江頭2:50
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江頭 2:50(えがしら にじごじっぷん、本名:江頭 秀晴(えがしら ひではる)、1965年7月1日 - )は、日本のお笑いタレント。大川興業所属で、同集団の前総裁である(現総裁は大川豊)。愛称は「エガちゃん」。血液型はB型。佐賀県神埼郡千代田町(現:神埼市)出身。九州産業大学商学部経済学科中退。身長178cm。
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人物・来歴
テレビではとにかく暴走する、暴走キャラ。スタッフから「今日は生放送だから何もしないように」と言われると、本人は脳みそのフィルターを通して「何かやれ!!」と解釈する。しかしこれが江頭のウリであり、コアなファンを掴んでいる。本人も「客を引かせることが何より楽しい」と語っている。 卑猥で下品な芸風は日経エンタテインメント!「嫌いな芸人」ランキングでは常にダントツ1位、「消える芸人」でも、レイザーラモンHGなど最近ブレイクした芸人が「長くは続かない」という事で上位を占める中でも常に10位以内(これは「消える」よりも「消えろ」の意味合いが強いものと思われる)、ananの寝たくない男性芸能人ランキングでは常にベスト3と、(※ 週刊女性のエッチをしたくない芸能人の男性ランキングには意外だかベスト10圏外であった。)近年、江頭のTVでの露出度は比較的低いにもかかわらず、この数々の称号(?)は彼のインパクトがいかに凄いかを物語っている。このように彼の表面上しか見ようとしない視聴者には蔑まれる傾向があるが、楽屋の隠し撮り場面などで明らかなように、素顔の彼は非常におとなしく、真面目で礼儀正しい常識人である(真面目すぎて暴走するとも言える)。週刊文春の「わがままな芸能人」特集でも、「店員が恐縮するほど礼儀正しい人」と記載されるほどである。故にどんなに問題行動を起こそうとも、細々ながらであるがテレビに出演できているのは、スタッフが彼の本来の性質をきちんと理解しているからであろう。
草彅剛、ナインティナインなど実は業界内にもファンは多く、彼らの出演する『「ぷっ」すま』や『めちゃ²イケてるッ!」』に何度もゲストで呼ばれている。ただ、危ない橋渡りなやり方でネタを披露する事が多く、特に『「ぷっ」すま』では、大量の塩を丸飲みしたり、ボトル3~4本分のワインを一気飲みしたりするなど、下手をすると死にかねないような行為を後先考えずに実行する。しかし、これもまた彼のウリの一部であり、江頭以外に真似を出来る者はまずいないだろう。最近では「1クールのレギュラーよりも、1回の伝説」をモットーとして掲げている。上半身裸に黒タイツというスタイルと、暴走気味な行動が特徴。そのスタイルとアクションはUSAのパンクロック歌手イギー・ポップに由来しているという噂がある。一見同じに見える黒タイツには、実は数多くの種類がある。
持ちネタは、「シャチホコ立ち」(※ シャチホコのように顔を地面に付け、両足を揃えて上に向けて直立する)、「アナル芸」(※ 肛門から小麦粉や水を吹きかける)、「江頭アタック」(※ ターゲットへ尻を向けて飛んでくる。プロレス技のヒップアタック)、「キレて全裸になる」(※ テレビでは担当スタッフが局の上層部から始末書を書かされるほどの危険な芸)、など。
「めちゃ²イケてるッ!」(フジ系)や、『「ぷっ」すま』(テレ朝系)に出演した時にBGMとして流れる布袋寅泰の『スリル』は、すっかり江頭のテーマソングになっている。この曲がテーマソングになったのはナインティナインの矢部浩之が笑っていいとも!クリスマス特大号のモノマネ歌合戦で江頭のモノマネをしてこの曲を歌った事に由来する。ちなみに、本人が語ったところでは、「イケてるCDTV」のコーナーで、布袋のシングル『サーカス』のPVのパロディーを披露したところ、後に布袋に自身の横浜アリーナでのコンサートに招待された。その時「俺のイメージがボロボロだぁ…」と言ったらしい。
ただ最近では、「ぷっ」すまや「アメトーク」に出演時に『スリル』ではなく、プロレスラー・蝶野正洋の入場テーマである『クラッシュ!』がBGMとして流れることもある。
その他、「浅草橋ヤング洋品店」(テレビ東京系)、「タモリのボキャブラ天国」(フジテレビ系)等に出演し、カルト的な人気を博す。また、「笑っていいとも!」にも準レギュラーのように出演していた時期もあったが、ある日の番組中、トルコに行ったら江頭のせいで同じ日本人という事で被害を受けたと話し始めた橋田壽賀子に口止めのように突然キスをして以降、同番組には出入り禁止とされた。無理矢理キスをされた橋田本人は意外と激怒したような様子はなかった。
ネプベガスにて自分の体験をオリエンタルラジオの武勇伝で披露した(トルコ事件、橋田壽賀子にキスなど)
大川興業時代
芸人になったきっかけは、ばってん荒川に憧れたから。2:50という芸名は、夜中に酒を飲んで酔いが回ると、必ずといっていいほど深夜2:50以降に暴れだすことから名付けられた。
実父は佐賀県で酒屋を営んでいたが、息子が有名になってから江頭2:45(えがしら にじよんじゅうごふん)の芸名で(勝手に)タレント活動を始めた。きっかけは、江頭2:50の地元の高校(佐賀県立鳥栖商業高等学校)の文化祭への出演依頼が父親のもとに来た際、勝手に「スケジュールの都合で江頭2:50は来れない」と断り、代わりに父親自身が文化祭に出演したことによる。かつて『ウンナンの桜吹雪は知っている』という裁判形式のバラエティ番組で、「父親が自分の芸をパクって、勝手に芸能活動をしている」として、父親のタレント活動を抑制してほしいと訴えたが、江頭が人権無視の暴言を連発したため、敗訴してしまった。その後、江頭2:45は2006年に息子の任期満了に伴う第3代大川興業総裁選に出馬するも落選している。余談だが江頭2:45は福岡県立大川工業高校(おおかわこうぎょう)、江頭2:50は佐賀県立神埼高校を卒業している。
大川興業に入社したきっかけについて本人は以前ラジオ番組で「大川興業の書類応募に、ラサール石井の本を丸写しして出した。こいつは天才だと言うことで面接に呼ばれた。」と語っている。面接でいきなり「持ちネタを披露してください」と言われ、困った挙句、芸人になる前に経験したアムウェイの訪問販売を実演したところ、大ウケして採用された、と本人は語っている。
元々は、コンタキンテと「男同志」というコンビを組み「タモリのボキャブラ天国」で人気を博していたが、コンタキンテが大川興業を退職しフリーとなったため、コンビを解消した。その当時はよく全裸になっていて、学園祭などに呼ばれたりすると必ずと言っていいほど全裸になっていた。今でも、録画番組では全裸になることもある。
ちなみに現在は、基本はピン芸人というスタンスだが、時々寺田体育の日と組んで「おやじ同志」として活動している。
ヌーディスト村への参加経験がある。
はなわの『佐賀県』では歌詞の中に登場し、佐賀県出身であることを公表するなとネタにされている。
2004年2月に体調を崩して(本人がラジオで語ったところによると「表情がなくなる病気・感情表現が出来ない病気」)仕事を休止していたが、同年9月から復帰した。その間、髪が薄くなってしまった。
これも本人がラジオで語った事だが、体調を崩して仕事を休んでいる間、生活の為にスポーツ新聞に掲載された「ヌードモデル募集」の広告を見て、面接に行った所、そこが東郷健の事務所で、SMモデルとして、いきなり裸にさせられた上、縛られフェラチオをされたと発言している。
最近ではペナルティのワッキーにこれまでの自分のポジションを取られており、相当ライバル視しているらしい。また、エスパー伊東が同じように上半身裸、黒タイツで芸を披露しているため、「キャラが被ってる!!」と憤っているが、2006年7月23日に放送された笑いの金メダルではワッキー扮する「脇頭2:51」とネタでの共演が実現し2人でスタジオ中を暴れまわり最終的にはタイツを脱ごうとした所を脇頭に止められネタ終了となった。
またゲイキャラもレイザーラモンHGにお株を奪われており、2006年にアメトークで共演した際もHGと自分のネタに対するスタジオのあまりの温度差に(特にスタジオの観客が若い女性ばかりだった事もあり)、最後は客席に乱入して性器露出や客のバッグに排泄するポーズをするなどの乱行に及び、HGに取り押さえられフォールされている。
浅草橋ヤング洋品店の企画で、お菓子CM出演のギャラ500万円を元にブローバ・カウンタック(レプリカ)を新車で購入するが、すぐに350万円で売ってしまった。その後140系前期クラウンロイヤルサルーン(パールホワイト)を愛車とするが、『「ぷっ」すま』の企画で4駆車を横転させた草彅に対抗意識を燃やして愛車でダートコースを疾走し、破壊した。
意外にも基礎能力は平均以上であり、ぷっすまの料理企画で腕の良さを振るい、メンバーも舌鼓を打っていた。更には、学力においても優秀で、2006年10月のめちゃイケでは諸事情により番組を降板した山本圭一に代わり、抜き打ちテスト企画第5回『W.B.C(ワールド・バカ・クラシック)』決定戦に参戦。初参戦ながらも成績5位という好成績を叩き出しており、万年最下位の濱口優を含む出演者達を驚愕させた。
事件 ~1クールのレギュラーより1回の伝説~
トルコで全裸
1996年、テレビ東京の番組「ザ・道場破り!」の企画の一環で、3000人以上の観衆を集めたオイルレスリング試合の交流試合の前座としてリング内に乱入し、イスラム教国のトルコの観衆の前で一発芸を披露。「座禅縄跳び」などの持ちネタを準備し舞台に上がったが「座禅縄跳び」が予想以上にウケ調子に乗った江頭は、エスカレートさせていき、しまいには、ふんどしを脱ぎ「3号機発射!」と叫び毎度おなじみの全裸パフォーマンスをしてしまった。そして肛門にでんでん太鼓を刺し、逆立ち。会場は一気にブーイングの嵐となる。逆立ちしたまま退場した江頭は、当然ながらその後でトルコ警察に拘束され、わいせつ物陳列罪で逮捕された。イスラム教国では公衆の面前で全裸になると逮捕される(それはどこでも同じだが)。ただし、一説には「リハーサルで少人数の前でやったときには大ウケだった」とも言われ、単に集団心理的にブーイングを受けた可能性はある。
トルコは戒律が厳しくないため逮捕・罰金(日本円で75円)だけで済まされたが、戒律の厳しいサウジアラビアなどでは、サーベルによる断首刑に処せられていた可能性が高い。この話には後日談があり、その時に居合わせたトルコの民衆があやうく暴徒寸前にまでなった為(女性客は会場から逃げ出し、男性客は「アラーアクバル!」と叫びながら江頭に襲いかかろうとする始末であった)、ほとぼりが冷めるまでトイレで身を潜めていたらしい。日本のトルコ大使館は「詳しい話は聞いていないが、決して嬉しい話ではない」とコメント。現場のトルコ国営放送や地方紙にも大きく報道された事で日本はトルコ中からの笑い物となってしまう。この事が日本でもマスコミで暴露された際には、ニュースで露木茂から「国辱もの」と激しく批判され、昼のワイドショーでも水前寺清子から「情けない、最低」とけなされた。
同時期に放送された「進め!電波少年」ではある週の番組の最後に「トルコの江頭はウチではありません」という注意書きが出た。これは、当時の「電波少年」が"アポなし取材"を特徴としており、国内外の様々なところへタレントが押し掛けて騒動を起こす様を放送するスタイルだったため、トルコの全裸事件も「電波少年」によるものという誤解が生じたためと思われる(或いはそれを逆手に取った制作者のギャグとも取れる)。
またしばらく後に行われたトルコ国内の調査で、有名な日本人として江頭は第2位に輝いている(ちなみに第1位はオノ・ヨーコ)。
2002年のワールドカップ日韓大会の際には、六本木でトルコ料理店を経営する在日トルコ人に見つかり、「お前があの江頭か!」「トルコを応援したら個人的には許してやる云々」と言われ、贖罪のつもりでトルコ戦開催のスタジアムやトルコ料理店で必死にトルコを応援した。もちろん、決勝トーナメントの日本VSトルコ戦でもトルコを応援した。開催終了後のライヴで江頭は「今年のワールドカップは日本・韓国・江頭の共催だった」と発言している。
北朝鮮で禁句
お笑いの勉強のためということで、2000年頃に大川豊とともに北朝鮮に旅行に向かった際に現地の放送局からインタビューされ、その模様が北朝鮮中に流れたことがある。またその放送を傍受していた日本の放送局では「江頭が北朝鮮のテレビに出てる!」と大騒ぎになり、夕方のニュースで放送された(BGMは当然「スリル」)。
2003年に再び訪問した際には、現地の人々と交流した。そのパーティーの席で、当時流行していたテツandトモの「なんでだろう」を勝手にパクって朝鮮語バージョンを同行した通訳の人と披露し、大ウケした。同時に友好のしるしとして、ハングルで書かれた楽譜つき「なんでだろう」ステッカーをプレゼントしたが、江頭らを乗せたバスの運転手が胸にそのステッカーを貼っていたため、危うく当局に身柄を拘束・逮捕されかけたとまたまた世間をお騒がせしている(注:北朝鮮で「なんでだろう」は現体制批判の"禁句"のため、反乱分子としてその場で警察に事情聴取された)。
バイアグラで卒倒
1997年、都内のスナックで、ホステスら相手にウケを狙って、バイアグラ5錠と酒を一気に飲み、一時意識不明に陥った。江頭がバイアグラを一気飲みしたのは、中野駅に近いパブで、ホステス4人をはべらせ 、ブランデーの水割りを次々と一気飲み。調子に乗って、「一気飲みするゾ。オレは不死身だ!」と叫びながら、水割りと共に5錠を飲みほした。その結果、当然卒倒。救急車で病院に運ばれ、急性アルコール中毒で点滴治療を受けた。まもなく回復し、入院せずに帰宅した。この事件は一般紙を含むメディアで大きく報道され、この結果バイアグラの厚生労働省による認可が遅れたという伝説が残っている。
医療関係者は、「バイアグラは、単独で服用しても、人によっては突然死の危険性をはらんでいるのに、アルコールと一緒に飲むとは、自殺行為に等しい。回復したのは運がよかった」との事。後日においてテレビでコメントを求められた専門家すらもさすがに言葉を失い、またしても水前寺清子から呆れられた。その後、出演しためちゃ²イケてるッ!で「生きてて良かった」と発言している。
女優の前で性器露出
2005年の夏に「ぷっ」すまに出演した際、ゲスト出演していた星野真里に自分の生の性器を見せるという暴挙に出た。当時江頭は猫ひろしと共に出演していたのだが、草彅剛が「SMAPの中で『ポーツマス!ポーツマス』(猫ひろしのギャグ)が流行っている」と発言した事に江頭は何故か対抗意識を燃やし、『ポーツマス!ポーツマス!』と猫ひろしのギャグを横取り、タイツを上げ下げし星野に自らの生の性器を披露した。もちろんモザイク処理は行われたが、処理されたのは性器の部分のみで、恐怖におののく星野の表情は思い切り放送されていた。その後ユースケ・サンタマリアは「真里ちゃんはナイトメアを見てしまった」とフォローしたが、人気女優の星野の前であり当然呆れかえっていた。
ハッスルで「ケツだし」
2006年の夏にDSE(総合格闘技PRIDEを興行する会社)が興行する通称ファイティング・オペラ「ハッスル」に乱入した。江頭が乱入した場面は男性レスラーと女性レスラーがタッグマッチを行い戦ったあとというところであったが江頭はマットに乱入すると得意の左右狂いはねを披露した後『俺は伝説を残しにここ(=ハッスル)にやってきたんだよ!!』とマイクパフォーマンス。そしてカンニングの竹山隆範よろしく「ここでうんこするぞぉ~!!」と叫び黒タイツを下ろして尻を出した。同時に陰茎を露出していたため女性レスラー二人は恐怖に慄いていた(通称テポドン)。この後川田利明が「川田19:55」として登場したため、見せ場を取られ、伝説を作るどころか逆に伝説を作られてしまった。 ちなみにこれは同年8月13日のアッコにおまかせ!(TBS系列)で取り上げられていたがケツだし場面でVTRはストップ「これ以上は放送できません」というお詫びナレーションとテロップが出ていた。取り上げられた後スタジオでのトークで(江頭同様「ぷっ」すまの準レギュラーでアッコにおまかせ!でも準レギュラーの)勝俣州和が「ハッスルはこのような事がある」と司会の和田アキ子に説明していたが「力道山の時代だったら考えられない。」と和田はもちろん、出演者はみな呆れ果てた。
主な出演作品
テレビ
いずれも不定期出演である。
ラジオ
Web番組
- 江頭2:50のピーピーピーするぞ!(TFM+)
過去
映画
CM
- おなじみのタイツ姿で登場。「武富士ダンス」に類似した踊りで、古書等の買い取りをアピールする。
- さまざまなポーズをとりながら、おなじみの姿の彼がこの会社の歌のようなものを披露する。またラジオCMでは地元ローカルタレントのF.King Toggyと共演(主にCROSS FMでオンエアされている)。
PV
関連項目
- お笑いタレント
- リアクション芸人
- はなわ
- 大川豊興業
- コンタキンテ
- 男同志
- 佐賀県出身の有名人一覧
- 「ぷっ」すま
- めちゃ²イケてるッ!
- 草野☆キッド
- 4月1日 (2006年)「えがえが!」