ザテレビジョン
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ザテレビジョンは、角川ザテレビジョン発行・角川書店発売の日本のテレビ情報誌である。水曜日発売の週刊版、下旬発売の月刊版、月刊ではあるが地上波以外のCSとBS放送を扱う専門版がある。週刊版は、タレントなど有名人がレモンを持った表紙でおなじみ。
良く「ザ・テレビジョン」と表記されるが、正式名称に「・」(中黒)はつかない。
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[編集] 概要
[編集] 週刊版
通常は発売週の土曜日から7日間の地上波とBSのテレビ番組表が掲載されており、ゴールデンタイムの番組を中心に編集部による簡単な番組の見所が併載されている。バラエティー、音楽、アニメなどのジャンル別の番組表も掲載。12月中旬頃、1年で最後に発売される号および8月中旬・お盆休みの号は年末年始2週間~3週間分(年によって日数は異なる)の番組ガイドを掲載、価格も通常より若干高めになるが、1年で最も発行部数が多くなる号でもある。
放送地域ごとに各地区版を発行しており、『週刊TVガイド』と並び、全国47都道府県をカバーしている。地域のローカル番組を紹介するページもあり、地元アナウンサーのコラムなども掲載され、地元に密着した誌面作りが行われている。また、年末年始号を中心に特集が組まれることもある。ローカル情報の手厚さは、テレビ情報誌としては先輩格の『週刊TVガイド』に先駆けたものでもあった。
また、ドラマアカデミー賞の発表誌でもある。
[編集] 創刊時の状況
1982年9月22日、角川映画のドル箱スター、薬師丸ひろ子を表紙にして「テレビと遊ぶ本・週刊カドカワ」と副題を銘打って創刊。同出版社の映画情報の月刊誌『バラエティ』の週刊版という位置づけで、創刊からしばらく数年はFMラジオ番組の情報誌面や週間番組表を掲載したり、赤川次郎や西村京太郎など人気作家の連載小説も掲載するなど、まさにバラエティに富んでいた。もちろん、角川映画の新作情報もふんだんに取り入れられていた。
テレビ情報誌としては後発の部類で、東京ニュース通信社の『週刊TVガイド』はこの年既に1,000号を突破して創刊20周年を迎えていて、テレビ情報誌の代名詞的存在として確固たる地位を築いていた。しかし、『週刊TVガイド』が、幼児からお年寄りまでテレビを観る人オールラウンドな誌面作りをしていたのに対して、『ザテレビジョン』誌は十代から三十歳代くらいまでの直接購買層の読者に絞り、また同価格(170円)ながらもカラーグラビアをはるかに多用したことも手伝って、瞬く間に『週刊TVガイド』に肩を並べるくらいの人気を得た。
関西版に関しては、1995年11月に題字ロゴ・表紙や記事内容の一部が他の地区版とは別の「関西ザテレビジョン」として他の地区版とは違った内容の雑誌としてリニューアルし、テレビCMには、キダ・タローを起用して大々的にPRするも、わずか2年足らずで元の「ザテレビジョン 関西版」に戻った。
[編集] レモン伝説
表紙をかざる有名人が必ず持つレモンは、創刊から4年目の1986年3月14日号・荻野目洋子から始まった。フジテレビ系「めちゃ×2イケてるッ!」で、岡村隆史(ナインティナイン)が番組の企画でレモンのかぶりものをかぶったキャラクター「オカレモン」が誕生するなど、すっかり同誌の「顔」として定着している。
政治家、皇室、スポーツ選手の試合風景、映画やドラマからの場面カットなど以外の表紙専門撮影写真は必ず持たされるが、その表紙専門撮影において長渕剛だけが自分のイメージに合わないと唯一人拒否したことはつとに有名。
2005年12月2日~12月9日にかけてYahoo!JAPANチャリティーオークションで2005年の秋にTBSで放送されたドラマ「花より男子」と「週刊ザテレビジョン」によるサプライズ企画として11月30日発売号で表紙を飾った主役である牧野つくしを演じた井上真央の直筆サイン入りレプリカレモンが特別に出品された。
[編集] 架空のキャラクターの表紙
架空のキャラクターが表紙を飾ったこともある。1985年3月7日-15日号の表紙に登場したチャム・ファウはその第1号である。
また、オバケのQ太郎、ミッキーマウス、ちびまる子ちゃん、シン・アスカ、モンキー・D・ルフィ、江戸川コナンも表紙を飾ったことがある。(2006年4月現在)
[編集] 芸能人の連載記事
いまでは珍しくなくなった各テレビ情報誌における芸能人執筆による連載コラム記事。それは『ザテレビジョン』から始まり、その第1号は当時マルチタレントとして八面六臂の活躍をみせていた高見知佳の「ひとりごとハートヌード」(1984年4月6日号~7月13日号、全15回)。以後、男女かぎらず旬のタレントが連載を廻していく。1989年にはアイドル絶頂期だった南野陽子による「月夜のくしゃみ」(1989年1月3日号~7月14日号)が初の単行本化。この本は発売当時、ナンノの動向や思考に興味が持たれていただけに売り上げも良く、テレビ情報誌の購買者以外への『ザテレビジョン』の認知度を高めた。かつては、モーニング娘。の連載企画を行っていたが、「紺野あさ美、小川麻琴がこのユニットの卒業を宣言したから、スタッフがショックを受けて打ち切りにしたのでは。」と言う声が相次いでいる。
[編集] 全国地方版(対応地域)
2005年現在、以下の種類の地方版が発行されている。
[編集] 週刊版
- 北海道・青森版(北海道、青森県)
- 秋田・岩手・山形版(秋田県、岩手県、山形県)
- 宮城・福島版(宮城県、福島県)
- 長野・新潟版(新潟県、長野県)
- 首都圏版(群馬県、栃木県、茨城県、埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県、山梨県)
- 富山・石川・福井版(富山県、石川県、福井県)
- 静岡版(静岡県)
- 中部版(岐阜県、愛知県、三重県)
- 関西版(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、徳島県)
- 岡山・四国版(岡山県、香川県、愛媛県、高知県、徳島県) ※株式会社ザメディアジョンに、地域情報ページを編集委託
- 広島・山口(東)・島根・鳥取版(鳥取県、島根県、広島県、山口県東部)
- 福岡・佐賀・山口(西)版(山口県西部、福岡県、佐賀県)
- 鹿児島・宮崎・大分版(大分県、宮崎県、鹿児島県)
- 熊本・長崎・沖縄版(長崎県、熊本県、沖縄県)
- ※山口県では地理的環境があり、同じ県内でも東側と西側で販売される冊子が異なる。山口県内の放送局はどちらにもフルサイズで掲載されている。山口県#テレビの県域放送局も参照のこと。
- ※首都圏版では、山梨県、関西版では、徳島県の各民放が、ハーフサイズで掲載されている。また、独立UHF局については、首都圏版では、別ページに掲載、関西版では、サンテレビは、フルサイズ、KBS京都は、ハーフサイズ、その他の3局は、KBS京都のさらに半分ぐらいのサイズで掲載されている。
[編集] 月刊版
- 北海道版(北海道)
- 宮城・福島版(宮城県、福島県)
- 長野・新潟版(新潟県、長野県)
- 首都圏版(群馬県、栃木県、茨城県、埼玉県、東京都、千葉県、神奈川県、山梨県)
- 中部版(岐阜県、愛知県、三重県)
- 関西版(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、徳島県)
- 広島・岡山・香川版(広島県、岡山県、香川県)
- 九州版(福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県)