NUDE MAN
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NUDE MAN | ||
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サザンオールスターズ の アルバム | ||
リリース | 1982年7月21日 1989年6月25日(再発) 1998年4月22日(再発) |
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録音 | 1982年5月~6月 VICTOR STUDIO K.R.S. STUDIO FREEDOM STUDIO HITOKUCHIZAKA STUDIO |
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ジャンル | ロック | |
時間 | 47分10秒 | |
レーベル | ビクター音楽産業 | |
プロデュース | 高垣健 サザンオールスターズ |
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チャート順位 | ||
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ゴールド等認定 | ||
売上枚数 | ||
サザンオールスターズ 年表 | ||
Shout! (1982年) |
NUDE MAN (1982年) |
バラッド '77~'82 (1982年) |
NUDE MAN(ヌード・マン)はサザンオールスターズの5thアルバムであり、本作の10曲目に収録されている楽曲名である。1982年7月21日発売。発売元はビクター音楽産業。
目次 |
[編集] 解説
同年のオリコン年間アルバムチャートでは3位、さらに同年発売のアルバムとしては最大の売上を記録した。ジャケットは裸の男性が海に飛び込む斬新なものである。ちなみに似たような斬新で衝撃的なジャケットは、翌年発売のシングル「ボディ・スペシャルII」でも表れている。写真の男性は桑田佳祐ではないかと言われたが、実際は撮影された海がある現地の男性である。
シングルの売上が低迷していたが、同年の「チャコの海岸物語」のヒットによって人気が再熱した。このアルバムが90万超のヒットとなった大きな要因でもあるが、同曲は本作未収録であり、1998年の『海のYeah!!』まで入手困難となった。
この作品の売上が示すように、当時のサザン人気が一気に過熱していたといって間違いないであろう。
意外ともいえないが、表紙の文字表記が英語ではなくカタカナで「サザンオールスターズ」となっている唯一の作品である。
[編集] 収録曲
シングル収録曲は各シングルで説明しているため、ここでは説明を省略する。
- DJ・コービーの伝説
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
「コービー」とはサザンともゆかりの深い小林克也のことである。 - 思い出のスター・ダスト
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
歌詞は横浜の情景が描かれており、同じく横浜と関連の深い歌詞が登場する「涙のアベニュー」とともに、コアなファンを中心に比較的人気がある。スター・ダストとは、横浜の米軍基地近くに実在するバーである。 - 夏をあきらめて
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦管編曲:八木正生)
後に研ナオコがカバーし、研自身久々のシングルヒットにもなった。サザンオールスターズの楽曲としてもシングル曲並に一般的な知名度や人気が高く、ライブで演奏されることも多い。 - 流れる雲を追いかけて
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦管編曲:八木正生)
原由子ボーカル曲。中国残留孤児がテーマになっており、次作『綺麗』収録の「かしの樹の下で」も同じテーマを扱っている。 - 匂艶(にじいろ) THE NIGHT CLUB
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦管編曲:八木正生)
15thシングル。久々のヒットとなった「チャコの海岸物語」とはうってかわったディスコナンバー。『匂艶(にじいろ)』は桑田佳祐の造語である。 - 逢いたさ見たさ病める My Mind
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
松下電器「ザ・サード」CMソング。イントロは電話のコール音から始まり、その後電話に出ないことに対するため息が収録されている。 - PLASTIC SUPER STAR (LIVE IN BETTER DAYS)
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 管編曲:新田一郎)
桑田らが参加していた青山学院大学の音楽サークル“BETTER DAYS”で演奏されたライブテイク。非常に盛り上がりそうなナンバーだが、桑田は自身の著書の中で「ロックの常套手段を使ってしまった。穴があったら入りたい」との発言をしており、その後のライブで演奏されていない為、この曲を好んでいないと思われる。他の曲でも同様に、ライブで演奏されるか、一切演奏されないかで桑田が曲を好んでいるか否かが判る。なおこの曲は観客の歓声も収録されており、この歓声が次曲にかぶってしまっている。このフェードアウトは後のベストアルバム『バラッド '77~'82』でも修正し切れていないため、ファンの不満の声も少なくはないと言える。ちなみにスタジオでのテイクはない。 - Oh! クラウディア
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦管編曲:新田一郎 & 国本佳宏)
1曲前の「PLASTIC SUPER STAR」からの歓声のフェードアウトが収録されている。ファンのみならず、非常に人気が高い曲である。そのため、現時点の現行盤でもこのイントロが修正し切れていないことが不満を募らせる理由になっている。原の1stソロアルバム『はらゆうこが語るひととき』発売に合わせて行われた原の初となるソロツアーでは、既に原による弾き語りが披露されていた。当時の曲紹介では「新しく作ってきた曲です」と原が作ったことを匂わせるような発言をしているために、クレジットこそされていないものの、原と桑田との共作との説もある。 - 女流詩人の哀歌
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 管編曲:新田一郎)
前年の「素顔で踊らせて」に引き続き、ユニ・チャームCMソング。さらに講談社文庫、鈴乃屋、雪印「スライスチーズ」CMソングにもそれぞれ採用されている。 - NUDE MAN
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
歌詞が記載されていない曲。ただし『10ナンバーズ・からっと』のように記号化されているわけではなく、現在公式サイトでも歌詞無しとされている。歌詞は『10ナンバーズ・からっと』の作品同様、通信カラオケなどでは表示される場合がある。内容はロッキード事件を比喩したものになっており、過激な歌詞である故、掲載が自粛された可能性も高い。インストゥルメンタルや「OH! FRESH!! ~ドクダミ・スパークのテーマ~」のような企画的作品を除いた正規の楽曲としては、サザンの中で最も収録時間が短いものとなる。松下電器「ヘッドフォンステレオ WAY」CMソングにも使われた。 - 猫
(作詞・作曲:大森隆志 編曲:サザンオールスターズ)
ギターの大森隆志がメインボーカルをとった曲であり、作詞・曲も本人が担当。タイトル通り猫について歌った曲であり、「カレーライスが飛んできた夜」など桑田とは一線を画した奇抜な歌詞が並ぶ作品。 - 来いなジャマイカ
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ)
日産自動車「パルサー」CMソングにもなったレゲエ調の曲。歌詞はかなり過激で、歌詞カードでもところどころ歌詞がカットされている。 - Just a Little Bit
(作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦管編曲:八木正生)
本格的なジャズナンバー。近年ライブでの披露がされていないため、披露が望まれる楽曲の1つ。
[編集] 参加ミュージシャン
- 桑田佳祐:Lead Vocals(#1~3,5~10,12,13)、Guitars(#1~13)
- 大森隆志:Lead Guitars, Vocals(#1~13)
- 原由子:Keyboards, Vocals(#1~13)
- 関口和之:Bass, Chorus(#1~13)
- 松田弘:Drums, Chorus(#1~13)
- 野沢(毛ガニ)秀行:Percussions, Chorus(#1~13)
- 国本佳宏:Keyboards, Chorus
- 玉野嘉久:Violin Solo
- 福森隆:Violin Solo
- 玉野Strings:Strings
- 多Amsemble:Strings
- Horn Spectrum:Horns
- Jake・H・Conception:Horns
- 武田和三:Horns
- 中沢忠孝:Horns
- 砂原俊三:Horns
- 中村哲:Horns
- EVE:Chorus & Voice
- LINDA:Chorus & Voice
- 小林克也:Chorus & Voice
- Aoyamagakuin Univ. Beter Days:Chorus & Voice
前作 | サザンオールスターズのオリジナルアルバム | 次作 |
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ステレオ太陽族 | 綺麗 |
オリコン週間LPチャート第1位 1982年8月2日付~1982年9月6日付 (6週連続) |
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前作: 矢沢永吉 『P.M.9』 |
サザンオールスターズ 『NUDE MAN』 |
次作: 田原俊彦 『ベスト』 |
日本レコード大賞ベストアルバム賞受賞作品 | ||
前年度 1981年 第23回 大滝詠一『A LONG VACATION』 松任谷由実『水の中のASIAへ』 オフコース『We are』 |
1982年 第24回 中島みゆき『寒水魚』 サザンオールスターズ『NUDE MAN』 松任谷由実『PEARL PIERCE』 |
次年度 1983年 第25回 サザンオールスターズ『綺麗』 松田聖子『ユートピア』 松任谷由実『REINCARNATION』 |
[編集] 外部リンク
サザンオールスターズのアルバム |
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オリジナルアルバム |
熱い胸さわぎ (1978) | 10ナンバーズ・からっと (1979) | タイニイ・バブルス (1980) | ステレオ太陽族 (1981) | NUDE MAN (1982) | 綺麗 (1983) | 人気者で行こう (1984) | KAMAKURA (1985) | Southern All Stars (1990) | 世に万葉の花が咲くなり (1992) | Young Love (1996) | さくら (1998) | キラーストリート (2005) |
ベストアルバム |
バラッド '77~'82 (1982) | バラッド2 '83~'86 (1987) | すいか SOUTHERN ALL STARS SPECIAL 61SONGS (1989) | HAPPY! (1995) | 海のYeah!! (1998)| バラッド3 ~the album of LOVE~ (2000) |
企画盤アルバム |
稲村ジェーン (1990) | 江ノ島 ~Southern All Stars Golden Hits Medley (1993) |
廃盤アルバム |
ベスト・オブ・サザンオールスターズ (1979) | Kick Off! (1980) | アーリー・サザンオールスターズ (1980) | SOUTHERN ALL STARS BEST ONE '82 (1981) | Shout! (1982) | 原由子 with サザンオールスターズ (1983) |
シングル |