だけである。「ひかり」は、原則として岡山発着のものが停車し、新大阪発着のものは通過する。
- 横浜線は島式1面2線の橋上駅である。東海道新幹線とは斜めに交差している。
- 横浜線は全ての列車が停車する。
[編集] JR線のりば
東海道新幹線・横浜線は続き番号で北側(上り進行方向左側)から
1 | ■新幹線(副本線) | 東京方面 |
2 | ■新幹線 | 東京方面 |
3 | ■新幹線 | 名古屋 新大阪方面 |
4 | ■新幹線(副本線) | 名古屋 新大阪方面 |
5 | ■横浜線 | 菊名 東神奈川 横浜 大船方面 |
6 | ■横浜線 | 小机 町田 八王子方面 |
- 新幹線は待避がない列車でも副本線に停車する場合がある。
- 横浜線ののりば案内には一部列車の直通先の根岸線の駅名も記載されているが、JRののりば案内では他線の路線名の案内及び根岸線以外の直通路線の駅名の表示はされていない。
[編集] JR線駅構内設備
- 新幹線改札口は北口地上1階に存在する。
- 新幹線乗換口と北口在来線改札は中2階程度(新幹線高架下)の位置に存在する。
- 篠原口改札(在来線)は新幹線ホームとほぼ同じぐらいの高さに存在する。
- 駅ビルの中2階コンコースには土産専門店やコンビニ、キヨスク、喫茶店などがある。
- 北口はJR東海の管理であるため、自動券売機はSuicaのチャージに対応していない(JR横浜支社管轄の篠原口で利用可能)。Suica導入当初は、自動改札機での使用も出来なかった。
- 1990年代半ばまではJR東日本の社員は配置されておらず、事実上JR東海の単独管理駅だった。そのためイオカード導入当初は自動改札機も自動券売機も使用できなかった。また、近距離きっぷ自動券売機ではJR東日本区間の近距離乗車券を購入できるが、JR東海仕様の地紋である。
- 新幹線乗換口と篠原口のみどりの窓口は、在来線の改札内にある。
[編集] JR東海(新幹線)
- 待合室は乗換口のあるフロアの新大阪より及び下りホームの4号車と11号車付近の合計3箇所がある。
- お手洗いは乗換口のあるフロアの新大阪よりにある。
- エスカレータは以下の通り。
- 改札階と乗換口のあるフロアを結ぶものが1本ある。
- 乗換口のあるフロアとホームを結ぶものは上りホーム1本、下りホーム2本の計3本。
- 上りホームの下りエスカレータ(ホームから乗換口へ)は8号車付近にある。
- 階段は6・8号車付近となる。
[編集] JR東日本
- お手洗いはホーム八王子側端にある。
- エレベータは篠原口改札階とホーム階(下りエスカレータの降り口から八王子より)を結ぶ。
- エスカレータは以下の通り。
- 篠原口改札階とホーム階を結ぶ両方向が階段に沿って1本ずつある。
- 東神奈川寄りが上りエスカレータ(ホームから篠原口改札階に向かう)で3号車付近が近い。
- 八王子寄りが下りエスカレータ(篠原口改札階からホームに向かう)である。
- 北口在来線改札階(新幹線乗換口階)→篠原口改札階を結ぶものがある
- 北口在来線改札階から篠原口改札階に向かうエスカレータのみ車いす対応可能。
- 篠原口改札階とホーム階を結ぶ両方向が階段に沿って1本ずつある。
- 売店は、「レッツキヨスク新横浜1号店」がホーム八王子方に、「NEWDAYS mini新横浜2号店」がホーム東神奈川方にある。
[編集] 横浜市営地下鉄
所在地:神奈川県横浜市港北区新横浜2丁目100
横浜市営地下鉄ブルーラインは島式1面2線の地下駅である。ホームは地下2階にある。JR東海道新幹線とは直交の位置関係になる。駅番号は25。 新羽方面に電留線があり、当駅発着の列車もある。
[編集] 地下鉄のりば
東側から
1 | ■ブルーライン(3号線) | 横浜 湘南台方面 |
2 | ■ブルーライン(3号線) | センター南 あざみ野方面 |
[編集] 地下鉄駅構内設備
- 改札口は地下1階に2ヶ所。
- 定期券発売所・行政サービスコーナーは地下1階。
- お手洗いはそれぞれの改札を入ったところにある。
- エレベータはホームと改札階構内を結ぶものとホームと改札外を結ぶものがある。
- エスカレータ付近の壁には「盗撮注意」の張り紙がある。
[編集] 利用状況
2004年度(JR東日本は2005年度)の1日平均乗降客数は、乗り入れている鉄道会社を合計すると約21万4000人になる。
- JR東海(新幹線) 約5万人
- JR東日本 約4万8000人
- 市営地下鉄 約6万8000人
横浜市やその周辺、東京都世田谷区・多摩市・町田市などの住民を始めとして、JR横浜線・市営地下鉄沿線在住、京王線・小田急小田原線・東急田園都市線・東急東横線などJR横浜線の駅に直結する路線在住、また、第三京浜港北ICなどを利用できる範囲に在住する多くの住民が、長距離利用の新幹線駅として当駅を利用している。JR新幹線は新大阪以西に直通する「のぞみ」は当駅全停車。
[編集] 駅周辺
新横浜も参照のこと。
[編集] 北口
徒歩5分程度のところに、大規模催事場である横浜アリーナがある。
また、2002年FIFAワールドカップ会場の一つだった横浜国際総合競技場(現日産スタジアム)への乗降駅でもあるが、隣の小机駅の方が至近である。 また、横浜市営地下鉄にも新横浜駅があり、横浜駅から新幹線に乗るときには地下鉄を利用することもできる。横浜線利用の場合は東神奈川駅での乗換が発生することが多く、場合によっては同駅で階段の上がり降りを強いられることもある。基本的に新幹線を中心に造られている駅なので、横浜線と地下鉄との乗り換え利便性はあまり良くない。 なお、新幹線利用時の新横浜駅と横浜駅の間の運賃は、JRの切符が横浜市内発着で横浜線を利用した場合は別途取られないが、それ以外のケースでは運賃が必要である。
現在、「のぞみ」停車駅に相応しい駅とするため、駅ビル建設が進められている。地上19階・地下4階建てで、2008年に完成予定である。ホテルをはじめ、高島屋やビックカメラなどが店舗として入る事になっている。
[編集] 北口の駅設備
- 北口と新幹線改札の間には段差は存在しない。
- 北口と横浜線改札の間には高低差があるため、階段が設置されている。
- 以前は上りエスカレータ(北口→改札)があったが、駅ビル工事のため撤去されて、代わりに階段に車椅子昇降機が付けられた。
- お手洗いは北口のみどりの窓口奥付近に仮設されている。
- 品川・東京へ専用の券売機がみどりの窓口前及びみどりの窓口内に設置されている。
[編集] 篠原口
住宅地が広がる。北口と比較すると、閑静な住宅街が多いこともあり、新横浜駅の面白さでもあると言えるだろう。また、北口とは対照的に、オフィスや商業施設は非常に少ない。だが、日産スタジアム(横浜国際総合競技場)や横浜アリーナで大規模イベントが開催される日、これらの会場へ向かうにはこちらから行く方が断然空いている上、案内板が出ているので比較的簡単に行ける。
[編集] 篠原口の駅設備
- 篠原口と篠原口改札と間には高低差があるため、階段及びエレベータが存在する。
- 北口との間を結ぶ地下通路が存在する。
- 横浜線の北口改札が1階から乗換改札口のフロアに移動する工事を行った際には、北口在来線改札を封鎖したために、横浜線ホームと北口側を移動する際に、篠原口と地下通路を利用するように案内があった。
[編集] 主な地下鉄の出口
- 出口1
- JR新横浜駅
- ASTY
- ビックカメラ(東海道新幹線高架下)
- 出口3-1
- 新横浜グレイスホテル
- 出口3-2
- 新横浜プリンスホテル
- 出口4
- 新横浜駅バス停
- 出口6
- 出口8
- 日産スタジアム(旧名:横浜国際総合競技場)
- 新横浜ラーメン博物館
[編集] 路線バス
- 新横浜駅北口(地下鉄出口4)にあるバスターミナル新横浜駅に、横浜市交通局(横浜市営バス)・神奈川中央交通・川崎鶴見臨港バス・京浜急行バス・東急バスが乗り入れる。
- バスターミナルは、1~4番のりば・5番おりばで1つの島、6~8番のりば・9番おりばで1つの島、合計2つの島からなる。
系統 | 経由 | 行き先 | 主な経由地(ルート) | 運行会社 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1番のりば | |||||
3・市03 | 小机駅・川和町経由 | 市が尾駅行 | 新横浜駅→鳥山→小机駅前→川向町→梅田橋→佐江戸→川和町→市が尾駅 | 市営(NT)・東急(NI) | 市営は3系統・東急は市03系統としている |
41 | (新横浜駅経由) | 川向町行 | 中山駅→太尾西住宅→新横浜駅→鳥山→小机駅前→川向町折返場 | 市営(緑) | |
41 | 小机駅経由 | 川向町行 | 新横浜駅→鳥山→小机駅前→川向町折返場 | 市営(港北) | |
120 | 菅田町行 | 新横浜駅→熊の堂→ひまわり団地→菅田町 | 市営(緑) | ||
121 | 保土ヶ谷車庫行 | 新横浜駅→八反橋→羽沢貨物駅→和田町駅前→保土ヶ谷車庫前 | 市営(港北) | ||
129 | 鶴ヶ峰駅行 | 新横浜駅→八反橋→旭硝子入口→西谷駅前→鶴ヶ峰駅 | 市営(港北) | ||
129 | 旭硝子前行 | 新横浜駅→八反橋→旭硝子入口→旭硝子前 | 市営(港北) | ||
2番のりば | |||||
41 | 川向町行 | 新横浜駅→大倉山駅前→太尾西住宅→新羽駅→大熊町→川向町折返場 | 市営(港北) | ||
41 | 下町会館前経由 | 中山駅行 | 新横浜駅→大倉山駅前→下町会館前→新羽駅→大熊町→梅田橋→佐江戸→中山駅 | 市営(港北・緑) | |
41 | 大倉山駅経由 | 中山駅行 | 川向町折返場→小机駅前→鳥山→新横浜駅→大倉山駅前→太尾西住宅→新羽駅→大熊町→梅田橋→佐江戸→中山駅 | 市営(緑) | |
41 | 太尾小経由 | 新羽駅行 | 新横浜駅→(太尾新道)→新羽駅 | 市営(港北) | |
3番のりば | |||||
13 | 鶴見駅行 | 新横浜駅→港北区総合庁舎→一の瀬→末吉橋→鶴見駅 | 市営(港北) | ||
41 | 鶴見駅西口行 | 新横浜駅→菊名駅前→内路→東高校前→安養寺前→鶴見駅西口 | 市営(港北) | ||
4番のりば | |||||
300 | 仲町台駅行 | 新横浜駅→横浜労災病院→新開橋→仲町台駅 | 市営(港北) | ||
300 | 仲町台駅行 | 新横浜駅→鳥山大橋→新開橋→仲町台駅 | 市営(港北) | ||
直行 | 本厚木駅南口経由 | (平塚)田村車庫行 | 新横浜駅→(東名高速道路)→厚木アクスト→旭町四丁目→本厚木駅南口→田村車庫 | 神奈中(ひ) | |
6-1番のりば | |||||
鶴02 | 鶴見駅西口行・駒岡車庫行 | 新横浜駅→港北区総合庁舎→駒岡車庫→池の下→鶴見駅西口 | 臨港(鶴見) | ||
6-2番のりば | |||||
空港直行 | 羽田空港行 | 新横浜駅→(高速神奈川1号横羽線)→羽田空港 | 臨港(鶴見)・京急(京浜島) | ||
7番のりば | |||||
14 | 鶴見駅西口行・新子安駅行 | 新横浜駅→港北区総合庁舎→駒岡車庫→峰坂→鶴見駅西口→滝坂→新子安駅西口 | 市営(港北) | ||
104 | 鶴見駅西口行 | 新横浜駅→港北区総合庁舎→駒岡車庫→末吉不動前→鶴見駅西口 | 市営(港北) | ||
104 | 梶山行 | 新横浜駅→港北区総合庁舎→駒岡車庫→梶山 | 市営(港北) | ||
8番のりば | |||||
綱72 | 新羽駅・新羽営業所経由 | 綱島駅行 | 新横浜駅→亀甲橋→新羽駅→新羽営業所庚申堀→四ッ家→綱島駅 | 東急(NI) | |
直行 | 直行 | 溝の口駅行 | 新横浜駅→(第三京浜)→溝の口駅 | 東急(NI・TA) |
- 5・9番はおりばのため発車するバスはない。
[編集] 歴史
- 1964年10月1日 東海道新幹線開業に伴い、田畑の真ん中の横浜線との交点に開業。開業以来、長らく「こだま」しか停車しなかったため、駅周辺の開発はあまり進まなかった。だが、既に人口が大阪市と並ぶほどになっていた横浜市及び市民としては、「ひかり」が通過するのは不満であった。開業後すぐに、国会で横浜を地盤とする議員が新横浜駅への「ひかり」停車を訴えている(我田引鉄の一種とも言える)。
- 1976年7月 「ひかり」停車駅となる(1日2往復)。この頃から一面の水田地帯であった駅周辺が発展し始める。
- 1985年3月14日 横浜市営地下鉄3号線が延伸(横浜駅 - 新横浜駅間)。市営地下鉄の終着駅となる。同じ日に「ひかり」の停車本数が毎時2本に拡大し、山陽新幹線とのアクセスが良くなる。これらが契機となり駅周辺は急速に発展した。
- 1987年4月1日 国鉄分割民営化により、新幹線はJR東海、横浜線はJR東日本の駅となる。
- 1992年3月14日 「のぞみ」停車駅となる。当初は新横浜停車の「のぞみ」は名古屋駅・京都駅を通過していた。
- 1993年3月18日 横浜市営地下鉄3号線が延伸(新横浜駅 - あざみ野駅間)。市営地下鉄の途中駅となる。
- 1996年3月16日 上り「のぞみ」停車。名古屋駅・京都駅との移動に「のぞみ」が使えるようになる。
- 1997年11月29日 朝晩の東京~博多間の「のぞみ」が停車。山陽新幹線とのアクセスが便利になる。
- 2000年10月 東京~博多間の全ての「のぞみ」が新横浜に停車。山陽新幹線とのアクセスが一段と向上。
- 2000年 関東の駅百選に選出される。
- このころ 横浜線の北口改札のフロアが1階の新幹線の隣からみどりの窓口の上に移転する。
- 2002年6月 サッカーワールドカップの開催スタジアムである横浜国際総合競技場(現名称・日産スタジアム)の最寄り駅として、多数の観客を迎える。これに合わせ、深夜帯に及ぶ列車の増発なども行われる。
- 2003年10月1日 東海道新幹線品川駅が開業。博多発着の「のぞみ」は新横浜・品川の両駅に停車するが、それ以外の「のぞみ」と「ひかり」はどちらか一方のみの停車となる場合がある。また、山陽新幹線に乗り入れる「のぞみ」はすべて停車する。
横浜線快速停車駅を決定する際、当駅は当初通過の予定であった。しかし、新幹線の停車駅なのに快速通過はおかしいという事になり、結局停車することとなった。(しかし、東海道本線の三河安城駅は新幹線の停車駅なのに快速が通過する。)
東海道新幹線の駅は熱海駅・三島駅のような例外を除いて、「こだま」しか停車しない駅では中央に2本の通過線を持ち、両脇に2本以上の待避線を持った構造の物が普通であったが、この新横浜駅は当初から将来的に「ひかり」の停車駅になることを見込んで、名古屋駅・京都駅同様の島式ホーム2面4線構造となっていた。しかし、「ひかり」が停車するようになって実際に活用されることになったのは1976年である。なお、戦前の新幹線プロジェクトである通称「弾丸列車計画」においては、横浜における駅は横浜線の他に東急東横線との連絡を図るため、菊名駅付近に設ける案が最も有力であったと言われる。
また、横浜市営地下鉄ブルーラインにおける新横浜駅の隣駅である北新横浜駅は、当初「新横浜北駅」と称していたが、新横浜駅と誤認して降りてしまう乗客が多発したことと、新横浜駅の近くにあるような誤解を受けるということで、戸塚駅-湘南台駅間延長開業時に現在名へ改称された。
[編集] 「ひかり」号停車に関する経緯
前述のとおり、開業当初は「ひかり」は新横浜駅を通過していたことが横浜市・市民にとって不満であり、横浜の選挙区から出ていた社会党議員が陳情したこともあった。一方の国鉄側にも止めない理由があった。新横浜駅新幹線ホームを2面4線と比較的大きな設備にしたことからも察せられるが、当初は「ひかり」号を停車させるつもりであった。しかし停車させた場合、「東京・大阪3時間。夢の超特急」の公約に大きく支障をきたすのは明らかであり、国鉄としては何とか停車駅を1,2駅に絞り込む必要に迫られたのでやむなく名古屋・京都停車とした(当初は京都も通過する気でいた)。 そしてもう一つの理由は技術的なもので、当時のコンピューター技術の未熟さにあった。コンピューター及び運転関係者(運転司令部など)に過度の負担をかけないようにはダイヤを単純化させるほうがよく、その結果が「ひかり」「こだま」の2通りしかない停車パターンだった。このうち速達の「ひかり」はやはり「こだま」と差をつける(=停車駅を減らす)方が良く、また一部の「ひかり」が新横浜に停車するという別パターンのダイヤを作る(横浜市からはこのような要望もあった)のは、単純化という観点からして論外であった。 その後1970年代に入るとコンピューター技術も進歩し、2パターンの(=デジタルな)ダイヤにこだわる必要もなくなった。しかし、1972年10月2日の国鉄ダイヤ改正で一部「ひかり」号の新たな停車駅となったのは横浜市民の期待に反し、米原駅だった。これは新幹線と北陸本線の優等列車「しらさぎ」「雷鳥」(当時は湖西線は開業していないので「雷鳥」や「白鳥」等は米原経由)などとの接続を図ったダイヤだったが、失望した横浜市民や横浜政財界は「ひかり号は町(当時の米原町のこと。米原駅は新幹線の駅で唯一町にある駅だった。)に停まるのに人口100万都市は通過するのか」と怒りを露にし、それまで以上に強く「ひかり」の新横浜停車を訴えていった。その後1973年10月、1975年3月と新幹線はダイヤ改正を行ったが、それでも新横浜は全列車が通過していた。ようやく1976年7月の改正で新横浜と静岡にとまる「ひかり」が一日一往復設定され、市民・政財界の悲願はたった一往復ながらも叶ったのである。やがて接続する横浜線の沿線人口が急増したことから、年々新横浜駅に停車する「ひかり」号は増え続けた。しかし「のぞみ」号が登場し、毎時一本東京~博多間の直通列車が走るようになると、新横浜停車は朝下り一本(名古屋、京都通過)のみで、再び市民のあいだに不満が募った。しかしこれも沿線の大きな需要にこたえる形で徐々に停車する「のぞみ」は増加し、2006年では半分以上の「のぞみ」が停車するに至った。
[編集] 将来の計画路線
将来、神奈川東部方面線が計画されており、完成すると新横浜駅を中心に相鉄線二俣川駅や東横線日吉駅と乗換えなしで結ばれ、都心方面・県央方面へ(から)の利便性が向上する。完成は2019年以降になる見込み。