多村仁

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多村仁（たむらひとし、1977年 3月28日 - ）は福岡ソフトバンクホークスに所属するプロ野球選手（外野手）である。

[編集] プロフィール

出身地：神奈川県厚木市
身長/体重：179cm/72kg
血液型：B型
投打：右投右打
球歴：横浜高-横浜（1995年 - 2006年）- ソフトバンク（2007年-）
指名順位/年度：4位/1994年
推定年俸：9200万
守備位置：外野手
通称 - タム（一般）、スペランカー、スペ（ネット上）

[編集] 背番号

52(1995年 - 1999年)
55(2000年 - 2003年)
6(2004年 - )

[編集] 来歴・人物

神奈川県厚木市出身。高校は横浜高校へ進学。高校時代の同期に矢野英司(元楽天）、斉藤宜之（巨人）、紀田彰一（元西武）がいる。
高校通算14本塁打の長打力を買われ、ドラフト4位で横浜ベイスターズに入団。入団当初より走攻守三拍子揃った選手と注目されていたものの、肝心なときに怪我をすることが多く、飛躍のきっかけを掴めなかった。それでも2003年ごろから好成績を挙げるようになり、2004年にブレイク。強くてやわらかいリストを活かして広角に打ち分ける本塁打が最大の魅力の長距離ヒッターである。
2004年の活躍は、「多少痛くても『痛い』と言わないこと」を覚えたのが最大の原因といわれる。故障は多いものの、プロ野球界でもきっての身体能力の高さを誇り、広い守備範囲と強肩にも定評がある。横浜では中堅手、クリーンアップ（主に5番）として活躍していた。
2006年のシーズン終了後、一部の新聞で多村がトレード要員だと報道され、その真否から具体的なトレード先に至るまでいくつかの憶測報道が飛び交った。その中では、トレード先として新庄剛志の引退する北海道日本ハムファイターズが有力と言われていた。
2006年 12月5日にソフトバンク・寺原隼人投手と1対1の交換トレードが成立し、正式に発表された。12月12日の入団発表会見で、背番号は横浜でのそれと同じ6と発表された。

[編集] 略歴

横浜高時代は斉藤宜之、紀田彰一とクリーンアップを組み3年生の春夏連続（1994年）で甲子園に出場。
1995年 - ドラフト4位で横浜に入団。
1997年 - このシーズンの開幕ゲームとなる、4月4日の対中日戦で公式戦初出場。この試合はナゴヤドーム初の公式戦で、多村は7回表に横浜の開幕投手・盛田幸妃の代打として登場。山本昌と対戦したプロ初打席は外野フライに終わった。4日後の4月8日には、対阪神戦で田村勤投手から初安打を放った。オフに1年目から痛めていた右肩を手術。
1998年 - 右肩リハビリのため1年を棒に振る。一・二軍とも試合出場なし。翌年も二軍のみ出場。
2000年 - 主に代打、途中出場で一軍定着、84試合出場で打率.257、7本塁打。
2003年 - 91試合の出場で打率.293、18本塁打、46打点と開花の兆しが見えだす。
2004年 - 初めて開幕レギュラーの座をつかむと、一気に開眼。強靭なリストを生かした打撃でホームランを量産し、8月15日に横浜・大洋通じて日本人打者として田代富雄以来23年ぶりとなる30本塁打を達成。10月6日には日本人打者として球団初の40本塁打を達成した。3割・40本・100打点は球団初の記録。
2005年 - 打率、本塁打共にリーグトップにたっていたが6月22日に腰痛で登録抹消。登録抹消期間の10日間で一軍復帰する筈だったが、6月29日、自ら車を運転してベイスターズ総合練習場での二軍練習に向かう際、横浜横須賀道路の朝比奈IC付近でスリップして防音壁に激突するという事故（単独）を起こし、車は大破して多村も検査入院した。シーズンを通しては好成績を収めるも、交通事故による欠場への懲戒的措置として現状維持での契約更改を余儀なくされた。
2006年 - 3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシックの日本代表に選出され、好守や特大HRを放つなど、初代世界一に大きく貢献した（HR3本、打点9でチーム本塁打王・打点王）。公式戦に入っても4月4日の中日戦（横浜スタジアム）で9回裏に岩瀬仁紀から起死回生の同点2ランを放つなど活躍していたが、4月中旬から故障のため一月ほど戦線離脱。そして復帰して半月ほど経った6月7日の楽天戦（フルキャストスタジアム宮城）にて本塁突撃時のクロスプレーの際に肋骨を4本折る重傷で長期離脱。シーズンの大半を棒に振ってしまった。オフには持病の腰のヘルニアにブロック注射を打ち、再起を誓ったが、トレードでのソフトバンク移籍が決まった。

[編集] 通算成績

2006年終了時

年度	所属チーム	背番号	試合	打数	得点	安打	二塁打	三塁打	本塁打	塁打	打点	盗塁	盗塁死	犠打	犠飛	四死球	三振	併殺打	失策	打率
1995	横浜	52	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	.000
1996			0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	.000
1997			18	26	2	7	1	0	1	11	4	0	0	0	1	0	9	0	0	.269
1998			0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	.000
1999			0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	.000
2000		55	84	226	21	58	6	1	7	87	29	2	0	0	2	17	64	3	1	.257
2001			33	43	8	7	2	0	1	12	2	0	0	0	0	10	15	1	0	.163
2002			81	183	23	43	8	0	5	66	16	3	1	2	0	11	54	1	1	.235
2003			91	242	29	71	12	0	18	137	46	14	7	1	0	17	65	7	2	.293
2004		6	123	449	80	137	19	2	40	280	100	10	7	1	1	41	126	8	3	.305
2005			117	450	71	137	26	2	31	260	79	2	4	0	1	47	108	6	3	.304
2006			39	127	24	35	3	0	8	62	20	5		0	1	17	29	5	1	.275
通算(2006年まで)	12年		586	1746	258	495	77	5	111	915	296	36		4	6	160	470	31	11	.283

[編集] 個人記録

3打席連続本塁打

2004年（7月17日の広島戦で高橋建・佐竹健太・林昌樹投手から記録）

4試合連続本塁打

2004年（4月21日の巨人戦から同年4月24日の広島戦で記録）

2006年（5月19日の西武戦から同年5月23日のソフトバンク戦で記録）

[編集] 高校時代の戦績・記録

1994年 - 全国高等学校野球選手権大会

2回戦、対那覇商高戦、2対4で敗戦。（2打数 0安打 0打点 1三振 0四死球 0本塁打）

[編集] エピソード

本人は外野守備・ファッションにこだわりがあり、特に後者については規則が厳しいはずの横浜高校時代から髪を染めるなどしていたという。彼の公式サイト名にもなっている「6TOOLS（6ツール）」は、メジャーリーグでよく言われる5ツール（打率、本塁打、足、守備、肩）に多村自身が自負するファッションセンスを加えたのが由来とされる。
彼の怪我は野球の試合や練習中にとどまらず、ポスター撮影中にジャンプして右足関節を捻挫したり、プロ野球再編問題に伴うストライキの際に握手会で左掌の炎症を起こしたりしている。そのため、体質が弱いのではないかと思う一部のファンの間から、揶揄と親しみを込めて「スペランカー」（主人公がわずかなミスで死んでしまうゲーム）と呼ばれていたり、怪我などをすることを「スペる」と言ったりされる。
身体能力が高く、リーグでも高いレベルの記録を残しているが、まだタイトルには恵まれていない（この手の選手は他にも、東京ヤクルトスワローズの岩村明憲や、読売ジャイアンツの二岡智宏など）。
WBC日本代表に選ばれた際、自宅に届いた「選出通知」を額に入れて飾っているらしい。多村はこれまで一度も何らかの代表チームに選ばれたことが無かった。
2005年 12月5日、NTV スポーツうるぐす「2005アンラッキー王決定戦」の収録に西口文也、普天王とともに参加。多村の紹介の際、2ちゃんねるプロ野球板の多村のスレッドのテンプレート【スペランカー履歴】[1]をそのまま引用したと思われるボードが登場。釣り対決を行ったものの、釣れたのは魚の「ウロコ」のみ。最後に神社でお祓いしてもらったものの、おみくじで「凶」を引いてしまった。その影響かどうかは不明だが、実際に2006年シーズンが始まると怪我に苦しむことになってしまった。