Gガイド
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Gガイドは、ジェムスターTVガイド・インターナショナルの独自技術に基づき、インタラクティブ・プログラム・ガイド(略称IPG)社が提供するEPGサービス。
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[編集] 概要
現在、Gガイドの番組表は、地上波アナログ放送、BSアナログ放送、地上デジタル放送、BS・CS110度デジタル放送の番組表に対応している。 また、地上波による放送と、衛星放送による放送に大別される。
[編集] 地上波Gガイド
1998年サービス開始。現在、TBS系列を中心に全国30放送局をホスト局とし(TBS系列局がない秋田県は秋田テレビ、福井県は福井テレビがホスト局)、垂直帰線区間の10番目から13番目にデータを重畳する方式によって、1日5回の放送を行っている。放送時刻は地域によって異なる。 地上波アナログEPGとしては、唯一のテレビ視聴者世帯カバー率100%を達成している(徳島県、佐賀県にはGガイドを放送する放送局が存在しないが、両県ともほとんどの地域で隣県のTBS系電波を受信することが容易なため、Gガイドを利用可能)。地上波アナログ放送の番組表制作は新聞・雑誌のテレビ・ラジオ欄を各社に配信している東京ニュース通信社のGガイド専門部署がおこなっている。
なお、地上アナログ放送のGガイド対応局は決まっており、全てのサテライト局がGガイドに対応しているわけではない。さらに地デジチューナー(内蔵テレビ及びDVDレコーダー)の場合、地上アナログ放送のGガイドデータ受信にも衛星パラボラアンテナ(110度CSデジタル放送に対応した高性能タイプ)の接続が必要である(BSデジタル768chまたは908chで送信)。また従来のアナログ受信機(テレビやビデオ)になかった点として、電源を切る際は主電源を切らずにリモコンで電源を切った状態にしなければならない(リモコンで電源切状態の間に最新データを受信)。もし本体で主電源を切った、あるいは電源プラグを抜いた状態が1週間以上続いた場合、その受信機のGガイドデータは全て空の状態になる。これを防ぐためには、視聴後はプラグを抜かずに常にリモコンで電源を切った状態にする、あるいは主電源を入れた後に地上アナログ放送のみを4時間以上視聴することにより、その間にGガイドが最新データへと更新される。
- 対応番組表
- 地上波アナログ放送
- BSアナログ放送
[編集] 衛星放送Gガイド
2003年5月サービス開始。当初はメガポート放送をホスト局とし、2004年7月からは地上デジタル放送の番組表の放送も開始された。 2005年10月1日、メガポート放送が日本ビーエス放送と合併したため、ホスト局は日本ビーエス放送へと移行したが、半年ほどで地上波Gガイドホスト局も多いTBS系列のビーエス・アイへの移行を決定、2006年8月1日に両局の委託放送事項変更が発効しバトンタッチされた。
1日8回(BSアナログ放送、BS・CS110度デジタル放送は1日16回)放送している。
- 対応番組表
- 地上波アナログ放送
- BSアナログ放送
- 地上デジタル放送
- BS・CS110度デジタル放送
[編集] 特徴
全国カバー率100%という点と、番組表上に広告を載せることによりメーカーに対するライセンス料を低めに押さえた点が、直接のライバルADAMS-EPGに対する大きなアドバンテージとなっていると言われている。事実、Gガイドは多くのDVDレコーダーで採用されており(2006年12月現在は東芝・日立(*)を除く全社)、地上波アナログ放送のEPGにおけるデファクトスタンダードとなっている。TV画面上からのダイレクトな録画予約の他に、ジャンルやキーワード、人物名で番組検索を行うことも可能となっており、今後予想されるインタラクティブなTV視聴の必須アイテムといえる。
- (*)日立はデジタルチューナー搭載機はアナログ放送に対応したEPG自体がなく、非搭載機は2006年11月に生産終了している。当初はADAMS-EPGだったが、2006年モデルではGガイドを搭載していた。
[編集] 機能
[編集] 番組表
番組表は9日先の5:00までのデータが放送されている。但し、受信機により表示可能な最大日数・時刻が異なる(1998年から2002年8月までは、2日分の番組表と8日分のジャンル別番組表が放送されていた)。当初は、8日から3日前まで雑誌、放送が近くなるに連れて新聞の番組情報に切り替わる方式をとっていたために、異なる番組表データが混在することとなり、表記揺れが多く発生し予約の妨げとなっていたが、2005年9月1日より、EPG用の番組表データを使用することで、表記揺れの問題が大きく改善された。表示形式としては、2種類存在する。
- テレビ欄スタイル 新聞のテレビ欄と同じ表示スタイル。主に松下電器産業、三菱電機、日本ビクターが採用。
- グリッドスタイル 縦にチャンネル、横に時間を表示するスタイル。主にSONY、SHARP、パイオニアが採用。
[編集] 広告
画面左側に2枚広告が表示され、30秒毎に切り替わる。(広告の上部は、TV映像の小画面となっており、Gガイド表示直前まで視聴していた番組が映し出される)カーソルを広告に移動することで、広告の詳細が画面上に表示される。
[編集] ジャンル検索
デフォルトで存在するジャンルを指定することで、番組検索を行うことが出来る。ユーザーが新たにジャンルを加えることは出来ない。
[編集] キーワード検索
任意に登録したキーワードによって、番組検索を行うことが出来る。
[編集] Gガイドホスト局
受信機の初期設定画面でホスト局設定を行わなければ、Gガイドを受信することは出来ない。通常、デフォルトで該当地域のホスト局が設定されている。なお、ケーブルテレビ局等で地上波のホスト局が2局以上受信出来る場合であっても、地上波のホスト局は1局しか設定出来ない。 なお、秋田テレビ・福井テレビ以外はTBS系列局となっている。
- HBC(北海道放送)
- ATV(青森テレビ)
- AKT(秋田テレビ・フジテレビ系列)
- IBC(IBC岩手放送)
- TBC(東北放送)
- TUY(テレビユー山形)
- TUF(テレビユー福島)
- BSN(新潟放送)
- TBS(東京放送)
- SBS(静岡放送)
- UTY(テレビ山梨)
- SBC(信越放送)
- FTB(福井テレビ・フジテレビ系列)
- TUT(チューリップテレビ)
- MRO(北陸放送)
- CBC(中部日本放送)
- MBS(毎日放送)
- RSK(山陽放送)
- RCC(中国放送)
- BSS(山陰放送)
- TYS(テレビ山口)
- ITV(あいテレビ)
- KUTV(テレビ高知)
- RKB(RKB毎日放送)
- NBC(長崎放送)
- OBS(大分放送)
- MRT(宮崎放送)
- RKK(熊本放送)
- MBC(南日本放送)
- RBC(琉球放送)
- BS-i(ビーエス・アイ)
[編集] Gガイドを搭載した受信機メーカー
()内は受信方法/対象サービス
- 松下電器産業 (地上波、衛星/地上デジ、地上アナ、BS・110°CS)
- SONY (地上波/地上アナ)
- 日本ビクター (地上波、衛星/地上デジ、地上アナ、BS・110°CS)
- 三菱電機 (地上波、衛星/地上デジ、地上アナ、BS・110°CS)
- SHARP (地上波/地上アナ)
- パイオニア(地上波/地上アナ)
日立製作所(地上波/地上アナ)搭載機種は生産終了- 船井電機(地上波/地上アナ)
- LG電子(地上波/地上アナ)
※但し、「地上アナ」のみの対象サービスでもガイドチャンネルの設定により0073でWOWOW、0074でNHK衛星第1テレビ、0075でNHKアナログ衛星ハイビジョン、0076でNHK衛星第2テレビといったBSアナログ放送のGガイドを表示することもできる(機種によって異なる場合あり)。
[編集] デジタル放送への課題
現在、Gガイドではアナログ放送のみならず地上、BS・110°CSデジタル放送の番組表サービスも提供中だが、デジタル放送では放送局(テレビ局)自体が番組データを出すことができるため、基本的にGガイドのような番組表専門のサービスがなくても番組表を利用できる。その場合もちろん広告は出ない。 そのため放送局からの番組情報に詳細情報を付加するなど独自性を発揮していかなければならない。
デジタル放送ではGガイドの番組表と放送局の出す番組表と2種類あることからアナログのみ、アナログとBS・110°CS、すべて、などGガイドを利用する放送サービスはテレビによって異なる。(番組表画面などの端に、G-GUIDEロゴがあるかないかで見分けることが出来る。)
[編集] その他のGガイドサービス
- Gガイドモバイル
- G-GUIDE for Windows