通貨
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
通貨(つうか)とは流通貨幣の略称で、国家などによって価値を保証された、決済のための価値交換単位である。
普通、貨幣(狭義)とは中央銀行などが発行する現金通貨のみを指す。
通貨は現金通貨に加えて、銀行などに預けられている普通預金・当座預金(手形・小切手)などの流動性の高い預金通貨、流動性がやや落ちる定期預金や外貨預金などの準通貨を含む。
現金通貨は、一般に「(お)金」(かね)と呼ばれる(但し、「お金持ち」などのように資産全体を指す用法も存在する)。
目次 |
[編集] 各国の通貨
などの単位がある。
普通、通貨は国単位で利用されるが、ユーロや米ドルのような国を超えて利用できる通貨を国際通貨という(下記参照)。
[編集] 通貨記号
各国の通貨記号は、ISO 4217で定められたアルファベット3文字の略語が、世界共通で用いられる。しかし、以下のような特殊な記号もまた、各国の通貨記号として使用される。
- ¤ - 一般通貨記号
- ¥ - 円記号 - 日本、(人民元として)中国
- € - ユーロ記号 - 欧州連合のユーロ加盟国
- $ - ドル記号 - アメリカ合衆国その他多くの国で使用される。他に、ペソや、かつてのポルトガルのエスクードを表示する記号としても用いられる。
- ¢ - セント記号 - (1/100ドル)
- ₥ - ミル記号 - アメリカ合衆国 (1/10セント)
- £ - ポンド記号 - イギリスなど。
- ₡ - コロン記号 - コスタリカ、エルサルバドル
- ₣ - フラン記号 - かつてのフランス
- ₤ - リラ記号 - トルコやマルタ。かつてはイタリアも。
- ₦ - ナイラ記号 - ナイジェリア
- ₧ - ペセタ記号 - かつてのスペイン
- ₨ - ルピー記号 - インド
- ₩ - ウォン記号 - 韓国、北朝鮮
- ₪ - 新シェケル記号 - イスラエル
- ₫ - ドン記号 - ベトナム
- ₭ - キープ記号 - ラオス
- ₮ - ドグログ記号 - モンゴル
- ₯ - ドラクマ記号 - かつてのギリシャ
- ₱ - フィリピン・ペソ記号 - フィリピン
- ฿ - バーツ記号 - タイ
- ៛ - リエル記号 - カンボジア
- S/. - ヌエボ・ソル記号 - ペルー
[編集] 国際通貨
インターナショナルカレンシー(国際通貨)とは、 国際取引や為替取引に使用される通貨のこと。
国際通貨の中で中心的な役割を果たす通貨であるキーカレンシー(基軸通貨)は現在はUSドルが主流となっている。
また、国際市場で国際通貨など他国の通貨との自由な交換が可能な通貨の事をハードカレンシーと言う。通貨がハードカレンシーであるための条件として、国際的に信用があること、国際的な銀行における取引が可能なこと、あらゆる場所での換金が可能なことなどがあげられる。主なハードカレンシーは上から順に、USドル、ユーロ、UKポンド、円、スイス・フラン、カナダドル、スウェーデン・クローナなどがある。アジアでは円のみ。もしくはペッグ制のシンガポールドル(USドル、ユーロ、円などの複合通貨のペッグ制)、香港ドル(米ドルペッグ制)を入れて3つ。
特にUSドル、ユーロを指して世界二大通貨と呼ぶ。