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ワイン - Wikipedia

ワイン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ワイン(wine)は、時に葡萄酒(ぶどうしゅ)とも呼ばれ、主としてブドウの果汁を発酵させたアルコール飲料である。通常、単に「ワイン」と呼ばれた場合には、他の果汁を主原料とするものは含まない。 日本の酒税法では、「果実酒」に分類されている。

ワイン
: wine
: wein
: vin
: wijn
,西: vino
: vinho
: vinum
: κρασί/οίνος
赤ワイン
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赤ワイン

目次

[編集] 概要

ワインは最も多くの地域に広がっている酒の一つであり、ヨーロッパではキリスト教に於いてイエス・キリストの血の象徴としてワインが挙げられたこともあり、日常的に水の代わりとして飲まれることも多く、子供のうちから飲むこともけして珍しくは無い。

ワインの主成分は、エタノール、各種の有機酸グリセリンアミノ酸核酸タンニン炭酸ガスなどである。各種の有機酸の中では、酒石酸リンゴ酸クエン酸乳酸酢酸コハク酸の6つがワインの風味に関して最も重要な要素と考えられている。また、貴腐ワインには、グルコン酸が多く含まれている。

ワインは主に以下の三者に分かれる。

  • 白ワイン
    主に無色に近い色調から(時に緑がかった)黄色みを帯びたワインを、白ワイン と呼ぶ。白ブドウなど主に色の薄い果皮のブドウを原料とし、発酵には果汁のみを使用する。酸味の強い物は、一般的に魚料理に合うとされる。
  • 赤ワイン
    透き通った赤や、濃い紫、あるいは赤褐色のワインを赤ワインと呼ぶ。一般に白ワインよりもタンニンを多く含み、渋みがある。主として黒ブドウや赤ブドウを原料とし、果実を丸ごとアルコール発酵させる。この発酵の過程で、果皮に含まれる色素やタンニンが抽出される。マロラクティック発酵により減酸が行われることもある。濃厚な風味のものは一般的に肉料理に合うとされる。
  • ロゼワイン
    ロゼ(rosé)とは、フランス語で「薔薇色」を意味し、時にピンク・ワインとも呼ばれる赤みを帯びた淡い色調のワインを指す。製法には、果皮の色の薄いブドウを赤ワインのように醸造する方法や、赤ワインと同じブドウを白ワインのように醸造する方法、赤と白の双方のブドウによる混醸などがあり、味わいも様々である。

それに加えてスパークリングなどの特殊な製法のものがある(特殊な製法のワインで後述)。構成する味覚は白ワインでは酸味・甘味であり、赤ではそれに渋味が加わる。それに加え、香りが重要な要素であり、このバランスが取れているものが一般的に良いものとされる。

ワインは瓶に詰められた後でも変化を続けており、熟成が進んでいる。作られて間もないワイン(若いワインと表現する)はブドウの生の味が強く、渋すぎたり、酸味がきつすぎるということもあるが、熟成が進むと角が取れてまろやかになる。それに加え、年数が経てば当然総数が減るので希少価値が上がり、値段の方も高くなる傾向にある。ボルドーの一部のワインなどは50年以上も熟成に耐えるものもあるが、これはあくまで例外であり、多くは1年から10年ほど、長いものでも20年~30年、普通にスーパーなどに売られているワインではそのようなことは考える必要はなく、早く飲まないと劣化してしまう。(長い熟成に耐えるものを長熟、逆に早く飲むものは早飲みという)ただし熟成したワインが必ず美味しいというわけではなく、あくまで個人の好みに拠る。

ワインは変化を受けやすい酒であり、保存の際には・振動・温度湿度などに気を使う必要がある。保存には「暗く」「振動がなく」「常に12~14℃くらいの温度で」「適度な湿度がある」環境に「寝かせて」保存するのが良いとされる。この条件を一番容易に満たすのは地下であり、フランスなどでは一般家庭でもワイン保存用の地下室が存在することがある。日本では困難であるので、専用のワインセラーがあれば問題は無い。しかし無い場合は押入れや冷蔵庫に保存することになるが、押入れは夏場に非常な高温になり、また匂いが移ってしまうのでよくない。また冷蔵庫は「乾燥し」「振動が多く」「冷えすぎ」「食品の匂いが移る」ので良くない。一般家庭では長期保存、特に夏を越しての保存は考えないほうが良い。ただしこれらの保存に関する要素は長期保存する場合の話であり、すぐに飲んでしまうならば直射日光や極端な高温(30℃以上)などにさらさない限りはあまり気にする必要は無い。

また光や温度以上にワインを変化させてしまうのは空気である。そのため一旦コルクを抜いてしまったワインは4、5日の間に飲まないと劣化してしまう。どうしても余ってしまった場合はハーフボトルに移してラップなどで空気と遮断しておけば一週間程度は持つ。また赤ワインでは抜栓後すぐでは味や香りが十分に発揮されず、一定時間置いておくことが推奨される場合もある。

[編集] 歴史

ワインは最も歴史の古い酒とされ、紀元前6000年頃にメソポタミアシュメール人により初めてワインが作られたといわれる[要出典]。紀元前5000年頃にはビールも作るようになり、紀元前3000年頃に古代エジプトに双方が伝わったとされる。ビールの醸造の方が比較的簡単であったため、これらメソポタミアやエジプトでは、ビールを日常消費用、ワインを高級品として飲み分けていたとされる。その後、フェニキア人によりギリシャへも伝わる。この頃は水割りにして飲まれていた。

そこから地中海沿岸に伝えられ、イタリアローマへと伝わり、ローマ帝国の拡大と共にフランスなどの内陸部にも伝わっていった。ワイン製造の技術が格段の進歩を遂げたのはローマ時代に於てとされ、この時代に現在の製法の基礎が確立した。

ヨーロッパの各地には、キリスト教と共に広まり、キリスト教会の僧院でブドウの栽培と共にワインの醸造が行われた。今でも良質のワインを作る僧院が多くある。キリスト(イエス)は、ワインを指して自分の血と称したとされ、今日でもキリスト教の儀式に赤ワインは欠かせないものである。ただし教会によっては、アルコール依存症を治療している信者や未成年信者に配慮し、儀式の際にぶどうジュースあるいは煮沸してアルコールを飛ばしたワインを使用する教会もある。

イスラム教においては、飲酒が教義により禁止されているため、発祥地である現在の中東諸国では、ワインの生産は、世俗主義国家であるトルコ、比較的リベラルなイスラム教徒やキリスト教徒が住むレバノン・ヨルダン・パレスチナ・エジプト等に限られる。

[編集] 製法

[編集] ブドウ作り

ワインに使われる品種はごく一部に生食用に使われるものもあるが、ほとんどはワイン専用の品種である。主なものにカベルネ・ソーヴィニヨン・メルローなどがあり(詳しくはブドウの種類およびワイン用葡萄品種の一覧)、どのブドウをどの程度使うかが味の特徴を決定する最も大きな要因である。

現在ワイン用ブドウとして作られる品種のほとんどがヨーロッパブドウであるのでワイン用ブドウの生育に適した気候としては、ヨーロッパの環境に準じたものが挙げられる。すなわち地中海性気候である。

これに加えて土壌も重要な要素である。土壌に関してはあまり栄養豊富であるとブドウが繁茂しすぎてワインにはしづらいものになってしまう。それよりも水はけが良くて、ブドウが深くまで根を張ることが出来るようにあまり硬くないということが大事である。土壌の中の栄養素もまた味の特徴として出ることがある。

これらにブドウが栽培される畑の日当たりや局地的な気候などの要素を加え、それを一くくりにしてテロワール(Terroir)と呼ぶ。

ブドウが生育するに当たり、樹が大きくなりすぎたり、あるいは房になる実の数が多くなりすぎたりすると一つ一つの粒に与えられる栄養が少なくなり、ワインにした際に品質を下げることになる。そのため多くの場合は、ブドウの樹は剪定などを行ってあまり大きくなりすぎないようにし、房は間引きを行うことになる。

その年に雨が多く、日照量が少ないとブドウの生育が悪くなり、そこから出来たワインは糖分に乏しくなる。逆に日照が良すぎ、生育が早すぎると糖分が強くなりすぎ、酸味とのバランスが悪くなる。その年のブドウの作柄のことをヴィンテージと呼ぶ。現在では転じてブドウを収穫した年のことをヴィンテージと呼び、その年の出来不出来によってワインの出来が変わる。そのために各国のワイン関連組織やワイン専門誌などによってヴィンテージチャートが発表される。[1]

[編集] 醸造

醸造するには葡萄を収穫しなければならない。収穫は鋏または機械で行う。収穫をする時期をいつにするかということもまたワインの味を決める重要な要素である。この際に病気のもの・生育が悪いものを取り除く。この過程を選果という。

次にブドウの芯を取り除き(除梗)、実の皮を破る(破砕)。この次に赤ワインでは果皮や果肉の混ざったままの果汁を発酵させ、白ワインでは圧搾機にかけて果汁を搾り出した(圧搾)後、果皮や果肉は捨てて発酵させる。ロゼには様々な製法があるのでここでは書かない。

発酵させるに当たり、ブドウの果実には天然の酵母菌(野生酵母)が取り付いており、果汁が外に出ることで自然に発酵が始まる。伝統的な製法では酵母には手を加えない自然発酵が主流であったが、現在では特別に培養した酵母を作り、それ以外の菌を殺してしまうやり方も増えてきている。

その後、酵母菌(乾燥酵母など)を投入し、場合によっては糖(果糖ぶどう糖など)が添加される。この後、赤なら約20~30℃、白なら15~18℃に保ち、数日から数十日かけて発酵させたのち(これを「主発酵」と呼ぶ)、圧搾によって液体成分を搾り出す。搾り出された液体は、ステンレスやコンクリート製のタンク、木製(主にフレンチオーク、一部ではアメリカンオークも使用される)のに貯蔵され、さらに発酵させる(これを「熟成」と呼ぶ)。熟成期間は数十日から数年とさまざまである。底にたまった滓(おり)は随時回収する。この後、赤ワインでは乳酸菌が投入される場合があるが、乳酸菌はリンゴ酸を分解し、酸度を減らす働きがある。

樽で熟成されているワイン
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で熟成されているワイン

醸造のいくつかの段階で酸化防止剤としても知られる亜硫酸 (SO2) またはその塩(ピロ亜硫酸カリウム)が添加される。亜硫酸には(1)雑菌の抑制および殺菌、(2)葡萄の皮に含まれる酸化酵素の阻害、(3)ワインで発生することのある過酸化水素の除去、(4)酸素の除去(ただし反応は遅い)等の様々な重要な働きがある。亜硫酸は人体に有害な物質としても知られるが、フランスのワイン法では必ず亜硫酸を添加することを義務付けているように少量であればほとんど問題は無い。しかしこれを気にしてこれを添加しない製法もあり商品化されているがまだ研究段階と言え、そうして造られた製品は往々にして品質が低い。また、日本やヨーロッパ諸国、アメリカなどでは、製品中の亜硫酸濃度が厳しく規制されている。

貯蔵後はガラス瓶などの容器に詰め、コルクなどで栓をし、この後、出荷される。オーストラリアやニュージーランドでは汚染等が問題になるコルクの代りにスクリューキャップ(ステルヴィン(Stelvin))もよく用いられる。安いワインはバッグ・イン・ボックスと呼ばれる段ボール箱に入った特殊な薄い袋(容量は2~4リットル)に詰めて売られることも多い。輸送コストが安く、空気が入りにくいため開栓後ワインが酸化しにくいのが特長である。

赤・白ともに、ほぼ全工程で、なるべく空気との接触を断つ必要がある。空気に触れると、発酵時に酢酸が生じ、酸味の強すぎるワインになる。酸化防止剤は、日本では上記の2つの物質以外は認められていないが、南米などから赤道を越えて船で輸送されるものは、多くの場合にソルビン酸が添加される。

[編集] 諸技術

[編集] 補糖と補酸

ワインの製造の過程では果汁の糖度の不足を補い、アルコール度数を高め、(赤ワインでは)色を濃くするために、補糖が、また果汁の酸の不足を補うために補酸が行われる場合があるが、過剰な酸を含む場合は除酸も行われる。多くの国では、この2つの同時使用は認められておらず、またどちらかが法律で禁止されている場合もある。(ボルドー、ブルゴーニュでは同時使用が禁止。カリフォルニア、オーストラリアでは補糖が禁止されている。)

[編集] 炭酸ガス浸漬法

炭酸ガス浸漬法は、果実を房のまま入れた容器を密閉し、炭酸ガスを充満させて行われる、特殊な発酵の方法である。果実味に富んだワインの醸造に用いられる。「マセラシオン・カルボニック」や「カーボニック・マセレーション」(Carbonic Maceration) とも呼ばれる。発酵を早められることでも知られており、毎年11月の第3木曜日が解禁となる「ボジョレー・ヌーヴォー」もこの製法で作られる。

[編集] マロラクティック発酵

マロラクティック発酵(malolactic fermentation)とは、乳酸菌により、刺激の強いリンゴ酸を、より刺激の少ない乳酸 へと転換させることをいう。アルコール発酵と同時、または、その後に行われる。酵母による発酵には上限があり、およそ20%であると言われている。

[編集] 果汁再添加

ワインの生産過程で時に、果汁再添加(果汁再配合)が行われる事がある。これは発酵により失われた香りや甘味を補うためで、主としてアルコール度数の低い日常消費用の甘口ワインに用いられる。添加される果汁は、多くは搾汁した際に醸造用とは別に保存されている。ドイツで多く見られる。「ジュースリザーヴ」あるいは「ズュースレゼルヴ」ともいう。

[編集] 特殊な製法のワイン

[編集] 発泡ワイン

フランスシャンパーニュ地方シャンパンスペインのカバ、ドイツのゼクト、イタリアのスプマンテ等の発泡性のワイン。詳細は発泡ワインシャンパンの項へ。

[編集] 貴腐ワイン

貴腐ワインは、ボトリティス・シネレアという貴腐菌がつくことで葡萄の表面に無数の穴が開き、そこから余分な水分が蒸発し、糖度があがった葡萄をつかうので一般に甘口となる。そのため食後酒・デザートワインとして珍重される。フランスのソーテルヌやハンガリートカイがとくに有名であり、オーストリアの「ノイジードラーゼー」やドイツの「ベーレンアウスレーゼ」(Beerenauslese,BA) や「トロッケンベーレンアウスレーゼ」(Trockenbeerenauslese,TBA) も貴腐ワインとなる。主記事:貴腐

[編集] 酒精強化ワイン

酒精強化ワイン (fortified wine) は、途中でブランデーなどブドウを原料としたアルコールを添加して発酵を止めたもので、糖分の多く残ったワインができあがる。スペインシェリーポルトガルポートワインマデイラが代表的で、これらは三大酒精強化ワインと呼ばれることもある。酒税法では甘味果実酒にあたる。

[編集] アイスワイン

アイスワインは、天然状態で凍ったブドウから生産されるワインである。水分は凍るが糖やその他の固体成分は凍らないため、濃縮された非常に甘いワインとなる。天然に濃縮された果汁を発酵させる点は貴腐ワインと同じだが、アイスワインはボトリティス・シネレアの影響は受けていないため貴腐香は持たない。

アイスワインの誕生はドイツのフランコニア地方であった。ブドウ畑が予想していない寒波におそわれてしまいブドウが凍ってしまった。諦めきれなかった農民たちは、凍ってしまったブドウでワインを造ったところ、とても糖度が高く美味しいワインとなっていた。この偶然からアイスワインが作られるようになった。当時は非常に貴重で高価だったため貴族の飲み物であった。

アイスワインとして最も有名なものはドイツのアイスヴァイン(Eiswein)であるが、カナダオーストリアでも造られている。世界最大のアイスワイン生産国は安定した寒さが得られるカナダであり、本家ドイツを上回る高い評価を受けている。また、ナイアガラ地方にはアイスワインの生産で世界最大のワイナリーが存在する。日本ではアイスワインを定義する法律がないためにフルーツワインをアイスワインと称して販売しても違法ではないが、カナダ、ドイツ、オーストリアにおいてはアイスワインと名乗るためには、原料、収穫方法、温度などの厳格な基準を満たす必要がある。

[編集] 氷結ワイン

氷結ワインは、冷蔵庫を用いて人工的にブドウを凍らせ、アイスワインと同様に水分を除いて濃縮された果汁を醸造するワインである。非常に甘い濃厚なワインとなる。

[編集] 麦わらワイン(干しぶどうワイン)

麦わらワイン(straw wine)または干しぶどうワイン(raisin wine)とは、収穫後のブドウを筵や藁の上で乾燥させたものから作られるワインのことを指す。貴腐ワインやアイスワインと同様に濃厚な甘口ワインとなるが、特徴的な干しぶどうの風味を持つ。

麦わらワインはフランスでは「ヴァン・ド・パイユ」(vin de paille)、イタリアでは「パシート」(passito)、オーストリアでは「シュトローヴァイン」(Strohwein)などと呼ばれている。かつてはドイツでも作られていたが、現在は法律により生産が禁じられている。

[編集] フレーバードワイン

フレーバード・ワイン (flavored wine) とは、普通のワインにブドウ以外の果実、果汁、香草、薬草などを加え、香りを付けたものである。カクテルマティーニの材料としても使用される ヴェルモット (Vermouth) や サングリア などが知られる。

[編集] ワインの産地表示

日本を除く先進国をはじめ、殆どのワイン生産国では法律により、原料となる葡萄を収穫した土地をワインの産地として表示することが義務付けられている。また、フランスやイタリアなどの国では、産地によって使用できる葡萄品種までが定められている場合がある。

日本においては原料産地にかかわらず国内で醸造を行う事で「日本産」の表示が可能であり、輸入果汁から生産されたものが日本産ワインとして少なからず流通する。一部自治体で独自の産地呼称管理が始まっており、長野県の「長野県原産地呼称管理制度」や、山梨県勝沼地区甲州市)の「ワイン原産地認証条例」がある。

[編集] 主なブドウ品種

詳しくはワイン用葡萄品種の一覧を参照。

カベルネ・ソーヴィニョン
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カベルネ・ソーヴィニョン

[編集] カベルネ・ソーヴィニョン

カベルネ・ソーヴィニョン(Cabernet Sauvignon)は、赤ワイン用の代表的品種で、果皮のタンニン分が多く、強い渋味のある濃厚なワインとなる。雑味が多く、比較的長期の熟成を必要とする。強過ぎる渋味を緩和すべく、他の品種との混醸や混和も少なくない。世界的に栽培され、フランスではボルドー・メドック地区に代表される。歴史的には「ヴィドゥーレ」「ヴェデーレ」(「硬い」の意)とも呼ばれた。

[編集] カベルネ・フラン

カベルネ・フラン(Cabernet Franc)は、赤ワインの品種で、近縁のカベルネ・ソーヴィニョンに比べ柔らかな渋味を持つ。やや冷涼な気候の土地に多く、フランスではボルドー・サンテミリオン地区やロワール地方に見られる。

[編集] シャルドネ

シャルドネ(Chardonnay)は、白ワイン用の代表的品種である。シャルドネ酒の多くは辛口であるが、貴腐の影響を受けた場合には甘口に仕立てられる。際立った香りを持たないため、樽熟成によりオーク香を付加する事も少なくない。発泡ワインへの使用も多い。 多様な気候の下で実を結ぶため、広範囲な地域で栽培されている。フランスのブルゴーニュやシャンパーニュといった地方の代表的品種である。

[編集] シラー/シーラーズ

シラー(Syrah)は、赤ワイン用の代表的品種で、香味が強く、濃厚な色調が特徴である。他の品種との混醸や混和も見られる。栽培される気候や風土によって味が異なる。また、完熟期を過ぎると急速に特徴を失うため、収穫時期の選択に気を遣う品種である。 フランス・ローヌ地方の代表的な品種である他、南アフリカやオーストラリア、チリなどで栽培される。フランス以外では「シラーズ」(Shiraz)の表記も多い。

[編集] セミヨン

セミヨン(Semillon)は、白ワイン用の品種である。果皮が非常に薄く、比較的貴腐化し易い。セミヨン酒の多くは辛口であるが、貴腐の影響を受けた場合には甘口に仕立てられる。

[編集] ピノ系

ピノ・ノワール(Pinot Noir)は、主に赤ワインに使われる品種で、弱めの渋味と高い酸が特徴である。冷涼な気候を好み、主産地フランスではブルゴーニュ地方に代表される。 ピノ系には「ノワール」(黒)の他、多数の変異種が知られ、これらはドイツ産赤ワインやシャンパーニュなどで用いられる。

[編集] メルロー

メルロー(Merlot)は、赤ワイン用の代表的品種で、フランスのボルドー地方を代表する品種の一つである。

[編集] リースリング

リースリング(Riesling)は、白ワイン用の品種で、強い果実香と酸味が特徴である。冷涼な気候に多く、漿果は小粒で晩熟性が強い。ドイツの代表的品種である。

シャトー・ラフィット・ロートシルト1986
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シャトー・ラフィット・ロートシルト1986

[編集] 世界のワイン生産国

[編集] ヨーロッパ

[編集] フランス

フランスでは、ほぼ全土に渡って多かれ少なかれワインが生産されている。中でも最も有名な産地(アペラシオン)は、南西部のボルドー (Bordeaux) と東部のブルゴーニュ (Bourgogne) であり、北東部のシャンパーニュ (Champagne) は発泡ワインの産地として知られる。この他に、中部のロワール川や、南部のローヌ川沿いの地域がよく知られており、各地で固有のワインが生まれている。アルザスのワインは白が主流で果実味が強く、ライン川を挟んで隣国のドイツのワインに近い。アルプス山脈沿いのサヴォワも同様に白が中心である。

フランスの産地呼称は、1935年に制定された原産地呼称統制(AOC)法による。このAOCの規制により、産地ごとに定められたブドウの品種や製法などの要件を満たさなければ、その生産地(アペラシオン)を名乗ることはできない。例えば、ボルドーでは、マルゴーなど村の名前が入ったものが最も細かいAOCであり、ブルゴーニュでは更に、畑の名前までに細分化されている。以下、ブドウの原産地が広がるに応じて、順次メドックなどの地区名、ボルドーなど地方名とAOCの範囲が広がる。より限定された産地(アペラシオン)ほど、土地の個性を反映するものとされる。AOCワインとほぼ等価なものに、その予備軍的存在の VDQS(Vin Délimité de Qualité Supérieure 、ヴァン・デリミテ・ドゥ・カリテ・シュペリウール)があり、これらの条件を満足できないものは、上位のものから「ヴァン・ドゥ・ペイ」(Vin de Pays)、「ヴァン・ドゥ・ターブル」(Vin de Table) の順に格付けされるが、これらの格付けは、それぞれのワインの「美味い」「不味い」を定義するものではない。

ヴァン・ドゥ・ペイでも産地表示が認められているが、その呼称はアペラシオンとは大きく異なり、各アペラシオンの商標的価値を損ねないよう配慮されている。ヴァン・ドゥ・ペイの中で最も知られた産地呼称は、南部のラングドック地方を示す「オック」(OcVin de Pays d'Oc ヴァン・ドゥ・ペイ・ドック)であり、ロワール川沿いの「ジャルダン・デ・ラ・ロワール」もよく知られている。

フランスのワイン、ボルドーワインブルゴーニュワイン参照

[編集] ドイツ

ドイツはその地理的要件から、葡萄の栽培が南部の地方に限られる。この地は葡萄の生育できる北限とされ、主にフランスに近いライン川やその支流沿いでワインが生産されている。

ドイツのワイン参照

[編集] イタリア

イタリアはワインの生産量で世界一を誇り、輸出量もまた世界的に有数である。ピエモンテヴェネトトスカーナなど北部の諸州のものが特に知られる。

イタリアワイン参照

[編集] スペイン

スペインはフランス、イタリアに次ぐワイン生産国である。北部のラ・リオハ地方及びカタルーニャ地方、中部のラ・マンチャ地方、南部のアンダルシア地方が有名な産地である。

スペインのワイン参照

[編集] ポルトガル

ポルトガルでは、北部のダン地方、ヴィニョ・ヴェルデ地方及びアルト・ドウロ地方が有名な産地である。

[編集] オーストリア

オーストリアがドイツ語圏である事から、そのワインもドイツに似た甘味のある物が主体と考えられがちであるが、実際には貴腐ワインやアイスワインといったごく一部を除き、殆どが辛口である。ヴァッハウ、クレムスタール、カンプタールを擁するニーダーエステライヒNiederösterreich)やノイジードラーゼー湖周辺とその南部のブルゲンラントBurgenland)、更に南のシュタイアーマルクSteiermark)といった地方が比較的有名である。1985年に発覚した「ジエチレングリコール混入事件」を機に、輸出市場は一度、壊滅的打撃を受けたが、以来世界一とも評される厳密な規制が設けられたため品質が急激に向上した。日本への輸出もここ数年大きく拡大している。栽培面積の三分の一を占めるグリューナー・フェルトリナー種で名高いが、質的にはリースリングも重要。また、最近では赤ワインの醸造水準の向上も目覚ましい。

[編集] ハンガリー

ハンガリーはブルゲンラントショプロン、ヴィッラーニなど有名な産地を抱えて有名で、中でもトカイのトカイワインは世界三大貴腐ワインの一つに数えられ、世界的に有名である。

[編集] アメリカ

[編集] アメリカ合衆国

アメリカ合衆国 は、世界第4位のワイン生産国であり、中西部を除く殆どの州でワインが造られている。国内の生産量の9割をカリフォルニア州が占めており、オレゴン州ワシントン州ニューヨーク州が続く。

カリフォルニア州サンフランシスコ近郊のナパソノマサンタクララサンノゼなどで近年良質なワインが生産されている。特にナパ・ヴァレーは、ブドウ作りに適した地域で、シャルドネカベルネ・ソーヴィニヨンピノ・ノワールなどの品種が栽培される。

[編集] カナダ

カナダでは主にオンタリオ州ナイアガラ地方ブリティッシュコロンビア州のオカナガン地方やビクトリア周辺でワインが生産されている。品質管理のためにフランスのAOCやイタリアのDOCGを模して、ワイン卸商品質同盟VQA)が導入されている。アイスワイン最大の生産国である。

[編集] その他

[編集] 南アフリカ

南アフリカ共和国では、新世界としては比較的古く17世紀の半ばからワインの生産が行われてきた。長く続いたアパルトヘイトの影響もあり、この国のワインが国外に出ることは少なかったが、この差別制度が撤廃されて以降、徐々にその名が知られつつある。気候の関係から、アフリカ大陸の最南端、喜望峰周辺で葡萄の栽培が行われている。

[編集] オーストラリア

オーストラリア は、世界でも有数のワイン生産国であり、その多くを海外へ輸出している。ブドウ畑は多くが比較的冷涼な大陸南部の沿岸に位置し、降水量が少ないことから灌漑(かんがい) が普及している。南オーストラリア州でオーストラリア全体の半分が生産される他、ヴィクトリア州ニュー・サウス・ウェールズ州西オーストラリア州タスマニア州もワインの重要な産地を多数有する。南オーストラリア州にはオーストラリア最大の産地リヴァーランド(Riverland)があり、他にバロッサ・ヴァレー(Barossa Valley)、クナワラ(Coonawarra)等の産地が知られる。最も代表的なブドウの品種はシラーズ。

[編集] アルゼンチン

上質なワインのほとんどが、メンドサ州の高地で生産される。

[編集] チリ

チリは、南米を代表するワイン生産国であり、19世紀にヨーロッパ・ブドウ(ヴィニフェラ種)が持ち込まれたと言われている。首都 サンティアゴ の南で主に葡萄が栽培されており、1995年に施行された生産地の法規制によって、マイポ(Maipo)、ラペル(Rapel)、マウレ(Maule)の3つの大きな地域に区分けされた。

コンチャ・イ・トロ(Concha y Toro)、サンタ・リタ、サン・ペドロ、サンタ・カロリーナの4つの特に大きな生産者が知られる他、フランスのラフィットのロスチャイルド家やスペインのミゲル・トーレスなどの海外資本もこの地に畑を有し醸造所を構えている。

[編集] その他のワイン生産国

ルーマニア、旧ユーゴスラビア諸国、ブルガリアギリシアグルジアモロッコアルジェリアチュニジア、エジプト、トルコ、ヨルダン、イスラエル、パレスチナ地域、レバノン、キプロス、ニュージーランド中国

[編集] 日本のワイン

日本では、縄文時代中期には「葡萄果汁を発酵させた飲料」が造られ飲用されていたとされるが、これはいつしか廃れ、日本におけるワイン生産は、明治時代に始まったばかりである。その後フィロキセラによる荒廃によりアメリカ系のブドウ栽培が中心となるが、1990年代に入り、ワイナリーが垣根式の栽培法でヨーロッパ系のブドウ栽培を展開し始めた。ブドウ栽培はまだまだ発展途上と言え、現時点のワインの製造は輸入された果汁やバルクワインの比率も高いが、一方でいくつかの生産者からは、近年では国内で栽培されたブドウにより優秀なワインも生産され始めており、海外のワイン品評会での受賞例もある。また、日本独特の消費者感覚から無添加・無農薬ワインも生産される。

山梨では太平洋戦争中、ワイン製造の際に取れる酒石酸が兵器の部品になるとしてワインが大増産されたことがあった。 また、今ではほとんど作られていないが、愛知県でも多くのワインが生産されていた。

当初はワインの酸味や渋味が全く受け入れられず、長らく蜂蜜など糖分を加えてこれらを緩和させた甘口ワインが主流であった。この傾向は1970年代末頃まで続くが、近年ようやく本格的なワインが受け入れられ、日本での高品質なワイン生産が始まる下地となった。

白ワイン
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白ワイン

[編集] 主な生産者

[編集] 文献

  • 『世界一ブリリアントなワイン講座』(Jancis Robinson's WINE COURSE) ジャンシス・ロビンソン著
  • 『ワインの自由』 堀賢一

[編集] ワインに関する事件

  • ジエチレングリコール混入事件
    1985年に輸入されたワインに不凍液に使用されるジエチレングリコールが含まれていた。ジエチレングリコールは人体に有害であるが、これをワインに混ぜると高級な甘口ワインのような味をかもし出す。
  • 名張毒ぶどう酒事件
  • マデイラワイン熟成年数誇大広告事件
    2002年に株式会社ミレジムがワイン研究者の堀賢一を名誉毀損で東京地裁に提訴した。これは、株式会社ミレジムが「間違いなく100年以上前のもの」と宣伝し輸入販売していた「ジャスティノ社テランテス・オールド・リザーヴ」というマデイラワインについて、堀氏が『ワインの自由』というコラムの中で「海外では同じものが10年ものとして販売されている」と書いたことに端を発する。2004年、宇田川基裁判長は「堀氏の記事は真実」「原告はこのワインが19世紀に醸造されたものだと宣伝しているが、根拠がない」とミレジム社の請求を棄却した。

[編集] ワインに関する用語

  • ヴィンテージ (vintage)
    • 葡萄を収穫すること。または、ワインの原料となった葡萄を収穫した年。「ノン・ヴィンテージ」は、産年表示が無いことを言い、この場合には複数の年のワインを混ぜてあることがある。シャンパーニュ(シャンパン) は、ノン・ヴィンテージが一般的であり、産年表示されたもの(ヴィンテージ・シャンパン) は、高級品に限られる。
    • 良作の年に造られた、ワインの古酒。
  • コルクスクリュー
    ワインには限らないが、瓶に栓されたコルクを引き抜くための道具のこと。「ソムリエ・ナイフ」など。
  • シャトー (Château ,Ch)
    フランス語で城・館をあらわす意味だが、ボルドー地域においては、ぶどう園、醸造や管理場、生産者のことを指して言う。主なものではムートンロートシルト、ラフィットロートシルト、マルゴー、ラトゥール、オーブリオンなど。イタリアにおけるカステッロ(Castello)、ドイツのシュロス(Schloss)、スペインでのカスティーリョ(Castillo)も同様である。
  • ドメーヌ (Domaine)
    フランス語で「土地」をあらわす語。ボルドーで「シャトー」が使われるのに対し、ブルゴーニュでは「ドメーヌ」が主に用いられる。カリフォルニアワインなどでよく「エステート」という語を使っているのも、ドメーヌと同義と思われる。
  • デカント (decant)、デキャンタージュ (decantage)
    抜栓したワインを、デカンタなどの別の容器に移すこと。一に空気に触れさせて香りや味を開かせる。二に保存の間にたまった澱を取ることを目的としている。

[編集] ワインとワイングラス

ワイングラスに注がれたポートワイン
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ワイングラスに注がれたポートワイン

はどの部分でも一様に味覚を感じられる訳ではなく、部位によって担当する味覚がある程度決まっている。例えば舌の先のほうではより甘味が強く、根元の方では渋味が強く感じられる。

であるので渋味が特徴のワインであれば根元の方に当たるグラスを、甘味が特徴のワインであれば舌先の方に当たるグラスを選ぶことが良い。またスパークリングワインに使われるグラスは特別に細長く作ってある。これは香りをより立たせるためと発泡がきれいに見えるようにである。

また厚さが薄ければ薄いほど、ワインは美味しく感じられると言われている。その薄いグラスを作る技術は日本が一番であり、その口の厚さがわずか0.3mmほどしかないものもある。そういったワイングラスは破損しやすいため、近年では破損を防ぐために口の部分を強化したものも出回っている。

ワイングラスには、型を使って作られるものと手ふきで作られるものがあり、材質としてはソーダガラスやクリスタルなど多岐にわたる。一般的には手ふきのほうが薄く、高品質のものが多い。ワイングラスの中にはシンプルなグラスのほか、食卓を飾るテーブルウェアとして、金銀の装飾やカットグラス(切子)の施されたワイングラスも多い。

ワイングラスのメーカーには、リーデル、HOYA、シュピーゲル等のグラスメーカーがある。

[編集] 脚注

  1. ただし現在では醸造技術の進歩により、力のあるワイナリーであれば悪い年でもそれなりのものが出来るようになり、味に関しては激しい差は無い。その代わり、悪い出来のブドウでは長い熟成に耐えることが難しくなり、より早飲みになる。

[編集] 関連項目

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