阪急9300系電車
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阪急9300系電車 | |
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特急運用に就く阪急9300系。京都線南茨木駅付近で撮影 | |
起動加速度 | 2.8 (地下3.0km/h/s)km/h/s |
営業最高速度 | 110km/h |
設計最高速度 | 130km/h |
減速度 | 3.7km/h/s(通常) 4.2km/h/s(非常) |
車両定員 | |
編成定員 | 657(立席)+368(座席)=1,020人 |
全長 | 19,000mm |
全幅 | 2,780mm |
全高 | 3,675mm |
車両重量 | |
編成重量 | 233.8 |
軌間 | 1,435mm |
電気方式 | 直流1,500V(架空電車線方式) |
駆動装置 | 三相交流かご式誘導電動機 |
モーター出力 | |
編成出力 | 200kW×12=2,400kW |
歯車比 | |
制御装置 | IGBT素子によるVVVFインバータ制御 (ベクトル制御) |
ブレーキ方式 | 全電気指令式電磁直通空気ブレーキ (電力回生優先ブレーキ付き) |
保安装置 | |
備考 |
9300系電車(9300けいでんしゃ)は、阪急電鉄の通勤形電車。
2003年(平成15年)10月14日(鉄道の日)、梅田駅発河原町駅行の快速特急にて営業運転を開始した。
目次 |
[編集] 概要
2001年(平成13年)3月のダイヤ改正にて阪急京都線の特急の本数増加(従来の15~20分間隔から10分間隔へ)や停車駅の増加に伴い、一部の特急に8300系などのロングシート車運用が増えた事に対するクロスシート車比率の向上や、老朽化が進む2300系の淘汰を兼ねて投入された。
1947年(昭和22年)の設立以来、京阪神急行電鉄→阪急電鉄のすべての車両建造を引き受けてきた子会社のアルナ工機が、鉄道車両の建造をやめ会社を解散したため、本系列は日立製作所で建造され、A-trainをベースとした車体構造となっている。メーカーの変更により塗装仕上がりが変わってはいけないという懸念から、マルーン色の塗料をメーカーが阪急の旧来からの取引業者から購入したという話がある。また、6300系や8300系といった従来の京都線仕様の車両よりも車体幅が狭く、現在の神宝線仕様よりは車体幅が若干大きいサイズで設計された。これは、大阪市交通局(大阪市営地下鉄)堺筋線・神戸高速鉄道・山陽電気鉄道の車両限界を考慮した設計で、将来神宝線の車両限界の拡幅が完了すれば転用も可能となるように考慮されたものである。なお、7300系もこの規格で製造されたが、8300系では従来の京都線仕様と同じ車体寸法となっていた。
[編集] 内装
京都線の特急用車両は片側2扉、転換クロスシート装備が2800系からの伝統だったが、本系列は特急の停車駅増加に伴う乗降の増加に対応して片側3扉構造とされた。逆にクロスシート幅を900mmに、前後間隔を950mmに拡大したり、ロングシートの一人あたり幅も480mmに拡大するなど居住性の向上にも配慮している。
製造コストを下げるために座席の造りが簡略化されているほか、ドア部のポールの代わりに日立製の車両に多く採用されている掴み棒を採用、更に難燃性基準の改正により樹脂製の蛍光灯カバーが使えなくなった代わりに半間接照明を採用している。これは車内の上部側板と一体化する形で、蛍光灯下部は半透明の難燃性の樹脂による照明となっている。カバーを外さずに蛍光灯の交換ができるようになり保守性も向上している。また、室内高さを拡大しており、2315mmとしている。近年の車両で高いものの例として、東京急行電鉄5000系が2290mm、阪神電気鉄道9000系が2285mm、京王電鉄9000系や東日本旅客鉄道(JR東日本)E231系は2270mmである。
[編集] 足回り
制御装置は、阪急電鉄の慣例により東洋電機製造製のIGBT素子によるVVVFインバータを搭載する。IGBT素子やセンサレス制御は阪急では初採用である。また2005年(平成17年)に増備された9301Fからは、理論上0.3km/hまで回生ブレーキを使用することが可能な純電気ブレーキ(電気停止ブレーキ)が採用されている。第1編成の9300Fは従来、回生ブレーキが5km/hで失効する仕様となっていたが、2005年5月に増備車に合わせて純電気ブレーキ化改造が行われている。主電動機も東洋電機製造製で、このメーカー標準のサイクロン式集塵装置付で絶縁ベアリングも使用している。電動機出力は200kwであるが、中高速寄りの設計であるため関東の地下鉄乗入兼用車のような大型のものではない。
ブレーキ装置はナブコ製のMTユニット制御・滑走防止装置内蔵のコントロールユニット(BCU)とEPR2電空変換中継弁の組み合わせによる京王9000系や東急5000系と同シリーズのもので、電動空気圧縮機もナブコ製で、東急5000系のものをSIMモーターに変更したスクリュー式である。
補助電源装置の静止形インバータはIGBT素子の出力150kVAのものであるが、2バンクを並列に同期させながら運転しており故障時に対応できるようにしている。
2005年3月26日から営業運転を開始した第2編成(9301F)(注)と、同年5月21日から営業運転を開始した第3編成(9302F)では、前照灯のデザインや自動貫通路扉の連動化など、内外装が第1編成(9300F)と若干異なる。
[編集] 内外装
- コンセプトは「すべてのお客様に快適な移動空間」。
- 3扉車、扉間の座席は転換クロスシート。
- 阪急伝統のマルーンカラーの塗装やアルミ製の窓枠、木目調(マホガニー)の内装は維持。
- 側窓の連続大型化や座席幅の拡大、半間接照明などの居住性向上。
- 座席の素材をリサイクル可能な素材に変更。
- 貫通扉の自動化、ドアチャイム、車内案内表示器、ドアの開閉予告灯などバリアフリー設備を設置。
- 車椅子スペースに折りたたみ式の座席を設置。
- ロングシートの側部に仕切りを設置(第1編成を除く)、中間仕切を1カ所設置。
[編集] 運用
京都本線のみで運用され、主に昼間時は特急、朝・夕ラッシュ時は快速急行として運用されている。またラッシュ時間帯の前後には、一部普通(各駅停車)として運用されている。なお多客ダイヤ時や運用変更が発生した場合は、通常は2扉車の6300系が使用される快速特急で運用されることがある。
[編集] 在籍数
2006年(平成18年)7月現在、8両編成3本(24両)が在籍する。
[編集] その他
6300系で設定されている女性専用車両は、本系列は3扉車であるため設定されていない。
[編集] 関連商品
スルッとKANSAIの企画商品として、バンダイがBトレインショーティーとして模型製品化して阪急電鉄の駅サービスセンター(駅長室)等で限定発売されたが、完売となった。その他スルッとKANSAIの企画商品として数多くのグッズがリリースされたが、完売しているものが多い。
またグリーンマックス(企画・発売は大阪市の模型問屋の冨士模型)からNゲージ鉄道模型の塗装済みキットとして製品化された。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
阪急電鉄の車両 |
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現用車両 |
神戸線・宝塚線:9000系・8200系・8000系・7000系・6000系・5100系・5000系・3000系・3100系・2000系 京都線:9300系・8300系・7300系・6300系・5300系・3300系・2300系 |
過去の車両 |
神戸線・宝塚線:5200系・2200系・2100系・2021系・1200系・1100系・1010系・1000形・810系・800系・610系 550形・920系・900形・600形・500形・380形・320形・300形・98形・96形・90形・51形・34形・1形 京都線:2800系・1300系・1600系・710系・210系・700系・200形・100形(P-6)・10形(P-4・P-5) |
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