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オーストラリア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

オーストラリア連邦
Commonwealth of Australia
オーストラリアの国旗 オーストラリアの国章
国旗 (国章)
国の標語 : なし
国歌 : アドヴァンス・オーストラリア・フェア
オーストラリアの位置
公用語 英語
首都 キャンベラ
最大の都市 シドニー
元首 エリザベス2世
総督
首相
マイケル・ジェフリー
ジョン・ハワード
面積
 - 総計
 - 水面積率
世界第6位
7,686,850km²
0.9%
人口
 - 総計(2004年
 - 人口密度
世界第52位
19,913,144
3人/km²
GDP(自国通貨表示)
 - 合計(2005年

8,938億オーストラリア・ドル
GDPMER
 - 合計(2005年
世界第15位
6924億ドル
GDPPPP
 - 合計(2003年
 - 1人当り
世界第16位
5,703億ドル
28,900ドル
独立 イギリスより
1901年1月1日
通貨 オーストラリア・ドル (AUD)(A$)
時間帯 UTC +8 から +10(DST: +8 から +11)
ccTLD .AU
国際電話番号 61
註1 : 国歌は公式には『アドヴァンス・オーストラリア・フェア』であるが、女王や総督が臨席する場合には『女王陛下万歳』が用いられる。

オーストラリアまたはオーストラリア連邦(オーストラリアれんぽう)は、オセアニアの国で英連邦の一国である。南東にはニュージーランド、北には、インドネシアパプアニューギニア東ティモールがある。世界で6番目に面積の大きい国である。

目次

[編集] 国名

正式名称は、Commonwealth of Australia英語: コモンウェルス・オヴ・オストレーリア)。通称、Australia

日本語の表記は、オーストラリアCommonwealth に対応する語として「連邦」を付加し、オーストラリア連邦とされる事もあるが、この場合の Commonwealth は「連邦」という意味ではないので、これを正式名称訳とするのは不適切かも知れない。尤も、他に適切な日本語もなく、連邦制国家である事は間違いないので、現在の所は正式名称訳として用いられている。また、漢字による当て字で濠太剌利と表記され、または常用漢字と略記され、濠洲(ごうしゅう、常用漢字では豪州と表記)とも呼ばれる。また「濠太剌利」の「剌」(ラツ)は、誤って常用漢字である「刺」(シ・さす)と書かれる事もある。

国名の由来はterra australisラテン語: 南の地)で、これはヨーロッパでの伝説に由来している。(メガラニカ

なお、ヨーロッパの国であるオーストリアと間違われる事もよくあるが、こちらはドイツ語(同国の公用語)で Österreichエスターライヒ)といい、「東の国」という意味である。


[編集] 歴史

詳細はオーストラリアの歴史を参照

[編集] 先史――人類の移動、居住、氷河期の終焉

前氷河期(現在から見ると最後の氷河期)のオーストラリア大陸と周辺(約18,000年前)、海面は今日より150m以上低く、スンダ棚(マレーシア/東南アジア)、サフル棚(オーストラリア/パプア)、バス海峡は海面より高い位置であった。更にアオテアロア(今のニュージーランド)、タスマニア高原、オーストラリアアルプス山脈は凍り、南極域は今日より広かった
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前氷河期(現在から見ると最後の氷河期)のオーストラリア大陸と周辺(約18,000年前)、海面は今日より150m以上低く、スンダ棚(マレーシア/東南アジア)、サフル棚(オーストラリア/パプア)、バス海峡は海面より高い位置であった。更にアオテアロア(今のニュージーランド)、タスマニア高原、オーストラリアアルプス山脈は凍り、南極域は今日より広かった

[編集] 更新世の地球環境、人類の移動

40,000~45,000年前(60,000年前、更にそれ以前とも言われる)、更新世の何回かの氷河期の結果海面が100~150m下降した、更新世末期の今日より海面が低い時に人類はオーストラリアに渡ったと考えられている。沿岸はティモール海域、ニューギニアに伸び、オーストラリアとともに1つの陸地 (Sahul) であり、アラフラ海カーペンタリア湾トレス海峡をつないでいた。スンダ列島からの短い距離の部分を渡って Sahul へ、続いて陸橋を渡ってオーストラリアへ来たと考えられている。考古学的証明では、西オーストラリアスワン川上流に4万年前、タスマニア(タスマニアも当時大陸に繋がっていた)には30,000年前に人類居住跡が見える。

オーストラリア・ニューギニアインドネシアでの動物植物種の共有は、当時の陸橋の結果であり、最後の氷河期の終わりで海面が上がった。オーストラリアとニューギニアの間の陸橋は海になり、海面レベルは6,000年前から現代までほとんど同じである

[編集] 人類の居住以降

木炭の発見から、火の使用も確認されている。狩猟採集民族は森林、硬葉樹林を開拓する為などに使用した。耐火性の高いモクマオウ、ユーカリアカシアなどが残った。

動物種では人間より大きい巨型動物類は絶滅、多くの小型動物もいなくなった。ディプロトドン(全長3m、有袋類草食動物で史上最大の有袋類、カバに似ている)、数種の大きな飛べない鳥、肉食のカンガルー、5mの長さのトカゲ小型自動車ほどの大きさのなどを含む、約60種の脊椎動物が絶滅。

大規模な絶滅の原因は分かっていない。火、狩猟、気候変動などと考えられるが、最も大きな原因は人間の介入だと思われている。

ヨーロッパ植民史以前の人口は分かっていない。

[編集] 氷河期の終焉

13,000年前に更新世末期、氷河期終焉を迎え、トレス海峡ヴィクトリアとタスマニアの間のバス海峡カンガルー島との間に海面が広がった。

アボリジニー伝説によると氷河期の終焉は早く(あっという間に訪れた)、海面の上昇(陸地の失現)とともに、が天から降って来た、津波があったと伝えられている。

そのとき以来、タスマニアアボリジニーは地理的に孤立、9,000年前にバス海峡の島々とカンガルー島の人間は消滅した

オーストラリアとオーストロネシアの人々との交流は長期に渡ってあったと言語学遺伝学的に証明されている

[編集] ヨーロッパ人の探検

 "Australia: the first hundred years", by Andrew Garran, 1886年 より
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"Australia: the first hundred years", by Andrew Garran, 1886年 より
エンデバー号のレプリカ
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エンデバー号のレプリカ
チェイン・ギャング, シドニーの囚人
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チェイン・ギャング, シドニーの囚人
開墾する囚人, Port Arthur, タスマニア
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開墾する囚人, Port Arthur, タスマニア
州設立の歴史
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州設立の歴史

1606年にオーストラリア大陸に最初に到来した白人オランダ人のWillem Janzであった。だが、赤道付近の熱帯の北部地域に上陸し、その周辺のみしか探索しなかった為、植民地には向かないと判断しオランダ人は入植しなかった。1770年イギリス人ジェームズ・クックが温帯のシドニー郊外ボタニー湾に上陸して領有を宣言、入植が始まる。アメリカの独立により、1788年からアメリカに代わり流刑植民地としてイギリス人の移民が始まった。初期移民団1030人の内、736人が囚人でその他は殆どが貧困層の人間であった。また、当時は軽犯罪でもオーストラリアに流刑されたという。

1828年に全土がイギリスの植民地となり、開拓が進む。内陸を探検し、農牧地を開拓する。その段階で先住民のアボリジニーから土地を取り上げて放逐し、反抗者は(時には反抗しない者も)殺害した。1830年までに純血のタスマニア先住民は絶滅させられた。19世紀の初めにはスペイン産メリノー種羊を改良し、以後、羊毛産業が発展する。なお、羊が重宝されたのは羊毛に関してだけでなく、まだ冷凍船がなかった頃、肉類の中で羊肉が1番長持ちした為である。50年代ゴールドラッシュが発生すると中国系の金鉱移民に対する排斥運動が起こり、後の白豪主義に繋がって、やがて白豪主義は国是となる。

1901年にイギリスから事実上の独立をするが、独立後もイギリス国王への忠誠からイギリスの戦争には度々参加、第一次世界大戦ではオーストラリア&ニュージーランド軍団(ANZAC)として英仏軍と共にガリポリの戦いに参加し、オスマン・トルコ軍との激戦を経験した。ANZAC軍のガリポリ上陸記念日である4月25日アンザック・デーとして国民の祝日となっている。第二次世界大戦では日本軍の爆撃や特殊潜航艇によるシドニー港攻撃を受け、ニューギニア植民地(今のパプア・ニューギニア)ボルネオで日本軍と戦い、日本占領にも参加した。戦後、ヨーロッパからの白人移民は減り続け、国力となる人口増加は鈍った。そこで1980年代からは白豪主義を撤廃し、世界中から移民を受け入れる「多文化主義」へと移行した。ベトナム戦争にも積極的に参加し、アメリカと共に戦い、それと同時にベトナム難民を数多く受け入れた。1975年、イギリスから継承していたニューギニア植民地がパプアニューギニアとして独立した。2003年イラク戦争にも参加した。

距離は離れているものの、同じアングロサクソンのイギリス・アメリカや、移民出発地の他のヨーロッパ諸国との結びつきが依然強いが、やはり地理的上、北半球の欧米諸国の一員ばかりではいられないこともいろいろな面で多くある。特にフランスの南太平洋のムルロア環礁での核実験の際には、北半球の欧米諸国が黙認を決めこむ中、隣国のニュージーランドと共に猛抗議。市民にもフランス製品不買運動が広がり、大都市のフランスの有名ブランド店では一時休店したところもある。また、2008年の北京オリンピックでは、お家芸の水泳競技の決勝時間が、同じくお家芸でライバルであるアメリカの(ニューヨークなど)東部時間のゴールデンタイムに合わされたため(北京時間では朝)、北京より早いオーストラリア時間では決勝生中継が早朝になってしまい、猛抗議している。

オーストラリアの周りは荒い海であったために、16世紀頃の世界地図にTerra Australis Incognita(テラ・アウストラリス・インコグニタ、「南方にある未知の大地」という意味)と表されていた。

首都がキャンベラとなったのは、シドニーとメルボルンで首都争奪戦の末、妥協案として、シドニーとメルボルンの中間に新たに都市を建設して首都としたためである。

[編集] 政治

政体は立憲君主制連邦制である。成文憲法のオーストラリア憲法をもつ。イギリス国王・女王と同一人物であるオーストラリア女王が国家元首とみなされるが、実際にはオーストラリア総督が国王・女王の代行を務める。その権限は専ら儀式程度に限られる。ただ1975年に上下院が対立して予算案が議会を通らずに労働党政府の維持が困難になった際に、総督が憲法に基き議会を解散、ウイットラム首相を解任するという事件が起き、論議を呼んだ。

議会は二院制で、上院と下院からなる。選挙権は18歳以上。上院は任期6年で、議員は各州から12名ずつ、特別地域(首都とノーザンテリトリー)から2名ずつの計76人から構成され、州を代表する。下院は任期3年で、小選挙区から1名ずつ選出され、定員は150人。

政府は議会に対してのみ責任を負うイギリス型の議院内閣制。主な政党は労働党、自由党、国民党、民主党、緑の党(グリーン)。政府機関には移民多文化先住民問題省等オーストラリア特有の機関がある。

共和制へ移行して名実共に英国から独立すべきと主張する共和派も活動しており、君主制の是非を問う国民投票も実施された事がある。

2007年、総選挙が行われる。新労働法が争点になる。2006年6月28日、シドニー、メルボルンなどで10万人以上の新労働法反対のデモが行われた。

[編集] 州と特別地域

詳細はオーストラリアの州と特別地域を参照

オーストラリアの地図
オーストラリアの衛星画像
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オーストラリアの衛星画像
シドニー・オペラハウス
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シドニー・オペラハウス

オーストラリアは6つの州とその他の特別地域に区分されている。

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[編集] その他の特別地域

[編集] 主要都市

[編集] 地理

詳細はオーストラリアの地理を参照

オーストラリア大陸タスマニア島及び、その他の小さな島で構成される。オセアニア州のオセアニア大陸とは殆んどオーストラリア大陸に等しい。オーストラリア大陸は平均高度が340mと全大陸中もっとも低い。さらに、2000m以上の地点の面積比が計算上0.0%となり、これも全体陸中もっとも低い。しかしながら、高度別の頻度分布では200~500mに相当する面積が最も広く42%に達する。これも他の大陸にない特徴である。つまり、オーストラリア大陸は低い大地が一面に広がり、起伏が小さな大陸だと言える。

オーストラリア大陸の東側には古期造山帯グレートディバイディング山脈が延びる。最高峰は首都キャンベラの南南西120kmの地点にそびえるコジアスコ山 (Kosciuszko)。標高2228m(オーストラリア政府)、2230m(理科年表2006)。更に東側は温暖湿潤気候西岸海洋性気候の過ごし易い気候で人口はこの地域に集中し、ブリスベンシドニーメルボルンといった大都市は全てこの地域にある。グレートディバイディング山脈の西側は乾燥したステップ気候大鑽井盆地(グレートアーテジアン盆地)であるが、井戸を掘れば水が出るので、の放牧が行われている。大鑽井盆地より更に西はグレートサンディ砂漠グレートビクトリア砂漠ギブソン砂漠等の砂漠が広がり、人はあまり住んでいない。大陸の西海岸にパースがあるぐらいである。

大陸の北東部は熱帯雨林気候または熱帯季節風気候に属し、サンゴ礁が広がるグレートバリアリーフが有名で観光地になっている。ケアンズが観光拠点になっている。

ノーザンテリトリーのウルルは複合遺産として認められたオーストラリアの代表自然で、有名な観光地になっている。

グレートディバイディング山脈では石炭が、大陸の北西では鉄鉱石が、西部ではが産出する。大陸北部ではボーキサイトウランが産出し、世界有数のボーキサイト・ウラン輸出国になっている。

[編集] 動植物

マリーバロックワラビー
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マリーバロックワラビー

コアラカンガルーカモノハシエミューディンゴポッサムに代表されるように、 地理的隔離と気候の多様性が生んだその生態系は非常に個性的である。 大陸の大半は砂漠ステップ(半乾燥帯)で占められる不毛の地であるが、それでも尚、高山植物から熱帯雨林まで様々な植物の自生地帯が存在する。

多くの固有の生物を守るために、厳しい検疫を行っている。

[編集] 経済

[編集] 基本情報

貿易

ODA出資:25億 AUD

[編集] 概要

西洋型混合経済インフラの多くを国、州などが権利を持つ

公共企業:

など

多くのアメリカ系・日系企業などが進出

[編集] 国民

住民は90%程度が白人。その他にアジア人が7%程度、アボリジニなどが2%程度となっている。

言語は公用語が英語であり、一番広く使われている。また移民の割合が高いため、非英語圏から来た移民あるいはその子孫の中には元の国の言葉を使うものもいる。

宗教はキリスト教が主であり、2001年の国勢調査によれば聖公会が20.7%、ローマ・カトリックが26.6%、その他のキリスト教(プロテスタント諸派・東方正教会など)が20.7%、非キリスト教が4.9%、無宗教が15.5%、無回答が11.7%である。

[編集] 文化

[編集] スポーツ

オーストラリアではオーストラリアン・ルールズ・フットボールラグビー(特にラグビーリーグ)、クリケットが絶大な人気を誇っている。特にクリケットの国際試合で活躍した選手は国民的英雄の扱いを受けている。海水浴に適した海岸線が長いことからサーフィンや海水浴客の救助から発祥したライフセービングなどマリンスポーツが盛ん。バスケットボールも人気があり、NBLというプロリーグも存在する。またテニスも非常に盛んであり、夏場(日本の冬の時期にあたる)ではほぼ毎日テニスの試合がテレビで放送されるほどである。また、レイトン・ヒューイットなどの有名なテニスプレーヤーを輩出している事も知られている。

[編集] 野球

2004年アテネオリンピックにて、代表チームに日本でプレーするプロ選手が1名しかいない(ジェフ・ウィリアムス。デビット・ニルソンは2000年に中日に所属、クリス・オクスプリングはその後に阪神に入団)状況下で、日本プロ野球のドリームチームと言われた日本代表を2度も破った。オーストラリアン・メジャーリーグ(AMLB)というプロリーグも存在するが、リーグ戦の期間は短く、多くの選手は兼職で、また有力な選手は海外に流出しているため、代表チームの競技レベルは上がっても国内の競技レベルと人気は上がらないのが実情である。

[編集] サッカー

前述の様にサッカーは今一つ普及が難しかった。例えオセアニアで一番になっても、オリンピックに出場しても(出場枠が1)殆んど反響がなかった。しかし「眠れる巨人」と言われたサッカーは、これまで主力選手が海外で活躍していたが、2005年に国内のプロリーグAリーグが発足したことに加え、Socceroosという愛称で知られる代表チームが2006年ドイツワールドカップ進出を決め(32年ぶり2度目)、日本を3-1で破って初勝利を飾るなど活躍し、決勝トーナメントへ進んだ。1回戦でドイツ大会を優勝したイタリア相手に、試合終了直前にPKを決められ1-0で惜しくも敗退した(但し、このPKは疑惑のPKと呼ばれ、のちにFIFA会長のジョゼフ・ブラッターがオーストラリアが勝ち進むべきだと異例とも取れる発言を行った)が、その予想以上の活躍ぶりに国内では盛り上がりを見せた。2010年は南アフリカに決定されているが、問題が生じて代替開催地として有力視されている。

これまではオセアニアサッカー連盟(OFC)に加盟していたが、2006年1月よりアジアサッカー連盟(AFC)に移籍、日本にとっては2006年ドイツ大会で敗れただけでなく、今後も間違いなく、手強いライバルとなる。

サッカー女子代表チームは「マチルダズ」の愛称(「ワルチング・マチルダ」に因む)。

[編集] 競馬

競馬は馬が持ち込まれてすぐの1810年に初めて開催され、現在でも非常に盛んに行われている。一人当たりの馬券購入額は日本イギリスを凌いでおり、競馬場の数は平地競走障害競走繋駕速歩競走、クォーターマイル用を全て合わせると大小480場を数える。サラブレッド生産頭数は約18000頭でアメリカ合衆国に次ぐ世界2位、スタンダードブレッドも約6000頭でフランス、アメリカ合衆国に次ぐ規模である。

オーストラリアには地域ごとに大レースがあり、それぞれカーニバルが並行され大きく盛り上がる。その中でも最大のメルボルンカップは、メルボルンの都市圏が祝日となり国の機能が停止すると表現されるほどの盛り上がりとなる。また、騎手競走馬が大きな名声を得ることもあり、競走馬では、北米遠征初戦で勝利するも謎の死を遂げ反米感情のシンボルとなったファーラップ、2003-05年にメルボルンカップを3連覇したマカイビーディーヴァ等が有名。オーストラリア第3の都市ブリズベンでは、農業省の祝日であるエッカホリデーでの競馬が有名である。エッカホリデーの競馬では、皆が正装(男性は主にスーツ、女性は主にドレス)し競馬を楽しむ。エッカホリデーでは朝からビールなどアルコール類を飲み楽しむオーストラリア人を多数目撃する事ができる。その結果として、公共トイレは男性も女性も大行列になっており、移動式のトイレなども競馬場に多数用意されている。また、非常に多くの者が競馬観戦をするため、最寄りの駅などの交通機関は完全に麻痺する。電車などは東京の品川駅などの通勤ラッシュを彷彿させるほどの混雑ぶりである。これはオーストラリアではとても珍しい事であり、エッカホリデーのレースのイベントの重要性が伺える。

[編集] 世界遺産

画像:Australien--UNESCO-Schutzgebiete-2002AD--RS04.jpg
オーストラリアの世界遺産

オーストラリア国内には、ユネスコ世界遺産リストに登録された文化遺産が1物件、自然遺産が10物件、複合遺産が4物件の合計16物件ある。詳細は、オーストラリアの世界遺産を参照。

[編集] 祝祭日

祝日は州毎に定められている。下記の他に競馬の大レース(メルボルンカップ、アデレートカップ、ローンセストンカップ等)や農業ショーの日は都市、地域限定の祝日となる事がある。

日付 日本語表記 現地語表記 備考
1月1日 元日 New Year's Day
1月26日 オーストラリアの日 Australia Day
イースター 復活祭 Good Friday
イースター 復活祭 Easter Saturday 西オーストラリア州を除く
イースター 復活祭 Easter Monday
4月25日 ANZACの日 Anzac Day
6月の第二月曜日 女王の誕生日 Queen's Birthday 西オーストラリア州では移動祝祭日[1]
不定期※ 労働者の日 Labour Day 州によっては違う
12月25日 クリスマス Christmas Day
12月26日 ボクシングデー Boxing Day 南オーストラリア州ではProclamation Day

[編集] ナショナルカラー

オーストラリアでは黄色と緑色をナショナルカラーとして1984年4月19日から制定している。そのため、この二色は様々なことに好んで用いられる。例えば、クリケットやラグビー、サッカーのオーストラリア代表ユニフォームにこの二色を採用している。

[編集] 日本との交流

オーストラリアにとって日本は最大の輸出相手国であり、鉄鉱石石炭牛肉などが輸出されている。日本にとっては資源・食料の安定的供給に欠かせないパートナーである。また、オーストラリアも日本から工業製品を多数輸入しており、オーストラリア国内には日本製品が多数存在する。その結果、日本製の自動車などを多く目にすることができる(一部の日本メーカーの自動車(三菱など)はオーストラリアで生産されており、オーストラリア製の日本メーカーの自動車はとてもクオリティーが高い事で知られている)。

また、日本からは留学生や数多くの観光客がオーストラリアを訪れているほか、オーストラリアはワーキングホリデー(30歳未満の青年が海外生活を総合的に体験できる)協定を最初に締結した国(1980年)であり、現在でも対象国中、圧倒的な人気を誇っている。

オーストラリアからは近年、スキー・スノーボード目的の観光客が、日本の北海道に多く訪れている。北海道の雪質が好まれる他、「地理的にさほど離れていない・時差が少ない」等の点が人気のようだ。

また、2006年には日米豪閣僚級戦略対話が行われるなど、政治面でもアジア・太平洋地域における日本の重要なパートナーとなりつつあり、政治、安全保障、経済、科学技術などの面での関係拡大が図られている。1976年には日豪友好協力基本条約が締結されており、締結30周年目に当たる2006年は「日豪交流年」とされている。

なお、前述のように太平洋戦争において日本は英連邦の一員であるオーストラリアと交戦しており、委任統治領を含む各地で日本軍の空爆や艦砲射撃を受けている。しかしながらこの事実は日本ではあまり知られていない。例え現在友好国同士であるとしても、両国の関係を考える上で忘れてはならない負の側面である。また、このことの影響により、戦争を経験した世代の中には多少反日感情がある者も存在するようである。しかし、若者世代では反日感情はほぼ皆無と言っても過言ではない。近年、オーストラリアではアジア・太平洋地域との結びつきを重視し始めており、日本製品(主の自動車や電子機器などの工業製品)もオーストラリア人の生活には欠かせないものとなっている。ケアンズやゴールドコーストのサーファーズパラダイスでは、日本人店員や日本人観光客が多数いて、日本語の看板も多く目にする。

また、オーストラリア人の日本語学習者も多く、有名な観光地では日本語を話す事ができる人や日本に留学したり住んでいる人も多くいる。オーストラリア人の日本語学習者は実際数も、総人口に占める日本語学習者の割合もどちらも欧米諸国の中でトップである。2006年には名門の国立大学であるクイーンズランド大学で、日本語学科創立40周年を迎えた。

ちなみに、日本人がオーストラリア大陸に初上陸した場所はメルボルンであった。このことは、2002年高校生クイズの関東大会第一問にもなった。

[編集] 著名人

[編集] 芸能人

[編集] スポーツ

[編集] 自然科学・文学・その他学術

[編集] 経済

[編集] その他

[編集] 関連項目

Wikimedia Commons
ウィキメディア・コモンズに、オーストラリアに関連するカテゴリがあります。

[編集] 外部リンク

[編集] 公式

[編集] 日系機関・団体

[編集] その他


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