軽駆逐戦車ヘッツァー
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Jagdpanzer 38(t) |
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駆逐戦車ヘッツァー | |
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性能諸元 | |
全長 | 6.27 m |
車体長 | 4.87 m |
全幅 | 2.63 m |
全高 | 2.17 m |
重量 | 15.75 t |
懸架方式 | リーフスプリング |
速度 | 42 km/h |
行動距離 | 177 km |
主砲 | 7.5cm48口径戦車砲 PaK39 L/48 |
副武装 | 7.92mm MG34機関銃 |
装甲 | 前面最大60mm、側面20mm |
エンジン | Maybach Hl 203 P 30 160 馬力 |
乗員 | 4 名 |
軽駆逐戦車ヘッツァー(けいくちくせんしゃヘッツァー)は、第二次世界大戦時のドイツの駆逐戦車。ドイツ語では Jagdpanzer 38(t)と呼ばれる。制式番号は Sd.Kfz.138/2 。ヘッツァー(独:Hetzer, 狩りの勢子)というニックネームは本来、次世代軽駆逐戦車であるE-10計画用のものであったが、いつの間にか本車のものになっている。
目次 |
[編集] 概要
もともとはIII号突撃砲の生産工場が爆撃され生産停止に陥った際、チェコスロバキアのBMM社に同突撃砲の生産が代行できないかと打診されたのが開発のきっかけであった。BMM社の設備ではより小型の車輌しか生産できないため、ヒトラーは小型駆逐戦車の開発を命じた。
そこでBMM社は38(t)戦車の発展型である、II号戦車L型ルクスとの競争に敗れ不採用となった「新型38(t)式戦車」(38(t) neuer Art 軽偵察戦車)の足回りを流用。これは見た目が良く似ているため従来型の38(t)の足回りを流用と言う間違った解説が実に多く、また古いプラモデルでも混同されているが、転輪の直径や起動輪の歯数、誘導輪の形、キャタピラのパターン・幅、シャーシのサイズなどが異なり、全くの別物である。
この足回りに新設計のシャーシ、傾斜した装甲を持つ戦闘室と48口径の75ミリ対戦車砲(7.5cm Pak39 L/48)を搭載した軽駆逐戦車がヘッツァーである。本車は安価(パンターの半額)で生産性が大変良く最優先車両とされ、わずか四ヶ月で設計を終え、1年足らずで2584輌が生産されている。しかし、傾斜した装甲のために戦闘室内は大変狭く、また主砲が中心線を外れて装備されている関係で重量バランスが悪く、エンジン出力が低く履帯の幅が狭いこともあり、重量やサイズから連想されるほど路外機動性は良くなかった。本車はドイツ陸軍の軍直轄戦車駆逐大隊、歩兵・国民擲弾兵師団の戦車駆逐中隊、SS装甲擲弾兵師団に配備された他、75輌がハンガリー軍に供与されている。
ヘッツァーは実質的に戦車ではなく、機動性を持ち全面装甲化された対戦車砲にすぎない。車内レイアウトの関係上、車体右側が死角となり、車長も他の乗員と隔離された位置に置かれている。このため、個々に攻撃支援など行おうものなら弱い側面を突かれてたちまち撃破された。敵戦車を待ち伏せ小隊単位で互いの死角を補い合い、単一の敵に集中砲火を浴びせ確実に仕留めていく「パックフロント」戦術こそが正しい本車の戦法であり、機動防御に本領を発揮した。
軽駆逐戦車のなかでは大変成功した車輌であり、戦後もチェコ国内で生産が続けられ、1946年にはスイス陸軍がG-13の名前で採用した。チェコでは主砲であるPaK39が生産されていなかったため、代わってIII号突撃砲用のStuK40が装備されており、時たま戦争映画でその姿を見ることができる。外見的には主砲のマズルブレーキがあり、上部のリモコン機銃(といっても遠隔操作ではなく、車内から直接操作される)が無いか、スイスオリジナルの対空銃架になっていること、さらに側面に搭載された予備転輪と予備履帯により、容易に識別できる。また、戦争博物館にある稼動ヘッツァーの一部には、G-13の外見をドイツ軍風にした物もある。
[編集] バリエーション
- 38式回収戦車
- Bergepanzer 38
- 15cm重歩兵砲搭載 38式駆逐戦車
- Jagdpanzer 38 sIG33/2
- 38式火焔放射戦車
- Flammpanzer 38
- 38式駆逐戦車 固定砲架(シュタール)型
- Jagdpanzer 38 Starr
- 38(d)式駆逐戦車
- Jagdpanzer 38(d)
- ST-I
- ※チェコスロバキア陸軍
- G-13
- ※スイス陸軍
[編集] 登場作品
- 合衆国最後の日(現用車輌として登場)
- ハノーバー・ストリート
- ザ・ロンゲスト・デイ(『史上最大の作戦』ではない方の、フランス特殊部隊を描く1994年の仏独英米合作映画)
(これらの映画に登場した稼動するヘッツァー風の車輌は、全てG-13である。)
[編集] 関連項目
第二次世界大戦のドイツの装甲戦闘車両 | |||
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戦車 | |||
I号戦車 | II号戦車 | III号戦車 | IV号戦車 | パンター | VI号戦車 (ティーガーI, ティーガーII) | 35(t)戦車 | 38(t)戦車 | |||
突撃砲 | |||
III号突撃砲 | IV号突撃砲 | ブルムベア | シュトルムティーガー | |||
駆逐戦車 | |||
I号対戦車自走砲 | マルダーI , II , III | ヘッツアー | IV号駆逐戦車 | ナースホルン | ヤークトパンター | ヤークトティーガー | エレファント | |||
自走砲 | |||
I号自走重歩兵砲 | II号自走重歩兵砲 | ヴェスペ | フンメル | グリーレ | パンツァーヴェルファー | カール自走臼砲 | |||
対空戦車 | |||
メーベルワーゲン | ヴィルベルヴィント | オストヴィント | クーゲルブリッツ | |||
装甲ハーフトラック | 装甲車 | ||
Sd Kfz 4 | 250 | 251 | 252 | 253 | Sd Kfz 221/22/23 | Sd kfz 231/32/34/63 | ||
試作戦車 | |||
NbFz | マウス | E-10 | E-25 | E-50 | E-75 | E-100 | ラーテ | |||
特殊車輌番号 |
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