阪急2200系電車

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2200系電車（2200けいでんしゃ）は、阪急電鉄が1975年に登場させた試験車。ただし旅客営業運転で長期試験を行うので通勤形電車の車体構造を有する。

[編集] 概要

阪急電車の次世代モデルの模索車両と位置付けられ、制御装置は電機子チョッパを搭載し、ワンハンドルマスコンの採用と同時に運転室自体も拡大された。これに伴い、運転室直後の窓が廃止され、代わりに「H」のエンブレムが設置された。前面形状も変更され、窓下に標識灯・尾灯が取り付けられ、以前尾灯があった位置には種別・行先表示幕が設置された。また、種別・行先表示幕は側面にも設置されているほか、排障器（スカート）も建造時から装備している。また、車掌の操作により、側窓を自動で閉じる事が出来る機能も試験的に採用された。本系列からMGが京都線車両と同様120kVAが4両に1台の割合に変更された。

試験車のため、建造は8両編成1本のみである。阪急初の8両固定編成で、中間車4両が電動車(M)、先頭車2両が制御車(Tc)、中間車2両は付随車(T)の4M4Tである。

1985年には、阪急では初のVVVFインバータ制御装置を搭載する中間電動車2両（C#2711,2721）が追加製造され、付随車2両と差し換えている。この時差し換えた付随車2両（C#2750,2751）は、神戸線の10両編成運転の為、6000系と混結された。その後、電機子チョッパ制御は本系列による試験の結果、駅間距離の比較的長い路線においては回生ブレーキによる省エネルギー効果のメリットが少なく、また建造時のコストの高さ等もあって量産系列には採用されず、加えてVVVFインバータ制御の実用化に伴い電機子チョッパ制御の試験を終了したことに伴い、電動車4両（C#2700,2701,2710,2711）は電装解除し付随車とされた（このとき、それぞれ、C#2760,2770,2761,2771に改番されている）。

残った先頭車のC#2250,2251とインバータ制御車のC#2720,2721の4両で編成を組み、6000系2連と併結して6連での運用を続けたが、1995年の阪神・淡路大震災発生時、今津（北）線を運行中に脱線し、機器に復旧不可能な損傷を受けた。この際、電動車のC#2721が廃車（再使用可能機器を使って、付随車C#6772として再生）されたことを機に試験車としての使用を停止し、残存車は6000系に編入されることになり、本系列は全形式消滅した。

2006年現在、中間車は宝塚線に、先頭車は7000系の中間車を組み込んで神戸線に配置されている。貫通路の形態などに差が現れている。

本系列の車体構造は6000系・7000系に採用され、VVVFインバータ制御の実用試験で培われた技術は8000系の量産にフィードバックされている。

[編集] 2200系の編成の変遷

2250－2700－2701－2750－2751－2710－2711－2251（デビュー当時の編成）

2250－2700－2701－2720－2721－2710－2711－2251（VVVFインバータ試験車編入時の編成）

2750と2751は6000系電動車と混結。

6000系（6025F）＋2250－2720－2721－2251（1992年以後の編成。この編成が震災時に被災した。）

2750と2751は6000系電動車と混結。

2700,2701,2710,2711は電装解除（付随車化）により2760,2770,2761,2771に改番され、6000系電動車と混結。

[編集] 2200系の車番の変遷

2250⇒6050　2251⇒6150

2700⇒2760⇒6760　2701⇒2770⇒6770　2710⇒2761⇒6761　2711⇒2771⇒6771

2750⇒6750　2751⇒6751

2720⇒(2762※2)⇒6762　2721※1(2772※2)⇒6772

※1：2721そのものは廃車となり、その代替として2772が新造された（※3）ため、新旧のつながりはない。

※2：2720を電装解除して2762を付与（2721については2721を電装解除した場合と同等の付番として2772を付与）した後、他の2200系とともに6000系への編入（改番）を行ったことを示している。ただし、2762および2772での営業運転は行われなかったため、括弧でくくったものである。

※3：廃車した2721の代替新造車は、アルナ工機から搬入されたときは2772であった。営業運転を開始する前に6772に改番されている。

[編集] 元2200系の現在

現在の車番は以下の通りである。
- 先頭車･･･C#6050,6150
- 中間車･･･C#6750,6751,6760,6761,6762,6770,6771,6772
編成
- 6050-7616-7516-7565-7575-7605-7505-6150　（神戸線所属）
- 6012-6512-6670-6680-6750-6751-6612-6112　（宝塚線所属、特急日生エクスプレス対応編成)
- 6024-6654-6664-6124-6014-6514-6760-6114　（宝塚線所属）
- 6007-6507-6610-6510-6577-6770-6607-6107　（宝塚線所属）
- 6011-6511-6761-6651-6661-6771-6611-6111　（宝塚線所属、特急日生エクスプレス対応編成）
- 6015-6515-6762-6655-6665-6772-6615-6115　（宝塚線所属）