リック・ガトームソン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
リック・ガトームソン(Rickey Lee Guttormson , 1977年1月11日 - )は、福岡ソフトバンクホークスに所属するプロ野球選手(投手)である。
目次 |
[編集] プロフィール
- 常時150キロ近いストレートと切れのあるスライダーを投げる本格派投手。コントロールもよく四球もかなり少ない。
[編集] 来歴
[編集] アメリカ時代
- アナコルテス高校(Anacortes High School)卒業後、ワシントン州リンウッドのエドモンズコミュニティ大学(Edmonds Community College、短期)に入学する。
- 1997年の7月ドラフトにて、サンディエゴ・パドレスに22巡目、全体680位で指名され入団する。入団後はマイナーリーグとインディペンデントリーグ(セミプロ)の球団を渡り歩くことになる。
- 2004年までMLBでのプレイ経験がなかったが、この年先発からクローザーへ転向し25セーブと活躍、さらに同年冬に参加したベネズエラのウィンターリーグでも活躍し、2005年、シアトル・マリナーズのスプリングキャンプに招待選手と招かれることになった。初めてMLBでプレイするチャンスであったが、残念ながら40人ロスター枠には残れず、AAAへ降格となる。しかし、この活躍に目をつけていたヤクルトが、当時チームの先発陣に怪我などが相次いだこともあり、ガトームソンと契約を結ぶことを決めた。
[編集] 日本時代
- 2005年 ヤクルトスワローズ入団後、まずはイースタン・リーグで登板したが、4試合で防御率8.25と散々な成績であった。ところが、一軍先発陣の台所事情が火の車であったことから一軍に昇格。すると16試合の先発で8勝5敗、防御率4.18の成績をあげ、見事先発ローテーション投手としての役割を果たした。完投はなかったが、ホームランも放っている。
- 2006年5月25日 対東北楽天ゴールデンイーグルス戦(明治神宮野球場)にて、プロ野球史上72人目(83回目、交流戦では初)となるノーヒットノーランを達成。許したランナーは遊撃失策(1回)と四球(5回)による2人。マイナー時代を含めて自身初の完封がノーヒットノーランとなった。セントラル・リーグでは2004年10月4日の阪神の井川慶以来、33人目(36回目)、外国人選手としてはジーン・バッキー、郭泰源、テリー・ブロス、メルヴィン・バンチ、ナルシソ・エルビラに次ぐ6人目の快挙となった。ヤクルトでは石井一久以来9年ぶりだが、ヤクルトの投手が本拠地である神宮球場でノーヒットノーランを達成したのは初めてである。なお、ヤクルトスワローズ(東京- 含む)の名になってからノーヒットノーランが出た年(1995年ブロスと1997年石井)はいずれも日本一になっていたが、この年チームは3位に終わりジンクスは敗れた。
- この翌日には、外国人枠の関係で採用していた変則ローテーションのためディッキー・ゴンザレス投手と入れ替わりに登録を抹消された。
- 結局二桁には届かなかったものの、リーグ6位の防御率2.85を記録したが、変則ローテーションに不満を持っていた為、このオフの契約交渉でヤクルトに2年総額7億という莫大な要求を突きつけ、交渉決裂。自由契約選手となる。
- 西武、阪神らも興味を示していたが、2006年12月14日ソフトバンクが獲得を発表した。2年契約で、出来高を含み2億5000万円程度の契約と見られている。
[編集] 球歴
- 学生時代
- 高校 - アナコルテスハイスクール
- 大学 - エドモンズコミュニティカレッジ
- 米国時代(括弧内は提携球団、レベル、リーグ)
-
1997年 アイダホフォールズ・チャッカーズ(カンザスシティ・ロイヤルズ、ルーキー、パイオニアリーグ) 1998年 クリントン・ランバーキングズ(シンシナティ・レッズ、A、ミッドウェストリーグ) 1999年 ランチョクカモンガ・クウェイクス(サンディエゴ・パドレス、High-A、カリフォルニアリーグ) 2000年-2001年途中 モビール・ベイベアーズ(サンディエゴ・パドレス、AA、サザンリーグ) 2001年途中 ポートランド・ビーヴァーズ(サンディエゴ・パドレス、AAA、パシフィックコーストリーグ) 2003年 バークシャー・ブラックベアーズ(インディペンデント、ノース・イーストリーグ) 2004年 サンアントニオ・ミッションズ(テキサス・レンジャーズ、AA、テキサスリーグ) 2005年-2005年途中 タコマ・レイニアーズ(シアトル・マリナーズ、AAA、パシフィックコーストリーグ)
- 日本時代
- 2005年途中-2006年 東京ヤクルトスワローズ
- 2007年~ 福岡ソフトバンクホークス
[編集] 通算成績
年度 | チーム | レベル | 試合 | 先発 | 完投 | 完封 | 勝利 | 敗北 | セーブ | 投球回 | 奪三振 | 失点 | 自責点 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1997年 | アイダホ フォールズ | ルーキー | 18 | 2 | 0 | 0 | 3 | 2 | 3 | 28 | 19 | 25 | 20 | 6.43 |
1998年 | クリントン | A | 30 | 25 | 0 | 0 | 10 | 7 | 2 | 159.1 | 141 | 66 | 46 | 2.60 |
1999年 | ランチョ クカモンガ | High-A | 28 | 28 | 1 | 0 | 14 | 8 | 0 | 174.1 | 125 | 83 | 72 | 3.72 |
2000年 | モビール | AA | 17 | 15 | 0 | 0 | 4 | 4 | 0 | 81.1 | 36 | 44 | 36 | 3.98 |
2001年 | モビール | AA | 27 | 24 | 0 | 0 | 5 | 16 | 0 | 143.1 | 78 | 84 | 75 | 4.71 |
ポートランド | AAA | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 5 | 78 | 6 | 6 | 10.80 | |
2002年 | 試合出場無し | |||||||||||||
2003年 | バークシャー | 独立 | 20 | 20 | 1 | 0 | 8 | 8 | 0 | 142.2 | 141 | 64 | 51 | 3.22 |
2004年 | サン アントニオ | AA | 54 | 0 | 0 | 0 | 5 | 4 | 25 | 65.2 | 56 | 28 | 24 | 3.29 |
年度 | チーム | 背番号 | 試合 | 先発 | 完投 | 完封 | 勝利 | 敗北 | セーブ | 投球回 | 奪三振 | 失点 | 自責点 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2005年 | ヤクルト | 34 | 16 | 16 | 0 | 0 | 8 | 5 | 0 | 97 | 62 | 46 | 45 | 4.18 |
2006年 | 東京ヤクルト | 34 | 25 | 25 | 2 | 1 | 9 | 10 | 0 | 173.2 | 127 | 62 | 55 | 2.85 |
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
福岡ソフトバンクホークス - 2007 |
---|
0 仲澤忠厚 | 1 柴原洋 | 3 松中信彦 | 5 松田宣浩 | 6 多村仁 | 7 大村直之 | 8 江川智晃 | 9 小久保裕紀 | 10 本間満 | 11 小椋真介 | 12 高谷裕亮 | 13 高橋秀聡 | 14 馬原孝浩 | 16 篠原貴行 | 17 山田秋親 | 18 新垣渚 | 19 森福允彦 | 21 和田毅 | 22 荒川雄太 | 23 城所龍磨 | 24 高橋徹 | 25 大野隆治 | 26 的場直樹 | 27 中西健太 | 28 大隣憲司 | 29 領健 | 30 長谷川勇也 | 31 佐藤誠 | 32 森本学 | 33 星野順治 | 36 明石健志 | 37 福田秀平 | 38 神内靖 | 40 藤岡好明 | 41 倉野信次 | 44 水田章雄 | 45 李杜軒 | 46 本多雄一 | 47 杉内俊哉 | 48 甲藤啓介 | 50 吉本亮 | 51 荒金久雄 | 52 川崎宗則 | 53 金子圭輔 | 54 川頭秀人 | 55 伊奈龍哉 | 56 柳瀬明宏 | 57 三瀬幸司 | 58 辻武史 | 59 大西正樹 | 60 稲嶺誉 | 61 山村路直 | 62 山崎勝己 | 63 大田原隆太 | 64 田之上慶三郎 | 65 川口容資 | 66 斉藤和巳 | 67 斉藤秀光 | 68 竹岡和宏 | 69 井手正太郎 | 70 田上秀則 | 91 陽耀勲 | 93 小斉祐輔 | 94 西山道隆 | 未定 アダム | 未定 ニトコースキー | 未定 ガトームソン | 未定 ブキャナン | 121(育成選手) 山田大樹 | |