西東京市
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2001年(平成13年)1月21日に田無市と保谷市の合併により誕生した。西東京市は21世紀最初に新設合併により誕生した市である。合併時点での人口は179,710人であった。人口密度は12,000人/平方kmを越えている。
目次 |
[編集] 地理
地形的には武蔵野台地のほぼ中央に位置し、関東ローム層に覆われている。水利の便の乏しい多摩地区にあって市内に石神井川、白子川、新川(白子川支流)と玉川上水から分水した千川上水があり、比較的水利に恵まれた土地である。 市域は東西4.8キロメートル、南北に5.6キロメートル、北側がすぼまった葉の形をしている。
交通は東京の中心へ向かう東西が主で青梅街道、五日市街道の主要道路、鉄道も西武鉄道池袋線、西武鉄道新宿線がいずれも市内を東西に連絡している。南北の交通は市域のほぼ中央にあたる谷戸新道、境新道があるが鉄道線は南北への連絡はなく、南北の移動はバスが中心となる。
市内の中心は、西武新宿線田無駅北側と西武池袋線ひばりヶ丘駅南側となる。
[編集] 隣接自治体
[編集] 地域
- 旧・田無市
- 谷戸町、北原町、緑町、西原町、田無町、芝久保町、南町、向台町、ひばりが丘3丁目2番
- 旧・保谷市
- ひばりが丘、ひばりが丘北、住吉町、栄町、北町、下保谷、東町、中町、泉町、保谷町、富士町、東伏見、柳沢、新町
- 合併に伴い、田無市本町が西東京市田無町、保谷市本町が西東京市保谷町、田無市ひばりが丘団地が西東京市ひばりが丘3丁目2番に変更された。
[編集] 歴史
旧田無市は江戸時代より青梅街道の宿場町であり、交通の要所として栄える。その後甲武鉄道(現JR中央線)のルートが市内を大きく外れたことで次第にその優先的な地位を失う。 旧保谷市は縄文時代から人が住んでいたことが下野谷遺跡の発掘で分かっている。江戸時代には玉川上水の分水である千川上水の整備により新田開発が南部で行われ、大正時代までは農村地帯であった。戦時中は旧田無市内に軍需工場があり空襲を受けている。また、旧保谷市南部も中島飛行機工場に近いため空襲を受けている。そのため武蔵野市とともに不発弾が発見されるこがある。その後は旧両市とも、武蔵野鉄道(現在の西武鉄道池袋線)、西武鉄道新宿線の開通、工場、社宅、団地の整備により東京のベッドタウンとしての発展を続けている。
[編集] 合併の経緯
旧保谷市は旧田無市の北、東、南を囲むような形をしており、特に南部が細長い市形となっていたため、行政効率などの点で田無市との合併が古くから考えられてきていた。また、ひばりが丘団地が2市と東久留米市にまたがっており、3市での合併を構想したこともあった。
[編集] 年表
合併以前の年表については、田無市および保谷市の項を参照せよ。
[編集] 名称問題
『西東京市』は、市民の投票によって決定された。候補として、ひばりが丘団地にちなんだ『ひばり市』、田無市の木であるケヤキにちなんだ『けやき野市』、『北多摩市』などがあった。
しかし、単に『東○○市』『西○○市』風の方角名称にする事に対しては、同時期に合併が行われた『さいたま市』(埼玉県)や『東かがわ市』(香川県)などと同様に、「安易過ぎる」との批判も多い。しかし、この『西東京市』以降、『西○○市』風の方角自治体が続々と誕生している。
「西東京」という呼称は、「旧東京市の西」ではなく、「旧東京府の西部」を指すことが多かったため(例:西東京バスは青梅、日野、八王子地区に路線を持っている)、この名称に疑問を呈する意見もあった。又、「東京」という地名は、明治維新期に「東の京」という意味から名付けられたのだが、「西東京」となると、「西の東の京」というように(結局は京都を差すとも)、意味不明になってしまう。
ただ、ひばり市やけやき市であっても批判があったと思われ、北多摩市とすれば北多摩の範囲はもっと広い(ずっと南の調布市なども含む)ため適当でなく、「田保市」「保田市」といった合併した両市から1文字ずつもらう案もパッとしないことから、結局どの名前にしても全ての市民を納得させられるものはなかったものと考えられる。
更に付け加すと、市内の地名にも方角が多いこと(例:南町、東町、北町)から、「方角だらけ」と揶揄される事すらある。
[編集] 行政
[編集] 市長
- 坂口光治(さかぐち・こうじ)
- 任期満了に伴う市長選(2005年2月6日投票・即日開票)によって新しく選出された。
[編集] 歴代市長
- 保谷高範(ほうや・こうはん) 初代市長
[編集] 市庁舎
本庁舎のほかに、保谷庁舎が存在する。
- 所在地 〒202-8555 西東京市中町一丁目5番1号
[編集] 議会
[編集] 市議会
定数は36人。
[編集] 構成
会派 | 議席数 |
---|---|
日本共産党西東京市議団 | 6 |
民主党西東京 | 3 |
無所属 | 3 |
[編集] 財政
- 歳入総額 558億3900万円
- 歳出総額 536億6800万円
- 財政力指数 0.86
[編集] 課題
- 商店街の活性化
- 道路事情
- 西東京市内は旧田無、旧保谷ともに市街化が急激に進んだため、道路整備が追いつかず市内には隘路が多く残っている。また市内の歩道の整備率が都内各市の平均を下まわっており、整備がもとめられている。特にひばりヶ丘駅北口や保谷駅南口の整備が遅れている。
[編集] 広域行政
- 多摩北部都市広域行政圏協議会
- 多摩地区北東部の、西東京市、小平市、東村山市、清瀬市、東久留米市の5市で施設の相互利用、イベントの共同開催などを行っている。通称「多摩六都」。「六都」とは合併前の田無、保谷を含めたもので、名称は合併後も継承されている。本市内に多摩六都科学館を持つ。
- 東京都市収益事業組合
- 柳泉園組合
- 武蔵野、三鷹、小金井、および本市の4市間で、公共施設の共同利用を行っている。
[編集] 交流自治体
- 国内
- 海外の都市との交流は検討中となっている。
[編集] 国政・都政
[編集] 国政
衆議院小選挙区選挙では東京19区(小平・国分寺・国立・西東京)に属する。 近年選出の議員は以下のとおり。
- 2005年9月11日(第44回衆議院議員総選挙)
[編集] 都政
本市でひとつの選挙区をなす。定数は2人。近年選出の議員は以下のとおり。
- 2001年6月
- 山田忠昭(自民)
- 坂口光治(民主)=市長選挙に出馬(当選)のため辞職
[編集] 公共機関
[編集] 警察
警視庁田無警察署が本市と東久留米市を管轄している。西東京市発足前後で変化はない。警察署名は主たる自治体名から取るように定められているが(警察法施行令)、2市を管轄しているため、西東京警察署への改称はされなかった。
[編集] 消防
消防は市町村の責任業務であるが、本市は多摩地区の多くの自治体と同様に東京消防庁へ業務を委託している。 西東京消防署(旧保谷消防署)が市内全域を管轄している。 隣の東久留米市では独自の消防本部を持っているため、消防署の管轄範囲は警察署とは一致しない。
-
- 西東京消防署(中町1丁目)特別消火中隊・救急隊1
- 田無出張所(向台町2丁目)救急隊1
- 西原出張所(西原町2丁目)救急隊1
- 保谷出張所(下保谷1丁目)救急隊無
- 西東京消防署(中町1丁目)特別消火中隊・救急隊1
[編集] 郵便
西東京郵便局が市内全域を管轄。合併後しばらくは田無郵便局および保谷郵便局の2局体制であったが統合され、西東京郵便局が旧田無郵便局におかれた。旧保谷郵便局は西東京郵便局保谷分室と名を変えた上で集配業務、時間外窓口の取り扱いを廃止した。郵便番号(前3桁)は、旧田無市が188、旧保谷市が202と全く異なる番号になっているが、郵便局統合後もそのままである。なお旧保谷局は昭和56年の設置で、それ以前は両市(及び東久留米市)とも田無局の集配だったため、元に戻ったともいえる。
[編集] 電話
- 市外局番は042だが(2006年4月29日より、それまでは0424だった)、新町の一部は武蔵野市・三鷹市(一部を除く)と同じ0422である。
- 単位料金区域(MA)は武蔵野三鷹MAで、本市のほかに武蔵野市・東久留米市・清瀬市の各全域、調布市中西部、三鷹市のほぼ全域、小平市・狛江市・府中市・小金井市・埼玉県新座市の各一部が同MA内である。このうち本市新町・武蔵野市、三鷹市のほぼ全域、調布市・小金井市の各一部を除いては同じ市外局番の042である(これらの地域は同じMA内であるため、この2つの市外局番相互間でも市内通話となる)。
- 天気予報は東京地方のエリアで、以前は電話案内サービス177で東京23区の市外局番である03エリア(東京MA)とこのMAだけが東京都心の天気現況(風・気温・湿度)のアナウンスで残りの多摩地域は八王子のものをアナウンスしたが、2006年1月から東京地方全域(23区・多摩)同じアナウンスとなり天気現況も東京都心と八王子両方アナウンスするようになった。
- 2006年4月29日から市外局番が042となったが、同じ市外局番には以下のエリアが存在しており、これらのエリアに電話するには、同じ042でも市外局番からダイヤルしなければならない(天気予報は旧市外局番+177をダイヤル)。
[編集] 上水道
東京都水道局に統合。
[編集] 下水道
市の下水道課が管理。
[編集] ゴミ処理
東久留米市、清瀬市とともに、柳泉園組合を設立しており、東久留米市と東村山市にまたがって設置されている清掃工場で、可燃ごみは焼却される。不燃ごみについては、他の多摩地域同様、日の出町の処分場で埋め立て処分される。なお、東久留米市や清瀬市ではゴミボックスによる回収が行われているが、本市では合併前よりボックス回収は行っていない。
[編集] 経済
[編集] 産業
就業人口
- 一次産業 735人
- 市内の約13%は耕地、水田も0.5%ほど存在する。
- 二次産業 18,415人
- 市内には約306ヶ所の製造業、644ヶ所の建設業の事業所が存在する。
- 三次産業 65,722人
- 市内には卸売商店が207店、小売業店舗が1516店存在する。
[編集] 主な事業所
- シチズン時計 - 本社・田無工場
- 石川島播磨重工業 - 田無工場 工場統合に伴う閉鎖が発表されている。
- 住友重機械工業 - 田無製造所 機能縮小で、一部敷地がマンションとなった。
- シンエイ動画 - アニメプロダクション。『ドラえもん』『あたしンち』などを製作している(ゆかりの作品の項を参照)。
- その他
[編集] 教育
[編集] 小学校
- 市立
- 田無小学校 - 1873年(明治6年)に真成学舎として開校。2003年(平成15年)で開校130年となる。
- 上向台小学校
- 芝久保小学校
- けやき小学校
- 向台小学校
- 柳沢小学校
- 谷戸小学校
- 谷戸第二小学校
- 泉小学校
- 栄小学校
- 住吉小学校
- 中原小学校
- 東小学校
- 東伏見小学校
- 碧山小学校
- 保谷小学校
- 保谷第一小学校
- 保谷第二小学校
- 本町小学校
[編集] 中学校
- 市立
- 田無第一中学校
- 田無第二中学校
- 田無第三中学校
- 田無第四中学校
- 青嵐中学校
- ひばりが丘中学校
- 保谷中学校
- 明保中学校
- 柳沢中学校
- 私立
- 高校と併設の場合は高校の項に記す。
[編集] 高等学校
- 東京都立田無高等学校
- 東京都立保谷高等学校
- 東京都立田無工業高等学校
- 私立
- 文華女子中学・高等学校
- 武蔵野女子学院中学・高等学校
[編集] 大学
- 武蔵野大学
- 早稲田大学東伏見キャンパス
- 早稲田大学東伏見運動場
- 東京大学大学院 農学生命科学研究科
- 付属農場(東大農場) - 千葉市検見川への移転構想があり、跡地の利用に関心が持たれている。
- 演習林田無試験場(東大演習林)
以前は明治薬科大学があったが清瀬に移転している。跡地はマンションなどに整備。
[編集] その他
- 東京都立田無養護学校 - 高等部
[編集] 図書館
- 中央図書館、下保谷図書館、芝久保図書館、谷戸図書館、柳沢図書館、ひばりが丘図書館、新町分室
[編集] 交通
[編集] 鉄道
市の東西を以下の2路線が走り東京都中心部と結ばれている。 西武池袋線は終点池袋駅で、西武新宿線は高田馬場駅でJR山手線と接続している。
[編集] バス
- 西武バス - 市内西原町に滝山営業所西原車庫がある。かつては田無駅前に田無営業所があったが再開発のため縮小移転した。なお、市内の路線は西原車庫のほか、滝山営業所と上石神井営業所、新座営業所(ひばりヶ丘駅北口発着)も担当。
- 市内各路線 ひばりヶ丘、田無両駅を中心に、保谷駅と東伏見駅の駅前に発着。西武柳沢駅は駅近くを通るが駅前には乗り入れない。運賃は東伏見以南・以東が都区内均一制、それ以外は区間制になる。なお、保谷発着路線は前のり信用方式による運賃収受、他は整理券方式による後乗り後払い制になる。
- 西東京市コミュニティバスはなバス第1~3、5ルート(委託運行)。はなバスは100円均一。
- 関東バス 武蔵野営業所の担当。
- 市内各路線 西武柳沢、保谷、東伏見の3駅から三鷹・吉祥寺方面への路線が発着。また、田無駅近辺や多摩六都科学館、向台町五丁目などにも発着。なお、東伏見以北・以西は区間制運賃のため、前のり信用方式での運賃収受を行う。
- 西東京市コミュニティバスはなバス第4ルート(委託運行)。はなバスは100円均一。
- 都営バス 青梅街道上を西武柳沢駅と青梅を結ぶ路線を運行。
[編集] 道路
[編集] 施設
[編集] 地域放送
[編集] 名所・旧跡
[編集] 神社・寺
- 田無神社
- 総持寺
- 1875年(明治8年)3ヶ所の寺を統合し田無村の総鎮守となる。
- 関東三十六番不動霊場の第十番札所
[編集] 祭・イベント
- 西東京市民まつり
- 2001年(平成13年)より、毎年11月の2日間にわたってひばりが丘団地野球場・運動場で開催。特設ステージでは各団体の歌や踊りなどが発表され、多くの出店がある。市民の半分以上が訪れるといわれ、ひばりヶ丘駅から会場まではパレードも行われる。2005年度は西東京いこいの森公園(仮称:合併記念公園)の開園に伴い、会場がそちらへ移転され、11月12日(土)13日(日)の2日間にわたって開催された。
[編集] 著名な出身者
[編集] 芸能
- ヒライケンジ - お笑いタレント
- 矢沢心 - 女優。
- 田中美保 -モデル・女優。
- 乙葉 - タレント。
- 黒川芽以 - 女優。
- 小川はる子-演歌歌手
- 宮崎あおい-女優
- 高畑淳子-女優
- 常田富士男 西東京市在住 俳優
[編集] スポーツ
- 清水義之 - 元プロ野球選手。
- 井口資仁 - プロ野球選手(内野手)。現在は大リーグ・シカゴ・ホワイトソックスに所属。初めて西東京市民栄誉賞が授与された。
- 萩原淳 - プロ野球選手(投手)。オリックス・バファローズ所属。
- 紺野麻里 - バスケットボール選手。アテネ五輪女子バスケットボール日本代表。
[編集] 西東京市ゆかりの作品
- ケロロ軍曹 - 吉崎観音原作の漫画。劇中にスカイタワー西東京が登場するなど、このエリアをモデルとしている。2004年にアニメ化された。
- あたしンち - けらえいこ原作の漫画で、読売新聞日曜版に連載。2002年にアニメ化され、その劇中では田無駅、スカイタワー西東京、西武線、西武バス、はなバスなど、市内(特に田無地域)の風景・交通機関が頻繁に登場する。また、原作でも西東京市周辺を主な展開エリアとしている西武バスやパルコ(周辺では市内のひばりヶ丘駅前に実際にある)、西反(西友のパロディ)などが登場する。
- ウルトラマン80 - 中学校を舞台としたシリーズ前半では、青嵐中学校が校舎のロケに使用された。
- 魔人探偵脳噛ネウロ - 東西京市(ひがしさいきょうし)という市が作中に出てきている。
[編集] 外部リンク
- 東京都の自治体
-
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