ドラゴンクエストシリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ドラゴンクエストシリーズは、スクウェア・エニックス(旧エニックス)から発売されている、日本製コンピュータRPGのシリーズ。ドラクエと略した愛称で親しまれる。表記上では「DQ」(Dragon Quest) という略称も用いられるが、口頭ではほとんどの場合「ドラクエ」とされる。
目次 |
概要
ドラゴンクエストは、プレイヤー自身がゲームの主人公の立場となり、世界中の様々な謎を解き明かしながら冒険を進め、「魔王」等と呼ばれる敵の親玉を討つことを目的とするコンピュータゲームであり、ジャンルはロールプレイングゲーム(RPG)である。(コンピュータRPGの項もあわせて参照されたい)
テレビゲームといえばアクションゲームであった時代に、コンシューマタイトルとしては日本初のRPGとしてリリースされた。本作の成功によって、日本のコンピュータRPGの礎が築かれたと言っても過言ではないシリーズである。特に3作目『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』は社会現象となるほどの大ヒットとなり、当時のファミコンの主なユーザであった低年齢層のみならず、テレビゲームに関心のなかった大人にも「ドラクエ」の名を知らしめた。2006年12月現在、外伝作品を含めたシリーズ作品全体のソフトの売上は約4100万本にのぼる[1]。
また、同じくコンピュータRPGであるファイナルファンタジーシリーズと双璧をなす日本の主要ゲームソフトとして高い人気を誇り、この2シリーズがどのテレビゲーム機で発売されるかによって次に勝ち残るハードウェアが決まる、と言われるほど、日本のゲーム市場で極めて強い影響力を持っている。特に本編のシリーズは「最も売れているハードで出す」と言われていて、事実、2007年に発売予定のIXも含めて全て発売時点で最も売り上げを挙げているハードウェアでの発売となっている。
発売
(作品一覧は後述のシリーズ作品一覧を参照)
日本
第1作『ドラゴンクエスト』は1986年に発売され、以降、第4作『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』まではファミリーコンピュータ(ファミコン)向けとして発売された。その後はハードウェアの進歩に合わせてスーパーファミコン、プレイステーション、プレイステーション2と対応ハードが変化し、2006年現在、第8作『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』まで発売されている。また、かつてファミコンやスーパーファミコンで発売された作品はその後、その時代ごとの主流の据え置きハードや携帯ゲーム機用ソフト、また携帯電話アプリとしてリメイクされている。他に、ドラゴンクエストモンスターズシリーズや不思議のダンジョンシリーズ、スライムもりもりドラゴンクエストシリーズなどの外伝的作品もある。
日本以外
ドラゴンクエストシリーズは北米やヨーロッパでも発売されている。
北米では、まずファミコン版4作品が、エニックスの米国法人によりNES(日本国外版ファミコン)用に翻訳・移植された(第1作のみNOA:Nintendo of Americaからの発売)。エニックスは北米市場から一時撤退したため、SNES(日本国外版スーパーファミコン)の作品は発売されなかったが、その後復帰してゲームボーイカラーやプレイステーション向けの作品を発売。そしてエニックスとスクウェアとの合併後はスクウェア・エニックスより『VIII』が発売されている。
北米での本シリーズの知名度は日本国内に比べると低く、大人気になるまでには至らなかった。しかしながら、『VIII』は、それまでの作品に比べ、好調な売れ行きを見せた。これを受け、2006年4月には、以前には本シリーズが発売されたことのなかったヨーロッパ(5ヵ国語に対応)でも、『VIII』が発売された。
これらの北米作品のタイトルについては、"DragonQuest"と呼ばれるテーブルトークRPGが米国に既にあり、商標上のトラブルを避けるため『VII』までは"Dragon Warrior" というタイトルになった。しかし2003年10月に、この問題は解決されスクウェア・エニックスの米国法人が"Dragon Quest" の商標登録が可能となったため、『VIII』以降の作品については日本と同じ"Dragon Quest" となった。
これらの日本国外向け作品中、特にNES版では十字架などの特定の宗教を連想させる表現が変更されているものがある。現在は、他国へのローカライズを前提に国内版開発時から、図案のデザインに配慮が行われている。開発時からの対応は、現在はドラクエに限らず一般的に行われている。
今後
2007年には、任天堂の新型据え置き機であるWiiに対応した体感ゲームとして『ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔』が、また同じく2007年内には第9作『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』がニンテンドーDSにて発売される予定[2]。さらに、ドラゴンクエスト初のアーケードゲームとして『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』も同年夏に登場する[3]。
外部への影響
メディアミックス
日本では、本シリーズは『III』で国民的な大人気となり、それ以降、ゲームを発売したエニックス自身の手によって、公式ガイドブック、ゲームブック、小説、4コママンガ劇場などの書籍や、ぬいぐるみ、陶器人形、カードゲームなどのグッズが続々と発売されていった(1989年3月までは関連会社「エニックス・プロダクツ」が関連商品を販売)。また、『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』などの漫画作品やアニメも登場した。
社会現象
第1作の発売当初は、ゲームの特集を組んでいた雑誌が堀井雄二の所属していた週刊少年ジャンプ(集英社)くらいしかなく、特別に人気の高いゲームではなかったが、後に口コミなどによってゲームの評判が徐々に広がり、人気作品となっていった。『II』以降は、発売日以降数ヵ月間、品切れのために入手できないファンも現れた。
『III』の発売日には長い行列ができ、そのなかには学校の授業のある平日であるにもかかわらず小中学生もいて、400人近くが補導された。さらに、品切れで購入できなかったために、小中学生からソフトを恐喝して奪い取る「ドラクエ狩り」をする犯罪者が現れるなど、一種の社会現象となった。当時のゲームソフトは内蔵している半導体の調達数によってロットあたりの生産数が制限されたために、十分な本数が供給できなかったことからこうした事態が起こった。後に、エニックスは十分な初回出荷本数が確保できるまで発売を延期する方針を取るようになったが、ソフトの強奪事件は『VII』の発売日にも起こっている。また、前述の小中学生の補導問題を踏まえ、『IV』以降は休日を発売日としたり、『VIII』の発売に際しては深夜に未成年者が問題を起こすことを避けるために、発売を午前7時以降とする、などの措置がとられている。
この他にも、エニックスから許諾の下りていないダンジョンマップやエンディング画面を雑誌に無断で掲載したとして、エニックスがそれらの雑誌を著作権侵害で訴えた事件や、いわゆるクソゲーと呼ばれる不人気なゲームソフトとの違法な抱き合わせ商法といった問題も発生した。
制作プロジェクト
主なスタッフ
開発にあたっては、エニックスおよびスクウェア・エニックスはプロデュースのみ行い、実際の製作は、他メーカーに委託している。旧エニックスは、主に財務上の戦略から自社内に開発要員を持たなかったため、こういった委託はドラクエに限らず旧エニックスから発売されたタイトルでは、一般的な形態であった。
ドラゴンクエスト誕生までの経緯
エニックスの千田幸信プロデューサは、1985年に『ドアドア』でファミコン参入後、パソコンで発売されていた堀井雄二のアドベンチャーゲーム作品『ポートピア連続殺人事件』をファミコンへ移植することを決め、堀井と、チュンソフトのプログラマ中村光一に同作の製作を依頼する。同作の開発中、堀井と中村の2人は、当時パソコンで流行していたRPGという分野に関心が向き始めていた。そしてファミコン版『ポートピア』発売後、堀井は千田にRPG製作を提案した。当時、ファミコンのゲームといえばアクションゲーム、シューティングゲームが主流であり、RPGという未知のジャンルに反対の声もあったが、RPGに魅せられた堀井の意志は硬く最終的に千田はGOサインを出し、ファミコン初のコンピュータRPGの開発が始まった。
堀井は、印象的なタイトルを作るには「馴染みのある単語」と「馴染みのない単語」の組み合わせがいいという考えから、ファンタジーSFなどで知られた想像上の生物である「ドラゴン」と、あまり馴染みの無い「試練」などを意味する「クエスト」という2つの単語を合わせて「ドラゴンクエスト」というタイトルを作った[要出典]。後に本シリーズのヒットで「クエスト」という単語は一般に知られるようになり、後続のゲームに「クエスト」を使うものが多くなった。
キャラクターデザインは、当時、週刊少年ジャンプの編集者であった鳥嶋和彦に堀井が相談を持ちかけたところ、鳥嶋は、自分の担当していた『DRAGON BALL』の作家である鳥山明について「『ポートピア連続殺人事件』に興味を持っており、ゲームの仕事をやりたがっている 」と発言。鳥嶋は、堀井の描いたラフスケッチを鳥山に見せ、鳥山にモンスターのイラストを描かせた。こうして、漫画家として知名度の高かった鳥山明が、本シリーズのモンスターやキャラクターのデザインを担当することになった[4]。
ゲームBGMは当初、すぎやまこういちとは別のスタッフによってひと通り作曲されたものの、内部の評価が高くなかった。一方、作曲家のすぎやまはコンピュータゲーム好きでもあり、当時パソコンやファミコンのゲームに熱中していて、エニックスのパソコンソフト『森田将棋』(1985年発売)の製品アンケートはがきをエニックス宛に送付していた。この縁から、急遽、千田幸信はすぎやまにドラゴンクエストのゲームBGM作曲を依頼し、すぎやまはそれを引き受けることとなった[5]。第1作のBGMはマスターアップ直前のわずか1週間という非常に短い期間で作曲されたが、この楽曲に対する評価は高く、後にオーケストラでも演奏され、CDも発売されることとなる。
堀井雄二、すぎやまこういち、鳥山明という三大スタッフの参加によって『ドラゴンクエスト』は完成し、1986年4月の発売に至った。最終的に150万本を売り上げたヒット作品となり、以降、ドラゴンクエストはシリーズ化され、この三大スタッフによって続編が次々と開発されていく。
開発会社の変遷
第1作はチュンソフト製作・堀井雄二監督・エニックス販売で幕を切った。しかし、ドラクエが社会現象になる中、チュンソフト社長である中村光一はドラクエ以外のオリジナル作品へ関心が移り、徐々にディレクター職から退くことになる。『V』を最後にチュンソフトはシリーズの製作から手を引き、同社はサウンドノベルやローグライクゲームのオリジナル作品でブレイクすることになる。
以降、チュンソフト社員の中からドラクエ製作を希望する有志を募り、『V』でディレクターを務めた山名学がハートビートを設立。『VI』から『VII』、そしてプレイステーション版『IV』まで関わり続けた。しかし、開発ペースの長期化で徐々に経営が困難になり、ハートビートは2002年に営業停止・解散する。
新たな製作会社は複数のメーカーを集めたコンペが行われ、レベルファイブに白羽の矢が立ち、同社が『VIII』そして『IX』の開発を担当している。
- 注:チュンソフトは以降もトルネコシリーズでドラクエの外伝的ゲーム製作には関わっているが、その後、業績が振るわず2005年にドワンゴに買収された。
- 注:元ハートビートのスタッフは、任天堂と株式会社ポケモンの出資でジニアス・ソノリティを設立し子会社となった。
シリーズの特徴
コンセプト
本シリーズでは「プレイヤー自身がゲームの主人公になりきり、ゲーム内の世界の出来事を体験する」ことが一貫して主なコンセプトとなっている。この点が、作品世界を「プレイヤーに見せる」ことに重点を置いているファイナルファンタジーシリーズなどとの大きな違いである。
近年のファイナルファンタジーなどのシナリオやキャラクター重視のRPG作品では、状況に応じて主人公が台詞を喋る場面が当たり前のように存在する。しかし、ドラゴンクエストシリーズでは、「ゲーム内のイベントで主人公に勝手に喋らせたりすると、プレイヤーがゲームの主人公に感情移入しにくくなってしまう」というような理由から、作品中では一部の例外を除き、基本的に主人公の台詞は登場しない。この原則は、2006年現在の最新作『VIII』でも守られている。
リテラシー
第1作から『III』までの通称「ロト三部作」は、RPGに馴染みのないユーザに対して、リテラシーを意識して作られている。
ドラゴンクエストの基本構造は『ウルティマ』型のフィールド探索と『ウィザードリィ』の戦闘システムを組み合わせたもので、当初より『III』のようなシステムが完成形となることが予定されていた。しかし、第1作からいきなり完成形では開発期間の長期化による資金調達の問題や、RPGというジャンルに馴染みの無かった当時のユーザーには、ゲームが複雑すぎると判断された。そこでまず第1作でRPGの基礎を構築し、『II』でパーティプレイや乗り物、旅の扉のような行動のバリエーションを増やし、『III』で登録所とルイーダの酒場によるキャラクターメイキング、空飛ぶ乗り物、もうひとつの世界と、段階を経て完成形を目指した。(プログラマ中村光一はゲームセンターCXに出演した際、第1作の発売の時には「『III』の構想はあった」と言い、それを第1作に入れなかった理由を、「ROMの容量不足」だったとした。)
世界観
本シリーズの世界観は、全シリーズを通して、中世ヨーロッパ風のファンタジー世界―いわゆる「剣と魔法の世界」となっている。具体的にいえば、次のような世界観である。
- 世界にはいくつかの王国が存在し、城では国王または女王が国を治めている。城の周辺には城下町が形成されていることもある。また、城から離れた場所にも独立した都市(町)や、のどかな村などが存在する。
- 作品内のキャラクターは剣・槍・杖などの武器、鎧・盾・兜などの防具や、架空の道具、さらには魔法(呪文)を扱う。
- 普通の人間や動物だけでなく、架空の生物(モンスター)が主に主人公たちの敵として登場する。敵キャラクターは、ほとんどがモンスター(作中では主に「魔物」と呼ばれる)であり、これらは魔王の手先であるとされる。作品によっては、主人公たちの仲間となったり、現実世界においての普通の動物のような存在(ペットや友人、手下など)として描かれたりする場合もある。
- 機械文明は発達していないが、稀に、カジノのスロットマシンや、ロボットのような敵キャラクター「キラーマシン」などといった機械的なものが登場することもある。
各作品間で世界が違っていても、登場するアイテムや呪文体系、主要なモンスター(スライム、ゴーレムなど)は共通である。
各作品間の関連
メインシリーズは2006年現在、第1作から『VIII』までの8作品が存在する。そのうち “第1作・『II』・『III』” と “『IV』・『V』(・『VI』)” はそれぞれの間で同一の世界の物語とされている。
- 第1作・『II』・『III』は、勇者「ロト」にまつわる物語であることから「勇者ロトの伝説シリーズ」とされ、「ロト三部作」「ロトシリーズ」とも呼ばれている。時代の前後関係は『III』が最も古い時代で、第1作がその数百年後、『II』がさらにその100年後となっている。
- 『IV』は前3作とはまったく別の世界の物語となり、『V』は『IV』の数百年後の物語とされている。また、『IV』『V』に『VI』を合わせて「天空三部作」「天空シリーズ」と称することがある(由来は空に浮かぶ城「天空城」から。VIの項目を参照)。その場合、『VI』は『IV』よりはるか昔の物語であると捉えられる。
- 『VII』および『VIII』は、それぞれ独立した世界の物語となっており、他の作品との直接的なつながりはない。
ただし、『VIII』には『III』に登場したある重要キャラクターが再登場し、サブゲームには『IV』のキャラクターも登場している。また、『ドラゴンクエストモンスターズ』などの外伝的作品では、『VI』のキャラクターであるテリーや『VII』のキーファがロトシリーズの世界を訪れる場面がある。シリーズすべてのゲームデザインを堀井が担当しており、スタッフのお遊びでもあるが、これまでの8作品すべてが統一された世界観で構成されていることを示すものである。
ゲームシステム
メインシリーズのゲームシステムについて述べる。各作品ごとのページも併せて参照。
主人公とその仲間がパーティ(集団)を組んで、世界を冒険する。パーティの人数は、第1作は1人、『II』は最大3人、『III』『VII』『VIII』は最大4人、『IV』は最大10人、『V』『VI』は最大8人である。最終的には世界を脅かす敵の親玉(作品によって呼称が異なるが、「魔王」と呼ばれることが多い)と決戦することになるが、そこに至るまでの物語は各作品ごとに全く異なったものとなっている。
主人公について
ドラゴンクエストシリーズでは、主人公は「プレイヤーの分身」という位置づけとなっている。このため、主人公の名前はゲーム開始時にプレイヤー自身が自分で付ける。名前は4文字までである(注)。『III』と『IV』では性別も選択できる。
- (注)ファミコンやMSX/MSX2の作品ではプレイヤーキャラクターの名前は「゛」「゜」だけで1文字として数えられるため、濁音・半濁音を使うには2文字分必要で、かつROM容量の都合により使用できるのはひらがなのみであった。しかし、スーパーファミコン以降の作品では「゛」「゜」もかな文字とセットで1文字として扱われるようになり、カタカナも使用可能になった。
ステータスと成長システム
敵を倒すことによって得られる経験値(Ex)が一定値に達することによってキャラクターのレベル(Lv)が1段階上昇し、それと同時にキャラクターのステータス(強さを表す数値)も何ポイントか上昇する。また、レベルアップによって呪文や特技を新たに覚える場合もある。得られる経験値は基本的に強い敵ほど多く、また、主人公側のレベルの数値が高くなるほどレベルアップに必要な経験値も多くなっていく。
このほか、『VI』『VII』の「職業熟練度」や『VIII』の「スキル」など、作品独特の成長システムもあるが、それらについては当該作品の記事を参照のこと。
ステータス
キャラクターのステータスには主に以下のようなものがある。これらのステータスはレベルアップ時だけでなく、種や木の実などのアイテムの使用によって上昇させることもできる。
- HP(ヒットポイント) : キャラクターの生命力。ダメージを受けると減っていき、0になることはそのキャラクターの死を意味する。宿屋などに泊まることによって最大値まで回復できるほか、呪文やアイテムによって回復させることもできる。現在のHPの最大値を「さいだいHP」という。
- MP(マジックパワー) : キャラクターの魔力。呪文を唱えると、その分のMPが減る。宿屋などに泊まることによって最大値まで回復できるほか、アイテムによって回復させることもできる。現在のMPの最大値を「さいだいMP」という。
- ちから : 武器を何も装備していないときの攻撃力。
- すばやさ : この値が高いほど、戦闘のターン内で先手を取れる確率が高くなる(ファミコン・MSX/MSX2版の第1作と『II』は除く)。『IV』までの作品ではこの値の半分が防具を何も装備していないときの守備力となる。
- みのまもり : 『V』以降とリメイク版『I・II』における、防具を何も装備していないときの守備力。
- こうげき力(攻撃力) : 武器による攻撃の威力の大きさ。この値が高いほど敵に与えるダメージが大きくなる。「ちから」に武器の攻撃力をプラスした数値。
- しゅび力(守備力) : キャラクターの頑丈さ。この値が高いほど敵から受けるダメージが小さくなる。「すばやさ」の半分または「みのまもり」の値に、装備している防具の守備力の合計をプラスした数値。
このほか、「かしこさ」のように作品ごとに役割の異なるステータスや、「うんのよさ」、「かっこよさ」といった一部の作品にのみ登場するステータスがあるが、それらについてはここでは割愛する。
ステータス異常
モンスターの攻撃などによって、主人公たちが以下のような異常な状態に陥る場合がある。
- 死(「しに」) : HPが0になった状態。一切の行動ができなくなり、全員が死亡すると全滅。移動中は死んでいるキャラクターは棺桶の姿で表される。『V』では、死と似ているが戦闘終了後にHPが1になって復活する「気絶」という状態もある。
- 毒(「どく」) : 戦闘中に限っては影響は何も無いが、戦闘終了後、数歩歩くごとにHPが徐々に減っていく。
- 猛毒(「もうどく」) : 通常の毒の症状に加えて、戦闘中にも1ターンごとにダメージ受ける。
- 麻痺(「まひ」) : 一切の行動ができなくなる。移動中に歩いていると自然に治ることがある。戦闘中では自然回復が無く、生きているメンバー全員が麻痺すると完全に行動不能状態に陥る。
- 混乱(「らん」「こんらん」) : コマンドどおりの行動をせず、味方に対して攻撃をしたり、意味不明の行動をとったりする。
- 眠り(「ねる」「ねむり」) : 眠ってしまい、行動ができない状態。
- 呪い : 呪いのかかったアイテムを装備した状態。装備者や味方にとって不利な状況となるが、アイテムによって症状は異なる。『V』『VIII』では敵によって呪いをかけられることがある。
呪文・特技
呪文とは、他の一般的なRPGでいうところの「魔法」に相当するものである。使用の際にはMPを消費し、使用することによって敵へのダメージ、味方の回復、瞬間移動など様々な効果が現れる。攻撃呪文・攻撃補助呪文・補助呪文・回復呪文・移動中専用の呪文などに分類され、『III』以降の作品では系統別に整理されている。
特技とは、炎や吹雪を吐く、踊りを踊る、特殊な剣技や武術などといった、呪文以外の特殊行動の事を指す。特技には、MPを消費するものと、MPを消費せずに使用できるものとがある(作品によっても異なる)。
移動
移動画面では、方向キー(またはアナログスティック)を操作することによって主人公たちを動かし、目的地へと移動する。移動の途中にコマンドウィンドウを開くことにより、人と「はなす」、足元や目の前のものを「しらべる」、「どうぐ」(アイテム)や「じゅもん」(呪文)を使用する、「つよさ」でステータスを見る、「さくせん」で作戦や設定を変更する、などといったことができる。「はなす」「しらべる」に関してはスーパーファミコン以降の作品ではボタンひとつで可能となっている。
マップによっては移動中に敵モンスターとの戦闘が発生することがある。『VIII』までの作品では、一部の例外を除いて、移動画面で敵の姿が見えず、移動中に突然戦闘が始まる「ランダムエンカウント」システムとなっている。
主人公たちが移動する空間(マップ)は、世界地図の形をした「フィールドマップ」と、城・町・村・ほこら、ダンジョンとに分けられる。
- フィールドマップ
- その作品の世界全体のマップ。町やダンジョンなどが点在する。町から町へ、あるいは町からダンジョンへ移動するときなどには、このフィールドマップを利用することとなる。『III』以降の作品では複数のフィールドマップが存在する。フィールドは敵モンスターがうろついており、モンスターに遭遇すると戦闘が発生する。船や魔法のじゅうたんなどの乗り物を利用することによって通常は移動できない水上を移動したり、空を飛んだりすることもできる。時間の流れの概念がある作品では、フィールド上を進んでいると時間が昼から夜へ、夜から昼へと移り変わる。
- 城・町・村
- 数人―数十人の人々が暮らしており、それらの人々から話を聞くことができる。店などの施設も揃っている。タンスや壷などからアイテム収集をすることもできる。廃墟である場合を除き、敵モンスターはイベント以外では出現しない。
- ほこら(祠)、一軒家など
- 町などよりも小規模な場所で、人間が1人―数人住んでいたり、あるいは無人で旅の扉(用語の節を参照)やアイテムだけがあったりする。
- ダンジョン
- 主に洞窟や塔などの迷宮を指す。たいてい、その周辺のフィールドマップよりも若干強い敵モンスターが出現する。内部にはアイテムや金の入った宝箱がいくつか置かれていることが多い。また、落とし穴などの罠や、パズルのような謎解きの仕掛けが用意されているダンジョンもある。最深部には重要アイテムがあったり、ボスモンスターが待ち構えていたりすることもある。「リレミト」の呪文を使えば一気にフィールドマップまで脱出できる(ただし、使用できない場合もある)。
戦闘
- 『IX』の戦闘は下記で述べているルールとは異なる。詳しくはIXの項目を参照。
プレイヤーキャラクターと敵キャラクターとの戦闘は、「ターン」とよばれる区切りの中で、自軍・敵軍の各キャラクターが一回ずつ行動していく(中には複数回連続行動するキャラクターもいる)、いわゆるターン制。第1作は1対1、それ以外の作品では敵側・プレイヤー側とも1体―複数のキャラクターが参加する。
プレイヤーキャラクターの行動は、基本的に、コマンド選択により命令を与えることによって決定する。プレイヤー側全員の行動が決定した時点で、「1ターン」が始まり、そして敵かプレイヤー側のどちらかが全滅するまで「ターン」が繰り返される。
敵を全員倒せば「勝利」となり、倒した敵の分の経験値と金が得られる。プレイヤーキャラクターが全員倒されれば「全滅」となり、所持金が半分となり前回セーブした場所に戻される(ゲームオーバーとはならない)。また、敵から逃げることに成功した場合も戦闘終了となるが、この場合は何も得られない。
『IV』以降の作品では「さくせん」の概念が登場した。これは、主人公を除くキャラクターにあらかじめ作戦を与えておくことにより、コンピュータがAI(人工知能)によって各自の行動を自動的に決定してくれるというものである。オリジナル版の『IV』『V』『VI』ではパーティ全体に、『VII』『VIII』および『IV』『V』のリメイク版ではキャラクターごとに設定する。
本シリーズの戦闘画面は、『VII』以前では、画面内にプレイヤーキャラクターの姿は映らず、現れた敵キャラクターの姿のみが映し出される。この方式は、まさに「プレイヤー自身が体験する」ゲームであることを象徴している。ただし、『VIII』以降では3D化に伴いプレイヤーキャラクターの姿も映し出されるようになった。
アイテム
ドラゴンクエストシリーズに登場するアイテム(道具)について解説する。
アイテムは、主に次の方法で入手することができる。入手するとパーティのキャラクターの持ち物(または「ふくろ」)にそのアイテムが加わる。
- 店でゴールド(所持金)を払って買う
- 宝箱や壷・箪笥などから、または足元を調べて手に入れる
- 敵モンスターとの戦闘に勝利したときに敵の落とした宝箱から入手する
- カジノなどのサブゲームの景品として
- 町やダンジョンなどにいる人物から貰う
また、不要になったアイテムは、店で売ってゴールドに変えるか、「すてる」コマンドでその場に捨てるといった方法で手放すことができる。ただし一部の重要アイテムはこれらの方法で手放すことはできない。
アイテムの分類
本シリーズに登場するアイテムは、主に次のように分類される。
- 装備することができるもの
- 以下に挙げるものはキャラクターが装備することによって能力値を上げることができるものである。逆に、装備しないと効果が現れない。装備可能なアイテムはキャラクターごとに決められている。能力の上昇幅はアイテムによって異なり、終盤に手に入るものほど威力の大きいものが多い。また、装備品の中には「つかう」ことによって特殊な効力を発揮するものもある。
- 武器 : 敵モンスターに対して攻撃するためのするアイテム。装備すると攻撃力がアップする。『V』以降の作品では、ムチやブーメランなどは複数の敵を一度に攻撃できるようになった。『VIII』ではスキルマスターシステム導入に伴い、「剣」「斧」「杖」などとさらに細かく分類されている。
- 防具 : 敵からの攻撃によるダメージを少なくするためのアイテム。装備すると守備力がアップする。次の3種類に分けられ、1種類ごとそれぞれ1つずつ装備することができる。
- 装飾品 : 装備することができるアイテムのうち、武器にも防具にも分類されないもの。装備していると特殊な効果が現れたり、ステータスが一定量アップしたりする。『V』まででは1人がいくつでも装備できたが、『VI』以降とリメイク版『III』『IV』では1人につき1つしか装備できない。
- 装備することができないもの
- 以下に挙げるものは主に「どうぐ」コマンドで「つかう」ことによって威力を発揮するアイテムである。
- 道具 : 「やくそう」「どくけしそう」などの回復アイテムや、「キメラのつばさ」などの移動中に使用するアイテムなどがある。一度使うとなくなってしまうものが多い。
- だいじなもの : いわゆる重要アイテム。ストーリーの進行に欠かせないアイテムである。店に売ったり捨てたりすることができないものが多い。
用語
ドラゴンクエストシリーズのゲーム中で使われている主な用語について解説する。
- 会心の一撃(かいしんのいちげき)
- 相手の守備力に関係なく、通常時の数倍のダメージを与える打撃。味方が通常攻撃するときに一定確率で出る。ただし、ブーメラン系や鞭系など、複数の敵を攻撃する武器では全く発生しない。
- ゴールド〔記号 G〕
- ドラゴンクエストシリーズの世界の貨幣単位。1ゴールドは日本円に換算すると約100円とされている [6]。
- スライム
- ドラゴンクエストの顔ともなっている、青い水滴形(玉ねぎ型)の軟体生物。主に敵として登場するが、町の中などには話ができるスライムも存在しており、また、外伝『スライムもりもりドラゴンクエスト』シリーズでは主人公として活躍する。続編が発売されるに連れて新種のスライムも続々と登場した。詳細はスライム (ドラゴンクエスト)を参照。
- 旅の扉(たびのとびら)
- 遠くの場所へ一瞬のうちにワープすることができる泉のこと。『II』で初登場。「ドラゴンクエストモンスターズ」では、ダンジョンへの入り口の役目を果たす。
- 痛恨の一撃(つうこんのいちげき)
- 敵キャラクターの会心の一撃。ただし会心の一撃と違って出せる者が決まっており、これを連発する敵や、ミスか痛恨の一撃のどちらかしか使えない敵もいる。
- ぱふぱふ
- 各作品必ずどこかに登場する言葉。町の女性が誘う場合が多いが、その行動や効果は作品によって異なる。特技のひとつにもなっている。
- 復活の呪文(ふっかつのじゅもん)
- ファミコン版、MSX/MSX2版の第1作と『II』において、ゲームの続きをするときに入力するパスワードのこと。セーブ機能が無かったため、続けるには毎回パスワードを書き留める必要があった。
- 冒険の書(ぼうけんのしょ)
- ファミコン版『III』から登場した、冒険途中のデータを格納するファイルのこと。『III』とリメイク版第1作・『II』では各国の統治者が、『IV』以降では主に教会の神父が管理する。
シリーズ作品
※FC=ファミリーコンピュータ、SFC=スーパーファミコン、Wii=Wii(ウィー)、PS=プレイステーション、PS2=プレイステーション2、GB=ゲームボーイ、GBC=ゲームボーイカラー、GBA=ゲームボーイアドバンス、DS=ニンテンドーDS、PSP=プレイステーション・ポータブル、i=iアプリ、S!=S!アプリ、EZ=EZアプリ、AC=アーケードゲーム
※斜体 は未発売の作品、「*」印は廉価版(PS one Books、アルティメットヒッツ)が発売されている作品。
日本国内
メインシリーズ作品
- ドラゴンクエスト (FC, MSX/MSX2, i, EZ, S!)
- 終始1人で冒険を行う。RPGの入門編といえる作品。
- ドラゴンクエストII 悪霊の神々 (FC, MSX/MSX2, i, EZ, S!)
- パーティ制(複数人での行動)や乗り物が初登場。FC版は高難易度を誇ることで知られる。
- ドラゴンクエストI・II (SFC, GB)
- 第1作と『II』のリメイク作品。
- ドラゴンクエストIII そして伝説へ… (FC, SFC, GBC)
- キャラクターメイキングや転職のシステム、時間の概念を導入。ロト伝説の謎が明らかになる。
- ドラゴンクエストIV 導かれし者たち (FC, PS*)
- 馬車、作戦、カジノ、ちいさなメダルが初登場。全5章のオムニバス形式。
- ドラゴンクエストV 天空の花嫁 (SFC, PS2*)
- 多数のモンスターを仲間にできる。3世代に渡る壮大なシナリオ。隠しボスも初登場。
- ドラゴンクエストVI 幻の大地 (SFC)
- 『III』とは異なる転職システムが登場。2つの世界を行き来しながら冒険を進める。
- ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち (PS*)
- マップは2Dから見下ろし式3D方式へ変化。石版を集めて未知の世界を冒険する。やり込み要素も多い。
- ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君 (PS2*)
- トゥーンレンダリングが採用され、完全3D表現となった。スキル、テンション、錬金釜などのシステムも登場。
- ドラゴンクエストIX 星空の守り人 (DS)
- ネットワーク対応となり、複数のプレイヤーが一緒に冒険することができる。2007年発売予定。
外伝作品
- ドラゴンクエストモンスターズシリーズ
- 仲間にしたモンスターを育てつつ冒険を行うモンスター育成RPG。
- ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド (GB)
- ドラゴンクエストモンスターズ2 マルタのふしぎな鍵 ルカの旅立ち,イルの冒険 (GB)
- ドラゴンクエストモンスターズ1・2 星降りの勇者と牧場の仲間たち (PS) - 『テリー―』と『ルカ―』『イル―』のリメイク作品。
- ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハート (GBA)
- ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー (DS) - 2006年12月28日発売予定
- ドラゴンクエストモンスターズi/S/EZ (i, S!, EZ)
- ドラゴンクエストモンスターズMOBILE (i)
- 不思議のダンジョンシリーズ
- ローグライクゲーム。入るたびに構造の変わるダンジョンを冒険する。
- トルネコの大冒険シリーズ
- トルネコの大冒険 (SFC) -- この作品のみ、発売元はチュンソフト
- ドラゴンクエストキャラクターズ トルネコの大冒険2 (PS, GBA)
- ドラゴンクエストキャラクターズ トルネコの大冒険3 (PS2, GBA)
- ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン (PS2)
- ドラゴンクエスト 不思議のダンジョン MOBILE (i)
- トルネコの大冒険シリーズ
- スライムもりもりドラゴンクエストシリーズ
- スライムが主人公として活躍するアクションアドベンチャーゲーム。
- スライムもりもりドラゴンクエスト 衝撃のしっぽ団 (GBA*)
- スライムもりもりドラゴンクエスト2 大戦車としっぽ団 (DS)
- ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔 (Wii)
- Wiiのコントローラを生かした体感ゲーム。2007年春発売予定。
- ドラゴンクエスト モンスターバトルロード (AC)
- アーケード用カードゲーム機。2007年夏頃稼動開始予定。
その他の関連ゲーム
- BSドラゴンクエストI (SFC サテラビュー専用ゲーム)
- 第1作をサテラビューで配信したもの。
- いただきストリートシリーズ
- 堀井雄二がゲームデザインを手掛けるボードゲーム『いただきストリート』にて、ドラゴンクエストシリーズのキャラクターが他ゲームのキャラクターと共演。
-
- ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー in いただきストリートSpecial (PS2) - ファイナルファンタジーシリーズの登場人物との共演。
- ドラゴンクエスト&ファイナルファンタジー in いただきストリート ポータブル (PSP) - 同上。
- いただきストリートDS (DS) - マリオシリーズキャラクターとの共演。
専用機器
- ドラゴンクエスト あるくんですシリーズ
- 携帯して歩くことによりスライムを育てる小型携帯ゲーム。
- 剣神ドラゴンクエスト 甦りし伝説の剣
- 本体をテレビに接続し、付属の剣を振ることによってゲームを進行させる体感RPG。
携帯電話アプリ
- カードのほこら (i)
- ドラゴンクエスト カジノデラックス (i, S!)
- グランカジノ (i)
- スライムダービー (i)
- ドラゴンクエスト★バトルレース (S!)
- ドラゴンクエスト カジノガルド (EZ)
- ドラゴンクエスト モンスターフレンズ (i)
北米
- Dragon Warrior (NES)
- Dragon Warrior II (NES)
- Dragon Warrior I & II (GBC)
- Dragon Warrior III (NES, GBC)
- Dragon Warrior IV (NES)
- Dragon Warrior VII (PS)
- Dragon Quest VIII: Journey of the Cursed King (PS2)
- Dragon Warrior Monsters (GBC)
- Dragon Warrior Monsters 2: Tara's Adventure/Cobi's Journey (GBC)
- Torneko: The Last Hope (PS) -- 『トルネコの大冒険2』の北米版
- Dragon Quest Heroes: Rocket Slime (DS) -- 『スライムもりもり2』の北米版
ヨーロッパ
- Dragon Quest: The Journey of the Cursed King (PS2) -- 『VIII』のヨーロッパ版。英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・スペイン語の5ヶ国語に対応。
漫画・アニメ作品
漫画
- DRAGON QUEST -ダイの大冒険-(原作:三条陸、画:稲田浩司、連載誌:週刊少年ジャンプ) -- テレビアニメ化、映画化もされている。
- ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章(藤原カムイ、連載誌:月刊少年ガンガン) -- 映画化もされている。
- ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章Returns(藤原カムイ、連載誌:ガンガンYG)
- ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章 ~紋章を継ぐ者達へ~(藤原カムイ、連載誌:ヤングガンガン)
- ドラゴンクエスト プリンセスアリーナ(八坂麻美子、連載誌:月刊Gファンタジー)
- ドラゴンクエスト 天空物語(幸宮チノ、連載誌:月刊少年ギャグ王→月刊Gファンタジー増刊ステンシル→月刊ステンシル→月刊Gファンタジー)
- ドラゴンクエスト 幻の大地(神崎まさおみ、連載誌:月刊少年ガンガン)
- ドラゴンクエスト エデンの戦士たち(藤原カムイ、連載誌:月刊少年ガンガン)
- トルネコ一家の冒険記(村上ゆみ子、連載誌:月刊少年ギャグ王)
- ドラゴンクエストモンスターズ+(吉崎観音、連載誌:月刊少年ガンガン)
- スライムもりもり(かねこ統、連載誌:Vジャンプ)
アニメ
- ドラゴンクエスト(通称「アベル伝説」)(フジテレビ系列で放映、1989年―1990年)
- DRAGON QUEST -ダイの大冒険-(TBS系列で放映、1991年―1992年) -- 同名漫画のアニメ版。
ゲーム関連商品
代表的なものを以下に挙げる。各作品ごとの関連商品については各作品のページの「関連商品」の節を参照。
攻略本・ガイドブック
- 奥義大全書、Vジャンプブックスゲームシリーズ
- 集英社から発売された攻略本。第1作から『V』までは「奥義大全書」(週刊少年ジャンプ特別編集)、スーパーファミコン版『I・II』からは「Vジャンプブックス」として発売された。主にゲーム中盤までのダンジョンマップを掲載。ゲームソフトと同時発売されることが多い。
- 公式ガイドブック
- エニックス、スクウェア・エニックスから発売されたガイドブック。最初に発売された公式ガイドブックはファミコン版『III』のもので、その後に第1作と『II』のものが発売された。チャートを用いた詳細なモンスターデータや、ゲーム中ではわからなかったアイテムのイラストなどが掲載されていることが特徴。『IV』以降では上巻「世界編」と下巻「知識編」に別れている。世界編ではショップリストやダンジョンマップ、Q&Aなど、知識編ではキャラクターやアイテム、モンスターのデータが掲載されている。しかし、謎解きの答えやストーリーの細部に関する部分は伏せられている。
- なお『VIII』の非公式攻略本を巡る裁判の中で、第1作~『VII』及び『ドラゴンクエストモンスターズ』など、ドラクエシリーズ全体の公式ガイドブックの総売上が2004年末現在で約2256万部に上ることが明らかにされている。
- あるきかたシリーズ
- CB's Project編、エニックス、スクウェア・エニックス刊。『VII』で初登場。戦闘やサブゲーム、モンスター分布、アイテム、町の人や登場人物、台詞などゲーム中のさまざまなものを徹底検証・解析した結果のレポートが書かれている。
その他の書籍
- 小説ドラゴンクエストシリーズ
- ドラゴンクエスト各作品のストーリーに則った小説作品。第1作から『VII』まで。第1作―『III』は高屋敷英夫著、『IV』―『VI』は久美沙織著、『VII』は土門弘幸著。
- ゲームブックドラゴンクエストシリーズ
- ゲーム作品に基づいたゲームブック。旧エニックスから「エニックスオリジナルゲームブック」として、第1作―『VI』と『トルネコの大冒険』が発売された。第1作―『III』ではストーリーが原作と大幅に異なる部分があり、オリジナルのキャラクターやモンスターなども登場した。他に、双葉社からも「ファミコン冒険ゲームブック」として第1作と『II』が発売された。
- 4コママンガ劇場シリーズ
- 本シリーズ各作品のゲーム内容を元ネタとした、複数の作家による4コマ漫画。全部で100冊を超える。読者から募集した「4コマクラブ」会員からの投稿作品を集めた番外編も存在する。月刊少年ガンガンで「ガンガン編」も連載、また姉妹版として「1Pコミック劇場」が月刊少年ギャグ王で連載され、いずれも単行本化されている。
- ドラゴンクエスト 精霊ルビス伝説
- 久美沙織著。「勇者ロトの伝説シリーズ」の世界観中で重要な位置を占める精霊ルビスの前半生を描いた作品。当時のエニックスから勇者ロト伝説の正史認定を受けた。
- 知られざる伝説、モンスター物語、アイテム物語
- ゲームに登場したキャラクターやモンスター、アイテムに関する、ゲーム本編では語られなかったエピソードが綴られている。
ビデオ
- ドラゴンクエスト ファンタジアビデオ
- 1988年発売。ドラゴンクエストの世界観を実写で表現。
CD
(※かつて、下記の一部は、カセットテープやLP盤でもリリースされていた)
- CDシアター ドラゴンクエストシリーズ
- 各ゲームのストーリーに基づいて音声ドラマ化したもの。第1作―『VI』と『トルネコの大冒険』が発売されている。
- 交響組曲、サウンドトラック
- ゲーム内で使われている音楽を収録したアルバム。交響組曲では、各ゲーム作品で流れるBGMをオーケストラ(すぎやまこういちによる指揮)で演奏した曲が収録されており、ゲーム音源とはまた違った雰囲気の曲が味わえる。また、ゲーム音源については、スーパーファミコン版『V』以前は、実際のゲームプレイ中のサウンドがゲームスタートからエンディングまで繋がっており効果音も入った「オリジナルサウンドストーリー」として収録されていたが、スーパーファミコン版『I・II』以降のCDでは、曲ごとの収録となった。特に初期のものは多くは廃盤になっているが、多くが何らかの形で再販されている。
- その他
- 交響組曲の他にも、ドラゴンクエストシリーズのゲーム音楽CDは、ブラスバンド版(イン・ブラス)、ピアノ版(オン・ピアノ)、弦楽四重奏などがリリースされている。
参考資料
- ↑ ZAKZAK 2006年12月13日付
- ↑ スクウェア・エニックスによるプレスリリース「ニンテンドーDS専用ソフト 「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」発売決定のお知らせ」(2006年12月12日)
- ↑ スクウェア・エニックスによるプレスリリース「業務用カードゲーム機 「ドラゴンクエスト モンスターバトルロード」発売決定のお知らせ」(2006年12月12日)
- ↑ 書籍「ドラゴンクエストモンスターズ」(集英社、ISBN 4-08-782017-3、同名のゲームとは無関係)
- ↑ すぎやまこういち氏 交響組曲「ドラゴンクエストVIII」を語る (スクウェア・エニックス)
- ↑ 1996年の「ファミ通」内記事の堀井雄二談より
関連項目
外部リンク
カテゴリ: 半保護 | 出典を必要とする記事 | ドラゴンクエスト | ファンタジー作品