ジンバブエ
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- ジンバブエ共和国
- Republic of Zimbabwe
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(国旗) (国章) - 国の標語 : Unity, Freedom, Work
(英語: 統一、自由、労働) - 国歌 : ジンバブエの大地に祝福を
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公用語 英語 首都 ハラレ 最大の都市 ハラレ 大統領 ロバート・ムガベ 首相 なし 面積
- 総計
- 水面積率世界第59位
390,580km²
1.0%人口
- 総計(2004年)
- 人口密度世界第66位
12,671,860人
32人/km²GDP(自国通貨表示)
- 合計(2005年)
69兆261億ジンバブエ・ドル (Z$)GDP(MER)
- 合計(2005年)世界第94位
122億ドルGDP(PPP)
- 合計(2003年)
- 1人当り世界第94位
240億3,000万ドル
1,900ドル独立
- 宣言
- 承認イギリスよりローデシア内戦を経て
(ローデシアとして) 1965年
(ジンバブエとして) 1980年4月18日通貨 ジンバブエ・ドル (Z$) (ZWD) 時間帯 UTC +2(DST: なし) ccTLD .ZW 国際電話番号 263
ジンバブエ共和国(ジンバブエきょうわこく)、通称ジンバブエは、アフリカ南部の国。首都はハラレ。アフリカ大陸の内陸部に位置し、モザンビーク、ザンビア、ボツワナ、南アフリカに隣接する。イギリス連邦の元加盟国。
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[編集] 国名
正式名称は英語で、Republic of Zimbabwe(リパブリック・オブ・ジンバブエ)。通称、Zimbabwe(ジンバブエ)。日本語の表記は、ジンバブエ共和国。通称、ジンバブエ。 国名は、ショナ語で「石の舘(家)」を意味する。ジンバブエ国内にある、グレート・ジンバブエ遺跡に由来する。かつては、南ローデシアと呼ばれていた。
[編集] 歴史
12世紀頃、リンポポ川中流域にマプングヴエ王国が成立し、次いで13世紀〜14世紀中には、グレート・ジンバブエと呼ばれている王国が栄えた。グレートジンバブエの遺構からは、中国製陶器が見つかっており、かなり大規模な交易を行っていたようである。15世紀頃、グレートジンバブエは放棄され、代わってザンベジ川中流域にモノモタパ王国、現ブラワヨ周辺のカミ遺跡を首都としてトルワ王国が興り、覇権を握った。
16世紀〜17世紀にかけて、ポルトガル人の侵入に苦しむが、撃退。地方首長国の分立状態となる。19世紀後半に南アフリカ会社に統治された後、第一次世界大戦後にイギリスの植民地に組み込まれ、イギリス領南ローデシアとなる。
1960年代から黒人による独立運動が行われていたが、民族自立までの道のりは険しく、1965年には、世界中の非難の中、植民地政府首相イアン・スミスによって白人中心のローデシア共和国が独立を宣言し、人種差別政策を推し進めた。これに対して黒人側も、スミス政権打倒と黒人国家の樹立を目指してゲリラ戦を展開するが、イギリスの調停により、100議席中、20議席を白人の固定枠とする事で合意。1980年の総選挙の結果、ジンバブエ共和国が成立し、ムガベが初代首相に就任。
1985年からは大統領制に移行し、引き続きムガベが権力を握りつづけている(2003年現在)。ムガベはこれまで、黒人と白人の融和政策を進め、国際的にも歓迎されてきたが、2000年に白人所有大農場の強制収用を政策化したことから、人種間の対立が再燃している。2002年に発生した食糧危機や、長期政権・一党支配に対する不満とあいまって、治安が悪化している。ちなみにローデシア共和国建国者のスミスも国内に生存しており、政界復帰を狙っていると伝えられるが、大きな影響力はない。
[編集] 政治
[編集] 地方行政区分
- ハラレ市
- ブラワヨ市
- マニカランド州
- マショナランド中央州
- マショナランド東部州
- マショナランド西部州
- マスィンゴ州
- 北マタベレランド州
- 南マタベレランド州
- ミッドランズ州
[編集] 地理
アフリカ南部に位置し、モザンビーク、南アフリカ、ボツワナ、ザンビアと国境を接する。ザンビア国境にはヴィクトリア滝が位置する。内陸国であり海岸線をもたない。座標は東経30度・南緯20度のあたり。
面積は390,580 km2、うち陸地面積が 386,670 km2、内水面面積が 3,910 km2を占める。 気候は熱帯性であるが、高度のためやや温暖である。雨季は11月から3月にかけて続く。 地形は中央高地をもつ高原が大部分を占める。国の東部は山岳地帯である。 国内最低地点はルンデ川とサヴェ川の合流地点で標高162 m、最高地点はインヤンガリで標高2,592 m。
石炭、クロム鉱石、アスベスト、金、ニッケル、銅、鉄鉱石、バナジウム、リチウム、錫、プラチナ族金属を産する。
[編集] 経済
かつては農業、鉱業、工業のバランスの取れた経済であった。 特に、白人大規模農家による非常に効率的な農業が行われ、小麦をはじめとする農産品の輸出が総輸出額の半分を占める農業国だった。 しかし白人農家に対する強制土地収用政策の開始後、ノウハウを持つ白人農家の消滅により、農作物の収量は激減。 農産品が輸出の柱であった経済は極度に悪化。経済成長率は-12.1%(2002年)を記録し、経済システムは崩壊した。 さらに旱魃により食糧不足が深刻化し、飢饉となっている。このことが影響し、2003年末には600%と言うインフレが発生。2006年4月時点では1000%以上に達し第二次世界大戦後としてはワーストのインフレ率であるといわれている。最近は、中華人民共和国との経済関係を強化している。
[編集] 国民
民族構成は、ショナ人が71%、ンデベレ人が16%、その他のアフリカ系が11%、残りはヨーロッパ人やアジア人などである。 言語は、英語が公用語で、ショナ語、ンデベレ語などが主に使われる。 宗教は、キリスト教と部族宗教の混合が50%、キリスト教が25%、部族宗教が24%、イスラム教などが1%となっている。 国民の約3割がエイズに感染しているといわれており、世界保健機関(WHO)の2006年版の「世界保健報告」によると、平均寿命は36歳と世界で最も短い。
[編集] 文化
[編集] 祝祭日
日付 | 日本語表記 | 現地語表記 | 備考 |
---|---|---|---|
1月1日-2日 | 元日 | ||
4月18日 | 独立記念日 | ||
3月 - 4月 | 聖金曜日 | 移動祝日 | |
3月 - 4月 | 復活祭月曜日 | 移動祝日 | |
5月1日 | メーデー | ||
5月25日 | アフリカの日 | ||
8月11日 | 英雄の日 | ||
8月12日 | 国軍記念日 | ||
12月22日 | 国民統合の日 | ||
12月25日 | クリスマス | ||
12月26日 | ボクシングデー |
- 祝日が日曜日の場合は翌日が振替休日となる。
[編集] 外部リンク
[編集] 公式
[編集] その他
- 世界の国々 > アフリカ
-
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