営団9000系電車
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9000系電車(9000けいでんしゃ)は、東京地下鉄(旧・帝都高速度交通営団)南北線向けの通勤形電車。
1991年(平成3年)11月29日の南北線の部分開業に併せて4両編成で登場した。同線のラインカラーであるエメラルドグリーンの帯が入っている。
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[編集] 概要
当初はGTO素子を用いたVVVFインバータ制御方式を採用していたが、後にIGBT素子を用いた車両も登場している。6両編成で、電動車(M)と付随車(T)は4M2T構成でアルミニウム合金製車体である。
南北線用であり、ワンマン運転用としてのATO装置やホームドアなどに対応している。また、営団(→東京メトロ)として初めて車いす用のスペースや、ドア上部への2段式のLED式旅客案内表示器を設置した。
2000年(平成12年)9月26日の目黒駅延伸と全線開通に伴い東京急行電鉄目黒線への乗り入れを開始し、翌2001年(平成13年)3月28日からは埼玉高速鉄道線への乗り入れも開始している。但し、東京都交通局(都営地下鉄)三田線には乗り入れない。また「みなとみらい号」にも運用されていない(2005年2月11日に運転された「みなとみらいリレー号」には運用された)。
なお、2003年8月10日には東急東横線の日吉駅からの東京湾大華火祭の臨時列車にも充当された(2004年・2005年は武蔵小杉駅始発に縮小)。東横線への9000系の入線は営業運転ではこの1回のみである。なお日吉駅以遠の運用は回送列車を除いて存在していなかった。また、2006年8月12日に同線の菊名駅からの東京湾大華火祭臨時列車にも9000系が充当される予定であったが、雷雨のため翌13日に延期して開催されたため、運転も中止になった。なお2003年3月改正から休日に元住吉車庫で留置する列車があるが昼間の留置を目的としたものである(それ以前は都車のみの入出庫)。
2006年9月25日からの目黒線内での急行運転開始に伴い表示幕に列車種別が表示されることになっており工事が完了した。 また左記工事に併せ列車内LED式旅客案内表示器の改修(走行中、常に行先を表示等)・一部自動放送内容の変更も行われた。
また、東急目黒線・東京メトロ南北線・埼玉高速線の3社直通車両の中で最も多い21編成である(共用区間を走る都営地下鉄車はそれより多く37編成である)。
[編集] 形態分類
[編集] 試作車
- 1990年(平成2年)12月川崎重工業製の9101編成の9101-9201-9301-9801がこれに該当する。
- 前面行先表示器が電動幕式で、側面は未設置で準備工事だったが、現在はLED式となり、側面にも設置されている。
- 先頭車側面の帯は前面から側面まで1本につながっている。
- 9201-9301は三菱電機製のGTO素子を用いたVVVFインバータを搭載している。
- 1991年11月29日の駒込~赤羽岩淵間開業まで、千代田線で各種の試験を行った。
[編集] 1次車
- 1991年(平成3年)11月29日の駒込~赤羽岩淵間の開業に併せて登場した車両。
- 1991年(平成3年)11月~1992年(平成4年)川崎重工業製の9103・9105・9107編成の9100-9200-9300-9600-9700-9800、9101編成の9601-9701、9102・9104・9106・9108編成の9100-9800がこれに該当する。
- 行先表示器は試作車と同様。
- ボックスシートが1両に1か所存在する。また車いすスペースは折り畳み式の座席が2席分確保されている。
- 先頭車側面の帯は乗務員扉付近で前面廻り込み帯と側面帯に分かれている。これ以降このスタイルで統一される。
- 9101編成の9601-9701と9103編成の9203-9303-9603-9703は日立製作所製のGTO素子を搭載しており、9105・9107編成の9200-9300-9600-9700は三菱電機製のGTO素子を搭載している。
- この時に製造された9102・9104・9106・9108編成の9200-9300は現在9101・9103・9105・9107編成の9600-9700に改番され、偶数編成の9200-9300は9600-9700を含めて2次車と車両を交換している。
主要諸元
- 車種:全アルミ合金製2輪ボギー車
- 編成形態:4両編成 2M2T
- 軌間:1067mm ボギー中心間距離13.8m 固定距離2.1m
- 集電方式:架空線式(パンダグラフ、電磁鈎外し、バネ上昇、空気降下式)直流1500V
- 定員:CT1、CT2(乗務室)140(49)人、M1(制御電動車)151(56)人、M2(電動車)152(52)人( )は座席定員
- 自重(計算値):CT1、CT2、25.7t M1 、33.5t M2、31,5t
- 車両性能:加速度3.3km/h/s、 減速度3.5km/h/s(常用ブレーキ)4.5km/h/s(非常ブレーキ)、最高速度110km/h、勾配登坂条件35%の940m連続上り勾配(半径170m曲線付帯140m連続上り勾配を含む)で全ユニット不動の先行列車を押し上げ出来るものとする。
- 車体寸法:最大寸法20,000(長さ)×2,830(幅)×4,145(パンダ折りたたみ高さ)、床面高さ1,155mm
(長さ20,660がCT1、2のみ)車椅子スペース(1編成に2箇所)
- 台車:ボルスタレス台車(住友金属製SS-122、SS-022、ss-022CT)電子制御による空気バネ制御機能付、基礎ブレーキ装置ユニットブレーキ式
- 主電動機:三相誘導電動機(1h定格190kW、1,100V、130A、2290rpm)
- 駆動装置:平行軸歯型継手式(WN式)、歯車数比7.79(100/14)
- 制御:VVVFインバータ制御
- ブレーキ:ATC連動電気指令式電空併用ブレーキ(回生ブレーキ付)遅込め方式、保安ブレーキ装置付
- 電動空気圧縮機:C-2500LB型、交流モーター駆動
- 補助電源:DC/DCコンバータ150kW(DC1,500V→DC600V)静止型インバータ(コンバータに内蔵、DC600V→AC200V、AC100V)、アルカリ蓄電池 DC100V 60Ah
- 戸じめ装置:単気筒複動式戸閉機、ベルト連動両開機構、直接検知方式、(側出入口幅1300mm )
- 運転方式:CS-ATC、ATO方式
[編集] 2次車
- 1996年(平成8年)3月26日の四ツ谷~駒込間の開業に併せて登場した車両。
- 1995年(平成7年)~1996年(平成8年)川崎重工業製の9109~9113編成の全体、及び9102・9104・9106・9108編成の9200-9300-9600-9700がこれに該当する。
- 行先表示器は当初からLED式だが、側面は準備工事のみ。現在は試作・1次車と同様に側面も使用されている。
- ボックスシートは廃止された(貫通扉を800mmから900mmに拡大したため)。
- 9200-9300-9600-9700は日立製作所製のIGBT素子を搭載している。
[編集] 3次車
- 1997年(平成9年)9月30日の溜池山王~四ッ谷間の開業に併せて登場した車両。
- 1997年(平成9年)夏期東急車輛製造製の9114・9115編成全体がこれに該当する。
- 行先表示器と座席は2次車と同様。
- 9200-9300-9600-9700は三菱電機製のIGBT素子を搭載している。
[編集] 4次車
- かねてから不足していた予備車の確保を目的に登場した車両。
- 1999年(平成11年)春期日本車輌製造製の9116・9117編成全体がこれに該当する。
- 行先表示器はLED式で側面も当初から設置されている。これに遵って試作~3次車も行先表示器を幕式からLED式に交換し、同時に側面にも設置された。
- シートは2・3次車と同じくロングシートばかりだが、支持方式は片持ち式になった。
- 中間車の動力軸分散により電動車と付随車の構成は4M2Tから3M3Tに低減(1C6M制御で、9300の下り寄りと9600の上り寄りのモータがない(取り付け準備)。)。
- 9200-9300-9600-9700は東芝製のIGBT素子を搭載している。
[編集] 5次車
[編集] 今後の増備
2007年度に最終増備車の新造が予定されている。これは東急目黒線の延伸により8連化が計画されているからである。
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