サークルKサンクス
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株式会社サークルKサンクス(英名Circle K Sunkus)は、コンビニエンスストアのサークルKとサンクスの運営会社である。 東証・名証第一部上場企業(証券コード3337)。
もともとはユニー傘下のサークルKと長崎屋傘下のサンクスと別々のコンビニであったが、2001年に持株会社の下で経営統合し、その後合併して現在に至る。
コーポレートスローガンは、「WAKUWAKU? さあ、ワクワクのあるコンビニへ。」。
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[編集] 会社データ
- 商号 株式会社サークルKサンクス
- 登記上の本店所在地 愛知県稲沢市天池五反田町1番地
- 本部所在地 東京都江東区塩浜2-20-1
- 創業 サンクス・1980年7月23日、サークルK・1984年1月26日
- 設立 2001年7月2日
- 事業内容 コンビニエンスストアのフランチャイズ事業及び店舗経営等
- 代表者 代表取締役社長 土方清(「土」は正確には土に点)
- 資本金 83億8040万円
- 株主 ユニー株式会社(47.28%)
- 連結子会社 サンクス青森、サンクス西埼玉
- 関連会社 サークルケイ四国、サークルケイ・システムサービス、サンクスリテイルサポート総研、スタイルデザイナー、ときめきドットコム、99イチバ
[編集] 概説
[編集] サークル K
サークルKの由来は米ザ・サークルK・コーポレーション(以下「米サークルK」)の前身であるテキサス州の雑貨店から。コーポレートカラーのレッド、オレンジ、パープルは同社進出先のアリゾナ州における夕刻(レッド=山の端、オレンジ=空、パープル=大地)のイメージ。
1979年にユニー株式会社(以下「ユニー」)が米サークルKとライセンス契約を締結し、翌1980年に第1号店を名古屋市天白区に開店。1984年にユニーの完全子会社としてサークルケイ・ジャパン株式会社が設立され、ライセンス契約を継承。1993年に米サークルKと「商標およびその他の知的財産権売買契約」を締結し、日本国内における商号、商標を買収した。
愛知県が地盤のユニーが親会社であり、東海地方を地盤としていたことから、半数以上の店舗が中部地方に集中している。元々同じ米国系のセブン-イレブンは長い間この地区に出店することができなかった(現在も北陸は未出店)。逆にセブンイレブンが強い関東では少数派で、東京都でも60店舗ほどしかなく、関東地区では東京都と神奈川県以外には出店していない。なお、神奈川に出店していることから、tvkでよくサークルK単独のCMが流れる(最後の「WAKUWAKU?」の部分は最初の「K」の部分のサークルKのマークのみ出し、2つ目のサンクスのマークの「K」は普通の文字に差し替えられている)。
また、ロゴは、諸外国のものと異なり赤い○の中にKがはいっているものである。(それ故「マルケイ」と呼ばれることがある)諸外国は、赤地に白抜きでその中に、kが入っているものである。
[編集] サンクス
1980年に設立され、同年に第1号店を仙台市に開店。 翌1981年に関東地区第1号店を東京都中野区、1982年に北海道地区第1号店を札幌市豊平区、1989年に関西地区第1号店を大阪市に開店した。サンクスはもともと長崎屋グループだったが、長崎屋の業績悪化時に、当時のメーンバンクである第一勧業銀行により何度も売却の提示をだされ、売却を余儀なくされた。 その後、福井県の小野グループへ売却されたが、僅かな期間でユニーとサークルKへ売却されることになった。なお、現在長崎屋はキョウデン傘下だが、同系列のコンビニエンスストアはSHOP99である。サンクスの名称は、SUN Kids USの略。
[編集] 経営統合以降の共通企画等
2003年12月15日から愛知県、岐阜県、三重県及び静岡県(以下「東海4県」)の各店舗に郵便ポストを設置。2004年9月からローソンに次いで全店舗でのクレジットカード取扱を、2005年4月1日から全店舗で電子マネーEdy及び『KARUWAZA CLUB』の取扱を開始した。また、2007年秋から、Smartplusを全店舗に導入する予定である。
[編集] KARUWAZA CLUB
KARUWAZA CLUB(カルワザクラブ)は2004年7月1日より、北海道、東海地区店舗において開始、2005年4月25日より全国店舗で開始されたサークルKサンクスの実質的な会員制度。会員になるには「KARUWAZA CLUB Edyカード」を購入または「UCS KARUWAZA CLUBカード」に入会の上、会員登録する必要がある。
[編集] KARUWAZA CLUB Edyカード
KARUWAZA CLUB Edyカードは全国のサークルKサンクス店舗で販売されている電子マネー Edy カードで、通常価格1枚300円。(Edyバリューイシュアはトヨタファイナンス)
- 購入時のEdyバリューは0円で、店頭で現金チャージするか、パソリとパソコンを用いてビットワレットのEdyサービスに登録することでクレジットカードによるチャージが可能。(詳説は Edy を参照されたい)
- 任意でKARUWAZA CLUBに入会(パソコンか携帯電話からネット経由で)できる。入会金・年会費は無料。
- KARUWAZA CLUB の会員は、サークルKサンクスでKARUWAZA CLUB Edyカードを用いた購入時(消費税別)100円ごとに「カルポイント」が、店頭レジでのEdyバリューチャージ1000円ごとに「ワザポイント」がそれぞれ1点ずつ加算される。ポイントが貯まると会員限定のグッズなどが当たる(または、もれなくもらえる)プレゼントへ応募することが出来る。
- おサイフケータイ所有者は、KARUWAZA CLUBケータイサイトでKARUWAZA CLUB Edyカードを登録し、「KARUWAZAケータイ登録アプリ」のダウンロードと初期登録を行うことで、CLUB Edyカードとおサイフケータイを紐付け状態にできる。おサイフケータイ(モバイルEdy)を用いた場合でもカル・ワザポイント付与の対象(ポイントはEdyカード型と共有)となり、景品の応募なども同アプリから直接行える。しかし、おサイフケータイのEdyに加え、Edy搭載のKARUWAZA CLUBカードを購入しなければならず、二重発行が問題になっている。
- なお、KARUWAZAケータイ登録アプリを利用しているおサイフケータイのEdyの利用者でも、ANAのマイレージクラブのアプリをダウンロードしている場合は、決済時にマイレージが加算される。
[編集] UCS KARUWAZA CLUBカード
UCS(ユニー子会社)のクレジットカードにKARUWAZA CLUB Edyカード機能が搭載されたのが「UCS KARUWAZA CLUBカード」。KARUWAZA CLUB Edyカードと同様の機能のほか、クレジット払いでサークルKサンクス店舗で決済するとクレジットポイントが通常の倍付与される。 また、クレジット代金の支払いもサークルKサンクス店舗に払込書を持参して可能である。
[編集] 未出店地域
いずれも2006年6月現在。
[編集] サークルK・サンクスともに未出店
山梨県、山口県、鳥取県、島根県、福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、宮崎県、沖縄県。
[編集] サークルKが未出店
北海道、宮城県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、熊本県、鹿児島県。サークルKは九州には全くない。また、広島県は芸予諸島(尾道市内)のみの出店(サークルK四国が展開)。
[編集] サンクスが未出店
新潟県、長野県、和歌山県。なお、北海道は日高支庁を除く道央地方及び渡島支庁北部を除く道南地方のみ出店。2006年春には道東地方(釧路・根室・十勝・網走管内)から撤退している(詳細下述)。
[編集] 略歴
[編集] 株式会社サンクスアンドアソシエイツ
- 1980年(昭和55)7月23日 - 株式会社サンクス設立。
- 1991年(平成3) - 商号を株式会社サンクスアンドアソシエイツに変更。
- 1997年(平成9) - 店頭売買有価証券市場(現在のJASDAQ市場)に公開。
- 1998年(平成10) - 東証第二部に上場。
- 2000年(平成12) - 東証第一部に上場。
- 2001年(平成13)7月1日 - 株式交換により、サークルケイ・ジャパン株式会社(翌日に商号を共同持株会社として株式会社シーアンドエスに変更)の完全子会社となる(上場廃止)。
- 2004年(平成16)9月1日 - 株式会社シーアンドエスの完全子会社であるサークルケイ・ジャパン株式会社を存続会社とする合併により消滅。
[編集] 旧サークルケイ・ジャパン株式会社
- 1980年(昭和55)3月 - ユニー株式会社が、サークルK1号店オープン。
- 1984年(昭和59)1月26日 - ユニー株式会社の完全子会社としてサークルケイ・ジャパン株式会社(以下「旧サークルケイ・ジャパン株式会社」)設立。
- 1989年(昭和64)1月1日 - 株式の額面変更を目的とする合併により、新・サークルケイ・ジャパン株式会社に吸収合併され消滅。
[編集] サークルケイ・ジャパン株式会社・株式会社シーアンドエス
- 1973年(昭和48)4月5日 - 設立。
- 1988年(昭和63)7月29日 - 商号を株式会社第一製材からサークルケイ・ジャパン株式会社に変更。
- 1989年(昭和64)1月1日 - 旧サークルケイ・ジャパン株式会社を合併。
- 1995年(平成7) - 名証第二部に上場。
- 1996年(平成8) - 東証第二部に上場。
- 1997年(平成9) - 東証及び名証の第一部に上場。
- 2001年(平成13)7月1日 - 株式会社サンクスアンドアソシエイツと株式交換し、同社を完全子会社化。
- 2001年(平成13)7月2日
- 商号を株式会社シーアンドエスに変更。
- 新設分割により完全子会社としてサークルケイ・ジャパン株式会社(現在の株式会社サークルKサンクス。以下同じ。)を設立。
- 2004年(平成16)9月1日 - 完全子会社であるサークルケイ・ジャパン株式会社を存続会社とする合併により消滅(上場廃止)。
[編集] 株式会社サークルKサンクス
- 2001年(平成13)7月2日 - 株式会社シーアンドエスの新設分割により同社の完全子会社としてサークルケイ・ジャパン株式会社設立。
- 2004年(平成16)6月1日 - シーケー東北株式会社を合併。
- 2004年(平成16)9月1日
- 2004年9月30日よりクレジットカードによる決済が可能。
- 2006年(平成18)1月23日 - 株式会社99イチバ設立
- 1月31日 - 北海道内の釧路・根室・十勝・網走管内全店舗のライセンス契約をしていた栄興サンクスが、他のコンビニとの競争激化による経営不振や、関連会社の諸事情による理由でライセンス契約を解消し全店舗(37店)を撤退。その後、店舗の約半数を地元コンビニのセイコーマートに売却。
(注意)複数の法人が存在し、経営統合などの過程で商号変更や合併を何度も行っているので注意が必要である。特にサークルケイ・ジャパン株式会社という会社は法人としては3つある。
- 1984年設立~1989年に吸収合併で消滅
- 1988年第一製材から商号変更~2001年シーアンドエスに商号変更
- 2001年設立~2004年サークルKサンクスに商号変更
[編集] 提携会社
- シー・ヴイ・エス・ベイエリア(エリアフランチャイズ:東京都江東区・江戸川区・中央区・港区・新宿区などと千葉県全県)
- サンクスのフランチャイズでありながら、独自の経営戦略を持つことで知られる。
[編集] 独自なもの
- ネットプリカ - 各種プリペイドカードをオンラインで発券し販売するサービス(全国のサークルK・サンクスで2005年10月3日から開始)
- Edy・クレジットカードでの支払い - EdyおよびVISA・MasterCard・JCB・UCS・NICOS・UFJカード・TS CUBICカードを用いた支払いが利用できる。
- ゼロバンク - 東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・愛知県、岐阜県、三重県の一部の店舗
- 商品券での支払い - VISA・JCB・UC・UFJニコスの各ギフトカードや図書券での支払が可能。図書カードでの支払いは不可。図書券で支払った場合にはお釣りも出る。
[編集] 独自商品
[編集] サンクスオリジナルキャラクター
コンビニエンスストアには珍しく、サンクスにはオリジナルキャラクターが存在。サンクスロゴのsunkusの中央のkを取って「k坊や」という。黄色い体に赤い帽子と赤い靴の可愛らしい見た目は、サンクスが目指す「子供一人でも入りやすい店作り」というテーマから子供をイメージしたキャラクターデザインになった。
[編集] ラジオプロジェクト
平日の昼間コンビニに寄って昼食を買うのは営業車に乗ったサラリーマン層が多い。この層は交通情報を聴くためラジオをつけている事も多い。また、コンビニで買ってきた昼食を現場でラジオを聴きながら食べる工事関係者も多い。そのほか、ラジオを聴きながら家事をする主婦層、深夜放送リスナーの若者層などをターゲットに、各県のラジオ局とタイアップしリスナーから寄せられたアイデアを元にオリジナル弁当やおにぎり、カップ麺、ソフトドリンク等を期間・地域(当然そのラジオ局の放送エリア内の店舗)限定で発売するもの。原則サークルKでの展開だがニッポン放送、北日本放送、中国放送、南日本放送、熊本放送などサンクスで展開される場合もある。統合した現在ではサークルK・サンクス両店舗で行うこともある。
- ちなみに岡山・香川両県が放送エリアのテレビ局、岡山放送では年に数回、自局のマスコットキャラクター「OH!くん」のグッズやオリジナル弁当・おにぎりを販売する「OH!HAPPYフェアー」を両県のサークルK・サンクスで開催している(当初はサークルKのみで展開していたが2004年になってサークルKサンクスとなってからはサンクスの店舗でも展開してる)。
- 静岡県では夏季限定で、FM局K-MIXの企画商品(ソフトドリンク、シャーベット)「みかんのお水ちゅう」が発売されている。
- 関東地方では夏季限定で、FMヨコハマがプロデュースしたソフトドリンク「湘南飲料」が発売されている。
[編集] 三社共同企画飲料水
- 2006年8月1日、サークルKサンクス・ファミリーマート・ローソン3社は共同企画商品の清涼飲料水を発売。発売されたのは、日本コカコーラ社「カナダドライパイナップルフィズ」・サントリーフーズ「デカビタCデカボンベ」・伊藤園「本味」(緑茶)の3商品。いずれも税込み147円。
[編集] 特徴のある店舗
[編集] サークルK
- 近畿中央病院店 - 近畿中央病院内の病棟1階に店舗がある。2004年12月1日開店。
- 愛・地球博店 - 愛知万博 長久手会場の敷地内の企業パビリオンゾーンA。(期間限定)
- 鞍ヶ池PA店 - 東海環状自動車道 鞍ヶ池パーキングエリア内
[編集] サンクス
- 札幌大通西7丁目店 - 大通公園の景観に配慮し、看板の赤色を茶系に変更
- 道の駅あだち店 - 福島県二本松市(旧安達町)の国道4号道の駅あだちにある。
- 帝京大学店 - 帝京大学 八王子キャンパス敷地内
- 愛知医大店 - 愛知医科大学附属病院内
- 愛・地球博店 - 愛知万博 長久手会場の敷地内の西ゲート。(期間限定)
- 新名古屋店 - 名鉄名古屋駅4番線※
- 新名古屋下りホーム店 - 名鉄名古屋駅1番線※
- 神宮前店 - 名鉄神宮前東口ビル4階(神宮前駅改札前)
- 中部国際空港店 - 中部国際空港の建物内。
- 豊田市駅店 - 豊田市駅構内(西側券売機向かい)
- 鹿児島東千石店 - 看板の赤色をステンレスシルバーに、イートインスペースあり。
※「新名古屋店」「新名古屋下りホーム店」とは現在の名鉄名古屋駅の旧駅名「新名古屋駅」の名残である。