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DVD - Wikipedia

DVD

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

DVD-R
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DVD-R

DVD光ディスク技術製品のひとつ。

DVD規格決定時にはDigital Versatile Disc(デジタル多用途ディスク)や、一部ではDigital Video Discの略とされていたが、略称は設けず正式名称がDVDだった。DVDフォーラム設立時にDigital Versatile Discと正式に定められたと言われているが、一方でDVDフォーラムはDigital Versatile Discを正式名称とする合意には至ってないという主張もある。いずれにせよ、現在は「DVD」という普通名詞として市民権を得ている。一般的に「DVD」という場合は、DVD-Videoを指すことが多い。

目次

[編集] 概要

2枚の0.6mm厚、直径12cmのポリカーボネート製の円板を貼り合わせたもので、CD(コンパクトディスク)と同サイズを維持しつつ映像などの大量のデジタル情報を記録でき強度も確保している。読み取りには650nm赤色レーザーを使用。DVD-Videoだけでなくパソコンの記録媒体としても使用されDVDプレーヤーDVD-ROMドライブは、CD-DACD-ROMの再生にも対応する。

ディスクの記録面上に連続線上にピットと呼ばれるくぼみを作ることでデータを記録する。レーザー光線を当て、そのくぼみの有無による反射の違いを利用して、デジタルデータ(0/1)として読み込む。

家庭用のDVDプレーヤーの販売は1996年に開始された。2001年12月には、DVDプレーヤーの国内出荷台数がVTRを上回った。パソコン分野でも光学メディアの中心はCDからDVDに移行しつつある。オーディオ分野ではまだ必要に迫られずあまり普及していない。

DVDはVTRに比べメディアの製造コストが著しく低いうえに(一説にはCDと同程度)取扱いも容易なので、パブリッシャー側からすれば収益が上げやすい。このため映像を取り扱う産業ではセルDVDを(副ではなく)主な収益源として活用している企業が増え、業界の状況を一変させている。こういった状況を俗にDVDバブルと呼ぶほどである。

DVDの規格には、ディスクの物理構造による違いと、データの書き込み方の形式(論理フォーマット)による違いがある。さらにビデオ用途ではアプリケーションフォーマットによる違いもあり、それぞれの組み合わせでさらに多くの種類が存在する。

記録型DVD規格として、DVD-R(1回だけ書き込み可能)とDVD-RWDVD-RAM(複数回の書き込みが可能)がDVDフォーラムによって制定されている。これに対抗するものとして、DVD+RWアライアンスの策定したDVD+RDVD+RWがある。

記録型DVDについて、一部海外メーカーのものに品質に重大な問題がある場合がある。品質の悪いディスクは動画の再生時にブロックノイズが入る、再生が止まる、保存したデータが消える、ドライブやレコーダの寿命が縮むといった問題を引き起こす可能性が高い。

[編集] 経緯

DVDが出現する以前の1990年代初頭に、CDより高密度の光ディスク媒体の規格として、フィリップスソニー陣営によりMultiMedia Compact Disc (MMCD)が開発中であった一方、東芝タイム・ワーナー松下電器日立三菱電機パイオニアトムソン日本ビクターの連合によりSuper Density Disc (SD)も開発中であった。IBMのルー・ガースナー(Lou Gerstner)の仲介により、2つの規格を統合する合意に至ったため、1980年代のVHSベータ戦争の再来を避ける事ができると一旦は思われた。ちなみに、SDのロゴはSDカードのロゴに継承されている。

しかし、その後各家電メーカーや映画会社から多数の注文をつけられ(ランダムアクセス、2時間収録、ドルビーデジタル収録など)、後述の「DVD-」、「DVD+」や、DVD-RWとDVD-RAMなど多数の派生規格を生むことになった。

フィリップスとソニーは、MMCD規格の採用を諦める事と引き替えに東芝主導のSD規格につき、サーボトラッキング機構に関する2項目の修正を認める事で、両陣営は合意に至った。1つ目の項目は、フィリップス・ソニーの特許技術である「プッシュプル式トラッキング」技術を可能とするためのピットジオメトリーの採用であった。2つ目は、Kees Immink の設計によるフィリップスの「EFMPlus」採用だったが、これは東芝のSDコードよりも効率が6%低かったため、SD規格自体の容量は5Gバイトであったが、結果的に4.7ギガバイトの容量となった。EFMPlusは、ディスク面に対するひっかき傷や指紋等に対する耐障害性に大きく優れていた。結果として、DVD specification Version 1.0が1995年に発表され、1996年9月に完成した。

DVD-videoメディアおよびプレイヤーの初の商用化は、日本では1996年11月、米国では1997年3月、欧州では1998年、豪州では1999年になされた。初のプレスDVDは1996年の「ツイスター」であり、同時に2.1chサラウンド音響についても初であった。5.1chサラウンドインデペンデンス・デイが初である。

また、2006年1月現在、日本出版販売株式会社から、48DVDという、開封後約48時間の間のみ再生可能な使い捨てのDVDが販売されている。

[編集] 物理フォーマットの違いによる種類

ディスクの物理構造の違いにより以下のものが提供されている。

[編集] DVD-ROM

DVDにコンピュータ用の読み取りファイルを記録したもの。論理フォーマットはUDF Ver.1.02である。DVDフォーラムにより標準化されており、パソコンゲーム機データ配布用媒体として定着している。

ゲーム機としてはプレイステーション2XboxXbox 360がソフト用の媒体に採用しており、パソコンではアップルコンピュータMac OS Xが媒体に採用し、Microsoft Windows 98 Second Edition以降のMicrosoft Windowsがサポートしている。

市販のDVDビデオソフトは、このDVD-ROMの物理フォーマットのディスクに映像データをDVD-Videoのアプリケーションフォーマットで記録されたもの。

ゲームやDVDビデオソフトなども含めたDVD-ROMはあくまで読み取り専用であり書き込み型としては機能しない。従って他の書き込み型DVDやレンタルも含む市販ビデオテープソフトなどの様に、その作成時には記録媒体にデータを直接記録して作成されているわけではない。データ記録面に読み取り用のピットを形成したマスター原盤(スタンパー)を作成後、それを元にしたプレスと張り合わせの工程による物理的な工法によって量産されている。 従って、書き込み型DVDに比べてはるかに経年化学変化の影響は受けにくい(物理的な形状破損や読み取りレーザー光反射層の金属素材の劣化がない限りは基本的に読み取り可能)。

[編集] 書き込み可能型(DVDフォーラムが制定した正式規格)

以下、全てのメディアに「データ用(for DATA)」と「ビデオ録画用(for VIDEO)」の2種類があり、DVDレコーダーで記録できるのは(ビデオ)録画用のみである(アナログ放送や、自作の映像コンテンツであれば、データ用でも、記録できない事はないが、メーカー保証はない)。録画用には私的録音録画補償金制度により補償金が上乗せされているが、店頭ではほとんど価格差が見られない。

[編集] 追記型

一度だけの書き込みが可能(ファイナライズ前なら削除や追記も可能)なタイプとして以下のものがある。

[編集] DVD-R
  • ライトワンス型の記録型DVDフォーマットである。DVD-Rで記録されたディスクは、一般的なDVD-VideoDVD-ROMドライブで再生出来る可能性が最も高い。

但し一般にDVD-Rは互換性が高いといわれるのは比較的新しい再生機器での検証結果(再生確率90%という数字の事)であって初期のDVD再生機器だとかなり再生できない場合が多い。 またDVD-R対応と謳われている機器同士でもメディアの相性問題もあり絶対再生できるとは限らない。

  • データの記録は、ディスクの基板上に連続した線上に存在するランド(丘)に挟まれたグルーブ(溝)に強いレーザー光を当てる事でピット(くぼみ)を焼付け形成することで行なわれる。ピットを形成する皮膜の記録材料には有機色素材料を使用しており、レーザー光照射による色素の分解という化学変化を利用している為、素材コストの関係で比較的に価格を安価に出来る一方で、一度しかその場所にはデータを書き込めない。
  • 当初のVersion1.0規格では3.95GBであったが、Version2.0規格で4.7GBに容量を増加した。また、Version2.0規格では、業務用の「DVD-R for Authoring」と一般向けの「DVD-R for General」の二つに規格が分かれており、一般向けの「for General」には、コピー防止機能が組み込まれている。なおDVD-R for AuthoringドライブはPioneerが生産を打ち切った。
  • パーソナルコンピュータ用としてはDVD-RAM/RやDVD-RW/Rといった両対応ドライブが登場しCD-Rに代わる物として広く普及している。
  • 家庭用DVDレコーダーにおいても松下とソニー以外の企業はDVD-R/-RWドライブを採用している。また松下も2005年春以降のモデルはDVD-RWへの書き込みに対応。
  • 日本国内でもっとも普及している規格である。それにより量産され価格が最も低い。反対に、DVD全体で言えることとして国内大手メーカーのメディアでさえ品質が急激に低下している傾向も見られる。
  • 記録面素材の都合により、DVD-RAMやDVD-RWに比べて長期保存に向かないとされている(記録面皮膜材料に有機色素材料を使用している事で、光のなかでも特に紫外線の照射による経年変化の影響が避けられない。カラー写真などが色褪せるのと同じで、太陽光を長時間当てた場合など、記録情報が失われることがあることが実験で示されている。一方DVD-RAMやDVD-RWは皮膜材料に有機色素材料とは異なるものを用いているので、光の影響による経年変化は殆ど無いとされている)。但し保存環境の確保や良質なディスクを選ぶ事で、その問題をある程度避けられる。
  • 近年ではTDKBDメディアのカートリッジレス化を目指して、従来から各種メディアの泣き所である傷や汚れ、紫外線等への耐久力を高めた「DURABIS(デュラビス)」技術を開発、これをCD-RやDVD-Rなどの製品にも応用して『超硬』『UV超硬』ブランドを掲げた製品を発売し、従来のコーティング技術より割高であるものの手軽に信頼性を高められるとしてユーザーの支持を得ている。
  • DVDメディア全体の品質が低下し保存性が低下する中で、「森メディア」「MediaBox」「DVD-R for MASTER」といった製品が例外的に最高品質を誇る。保存性は極めて高く、さらにドライブにかける負担が少ないためドライブが長持ちするという。以上により、割高かつ50枚以上のレベルのまとめ買いが基本であるものの、最高品質を求めるユーザーに絶大な支持を受ける。
  • コピーワンスの制限がかかった地上デジタルテレビジョン放送BS・CSデジタル放送の場合、DVD-Rへの録画は出来なかったが、2004年に録画が可能なCPRM対応DVD-R(CPRMへの対応はDVD-VRモード時のみ可能)が登場した。
  • 現時点において将来的な互換性がもっとも担保されていると目されているディスクである。DVD-RAM/RやDVD-RW/Rのどちらのプレーヤーでも再生可能であり、将来的にこれらのプレーヤーが青色レーザーを利用したプレーヤーにとって変わられてもメディア自体を読み出すことが出来なくなる事態は最も低いと考えられるメディアである。
  • DVD-Videoモードでの記録の場合、テレビ放送/DVD-VRモード/DVD-Videoモードの音声方式の違いによる影響の為、レコーダーでテレビ放送の二ヶ国語放送解説放送が記録出来る市販レコーダーは2006年現在製造されていない。(ステレオ放送は可能)。但し、後年はDVD-VRモードでの記録が可能な製品も販売されており、DVD-VRモードの場合は二ヶ国語放送/解説放送の記録も可能。また、DVD-Videoモードでの記録の場合でも、マルチ音声トラック機能を用いて二ヶ国語以上の音声のDVD-Videoディスクを作成する事は可能(DVD-VRモードの記録も、DVD-Videoモードでの二ヶ国語切り替えディスクの作成も、その可/不可は録画機器や作成ソフトなどのツール側の機能に因る)。
  • 東芝パイオニア等の一部メーカーのDVDレコーダーでは追記型VR記録が可能であるが、ファイナライズ処理を行わないと他のプレーヤー等で再生は出来ない。

[編集] DVD-R DL

DVD-Rを片面2層用記録として発展させたもの。容量は8.5GB。DLはDual-Layerである。製造過程が複雑になる事などから製造コストは割高である。 速度面でも提供時期が先行したDVD+R DLにおいついておらず対応機種などについてもDVD+R DLの方がより普及している。 2005年6月に三菱化学メディアよりCPRM対応のDVD-R DLが発売された。

[編集] 繰り返し記録型

削除や再フォーマットにより、繰り返し記録できるタイプとして以下のものがある。

[編集] DVD-RW

DVD-RWはパイオニアが開発したDVD Rerecordable Discの通称。DVD-ReWriteable Discが正式名称でないのは、DVD-RAMの規格が先に策定され、この名称を使ったため。

データの記録は、基本的にはDVD-Rと同じ方式。ただし、記録マークを形成する皮膜の記録材料にはDVD-Rのような有色素材料ではなく金属材料を使用しており、色素材料のように光に因る化学変化で分解するわけではなく、レーザー光照射による加熱での金属材料の結晶化・非結晶化を利用している(結晶化することでその場所の反射率が変化する)。結晶化した場所に再びレーザーを当てて結晶状態を溶かして急激に冷やす事で非結晶化が可能である事からデータの消去や再利用(同じ場所へのデータ書き込み)が可能となっている。又、DVD-Rに比べてデータ記録後の光による経年変化の影響を受けにくいのもこの使用材料の違いによるもの。この方式でデータが書き込まれた場合、読み取り時のレーザー光の反射率が、DVD-ROMやDVD-Rに比べて若干弱いという弱点があり、ドライブによってはDVD-Rに比べて再生互換性が若干劣るのはその理由によるもの(但し、新しい製品では対応改善がされているものが殆ど。また、この点については後述のDVD-RAMも同様の特性があるが、DVD-RWの場合は、読み取りドライブの互換性が高い関係でDVD-Rの書き換え型として使用されるため、直接の比較対象になる場合が多い)。

記録型DVDとして最初に登場したDVD-RAMDVD-VideoDVD-ROMとのフォーマットの互換性が低かったため、DVD-RWは互換性を重視、主に動画の記録編集用として開発された。そのため、DVD-RWで記録されたディスクは再生専用のDVD-ROMドライブでも読み出すことが可能であることが多い。その点DVD+RWと良く似ている。DVDレコーダー登場当初はDVD-RAMの場合よりも多くのメーカーに対応ディスクとして採用されていた。

容量は片面で4.7GB。書き換え可能回数は1,000回以上で、10万回以上書き換え可能なDVD-RAMと比べるとこの点は劣るとされる。他の書き込み型DVDとの違いは、ビデオ用途で使用する場合、買ってそのままではデータの書き込みができないことである。VideoモードとVRモード両方で使えるメリットがある一方で、フォーマット形式が異なる為、どちらで使用するかを選択してフォーマットする事が避けられない(約1分程度を要する)。

現在2層DVD-RWが開発中である。次世代DVDのHD DVDではAV目的の書き換え可能型ディスクが-RWに一本化されているが、1層では記録時間の面で厳しいため、2層-RWの1日も早い完成が望まれている。

[編集] DVD-RAM

Digital Versatile Disk Random Access Memoryの通称。読み書き可能なフォーマットであり、PD規格を提案した事がある松下電器産業が中心となって開発された。内部でさらに細かい仕様の分類がある。

  • 1997年4月に2.6GBのVersion1.0規格が制定。この規格はDVD-RAMドライブでもPDが扱えた。
  • 2000年夏に片面4.7GBのVersion2.0規格が制定。当初はカートリッジ付きで、そこからメディアの取り外しが出来ない規格のみであったが、後にメディア取り外し可能なカートリッジ型や、カートリッジ無しの規格も登場
  • 両面メディア(5.2GB/9.4GB)も存在する
  • 書き込み速度(標準で3倍速、2006年3月現在では12倍速対応のものが登場)、書き換え回数(10万回以上)の面でどの書き換え可能DVDよりも優れている
  • Windows XPやMac OS Xも標準で書き込みに対応

データの記録は、記録面の使用材料はDVD-RWとは異なった金属材料を使用しているが、レーザー光照射による加熱での結晶化を利用している(結晶化することで反射率が変化する)点では同じであるので、書換え可能な点や、光による経年変化の影響を受けにくい点の理由も同じである。 但し、DVD-RやDVD-RWのように、ランド(丘)/グルーブ(溝)のグルーブにだけではなく、ランドにも記録マークを記録している点が大きく異なる他、ディスク面への位置情報の書き込み方式や、ディスクの回転制御の方式も大きく異なるので、他のディスク(DVD-ROM/DVD-R/DVD-RW)と異なる点が多いために読み取り装置(ドライブ)の互換性が全くなく、そのため専用の対応ドライブが必要になる。

当初はデータ用として普及したが後にビデオ録画用にも普及した。民生機では書き込みの高速性を利用して録画を行いながら別番組を再生する事なども可能。また、録画したDVD-RAMを別の機器で再生させる場合にファイナライズ処理が不要である。データの記録に優れたメディアといえる。

デメリットは、前述の構造上の特徴からDVD-Videoとの互換性が無に等しい点で、DVD再生専用プレイヤーやDVD再生対応ゲーム機などで対応機種が少ない点である。また、ドライブによってはカートリッジ付メディアの挿入が出来ないものが多い(現在、カートリッジ型対応のドライブを生産しているのは松下電器産業ほか少数である)。但し、後年は読み取りドライブのマルチ化が進んでおり、未対応ドライブを除き、実用上の互換性は大きな問題にはならなくなりつつある。

最近の傾向としてパイオニア、NECなど今までDVD-RAMに対応していなかった複数のメーカーからDVD-RAM対応のドライブ(パイオニアの場合はDVD-RAM録再対応のDVDレコーダーも登場。ただし、2006年4月以降の新機種から)が発売された。ランダムアクセスが可能でありデータの書き込みに専用ライティングソフトが不要な為、手軽にデータが書き込めるDVD-RAMはPCの世界で徐々に普及していくことが期待される。

詳細は、DVD-RAMの項を参照。

[編集] 書き込み可能型(DVD+RWアライアンスが制定した別規格)

これらの規格はDVDフォーラムの規格外のため、厳密にはDVDとは呼べず、DVDロゴは付いていない。また正式名称に「DVD」の文字はない。このように本来のDVDとは似て非なるものである点に注意が必要である。

DVD+RWアライアンス参加企業以外は印刷物で「DVD+R/+RW」という表現をせずに「+R/+RW」と表記し、脚注に「『+R/+RW』は『DVD+R/+RW』と表現されることがあります」と書くことが多い。

DVD-R/-RW/-RAMと同様、データ用(for DATA)とビデオ録画用(for VIDEO)が存在する。

DVD-R/-RW/-RAM陣営(以下、DVDフォーラム陣営)と+R/+RW陣営(以下、+RWアライアンス陣営)がVHSベータマックスのような規格争いを行って消費者に混乱を招くことが懸念されたが、現在はDVDレコーダーではDVD-R/-RW/-RAMにほぼ落ち着き、パソコン向けドライブでは両対応のスーパーマルチドライブ(後述)が普及したため、それほど混乱は生じていない(とされるが、実際にパソコンショップにいると、-と+の違いを解説する店員の姿をよく見かける)。 現状では、PC用途においては+が有利とする声が多い。その理由として

  1. ランダムアクセスが可能
  2. +RWではフォーマットファイナライズが不要
  3. +RWは-RWと比べ比較的安価

が挙げられる。

2007年上半期リリース予定のMicrosoft Windows Vistaでは、DVD+MRWと呼ばれる規格がサポートされる見通しである。これはパケットライト方式で書き込む際に有効で、フォーマットを必要最小限の領域にとどめ、残りの領域のフォーマットは書き込みドライブが未使用のときに実行することで、フォーマット時間を大幅に短縮できる。

記録速度や2層メディアの登場など開発スピードがDVDフォーラム陣営に比べて速いことが特長であった。しかしデジタル放送のコピーガードへの対応が未だに実現していない事や、フォーラム陣営側も開発速度を上げている事から、今後家電ではDVD-R/-RW/-RAMにますます後れを取ることが予想される。

著作権保護技術としてCPRMではなくVCPS(Video Content Protection System)を採用しているが、日本で市販されているDVDレコーダーでVCPSを採用しているものは全くなく、これも家電向け需要が少ない一因ともいえる。

一方で、海外ではシェアはDVD-R/-RW/-RAMに比べて高いと言われる。2002年11月のデータでは、アメリカ合衆国では約77%、ドイツでは約60%が+R/+RW系である[1](ただし、2002年時点でのデータであるため、2006年時点での市場占有率は変わっていると思われる)。

[編集] 追記型

一度だけの書き込みが可能(ファイナライズ前なら削除や追記も可能)なタイプとして以下のものがある。

[編集] DVD+R

ライトワンス型の記録型DVDフォーマットで、正式名称はplus R。DVD+Rで記録されたディスクは、一般的なDVD-VideoDVD-ROMドライブで再生が可能なはずだが、メディアID(ブックタイプ)がDVD+Rである為、実際は劣っているとも言われている。しかし、ディスクの構造がDVD-Rに比べDVD-ROMに近い為ROM化すればDVD-Rより互換性は高くなる。

記録面への仕様材料は、ライトワンスである事からもわかるようにDVD-Rと同様に有機色素系材料である。

DVD+RWアライアンス陣営ではDVDフォーラムと異なり、最初に書き換え型のみの想定でDVD+RWを策定したが、既存のDVDプレイヤーとの再生互換が当初の予想より思ったほど高くなかったため、その弱点のカバーを狙って後日に策定・投入したもの。ライトワンスである点で、DVD+RWよりは若干安価に価格が設定されている。

DVD+RはDVD+RWより後に登場した。初期のDVD+RW専用ドライブはファームウェアの更新でDVD+Rに対応できると謳っていたが、実際にはハードウェアの構造上の問題で対応できなかったため、一部のユーザーに混乱を招いた。

ソニーの「スゴ録」「PSX」、松下電器産業の「DIGA」など、DVD+Rでの記録に対応するDVDレコーダーが存在する。パソコンでもスーパーマルチドライブによりDVD-Rと全く同じように使用できる。

DVD-Rがたとえ1バイトのデータを記録する際でもダミーデータを上乗せして1.1GBにしてしまうのに対しDVD+Rではダミーデータの上乗せを行わない、高速化が容易、メディアID(ブックタイプ)がDVD-ROMと同じものに変更可能(メディアIDをROMに変えることをROM化という)であるため互換性が向上するなど、利便性という点でDVD-Rを上回っていた。その為海外では圧倒的なシェアを誇る。だが、DVDフォーラムによって策定されたわけではない、再生時に振動の影響を受けやすい、ディスク品質にシビアにならなければならない、書き込み速度がDVD-Rに追いつかれた、といった理由から日本国内ではほぼDVD-Rに完敗している。

[編集] DVD+R DL

DVD+Rを発展させたもので、片面に2層記録が可能。容量は8.5GB。DLはDouble Layerである。DVD-R DLよりも先行して一般市場に出回った。ディスクのメディアIDをROM化する事によりDVDプレーヤーでの再生互換性が一般的には高まる事が知られている。

[編集] 繰り返し記録型

削除や再フォーマットにより、繰り返し記録できるタイプとして以下のものがある。

[編集] DVD+RW

DVDフォーラムで固まったDVD-RAMを不服として日本のソニー、ヨーロッパのフィリップス、アメリカのヒューレット・パッカードの3社が提唱し、DVD-RAMの開発で松下の特許を借りなければならなかった企業が同調して組織された団体「DVD+RWアライアンス」が策定している規格。正式名称はplus RW。DVD-ROMとの互換性のある独自の書き換え可能方式を策定している。書き込み可能回数は1,000回以上。世界三大経済圏の有力電機メーカーが手を組んでいるだけに、書き換え型DVDの世界規格を握る可能性を秘めているが、日本の大手電機メーカーでDVDレコーダーにこの方式を採用しているのはソニーと日立製作所(デジタルチューナー非搭載モデル)だけである。2006年春からはパイオニア(こちらもデジタルチューナー非搭載モデル)が加わる。

高速記録が特長の一つであり、登場時は2.4倍速(-RWは1倍速)だった。2005年11月現在で+RWは8倍速(-RWは6倍速)である。また2層DVD+RWが開発中である。 メディア IDが書き換え可能であり、互換性が高まるとされる。

記録面の使用材料はDVD-RWと同じように金属材料を用いている。位置情報の記録方法がDVD-RW系と決定的に異なる。

ただし録画用メディアとしては、+RWの仕様として「1つのファイルは連続した領域のみに記録される」仕様の為、DVD上での編集により生じた空き領域は使用できない(CMカットしても、実質空き時間が増えない)という欠点があるために録画ディスクとしては敗北している。

[編集] アプリケーションフォーマットによる違い

ディスクに書き込むビデオデーター形式の違いにより以下のものが存在する。

[編集] DVD-Video

DVDに複数の映像、音声、字幕を記録するフォーマット。マルチアングルでの記録も可能。 複製防止技術としてContent Scramble System(CSS)という暗号化をすることが可能。

映像用のDVDも以前から使われていたVHSと同じようにビデオ(=映像)であることには変わりないが、VHSが一般にビデオと呼ばれるためDVDの方はそのままDVDと呼ばれる。論理フォーマットはUDF Ver.1.02

本来は市販DVDビデオソフトの製作用(読み出し専用)に策定された規格であり、解説書などにも読み出し専用・編集不可として説明されている場合が多い。DVD-Videoの登場当初は確かにそうであったが、一般家庭向けのDVDレコーダーの普及に伴い、家庭用レコーダーでの記録・追記や書き込み前の編集などは可能。(前述のように読み出し専用として定義された経緯があるので、記録前の編集には一部不便な面もあるというだけで、記録・編集いずれも可能。ただし記録後にディスクのままでの再編集は一切不可となる。)

DVDの規格上は両面2層まで可能であるが、パッケージソフトとして販売される性格から、片面2層とし裏面に絵やロゴ等(レーベル)を印刷する場合がほとんどである。なお、ディスクを返すことなく、両面自動連続再生可能なプレーヤーが存在しないため、2枚組でも両面2層でも入れ替える必要性がある点は同様なので、ユーザの利便性にとっては大差がないと言える(ちなみに、LDでは両面再生対応機種が存在した)。

DVD-Videoプレーヤーのほか、LDとのコンパチブルプレーヤー(2006年1月現在生産中)、VHSとの複合機などで再生できる。また、ディスクサイズが12cmと小型であるため、ラジカセやカーオーディオ、LCD付ポータブルプレーヤーなど様々な対応機器が存在する。PC用のドライブでも利用可能であるため、DVD-ROMドライブを搭載したPCでは、DVD-Videoの視聴が可能であることが多い。

世界をいくつかの地域に分け、リージョンコード(地域コード)を割り当てることで地域限定のリリースや、リリース日をずらすということができる。DVDプレーヤーとDVD-Videoディスクの地域コードが一致しないと、再生できない。もちろん一致してもテレビ方式があわないと再生できない。

映像はMPEG-2で記録され、音声は標準でPCMドルビーデジタル(AC-3)、オプションでDTS(デジタル・シアター・システムズ)が利用可能である。地域によって、その他の音声フォーマットにも対応する。

リージョンコードなど、詳しくはDVD-Videoの項を参照。

[編集] DVD-VR

正式には、DVD Video Recording Format。一部ではDVD-VRFとも表記されているが、いずれも同じものであり、登場時からの時間の経過と共にDVD-VRとしての記述に収束方向にある。論理フォーマットはUDF Ver.2.00 DVD-Videoフォーマット規格を元に、家庭用レコーダーで記録する為により適した規格に改良したもの。 技術的な内容は近似しているので、レコーダーの設計者が両方式間のコンバート機能を設計する際には便利ではあるが、記録されたディスクとしてはDVD-Videoフォーマットとの間に互換性があるわけではない。 詳細は、DVD-VRの項を参照。

HDD搭載のDVDレコーダーの多くは、実質的にはDVD-VRレコーダーの性格で企画開発されたものが多いため、録画物をHDD内に記録する場合は、DVD-VRの規格に応じた形式が用いられる場合が多い。[1]

[編集] DVD-Audio

DVDにオーディオデータを収めるための規格。192kHz、24ビット(2チャンネル時のみ)、96kHz、24ビットマルチチャンネルステレオに対応する。次世代(音楽)CDの候補のひとつ。論理フォーマットはUDF Ver.1.02

次世代CD規格としてはSuper Audio CDとDVD-Audioの2つの規格があるが、一般の消費者にとってはCD-DAの代替となるだけの訴求力を持った商品と見なされていないためか、余り普及の動きは見られないままである。

また、多くのDVDプレーヤがDVD-Audioに対応しておらず、レーベル会社も対応音楽ソフトをクラシックや名盤に限定をしていることから、普及そのものを考えていないのが現状といえる。 さらに、音楽のダウンロード販売による安価かつ1曲単品での購入ニーズが大きく、高音質、臨場感を求めるニーズはニッチであるともいえる。

[編集] DVD-AR

正式には、DVD Audio Recoding Format。 DVD-Audioに対するDVD-VRに相当する規格である。2006年現在は規格として存在するのみで、適応製品としては開発されていない。

[編集] DVD-SR

正式には、DVD Stream Recoding Format。論理フォーマットはUDF Ver.2.01。 デジタル放送の放送信号(ストリーム信号)をそのまま丸ごと記録する為の方式。当初はDVD-R、DVD-RW、DVD-RAMの記録型DVDへの適応を想定して策定されたものであるが、可能記録容量の関係でDVDへの適応は2006年現在は行なわれていない。(次世代光ディスクへの記録アプリケーションフォーマットやハイビジョンレコーダーに搭載のHDD録画のフォーマットに一部応用利用されている。) DVD-VRと一部共通性があるので、同一のディスクに記録して利用できるメリットもある。(次世代光ディスクの市販ソフトがDVDフォーマットの映像も同一ディスクに収録できるのはこのため。)

[編集] DVD+VR

正式には、DVD+RW Video Recording Format。 他のアプリケーションフォーマットと異なり、その名の示すようにDVD+RWアライアンス陣営が策定したDVD+RW向けのVideo Recodingフォーマット。論理フォーマットはUDF Ver.1.02。 DVD-VRがDVD-Videoとの再生互換性が全くない一方で、DVD-Videoとの再生互換性を目指して策定された規格。論理的にはDVD-ROMドライブやDVD-Videoプレーヤーでの再生可能なフォーマット。

[編集] ドライブ

ソニー製PC、VAIO VGC-V174Bに内蔵されているDVDドライブ。このドライブでは、2層であるDVD+R DLを含め、10種類の光ディスクの再生に対応している。
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ソニーPCVAIO VGC-V174Bに内蔵されているDVDドライブ。このドライブでは、2層であるDVD+R DLを含め、10種類の光ディスクの再生に対応している。

最初にDVD-ROMドライブが開発されたのは1996年である。

初期の搭載製品としては1996年11月8日に発表され、12月20日に発売された松下電器産業のWOODY CF-200DVなどである。CF-200DVが搭載したのはATAPI接続のDVD-ROM読み出し9倍速、CD-ROM読み出し6倍速のドライブだった。 同日には同様の仕様である内蔵型のLK-RV8581ATが発売された。

1999年頃からDVD-ROMドライブが搭載された機種も出て来たが、本格的な採用は2000年後半にコンボドライブが登場した頃からである。2001年からは書き込み可能型DVDドライブが登場し、読み出し専用型との世代交代が進んでいる。

2000年頃のWindows ME搭載PCではDVD-ROM未対応機種が少なくなかったが、2002年に登場したWindows XP搭載PCではDVD-ROMに未対応の機種は新製品から徐々に減っている。

2006年には次世代メディアHD-DVDBlu-ray Discとのコンボドライブと同時に搭載PCも登場し、2006年年末から2007年初頭において登場のWindows Vistaでは主な供給メディアがCDからDVDに移ったこともあり、DVDに対応しないPCは新製品のラインから完全に消えている。

[編集] ドライブの種類

大きく分けて、以下の3通りに分類される。

[編集] ROM

CD,DVDの読み出しのみ対応。最初期~2000年頃のドライブに多い。

[編集] コンボ

CD,DVDの読み出しと、CD-R,CD-RWへの書き込みに対応。2001年頃~2003年頃はこれが主流だった。今ではDVD書き込み可能型ドライブに取って代わられているが、現在も標準装備、あるいはオーダーメイドで選択できるPCもある。2006年以降はHD-DVDBlu-ray Discとの複合ドライブも数を増やしている。

[編集] 書き込み可能型

DVDの書き込みに対応。さまざまな規格が存在する(後述)。

[編集] 書き込み可能型ドライブの規格の種類

各ディスクが登場した当初は、それぞれのディスクに専用のドライブが必要であったが、現在のドライブはDVD-R/-RW規格を含めた複数対応機器がほとんどであり、DVD-R,-RW規格を使用すれば互換性の問題はほとんどない。もっとも、複数の規格に対応するドライブが普通になり、どのDVDの規格に対応するかというよりもいかに高速で書き込めるかを掲げた製品が増加したため、これらの呼称は廃れつつある。なお、現在ではほとんど全てのDVD書き込み型ドライブでCD-R,CD-RWへの書き込みも可能である。

[編集] DVD-R/-RW

DVD-RとDVD-RWに対応。初期のドライブに多い。

[編集] DVD-R/RAM

DVD-RとDVD-RAMに対応。これも初期のドライブに多い。

[編集] DVD+R/+RW

DVD+RとDVD+RWに対応。日本ではあまり見かけないが、海外では比較的多い。

[編集] DVDマルチ

DVD-R、DVD-RW、DVD-RAMの全てに対応する規格である。記録・再生に対応する規格の他、再生のみに対応した規格も策定されている。あくまでもDVDフォーラムの規格であり、DVDアライアンスの策定したDVD+R/+RWには対応していない。現在ではスーパーマルチ・ハイパーマルチに世代交代して、ほとんど見かけなくなっている。

[編集] DVDデュアル

DVD-R、DVD-RW、DVD+RW、DVD+Rの4種類に対応。DVD-RAMの採用に消極的なメーカーに多い。DVD+R DL、DVD-R DLへの記録も可能なモデルもある(一部モデルは前者のみ)。

[編集] DVDスーパーマルチ

DVD-R、DVD-RW、DVD-RAM、DVD+R、DVD+RWの5種類に対応。2004年~2005年ごろはこれが主流であったが、ハイパーマルチドライブ(後述)への世代交代が進んでいる。

[編集] DVDハイパーマルチ

DVDスーパーマルチの機能に加え、2層タイプのDVD+R DL、DVD-R DLへの記録も可能(但し一部モデルは前者のみ)。現時点での書き込み型DVDドライブとしては最終モデル。現在はこれが主流となっている。 今後、DVD+RW DL や DVD-RW DL のCPRM対応型が登場することが予想されるので、これらの機種が登場すればDVD書き込みドライブとしては本当の最終を迎え、今後は次世代型光ドライブへの世代交代を迎える運びになる。

なお「デュアル」「スーパーマルチ」「ハイパーマルチ」などの名称は正式に策定されたものではなく通称であり、メーカーによって名称が異なる場合がある。そのため、「ハイパーマルチ」の性能を持っていても「スーパーマルチ」とあらわすメーカーもある。これらの製品は「DVD±RWドライブ」等と表現されることが多い。

[編集] 利用用途

パソコン用DVD記録ドライブでは、CD-RCD-RWの記録も可能である。あくまで一般レベルの実用において問題ないレベルで可能なだけであり、CD専用ドライブの高音質・高品位な書き込み品位が実現できるわけではない。DVDドライブの普及によってCDドライブは駆逐され、プロが満足できるCDドライブは今後一切発売されないだろうと言われている。これにより音質にこだわるプロ達は機械として寿命が近づく過去の名機にすがることを余儀なくされている。しかし、2006年にプレクスターからPremium2/JPKというプロ向けのCD-R/RWドライブが発売された。実売価格が約2万円(2006年8月現在)と高価ではあるが、高品質のCDを作成するためには今のところ唯一の選択肢といえるだろう。

[編集] 容量

  • 片面一層
    • 4.7GB(12cm)
    • 1.4GB(8cm)
(※容量4.9GBの片面一層12cmDVDも存在する)
  • 片面二層
    • 8.5GB(12cm)
    • 2.6GB(8cm)
  • 両面一層
    • 9.4GB(12cm)
    • 2.8GB(8cm)
  • 両面二層
    • 17GB(12cm)
    • 5.2GB(8cm)
注:1GB=10億バイトで計算した値。パソコンなどで使用できる実際の容量は、片面一層⇒4.37GB(4483MB)、片面二層⇒7.91GB(8106MB)となる。

両面のディスクは片面に対して2倍の容量を持つが、二層のディスクは一層に対して2倍の容量を持たない(詳しくは後述)。

[編集] 二層構造

DVDは大容量の記録を目指したディスクであり、CDではレーベル面に当たる面にも記録できるよう、両面記録の規格が存在する。 しかしレーザーディスクのように、一面の読み込みが終わったときに裏返すのは手間がかかる。 そこで片面に二層構造を持たせることで、一層構造より多くの容量を確保することができ、裏返す手間も無くなる。

二層構造の場合、全反射をする層を二つ持たせると奥にある層の読み込みが出来なくなる。 それゆえ片面(両面)二層ディスクの一層目(“レイヤ0”または“L0”と呼ぶ)が薄い金属膜で出来ており、二層目(“レイヤ1”または“L1”と呼ぶ)は全反射をする構造になっている。 レイヤ0は薄膜であるから読み取り検出率が悪くなるが、記録密度を下げることで読み取り性能を向上させている。 したがって、二層ディスクは一層ディスクの2倍の容量を持たないのである。

レイヤ0は内側から外側に向かって記録・読み込みをしていく一方式であるが、レイヤ1は二方式ある。

パラレル方式 
一層目と同じく、内側から外側に向かっていく方式。
オポジット方式 
外側から内側に向かっていく方式。

これらの情報はDVDの管理情報としてレイヤ0の最も内側に記録されている。 因みにDVD+R DLではオポジット方式のみの仕様となっている。二層ディスクのDVDを再生していると、途中で読み込みレイヤを切り替えるときが来る。 DVD-Videoを再生している場合、一部の再生機ではレイヤの切り替えに時間がかかり、ビデオ再生が一時停止したような状態になることがある。


[編集] DVDの次世代規格

DVDの次世代規格として策定された、より波長の短い青色レーザ(正確には青紫色)を使用したBlu-ray Disc(以下BD)規格の機器が登場した。しかし、東芝・NECなどは青色レーザを使用する別規格(HD DVD)をDVDフォーラムに提案し、両陣営が激しい主導権争いを展開した。2005年4月になってソニーと東芝が規格統一の交渉を開始したと報じられたが、両陣営が自らの主張を曲げず交渉は決裂、2006年6月21日、東芝の常務が規格統一を断念する旨の発言をした。その結果、両陣営が独自フォーマットの対応機器を出回らせ、かつてビデオテープをめぐって勃発したベータマックスVHS戦争の再現が不可避となってしまった。結局2006年に両陣営が対応機器を発売し、次世代大容量光ディスク戦争が始まった。

有力企業のウォルト・ディズニー・カンパニーアップルコンピュータがBDを支持している。2005年秋になってHD DVD陣営のパラマウント・ピクチャーズおよびワーナー・ブラザーズもBD支持を表明した。しかしながら、コンピュータ業界大手のマイクロソフトインテルがパソコンとの親和性の高さを理由にHD DVD支持を表明するといった動きもあり、依然として激しい規格競争は続いている。

両陣営に支持を表明して様子を見たうえで、勝ち馬に乗ろうという「二股」戦略をとる動きもあるが、BD陣営からHD DVDへの参入を図る動きは見られず、次第にBD陣営が有利になりつつある。その要因としてはプレイステーション3にBDドライブが搭載され、大規模なハードウェアの普及が見込めることが挙げられる。だがかつてのVHDレーザーディスクのように、必ずしも支持企業数が多いからといって主流になるとは限らない事例もあることから、今後の推移が注目される。

インターネットコム株式会社と株式会社インフォプラントが日本国内で行った次世代 DVD規格に関する調査(2005年10月14日付)によると、次世代大容量光ディスク規格争いの行方について「Blu-ray Discが残る」という意見が「HD DVDが残る」という意見より多かった。しかし、このような規格対立については「規格競争が消費者にとって迷惑だ」「規格の差が分からない」という意見が圧倒的に多い。

  • ソニーと東芝、NECはかつてベータマックス陣営だったことは歴史の皮肉としてよく知られている。特に、東芝はVHSへの敗色が濃厚になりつつあったベータ規格に最後まで付き合った(1993年カタログから消滅)メーカーだった。
  • 一方、同じBlu-ray Disc陣営に属するソニーと松下電器は書き換え可能型DVDで激しく対立した間柄である。-RAMに松下電器の特許が多く使われていることから、それを嫌ったソニーはDVDと似て非なる+RWなるものを作り出している。特にソニーのDVDレコーダーは-RAMを2006年夏モデルまで拒絶(再生もできない)しており、松下電器も2005年までは+R/+RWをはねつけていた。+Rの記録が可能な時期もあったが、現在は+RWとともに再生のみである。


[編集] 脚注

  1. ごく一部の機種ではHDDへの記録でもDVD-Videoモードのものがある。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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