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コンパクトカセット - Wikipedia

コンパクトカセット

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

1970年代のカセットテープ(東京電気化学工業=TDK製)
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1970年代のカセットテープ(東京電気化学工業=TDK製)
1972年頃のカセットテープ(ソニー製) コンパクトカセットのロゴが見える。A面部分の表示は識別用にエンボス入り。
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1972年頃のカセットテープ(ソニー製) コンパクトカセットのロゴが見える。A面部分の表示は識別用にエンボス入り。
後期のオーディオ用カセット カセットハーフ(筐体)を透明化した上でリールをオープンリール式のものに模し、音楽用途に適することを表わしている。
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後期のオーディオ用カセット カセットハーフ(筐体)を透明化した上でリールをオープンリール式のものに模し、音楽用途に適することを表わしている。

コンパクトカセットは、オランダの電機メーカーであるフィリップス社が1962年に開発したオーディオ用磁気記録テープ媒体の規格である。通常「カセットテープ」と呼ばれるものは、このコンパクトカセットのテープを指す。

民生用の録音規格としては、1990年代後半から若年層を中心にミニディスク(MD)にその割合を超えられ、2000年代からはMP3プレーヤーも台頭してきたが、普及台数が膨大で価格が安く、また長時間録音に適しているため、現在も使われている。

なお、コンピュータ分野ではCMTCassette Magnetic Tape:カセット磁気テープ)と呼ばれていた。データレコーダ参照。

目次

[編集] 概要

当初オープンリール式であった録音用テープを扱いやすくするため、テープとリールをケースに封入した規格が数多く発表された中、コンパクトカセットは、フィリップスが互換性厳守を条件に基本特許を無償公開したため、多くのメーカーの参入を得て事実上の標準規格となった。

初期はテープ幅の小ささやテープ走行速度の遅さによる性能の制約から、会議録音など業務用のメディアと考えられていたが、1960年代後半以降の性能改善は著しく、1970年代以後は携帯の容易な音楽用メディアとして広く一般に普及した。

「手軽で使いやすい録音媒体」として音楽記録や語学学習などに多く使われてきたが、普及機においては頭出し・リピート等が難しく、また録音するデッキにより音質が大きく変化する(大抵は高額なデッキ程高音質になる)などの欠点があり、1980年代以降CDなどのデジタルオーディオが普及すると、ランダムアクセスに慣れた音楽を聴くユーザーからは次第に敬遠される傾向になっていった。

1990年代中盤にはコンパクトカセットの後継として、音声データの記録をデジタルで録音・再生でき、コンパクトカセットとの再生互換性を持たせたデジタルコンパクトカセット(DCC)がフィリップス松下電器産業との共同開発で誕生した。ほぼ同時にソニーから登場したミニディスク(MD)とポータブルオーディオ戦争を繰り広げるかと思われたが、音質ではミニディスクを凌駕していたものの、コンパクトカセットの録音がDCCレコーダーでできなかったこと、テープ方式を引きずったことで結果的にMDの圧勝に終わったことでDCCは姿を消した。

1990年代後半にかけてポータブルMDプレーヤーなどの小型化、再生時間の長時間・大容量化が進み、日本の若年層ユーザーはそれらの新しいメディアへ移行するようになっているが、小売店では粗製品のデッキ(モノラルラジカセなど)と録音済音楽テープが引き続き廉売されており、取り扱いが簡易なこともあって主に高年齢層のコンパクトカセット支持は根強い。

かつて1980年代前半を中心に、パーソナルコンピュータの記憶メディア(データレコーダ)として個人ユーザーを中心に広く利用され、専用の製品も発売されていたが、フロッピーディスクの低価格化と普及に伴い、利用されることはなくなった。

[編集] 歴史

  • 1962年:蘭フィリップスによるテープ、レコーダの発売開始。
  • 1966年:東京電気化学工業(現:TDK)が日本で初の国産カセット発売。
  • 1970年:独BASF、米メモレックス等より二酸化クロム磁性体採用の高性能タイプ発売(後のTypeII)。
  • 1972年:米3M、TypeI音楽専用タイプにコバルトドープ酸化鉄を採用(後年TypeIIに転用される)。
  • 1973年:ソニーより二酸化クロムと酸化鉄の二層塗布によるフェリクロムテープ発売(後のTypeIII)。
  • 1974年:マクセルよりコバルト被着酸化鉄採用の高性能タイプ発売。当初はTypeI、翌年TypeI/IIに分化。各社も追随し、後に二酸化クロムの代替としてTypeIIの主流に。
  • 1978年:米3Mより純鉄磁性体によるメタルテープ発売(後のTypeIV)
  • 1989年:米3M、ビクター、マクセル等がマグネタイト核晶のコバルト被着酸化鉄をビデオテープに採用、マクセルや日本コロムビア等がオーディオテープに採用する。

[編集] 録音方式

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録音は、先祖にあたるオープンリールテープと同じ、交流バイアス法による磁気記録が主流である。テープが消磁された状態では磁性体の残留磁気はランダムな方向に並んでいる。音声信号から変換された録音ヘッドの磁力により磁性体を磁化させて記録する。再生は、逆にこの記録された磁気をヘッドで読みとり、アンプで増幅する。 走行速度は厳密に決められており、毎秒4.75cm(1.875インチ)。他の速度モードを持つ機器もあるものの、それらはあくまでも独自仕様である。カセットが普及した理由のひとつに、愚直なまでにこの単一速度を遵守したことも挙げられている。尚、この4.75cm/sという速度は、オープンリールの速度オプション中で多くの場合最も低速となる9.5cm/sの半分。

トラック構成は2トラック/1チャンネルのモノラルまたは4トラック/2チャンネルのステレオで、表裏にあたるA/B(メーカーによっては1/2表記もある)各面を、テープ終端になった時点で裏返して使用する。テープ幅は3.81mmで、例えばステレオ(片チャンネル分)の場合、ここからA/B面間と左右チャンネル間の遊び(クロストークを低減する為のガードバンド)を除いた約0.61mmが実際の録音に使用される幅となる。このA/B各面に、モノラルの時には1トラック/1チャンネル、ステレオの時には2トラック/2チャンネル(右/左)が割り当てられる。 モノラルの1トラックと同じ部分にステレオの場合は左右各チャンネルが分割して録音される方式のため、ステレオ録音のテープでもモノラルのデッキ(レコーダ)で再生出来、その逆も可能。これは、当初はモノラルのみで製品化されて後に音楽用途に合わせてステレオが追加された経緯から、互換性を図ったもの。 尚、オープンリールテープの場合は音質優先(クロストーク忌避)のためにステレオとモノラルのトラック配置が異なっており、再生時の互換性はない。

収録時間は、片方向15分~75分、両面で30分~150分録音できるものが標準的に売られている製品で、C-30からC-150と呼ばれる。後に音楽ソフトがCDへと移行していくと、その録音時間(シングル: 22分、アルバム: 74/80分)に対応した製品が登場した(ソニー CDix、TDK CDing等)。

規格としては両面180分再生のC-180もあるが、耐久性の問題等もあり製品は殆ど存在しない(TDKの輸出モデル)。また、カラオケ練習用などに1曲だけを演奏するのに便利な短尺の製品(C-10,C-20)も需要が多く、販売されている。 尚、テープの収録時間によって厚みが異なり、標準タイプのC-60で約18μm、長時間タイプのC-90でその2/3の12μm、超長時間タイプのC-120で半分の9μm・・・と段々薄くなり、耐久性は当然悪化するため、高温下で伸び易く、又は過剰なテンションによって切れ易くなる。温度変動が大きい高負荷環境にあるカーステレオや、緻密な走行制御を要する高級テープデッキでC-90以下の使用を推奨しているのはこのため。 最近ではテープ速度を遅くして長時間録音できる「2倍モード」(ソニーのレコーダーに搭載)や「3倍モード」(松下電器産業のレコーダーに搭載)などを搭載したレコーダーもあるが、これらの機能は会議や語学・学習を長時間録音するもので、高い周波数まで再生できないので当然ながら音楽の録音には適していない。

特殊な用途向けに独自の録音方式、又は特殊なテープも開発された。

  1. エンドレス・カセット・・・BGMや繰り返しの放送用に、同じ音声を繰り返す方式。特殊構造のカセットで、摩擦を軽減するための特殊なバックコートを施したテープを使用している。テープの両端を同じ面同士で繋ぎ合わせており、一度再生すると終端からそのまま先端にループを繰り返す。歴史は以外に古く、1972年頃にはすでにTDKとフィリップスから発売されていた。他のオーディオテープでは4トラック(フィデリパック)、8トラック(リアジェット)、プレーテープ、ハイパックがこのタイプ。ただ、その特異な構造のためにスペースを取るので長時間タイプは存在しない(1~6分程度;TDK/EC等)。また、巻き戻しも不可能なため片面走行のみ。スーパーマーケットの特売品売り場で、特価内容を知らせるために小型のカセットプレーヤーとともに用いる例がある。
  2. LL(ランゲージ・ラボラトリー)・・・英会話の学習に用いられた方式で、ステレオの片チャンネルに手本となる音声が録音されており、もう片方の空きチャンネルに自分の声を後追い録音する。テープは通常の物だがレコーダーが特殊なタイプとなる(学習方式の名称であり、テープの名称ではない)。
  3. 4チャンネル・・・カセット式MTRに用いられるチャンネル利用法。両面2チャンネルステレオのトラック規格を片面4チャンネルへ転用したもの。磁気ヘッドはオートリバース用の4チャンネルタイプが流用されている。
  4. 倍速録音・・・敢えて速度を2倍速録音・再生し、音質の向上を目指したメーカーもあった(1970年代中期頃、マランツがSUPERSCOPEブランドで発売したラジカセの一部、TEAC社のオーディオ用カセットデッキC-○X、など)。
  5. 低速録音・・・上とは逆に、会議用等に走行速度を1/2,1/3にして録音時間の延長を図ったもの。各社のポータブルレコーダーに設定されていることが多い。音質は当然落ちるものの、音声に限定すれば一応は実用レベルで、或る意味、カセット本来の用途への先祖返りとも言える。


[編集] テープの種類

上:メタルテープ、中:クロームテープ、下:ノーマルテープ 機器側で種類判別できるように、背面の特定位置に四角い穴が設けられている。
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上:メタルテープ、中:クロームテープ、下:ノーマルテープ 機器側で種類判別できるように、背面の特定位置に四角い穴が設けられている。

当初は音声用途から普及したが音楽用途が求められるにつれ、周波数特性やダイナミックレンジの拡大を目的に、さまざまな種類のテープが開発された。

テープには使用する素材の磁気特性により複数の種類があり、主なものとしてノーマル (TypeI)、クローム/ハイポジション (TypeII)、メタル (TypeIV) の3種類がある。まだテープの性能も低かった1970年代中期にクロームと通常のγ三酸化鉄を二層に塗布して両者の長所を生かそうとしたフェリクローム (TypeIII) が開発されたが、製造過程に由来するコスト高、取り扱いの煩雑さ、対応機器の少なさ、更にメタル登場以降は性能面での優位性に基づく存在意義が薄れ、1980年代後半頃よりほぼ完全に廃れてしまい、一時は幻の規格とさえ言われた(現在はメタルも事実上生産されていない)。

これらは全てIEC(国際電気標準会議)で正式に策定されている。録音時の磁気特性(主に録音レベル)を決定するバイアス量と、録音・再生時の周波数特性に関わる補正値であるイコライザー (EQ) の時定数がポジションで異なり、本家本元のTypeIのバイアス量を100%とすると、一般的にTypeII=160%、TypeIII=110%、TypeIV=250%(この値は標準的なもので、メーカー、時期、製品により変動がある)。またイコライザーは、TypeIのみ120μs(マイクロ秒)、他は全て70μs。TypeIと比較すると他の70μsEQのタイプはノイズレベルが低いが、これは特に高域の補正量が小さいことに起因している(ごく一部の高級デッキでは、高性能テープの為に補正値を50%程度に調整可能な機能を持つものもあった。当然、IECの規格外であるため、基本的に自己録再が前提となる機能である)。 尚、イコライザーは録音・再生両方で合わせねばならないが、バイアスは録音時のみで良い。メタルテープが録音できないハイポジ対応のみのデッキでもメタルテープが再生できるのはこのため。

主な磁性体の材料としては、まずTypeIには当初から存在し現在でも廉価タイプに用いられるγ三酸化鉄(マグヘマイト;γFe2O3)、主に高級タイプに用いられた、TypeIIIに倣った発想で、特性の異なるγ三酸化鉄を二層塗布したもの(富士写真フイルム/Fx-Duo,日本コロムビア=DENON/初期DX3,DX4)、例は少ないが四酸化鉄(マグネタイト;Fe3O4)のもの (TDK/ED)、そして1980年代に入って開発された、γ三酸化鉄の生成時の内部空孔(ポア)をほぼ無くして磁気効率を改良した無空孔(ノンポア/ポアレス)酸化鉄(TDK/初期AR,日立マクセル=maxell/初期UDI)及びそれのコバルト被着タイプ(前掲機種の後期型)がある。尚、通常のγ三酸化鉄でも微量のコバルトを添加して高域特性を改善しているものも多い。

後にTypeIIの主流になったものの、最初はTypeIの高性能タイプ用に用いられたものに、コバルトドープ酸化鉄 (Scotch/HighEnergy) やコバルト被着酸化鉄 (maxell/UD-XL) がある。特にコバルト被着酸化鉄はその調整の容易さと高域特性改善の面からTypeIでも並行して用いられ、1970年代後期から高級タイプ (TDK/AD-X,maxell/XLI-S) の、1980年代中期以降は普及タイプ(富士写真フイルム=AXIA/PS-I,太陽誘電=That's/RX)にも多用された。

TypeII用としては、最初期こそ代名詞ともなった二酸化クローム (CrO2) が主流だったが、公害問題(六価クロム廃液)等で次第にフェードアウトし、一部で用いられたコバルトドープ酸化鉄 (Scotch/Master70,DENON/初期DX7) 等を経て、現在では殆どがコバルト被着酸化鉄磁性体(CoFe2O4;酸化鉄の表層にコバルトイオンが結晶成長したもの)となっている (TDK/SA,maxell/XLII)。これはコバルトイオンの被着量をコントロールし易い、即ち磁気特性の調整が容易な点が大きく、家庭用ビデオカセットやフロッピーディスク等、幅広く使用された。'80年代終期、この酸化鉄の代わりに前述のマグネタイトを核に用いたものもあり、日立マクセル、日本コロムビア等が採用した(maxell/最終XLII-S,後期UDII)。また、やや先行して3M、マクセル、ビクター、コニカ等のビデオテープにも"ブラック・マグネタイト"等の名称で用いられていた。

TypeIVとしてはいわゆるメタル(純鉄; Fe)のみとなるが、これも酸化に弱いという欠点を克服すべく、各社工夫していた。表面に酸化膜を形成する方法が一般的だが、他にもコバルトイオンを被着したり、セラミックで被覆したりといった例もある。 このメタル磁性体も、1980年代初期よりイコライザーが同じTypeIIへの転用が図られ、極めて高出力な特性を買われて主に高級タイプ (TDK/HX,DENON/DX8) に用いられたが、中には低価格タイプ (That's/EM) も存在する。

TypeIIIは基本的に下層に中低域用のγ三酸化鉄、上層に高域用の二酸化クロムを塗布するものが殆どだが、他にも上層をコバルト被着酸化鉄にしたり、特性の異なるコバルト被着酸化鉄の二層塗布とするものも存在した。

そのTypeIIIがほぼ死滅した1980年代中期、松下電器が「オングローム」ブランドで投入した蒸着テープが存在した。通常の塗布層の上に更にコバルト磁性体を蒸着させるという、発想自体は極めてTypeIII的な製品だった(ポジションは当初TypeII、後TypeI,IVを追加)。蒸着により従来の塗布方式を遥かに凌駕する磁気効率を得て特に高域特性を大幅に改善したものだったが、製造コストの高騰から来る価格設定の高さと、その強力な高域特性のためデッキによって相性の相違が激しく、短命に終わった。この技術は、後にビデオカメラ用テープとして開花することとなる(Hi8のMEタイプ、現在のDVC)。

クロームテープ、メタルテープにはカセットハーフの上部にテープポジション検出孔(画像参照、クロームは誤消去防止ツメの隣り、メタルは中央部)が設けられ、これによりデッキはバイアス、イコライザなどを自動設定する。ただし最初期のメタルには中央の検出孔が存在しない製品もある。

また、TypeIIIにはもともと検出孔は無く、この2者は基本的に手動の対応ポジションセレクターを持つデッキで使用するのが前提(フェリクロム策定元のソニーが当初IECにハーフ中央部をTypeIII用の検出孔として申請していたものの認可されなかったという噂がよく聞かれるが、虚実は不明)。ただ、TypeIIIは磁気特性がTypeIに近い(バイアスが+10%)ため、うまく調整すれば高性能ノーマルとしての使用も可能であるむねメーカーも謳っていた。ただしこの場合、補正カーブが異なるために音質のバランスが変わってしまう可能性が高い。

メタルテープ登場の数年後、ニッケルの酸化物を原料にした「ニッケルテープ」が開発されたが、その後のデジタル化の波もあり、実用化されるには至らなかった。

[編集] 使用上の注意

  1. テープに巻きたるみがあると走行不良の原因になる事があるので、確認窓からの視認でたるみがあれば、あらかじめ鉛筆などで巻き上げてからデッキに装填する。
  2. テープ使用後はそのカセットテープに合う所定のケースに戻す必要がある。コンパクトカセットのテープはヘッド接触部周囲で外部に露出しており、ケースから出したまま状態ではテープの損傷やほこりの付着を招くため。ケースに納めるとリールが固定され、持ち運びなどで振動が加わってもテープのたるみが生じない。
  3. コンパクトカセットは強い磁界のある場所や高温になる所に保管してはならない。磁気の強弱で情報を記録しているため磁界の影響で内容が消滅する恐れがあり、また高熱でテープの伸び(形状から“ワカメ”と呼ばれる)やケースの変形が生じると復元困難になる。大型ブラウン管ディスプレイ自動車ダッシュボードの上などは望ましくない。磁石を近づけるなどは論外。
  4. カセットテープは繰り返し再生(および録音)を行うことで磁性体劣化、摩耗、テープ伸びなどの痛みが生じる。その結果消耗が進むと音質の著しい劣化(雑音、ゆがみなど)が起き、またテープ切れが起こるなどの要因で使用できなくなる。
  5. 120分および150分再生のカセットテープは、リールへの巻き取り外径を小さくするため、磁気テープ媒体が通常より薄い。これに適応していないレコーダーで再生・録音をすると、テープ損傷、カセットテープ全体の作動不良、走行トラブルのおそれがある(再生可能なレコーダーでも早送りや巻き戻し・一時停止などの操作を繰り返すと走行トラブルの原因となる)。
  6. テープの頭にはリーダーテープと呼ばれる部分があり、一部のメーカー品ではヘッドクリーニングテープを兼ねている。リーダー部およびクリーニング部の長さは5秒程度から40秒ほどの物まで様々であった(クリーニングテープは専用品の別売も行われている)。ここには録音ができないので、録音前にはあらかじめリーダーテープ部分を巻き取り、録音テープ部を録音ヘッド接触点直前まで送り出しておく必要がある。
カセットハーフがねじ止め構造のコンパクトカセットなら分解も可能(ただし最近のコンパクトカセットはハーフがねじ止めでなく接着剤をまったく使わない超音波圧着が多い)であるため、このようなカセットのリーダーテープ部をカットアウトして短くする剛の者もいる。ただし走行トラブルを起こさないよう微細な加工が必要。

[編集] 現在の主要なテープ製造・販売会社

電器・音響系

  • TDK :AE,Roku,CDing1,CDing2,SA(通販限定)
  • 日立マクセル :UR,ColorClub,Sound,My1,My2,XLII(通販限定)
  • 富士フイルム (AXIA) :A1,A1-Color,J'z1,J'z2
  • ソニー (SONY) :HF,TheBasic,CDixI,CDixII
  • 松下電器産業 (Panasonic) :EP(中国製OEM),PX,PXII(以上TDKのOEM)
  • 日本ビクター :RZ(韓国製OEM)
  • 日本コロムビア (Columbia/DENON) :以前は栃木県の子会社で製造。現在は"DENON"ブランドは分離、日本マランツと合併し"D&M"へ。"D&M"となってからの読みは"デノン"。撤退したと思われたが、ツタヤでDENONブランドのCD-RMD、カセットテープが流通している(販売は別の会社が行っている)。

流通系

海外(日本国内での正式販売は無い)

  • Quantegy(米)(旧Ampex):IRC,AVX,472
  • Emtec(独)(旧BASF):FEI,CEII,CSII

太字:ハイグレードタイプ,斜体:ハイポジション


[編集] 過去の製造会社 (OEM商品も含む)

電器・音響系 国内系

  • コニカ (Magnax/Konica) :かつて米Ampexと提携した自社ブランドを発売。現・コニカミノルタ
  • 太陽誘電 (That's) 元々は磁性部品メーカー。本業を生かして、他社に先駆けてメタルテープやメタル磁性体のクロームテープを低価格で発売、一方でジウジアーロにハーフデザインを依頼したりと、先鋭的なメーカーだった。後にCD-Rを開発し世界で初めて製品化。
  • エコーソニック (CVS) :国内最多グレード(ノーマル*3,クロム*1,メタル*1)を誇った多彩なリール型カセットを中心に展開。
  • ビデオエイコー (EICO) :突如として発売したリール型のメタル磁性体ハイポジ・EXのみが確認されている。
  • 三洋電機 (SANYO) :かつては"OTTO"というオーディオブランドを展開。'80年代以降は"おしゃれなテレコ"に代表されるカジュアル製品で知られる。カセットもそれに合わせてか、LN,LHクラスの低価格ファッションタイプを中心に展開。
  • ティアック :業務用を含むテープデッキ・光学ドライブで知られる音響メーカー。機構部は自社製だがテープはマクセル製のリール部交換式カセット"オー・カセ"を代表とするリール型を中心に展開。
  • 日立家電 (Hitachi/Lo-D) :マクセルのOEM。'80年代後期~'90年代初期には独自タイプのハーフもあった。"Lo-D"は同社のオーディオブランド。※現・日立アプライアンス
  • シャープ :マクセルのOEM。かつては"Optonica"というオーディオブランドを展開していた。
  • カシオ計算機 :マクセルのOEM。現在でもカジュアルユースのラジカセ、ポータブル機器を発売している。
  • 東芝 (Aurex/BonBeat/Toshiba) :主にTDKのOEM。"Aurex"は同社オーディオの、"BonBeat"はラジカセのブランド。現在はともに撤退。
  • ナカミチ :TDKのOEMだが選別品のため稀少。世界初の3ヘッドデッキを発売した高級カセットデッキメーカーだったが'02年に倒産、現在は香港資本傘下。
  • トリオ/ケンウッド :TDKのOEM。本来は通信機器メーカーで、かつてはFM/AMチューナーで有名。現在も高品質のコンポやカーオーディオを中心に展開。
  • ヤマハ :TDKのOEM。
  • ラックスマン :TDKのOEM。高級アンプで有名だが、一時期は高級カセットデッキも発売していた。
  • 赤井電機 (Akai,A&D) :コロムビアのOEM。※現在、三菱電機と合併(A&D)、AV機器生産からは撤退。
  • 三菱電機 (Diatone) :コロムビアのOEM。※現在、AV機器生産からは撤退。系列会社の三菱電機エンジニアリングが受注生産限定で再参入。
  • パイオニア :富士フイルムのOEM。'70年代には米Memorex製品を輸入していた。
  • アイワ :ソニーのOEM。日本で初めてカセットレコーダーを発売した音響メーカー。現在はソニー傘下。
  • 朝日コーポレーション (Fairmate):韓SKCのOEM。1980年代に普及価格帯のゼネラルオーディオを発売(現在は撤退)。

外資系

  • 住友スリーエム (3M/Scotch) 米国の大手化学メーカー。世界で最初にメタルテープ(メタファイン)を発売。メタル以降もフェリクロームをラインナップしていた数少ないメーカーのひとつ。現在はメディア部門が3M本社から独立しimation(イメーション)に。
  • メモレックス (Memorex) :米国の大手メディアメーカー。最も早期にクロムテープを発売した一社。
  • BASF :旧西独の総合化学メーカー。日本に最初投入されたカセットテープは、内部に乱巻き防止の大きな爪状のテープガイドが左右に装着されていた(Security Mechanism)。ソニー以外では数少ないフェリクロームもラインナップ。現・Emtec(エムテック)
  • 日本アグファ・ゲバルト (AGFA) :旧西独の大手フィルム・カメラメーカー。基本的にBASFのOEM。後に磁気媒体部門はBASFと合併。
  • フィリップス (Philips) :オランダの大手総合電機メーカー。コンパクトカセットやCD,LD,DCC等の開発元。
  • RAKS :珍しい中東系(トルコ共和国)のフルラインメーカー。1980年代末期に国内一部地域でも流通。
  • SKC :韓国大手。国内の多様なメーカー(主に流通系)のOEMも手がける。
  • GoldStar :韓国大手。比較的堅実な造りで安定性・音質とも相応の水準だった。
  • KEEP :韓国。「超高音質」といった大仰なキャッチが多い。
  • SWIRE Magnetics(スワイア・マグネチック):香港。林檎マークの「クラスメイト・カセット」等、主にカラフルなファッション系カセットを生産していた。
  • BON :一部では有名な伝説のメーカー。数種のタイプが確認されているが、詳細不明。

流通系・他

[編集] 関連項目

Wikimedia Commons
ウィキメディア・コモンズに、コンパクトカセットに関連するカテゴリがあります。

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