ドリーム大阪号
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ドリーム大阪号(-おおさかごう)は、ドリーム号の一路線で、ジェイアールバス関東・西日本ジェイアールバスが共同運行する、主に東京駅と大阪駅を結ぶ夜行高速バスである。
なおこの記事ではドリーム大阪号以外の東京都地区と大阪市内および堺市とを結ぶJRバスと共同運行会社の夜行高速バス路線も取り扱う。
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[編集] 路線・運行経路
- ドリーム大阪号
- 東京ディズニーランド(TDL) - 東京駅八重洲南口 - 霞ケ関<上り便のみ> - (東名江田 - 東名大和)<*1> - (東名厚木 - 東名御殿場)<*2> - 千里ニュータウン<下り便のみ> - 大阪駅桜橋口 - 大阪シティエアターミナル(OCAT)(JR難波駅) - (天王寺駅)<*3>/ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ) <*4>
- <*1> - 下り1便・上り全便が停車 <*2> - 下り1便・上り2便が停車 <*3>1往復のみ乗り入れ <*4> - OCAT発着1往復、USJ発着1往復
- 東京テレポート駅 - 品川駅東口 - 千里ニュータウン<下り便のみ> - 大阪駅桜橋口
- つくばセンター - 東京駅八重洲南口 - (霞ヶ関 - 東名江田 - 東名大和)<上り便のみ> - 千里ニュータウン<下り便のみ> - 大阪駅桜橋口
- ※金曜~日曜、祝日とその前日、繁忙期に運行
- レディースドリーム大阪号
- 東京駅八重洲南口 - 霞ヶ関<上り便のみ> - 東名江田 - 東名大和 - 東名厚木 - 東名御殿場<上り便のみ> - 千里ニュータウン<下り便のみ> - 大阪駅桜橋口
- プレミアムドリーム号
- 東京駅八重洲南口 -(霞ヶ関)<上り便のみ> - 大阪駅桜橋口
- 青春ドリーム大阪号
- 東京駅八重洲南口 - (霞ヶ関 - 東名江田)<上り便のみ> - (東名大和 - 東名厚木 - 東名御殿場)<*1> - 千里ニュータウン<下り便のみ> - 大阪駅桜橋口 - 大阪シティエアターミナル(OCAT) - 天王寺駅
- <*1> - 上り1便のみ停車
- 青春メガドリーム号
- 東京駅八重洲南口 - (霞ヶ関)<上り便のみ> - 大阪駅桜橋口
- 「つくば号」より転用した、ネオプラン・メガライナーを使用。
- ニュードリーム大阪号
- 新宿駅新南口 - (中央道三鷹 - 中央道深大寺 - 中央道府中 - 中央道日野)<上り便のみ> - 千里ニュータウン<下り便のみ> - 大阪駅桜橋口 - 大阪シティエアターミナル(OCAT)/ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ) <*>
- <*> - 下りはUSJ終点、上りはOCAT始発
- スーパーニュードリーム号
- 新宿駅新南口 - 大阪駅桜橋口
- 青春ニュードリーム大阪号
- 新宿駅新南口 - 中央道三鷹 - 中央道深大寺 - 中央道府中 - 中央道日野 - 千里ニュータウン<下り便のみ> - 大阪駅桜橋口 - 大阪シティエアターミナル(OCAT)
- 超得割青春号
- 新宿駅新南口 - 大阪駅桜橋口
- ドリームなんば・堺号
- 東京駅八重洲南口 - 新宿駅新南口 - 大阪シティエアターミナル(OCAT) - なんば高速バスターミナル - 南海堺駅前 - 南海堺東駅前 -JR堺市駅前
[編集] 最近の動向
- 首都圏~京阪神地区を結ぶ夜行高速バスは、本家のJR系ドリーム号以外の他社路線バス(いわゆる関西・関東の大手私鉄系)に加え、近年格安のいわゆる貸切バスによるツアーものの参入もあり、かなりの激戦区となっているが、もともと、国鉄在来線夜行列車の補完目的であったドリーム号の発車時刻は、発車時刻が22時以降と、他のツアー形式のバスと比べ、遅めの設定となっているため(但し便によっては21時台に発車する便もあるが)、1日の時間を有効に使えるメリットから、いまだ根強い人気がある。特に週末(金~日曜日)に至っては切符が取れること自体がなかなか困難な状態になるぐらいな盛況ぶりとなる。
当然、発車時刻が遅い分、東京行きは首都高速、大阪行きは新御堂筋での朝の渋滞に巻き込まれるため、定時性が見込めないリスクもある。
- JRバス系は近年乗降扱いを行う高速道路上の停留所を増やすことで、利用可能エリア(時間)の拡大を図っている。
東京方では中央自動車道(ニュードリーム)と東名高速道路(ドリーム)の各停留所と、品川やTDL(東京ディズニーリゾート)、さらにはさいたま(大宮、所沢)やつくばでも乗降扱いする便が出てきている。
- 京阪神地区では、しばらくは大阪駅桜橋口・三ノ宮駅 (ドリーム神戸号)・京都駅烏丸口(ドリーム京都号)始発のみだったが、奈良駅・王寺駅(ドリーム京都・奈良号)や南海堺駅・堺東駅、堺市駅(ドリームなんば・堺号;この系統は唯一私鉄系としては珍しく南海バスと共同運用を行っている。)2004年からOCAT(JR難波駅;一般ドリーム、青春ドリーム)、2006年からは天王寺駅にも立ち寄るようになっている。
- 値段も曜日によっては早売21で10000円前後でドリーム号で往復できるようになるなど、更なる価格競争が進んでいる。
- プレミアムドリーム号のように、差額料金を設定し、快適で安全なサービスを提供するものや、逆に青春や超得割のように、貸切バス同様の4列シートやトイレ無しの車両とし、さらには、補助席までも販売するものなど、制限は多いものの、低運賃で運行する便が登場するなど、この分野でも二極分化の傾向が見られる。
現在、ニュードリーム号も含めた東京(東京駅・新宿駅)⇔大阪(大阪駅)間では、使用車両のグレードとサービスに応じて、プレミアム・スーパー・一般・廉価便(青春)・超廉価便(超得割・青春メガ)の5種類、女性の場合はさらに女性専用車が加わり、6種類となり、目的に合わせた幅広い選択が可能となった。
細分化により一般のドリーム号は大幅に減便されており、車両の設備も年々簡略化されている。最近の新車では独立3列シート・トイレなどといった夜行バスの最低限の設備しかないものも少なくない。 特にオーディオと飲料サービスに関してはJR系では省かれることが多くなってきた。
なお、OCAT、天王寺駅へは一般・廉価版(青春)のみになる。 - 規制緩和による高速バス新規参入への対抗策を講じる必要から、効率化を図るために一般夜行用車と昼行特急車が共通運用となったことで、終点に到着後、夜まで車両基地で過ごす以外に、車内清掃などを済ませたた後、昼特急やその他の昼行高速バスとして折り返す運用も増えており、大阪口では間合い運用として、徳島便などにも入っている。
[編集] 競合他社
東京23区と大阪市・堺市内を結ぶ他社夜行路線バスには次のようなものがある。
- フライングライナー・フライングスニーカー(新木場-東京駅-東梅田-OCAT-阿部野橋-藤井寺駅)(東北急行バス・近鉄バス)
- ツインクル・カジュアルツインクル(新宿-八王子駅-東梅田-OCAT-阿部野橋)(多摩バス・近鉄バス)
- 無名(池袋-下落合駅-京都深草-京都駅【中略】千里ニュータウン-新大阪-梅田)(西武バス・阪急バス)
- シャトー(品川-浜松町駅-横浜駅(2006年10月より)-京都深草-京都駅【中略】千里ニュータウン-新大阪-梅田)(京浜急行バス・阪急バス)
- 無名(渋谷-新宿-中央道三鷹-中央道深大寺-中央道府中-中央道日野【中略】千里ニュータウン-新大阪-梅田)(京王バス・阪急バス)
- 無名(千葉中央駅【中略】TDL-西船橋駅-上野駅【中略】新大阪-梅田)(京成バス・阪急バス・阪神バス)
- 無名(千葉中央駅【中略】TDL-西船橋駅-東京駅-梅田-三宮)(京成バス・阪急バス・阪神バス)
- やまと(大宮【中略】赤羽駅【中略】奈良-阿部野橋-上本町-USJ)(国際興業・奈良交通)
- 無名(銚子【中略】成田空港【中略】浜松町駅-京都駅-OCAT-なんば高速バスターミナル)(千葉交通・南海バス[1])
- サウスウェーブ(海浜幕張駅-西船橋駅-TDL-東京テレポート駅-横浜駅-堺東駅前-堺駅前-泉ヶ丘駅-和歌山駅-和歌山市駅)(京成バス・和歌山バス)
つくばセンター発着路線については、関東鉄道・近鉄バスの「よかっぺ関西号」(水戸【中略】つくばセンター-並木大橋-京都駅【中略】梅田-OCAT-阿部野橋)と完全に競合する形になる。
その他、横浜など東京23区以外の周辺地域と京阪神各地区を結ぶJR系および他社夜行路線バスも多く存在する。
[編集] 歴史
- 1969年6月10日 - ドリーム大阪号 運行開始
- 1989年10月8日 - ドリーム堺号 運行開始
- 1989年10月20日 - ドリーム大阪号の一部が東京ディズニーランド(TDL)に乗り入れ
- 1989年12月6日 - ニュードリーム大阪号 運行開始
- 1989年12月16日 - ドリーム難波号 運行開始
- 2001年3月31日 - ドリーム大阪号・ニュードリーム大阪号の一部がユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に乗り入れ
- 2002年9月 - ドリーム難波号がドリーム堺号と統合され、ドリームなんば・堺号になる
- 2003年7月18日 - レディースドリーム大阪号 運行開始
- 2004年7月 - ドリーム大阪号・ニュードリーム大阪号・青春ドリーム大阪号の一部が大阪シティエアターミナル(JR難波駅)に乗り入れ
- 2005年6月 - 青春ニュードリーム大阪号が大阪シティエアターミナルに乗り入れ
- 2005年7月 - ドリーム大阪号のTDL乗り入れ便の経路を、東京テレポート駅・品川駅経由に変更
- 2005年9月 - ドリーム大阪号の一部がつくばセンターに乗り入れ(不定期便のみ)
- 2005年11月1日 - スーパードリーム号・超得割青春号 運行開始(週末のみ。超得割青春号は当時は東京駅発着)
- 2006年4月1日 - プレミアムドリーム号、スーパーニュードリーム号 運行開始(週末のみ)。これによりスーパードリーム号 廃止
- 2006年6月1日 - 超得割青春号を新宿駅発着に変更。プレミアムドリーム号、スーパーニュードリーム号を全日運行に格上げ。
- 2006年6月14日 - 青春メガドリーム号運行開始。
- 2006年8月1日 - 青春ドリーム大阪号とドリーム大阪号の内の1往復を天王寺駅に延長。
[編集] 関連項目
- 昼特急 (高速バス)
- ドリーム号 (高速バス)
- 銀河 (列車) - 東京駅-大阪駅間を結ぶ夜行寝台急行列車
[編集] 外部リンク
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