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■Template (■ノート ■解説) ■日本の市町村pj |
西尾市(にしおし)は、愛知県の中央を北から南へ流れる矢作川流域の南端にある市である。抹茶の生産地として知られる。
西尾の名は、八ツ面山(やつおもてやま)の西に尾のように続く台地であることから、あるいは海浜で塩を生産したので「煮塩」から付けられたなどの諸説がある。
吉良庄(荘)西条の西条城を、1561年に西尾城と改めたことが西尾の名前の始まりで、1564年に御剱八幡宮に奉納した鰐口の銘文の「三川國吉良庄西尾御剱鰐口酒井雅楽助政家寄進」が、現存史料での初出になっている。
[編集] 地理
- 山:八ツ面山(標高67m)、羽角山(標高118.5m)、万灯山(標高145.9m)、茶臼山(標高291.0m)
- 河川
- 一級河川:矢作川(国土交通省管理)、矢作古川(愛知県管理・以下同じ)、広田川、安藤川、須美川、鹿乗川
- 二級河川:北浜川、二の沢川、朝鮮川
[編集] 隣接している自治体
- 碧南市、安城市、岡崎市
- 額田郡幸田町
- 幡豆郡吉良町、一色町
[編集] 歴史
[編集] 中世〜江戸期
[編集] 明治〜市制施行前
[編集] 市制施行後
[編集] 行政
[編集] 市長
[編集] 経済
[編集] 産業
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- 主な大規模事業所は、アイシン精機(西尾工場・他)、デンソー(西尾製作所・善明製作所)など
- 鋳物製造 鋳造工場は主に平坂町に分布している。
- 綿織物
- 愛知県下10産地のうち、西尾市を中心とした周辺地域は三州産地と呼ばれ、産業用資材の綿スフ(ステープル・ファイバー)織物では生産量全国一。
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- 碾茶(抹茶の粉に挽く前の原材料)の生産は、全国生産量の約20%を占め全国トップクラス。
- コチョウランなど洋ランの生産高は日本一を誇り、バラやカーネーションなどの他、観葉植物や植木栽培も盛んである。
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[編集] 金融
[編集] 姉妹都市・友好都市
[編集] 姉妹都市
[編集] 友好都市
[編集] 教育
[編集] 小学校
- 西尾市立西尾小学校
- 西尾市立花の木小学校
- 西尾市立鶴城小学校
- 西尾市立米津小学校
- 西尾市立八ツ面小学校
- 西尾市立西野町小学校
- 西尾市立平坂小学校
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- 西尾市立中畑小学校
- 西尾市立矢田小学校
- 西尾市立寺津小学校
- 西尾市立福地北部小学校
- 西尾市立福地南部小学校
- 西尾市立室場小学校
- 西尾市立三和小学校
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[編集] 中学校
- 西尾市立西尾中学校
- 西尾市立鶴城中学校
- 西尾市立平坂中学校
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- 西尾市立寺津中学校
- 西尾市立福地中学校
- 西尾市立東部中学校
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[編集] 高等学校
[編集] 専修学校
[編集] 看護学校
[編集] 地域
[編集] 公民館
- 寺津公民館(ブルーホール、会議室、学習室、工芸室、和室、満天広場(天文台・観測室)、図書館分室、市民課出張所)
- 米津公民館(たものきホール、会議室、研修室2、和室、ミーティングルーム、図書館分室)
- 福地公民館(グリーンホール、会議室、実習室、和室、ミーティングルーム、図書館分室)
- 西野町公民館(にしのまちホール、会議室、研修室、和室2、ミーティングルーム、展示コーナー)
- 八ツ面公民館(きららホール、会議室、研修室2、和室、ミーティングルーム)
- 伊文公民館(集会室2、和室、会議室2、軽運動室)
- 鶴城公民館(わかつるホール、会議室、和室、遊戯室ほか)
- 住崎公民館
[編集] 郵便局
- 西尾郵便局(集配局・取扱局番号:21006)
- 平坂郵便局(無集配局・21113)
- 西尾寺津郵便局(無集配局・21166)
- 西尾福地郵便局(無集配局・21262)
- 西尾室場郵便局(無集配局・21286)
- 西尾米津郵便局(無集配局・21299)
- 西尾三和郵便局(無集配局・21386)
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- 西尾鶴城郵便局(無集配局・21407)
- 西尾鶴舞郵便局(無集配局・21451)
- 西尾永楽郵便局(無集配局・21535)
- 西尾花ノ木郵便局(無集配局・20038)
- 西尾八ツ面簡易郵便局(21855)
- 上矢田簡易郵便局(21861)
- 西尾鵜ケ池簡易郵便局(21876)
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[編集] 警察
- 市内には本署の他に、鶴城・中央・国森・平坂の4交番と、米野・東部・室・鵜ケ池・熱池の5つの駐在所がある。
[編集] 消防
- 本署(矢曽根町)の他に、西分署(楠村町)と北出張所(米津町)、東出張所(米野町)がある。
- 消防車はポンプ車9台(うち水槽付き3台)、はしご車1台、化学車2台など、救急車は計4台が各署・出張所に配置されている。
[編集] 交通
[編集] 鉄道
吉良吉田方面は他の名鉄線とは違う形のワンマン運転を行っていて、名鉄蒲郡線蒲郡駅まで一体化して毎時2本の運行をしているが、車内に料金箱があり降車時に切符を回収する。朝と夕方以降は名古屋方面を結ぶ特急が吉良吉田まで運転する。
- 市制施行後に廃止された路線区間及び駅
- 名鉄西尾線(初代)(西尾~岡崎)1943年休止、1959年廃止。
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- 西尾市内の設置駅は、西尾(現存)、西尾口(現存は旧碧電のもの)、久麻久、八ツ面、三江島
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- 西尾市内の設置駅は、西尾(現存)、住崎・羽塚・平坂口・港前
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- 西尾市内の設置駅は、中畑・三河平坂・三河楠・寺津
[編集] バス
- 名鉄東部交通バス
- 自治体がバス運行補助金を拠出し、名鉄東部交通が運行している。運行頻度は毎時1〜2本程度で、設定のない時間帯もあるが、西尾〜西尾市民病院は路線の重複があるため、昼間帯の運行頻度はやや多い。
- 寺津線:西尾 - 矢田小学校前 - 徳永東 - 東脇 - 刈宿 - 寺津神社前 - 徳永東 - 矢田小学校前 - 西尾
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- 特定時間帯に西尾〜西尾市民病院(昼間帯)〜総合体育館西尾東高校前(朝1本往路のみ)の運行が延長される。徳永東→東脇→刈宿→寺津神社前→徳永東は循環運転のため逆方向となる停留所への利用ができない。
- 平坂・中畑線:西尾 - 下町住宅 - 法光寺 - 中畑 - 港前 - 西尾勤労会館前 - 住崎北 - 下町住宅 - 西尾
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- 特定時間帯に西尾〜西尾市民病院(昼間帯)〜総合体育館西尾東高校前(夕1本復路のみ)の運行が延長される。下町住宅〜中畑〜港前〜下町住宅間は循環運転で13時台以降は逆回りになる。
- 一色線:西尾市民病院 - 西尾 - 深池 - 福地 - 憩いの農園口 - 市子 - 一色大宝橋 - 三河一色
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- 西尾〜西尾市民病院(昼間帯と朝夕の一部)〜総合体育館西尾東高校前(朝1本往路のみ)の運行が延長され、三河一色→一色渡船場→一色大宝橋は昼・夕の2本のみ運行。
- 岡崎・西尾線(三和小学校前・高須経由):西尾 - 西尾市民病院 - 総合体育館・西尾東高校前 - 三和小学校前 - 中島 - 高須 - 岡崎駅西口
- 岡崎・西尾線(室場・下青野経由):西尾 - 西尾市役所前 - 高河原 - 室場 - 永良 - 中島 - 下青野 - 岡崎駅西口 - 芦池橋 - 東岡崎
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- 朝の一部と最終は岡崎駅西口止まり。
- いずれの運行状況も平日のもの。
- ふれんどバス
- 名鉄三河線碧南〜吉良吉田間の鉄道廃止に伴い、2004年4月1日より運行開始した代替バスで、旧沿線区間の西尾市など2市2町によるふれんどバス運行協議会が、名鉄東部観光バスに運行を委託している。運行頻度は毎時1〜2本で、碧南と吉良吉田で鉄道路線に連絡している。但し既存の名鉄バス路線とは運賃体系が異なる。西尾市内には西小梛から刈宿まで9つの停留所が設置されている。
- 2005年4月1日に西尾市関係分として、 西小梛、楠村、刈宿の3停留所を増設、寺津大明神を寺津二ッ家と改称し、巨海と共に移設した。
- 碧南駅 - 西小梛 - 平坂郵便局前 - 平坂小南 - 平坂港前 - 楠村 - 寺津二ッ家 - 寺津神社前 - 巨海 - 刈宿 - 一色高校西 - 吉良吉田駅 - 吉良高校
- 空港特急バス(西尾空港線)
- 2005年2月17日の中部国際空港開港に伴い、名鉄東部観光バスが名鉄バス・知多乗合と共同運行を開始した。西尾・碧南と空港を結び、一部は蒲郡駅前を発着する。2006年10月1日より共同運行から名鉄バスが撤退し、鷲塚経由から下町・中畑経由にルートが改められた。運行本数は空港への往路10本、復路9本(うち蒲郡駅前からは往復2本)で、蒲郡と西尾と碧南中央、名鉄河和線住吉町の各駅で鉄道路線に連絡している。全停留所は以下の通りで、市内には西尾駅、西尾文化会館北、下町、中畑の4停留所がある。
- 蒲郡駅前 - 西尾駅 - 西尾文化会館北 - 下町 - 中畑 - 碧南中央駅 - 衣浦港湾会館 - 半田市役所前 - 住吉町駅 - 中部国際空港
[編集] 道路
- 一般国道
- 市内を走る一般国道
- 国道23号(知立バイパス・岡崎バイパス)
- 国道247号
[編集] 名所・観光・祭事
[編集] 名所・旧跡・観光スポット
- 市内に久麻久神社は八ツ面町と熊味町の2か所あるが、国の重要文化財に指定された本殿は八ツ面町にあり、鰐口・棟札2枚・厨子が附(つけたり・本体に附属するもの)指定を受けている。
- 西尾の実業家、岩瀬弥助が1908年に私立図書館として創設したものを、のちに市への移管を経て、2003年に博物館として開館させた。幅広い分野の書籍が約8万冊収蔵されており、旧書庫と旧児童館(現・市立図書館おもちゃ館)は国の登録有形文化財に、また収蔵品の後奈良天皇宸翰般若心経(ごならてんのうしんかんはんにゃしんぎょう)は国の重要文化財の指定をうけている。
- 再建された本丸丑寅櫓や二の丸の表門・鍮石門があり、二の丸跡に京都の公家屋敷・旧近衛邸の茶室が移築されている。
- 西尾市憩いの農園は植木・観葉植物・盆栽などや、園芸資材を産地直売方式で展示即売する大規模な緑化木ショッピングセンターで、他にも農・海産物など地域の特産品も扱う。また西尾市バラ園は、憩いの農園の西に併設され200種以上のバラが楽しめる。
- 樹齢約1000年と推定される樹高8m、根囲20m、胸高囲7mの椎の巨木で、国の天然記念物に指定されている。
[編集] 祭事・催事・民俗芸能
- 毎年1月3日に熱池(にいけ)町八幡社で行われる豊作祈願の神事。赤装束の厄男が太鼓の拍子に合わせて、腰に結んだ男根をかたどる大根を振る。県の無形民俗文化財に指定されている。
- 毎年8月14日に貝吹町の万燈山で行われる旧盆の行事。万燈山の西側斜面に108基の松明を焚き、鉤(かぎ)状に炎を映し出す。鍵万燈とも表記。市の無形民俗文化財に指定されている。
- 太夫(たゆう)と才蔵(さいぞう)の二人が一組になり、祝言を謡いながら舞ったり言葉の掛け合いをする伝統芸能で、西尾のものは発祥地の名から森下万歳と呼ぶ。一般に三河万歳とも呼ばれる。森下万歳の発祥は鎌倉時代と言われ、江戸時代には幕府から優遇されて元旦の江戸城の開門の儀式も勤めた。新年を祝う芸能でもあったが、他の地域に伝承する万歳と違って門付けではなく、大名などの屋敷内の座敷で披露されたことから御殿万歳(演目や種類を御殿万歳と呼ぶ地域もあるが、西尾の場合は万歳形態そのものを指す)とも呼ばれる。国の重要無形民俗文化財に指定されている。
- 農民が自衛のため棒を使う武術として江戸時代に始まったといわれ、愛知県内の各地に伝わる。田貫町の鎌田流は古式を大切に受けついでおり、六尺棒の棒さばきが毎年10月の第3日曜日に披露される。県の無形民俗文化財に指定されている。
[編集] 出身有名人
[編集] 歴史上の人物
[編集] その他・一般
[編集] その他
- 799年旧暦7月に、今の西尾市天竹町に崑崙人が漂着し綿の種を伝えたといわれる。その時伝わった綿は日本各地で栽培されたが、気候に適さずに結局途絶えてしまった。再び綿花の栽培が伝わり広がるのは16世紀からになるが、やがて三河は綿の産地となり綿織物 (三河木綿)も盛んになった。綿の種を伝えた崑崙人を「棉祖神」(収穫までを「棉」、綿打ちされてから「綿」としているため、「棉」の字を用いる)として地蔵堂に祀っていたが、1883年に天竹神社が建てられた。毎年10月第四日曜日に棉祖祭が行われる。ちなみに日本後紀によれば、この漂着した人を崑崙人と呼んだのは村にいた大唐(中国)人で、本人は言葉を理解するようになってから天竺(インド)人と自称したとしているため、地名、神社名の「天竹」はこれによるものである。
- 西尾市内の中学校と一部の小学校は、毎年5月に2日ほど茶摘みをする。市内の茶畑は普通の茶畑と違い、新芽の出る頃から茶畑全体を寒冷紗という黒色の囲いをする。茶摘み作業はその中で行われるため、気温の高い日には蒸し暑い。
- また茶摘みは、部費を捻出するために中学生が部活動で行ったり、市内の高校でも学校の行事として作業することがある。
- 西尾市は全国でも珍しく消防団が無い(他には大阪府の一部自治体など)が、代わりに消防団と類似の防災組織が存在する。1961年に自治体の消防組織である西尾市消防署が設置されたのを機に消防団を縮小、翌1962年に解団して水防団・警防団と改編し現在に至っているが、2つは同じもので水・警防団または単に水防団と呼ばれる。2004年に近隣自治体との合併の話が持ち上がった際に、この事が取り上げられて、改めて消防団を復活させることが検討されかけたが、合併が不調に終わったために立ち消えとなっている。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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