ヤオハン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

ヤオハン（Yaohan、八百半）は静岡県を地盤としたスーパーマーケット。

海外にも積極的に進出（中国語の表記は八佰伴）したが、1997年に会社更生法適用を申請し事実上倒産。イオングループの傘下に入り社名をマックスバリュ東海に変更した。現在はヤオハンを既存店舗の名として用いているが、一部店舗は改装を機に順次マックスバリュに変更されている。

栃木県栃木市に本社のある「株式会社ヤオハン」及び同県鹿沼市に本社のある「株式会社八百半フードセンター」は同名他社。

目次 1 沿革 2 会社更生法申請（倒産後）のヤオハン 2.1 国内の店舗 2.2 海外の店舗 3 その他 4 外部リンク

[編集] 沿革

明治時代、貧しい農家の次男であった田島半次郎が始めた小田原の青果商「八百半」は、やがて、小田原一の青果商となり、湯本・箱根・湯河原・熱海・伊東一帯で手広く青果卸を扱うようになった。http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%83%A4%E3%82%AA%E3%83%8F%E3%83%B3&action=edit&section=1

• 1927年 田島半次郎の奉公人の和田良平が、田島半次郎の命で、熱海で行商を行う。
• 1928年 田島半次郎の娘、田島カツと和田良平結婚。
• 1930年 和田良平、カツが静岡県熱海町（現・熱海市）で「八百半商店」開業。
• 1948年6月3日　株式会社八百半商店設立。
• 1956年 株式会社八百半食品デパートに商号変更。
• 1962年 株式会社八百半デパートに商号変更。和田一夫が社長就任。
• 1965年 この頃からチェーン展開を始める。
• 1969年 株式会社八百半デパート、静岡県富士市吉原に大型店1号店開店。
• 1969年 伊豆半島チェーン7店舗展開。
• 1971年 ブラジルへ出店。現地法人設立。
• 1973年 タイガーバームで巨額の財を成した客家系の胡文虎(Aw Boon Hwe）と南海交易を設立、シンガポールのオーチャードに第一号店デパートを出店。
• 1973年 和田良平氏没。
• 1973年 赤痢菌集団感染で三島店一時営業停止。
• 1975年 第一次ボーリング場ブームが去った後、不振のボーリング場を改装、スーパーマーケット「B作戦」と名付けて多店舗化を一挙に進める。
• 1976年 ブラジル第4号店開店。
• 1976年 アメリカへ出店。現地法人設立。
• 1976年 アメリカ第1号店フレズノ店開店。
• 1976年 コスタリカへ出店。現地法人設立。
• 1977年 ブラジルヤオハン倒産（和議申請）。
• 1981年 シンガポール第4号店開店。
• 1982年 粉飾決算の判決（静岡地方裁判所沼津支部判決）によれば、この頃から粉飾決算を行う。
• 1982年 株式会社八百半デパート　名古屋証券取引所第二部に株式上場。
• 1984年 株式会社八百半デパート　名古屋証券取引所第一部に株式上場。
• 1984年 香港へ出店。香港ヤオハン第1号店沙田店開店。
• 1985年 マレーシアへ出店。現地法人設立。
• 1986年 株式会社八百半デパート　東京証券取引所第1部に株式上場　転換社債・ワラント債による資金調達を始める。
• 1986年 ブルネイへ出店。現地法人設立。
• 1988年 ヤオハン香港　香港証券取引所に上場。
• 1988年 IMM国際卸売センター社 シンガポールに設立。
• 1988年 台湾へ出店。
• 1988年 香港第3号店開店。
• 1988年 アメリカニュージャージー店開店。
• 1988年 マレーシア第4号店開店。
• 1988年 タイへ出店　現地法人設立。
• 1989年 ヤオハン・インターナショナル・ホールディングスを設立。
• 1989年 和田晃昌が社長就任、和田一夫は代表権のある会長に。
• 1990年 国際流通グループ　ヤオハン総本部を香港に設立。
• 1990年～1994年 転換社債・ワラント債の大量発行で624億円を金融市場から調達。
• 1990年 百貨店型店舗「NEXTAGE半田」（愛知県半田市）開店。
• 1991年 株式会社ヤオハン・ジャパンに商号変更。中国、タイへ出店。
• 1992年 マカオへ出店。
• 1993年4月　和田カツ没。
• 1993年 カナダ、イギリスへ出店。
• 1994年 ヤオハンインターナショナルホールディングを香港証券取引所に株式上場。
• 1994年 百貨店型店舗「NEXTAGE知立」」（愛知県知立市）開店。
• 1995年 アジア一の巨大百貨店である上海第一八佰半百貨店開店。
• 1995年 シンガポールIMMホールディング社をシンガポール証券取引所に株式上場。
• 1995年 マレーシア　ヤオハン社をマレーシア証券取引所に株式上場。
• 1995年 八佰半上海IMM卸売センター開業。
• 1996年 国際流通グループ　ヤオハン総本部を香港から上海へ移転。
• 1996年 16店舗を食品スーパーのダイエーの子会社のセイフー（一部、東海ダイエー）に売却。
• 1997年9月18日　ヤオハンジャパン・会社更生法適用申請し事実上倒産。
• 1997年10月6日、イオングループのジャスコ（現イオン）が支援表明。12月18日、更生手続開始決定、事業管財人に岡田卓也ジャスコ会長が就任。
• 1998年11月9日　静岡県警は会社更生法の適用を受けたスーパー「ヤオハン・ジャパン」の元社長ら3人を商法違反（違法配当）（粉飾決算）の疑いで逮捕。
• 2000年3月2日、更生計画認可・株式会社ヤオハンに商号変更。7月、ジャスコの100%子会社になる。
• 2001年7月　ヤオハン香港精算。
• 2002年2月 ヤオハンインターナショナルホールディングを天安中国が買収。
• 2002年2月22日　更生手続終結決定。
• 2002年3月1日　 マックスバリュ東海株式会社に商号変更。

→以降はマックスバリュ東海を参照。

[編集] 会社更生法申請（倒産後）のヤオハン

[編集] 国内の店舗

国内には静岡県内を中心にヤオハンの店舗はあったが、会社更生法申請前に16店舗を大手スーパー・ダイエーの子会社のセイフー（現・グルメシティ関東。一部店舗は東海ダイエー）に売却し、その後9店舗閉鎖。残った店舗はイオングループにより会社更生計画での営業が続けられた。更生計画が完了しマックスバリュ東海へ商号を変更した後は、新規店舗やヤオハンの改装店舗をマックスバリュの名前で出店しており、今後、ヤオハンの名前で新規出店する事はない。

[編集] 海外の店舗

国外店舗は殆ど閉鎖されたが、現在、香港にあるヤオハン国際有限公司や、マカオのNew Yaohanデパート（新八佰伴商場）など、幾つかは出資者及び経営者又は商号が替わり営業が続けられている。

[編集] その他

創業者の和田カツがNHK連続テレビ小説「おしん」のモデルであるとする説もあるが、このテレビドラマの筋立ては必ずしもヤオハンの創業過程をなぞったものではない。

中国人歌手、艾敬（Ai Jing）のヒット曲「我的1997」の歌詞に「ヤオハン」が登場する。

[編集] 外部リンク

• マックスバリュ東海
• グルメシティ関東（旧・セイフー）
• ヤオハン破綻！（前編）～ その生い立ちから倒産まで ～
• ヤオハン破綻！（後編）～ 転換社債のワナ ～
• 社債再発行が出来なかったヤオハン
• 「ヤオハン崩壊」の真実！
• 和田一夫ウェブサイト