ヒマワリ
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ヒマワリ | ||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||
Helianthus annuus | ||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||
向日葵 | ||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||
Sunflower |
ヒマワリ(向日葵)はキク科の一年草。原産地は北アメリカ。高さ2mくらいまで成長し、かなり大きな黄色の花を咲かせる。ヒマワリは夏の季語。花言葉は「あなただけを見つめている」など。
名前の由来は、太陽の動きにつれて、その方向を追うように花が回るということから。ただし、実際に太陽を追って回るのは成長段階の若い時期だけであり、つぼみが大きくなり花が形成される頃には成長が止まるため、基本的に東を向いたままほとんど動かない。
一般に花と呼ばれる部分は正しくは頭状花と呼ばれる花が集まったもの(花序)で、キク科の植物に見られる特徴である。外輪に黄色い花びらをつけた花を舌状花、内側の花びらがない花を筒状花と区別して呼ぶ場合がある。
種は長楕円形で、長軸方向に黒と白の縞模様がある。煎って食用とすることができる。また、ペット(ハムスターなど)の餌に利用される。
種は絞ってヒマワリ油としても利用される。ヒマワリ油は多価不飽和脂肪酸が多い。
ひまわりは人を楽しくさせる花の1位として知られている。太陽に向かって育つということから、このようなイメージを喚起するのかもしれない。
乾燥した種子を用いる生薬名は、向日葵子(ひゅうがあおいし)。
[編集] 歴史
ヒマワリの原産地は北アメリカ大陸西部であると考えられている。既に紀元前からインディアンの食用作物として重要な位置を占めていた。1510年、スペイン人がヒマワリの種を持ち帰り、マドリード植物園で栽培を開始した。マドリード植物園はダリアやコスモスが最初に栽培されたことでも有名である。
ヒマワリがスペイン国外に持ち出されるまで100年近くを要し、ようやく17世紀に至り、フランス、次にロシアに伝わった。当初は鑑賞植物として、またはコーヒーの代用品としても利用された。日本には早くも17世紀に伝来している。
[編集] 生産
ヒマワリの種はナタネやゴマなど植物油を抽出するために栽培されている他の植物に匹敵するほど栽培が盛んである。
FAOの統計によると、2002年時点の生産量はヒマワリ(2385万トン)、ナタネ(3317万トン)、ゴマ(2821万トン)である。ナタネやゴマとは異なり、ヒマワリの生産地域はロシア周辺のヨーロッパに偏っている。5割強がヨーロッパ州に集中しており、アジア州と南アメリカ州がそれぞれ2割弱を生産している。
- アルゼンチン - 384万トン(16.1%)
- ロシア - 360万トン(15.1%)
- ウクライナ - 327万トン(13.7%)
- 中国 - 190万トン(8.0%)
- フランス - 152万トン(6.4%)
- アメリカ - 113万トン(4.8%)
- ルーマニア
- 南アフリカ共和国
- インド
- トルコ
ヒマワリの種は食用油を抽出するだけでなく、そのまま食用としても利用されている。
ヒマワリを題材にした作品などについてはひまわりを参照のこと。