ツールソフトウェア
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ツールソフトウェア(またはツールウェア、ユーティリティソフトウェア)とは、コンピュータ上で機能する、補助的な機能を提供するソフトウェアの総称である。
[編集] 概要
これらのソフトウェアは、略してツールと呼ばれる事もあるが、補助的に様々な機能を提供する事で、コンピュータの利便性を飛躍的に拡張してくれる。
古くはコマンドの形で提供されていた物もあり、ある意味ではOSは基本的なツールソフトも含んでいるといえる。 現在、パソコンを動かしているWindowsやMac OS X・LinuxなどのOSにも、様々なツールソフトウェアが標準的に組み込まれており、好みによってフリーウェアやシェアウェア、更には市販ソフトウェアなどに置き換えて活用する人も多く、道具だけにユーザーが最も使い易い物を選ぶ事も、また自ら開発する事も可能である。
一方、ツールソフトウェアと比較してより高度な機能を統合的に提供するソフトウェアは、「アプリケーションソフトウェア」と呼ばれることが多い。
現在、マルチタスクOSが普及した関係で、ツールソフトウェアを複数起動して、相互の結果をまとめ挙げて作業効率を格段に向上させる事も可能であり、密接に関わったツールソフトウェア群はアプリケーションソフトウェアと見ることもできる。多数のツールソフトウェアを組み合わせて使用する場合、機能的な面や内部処理で競合が発生するなどしてコンピュータの安定性が損なわれる場合がまれにある。
[編集] 主なツールソフトウェア
- プレーンテキストを作成・編集できるテキストエディタ
- 画像を閲覧したり一覧表示やスライドショー表示をする画像ビュアー
- 動画ファイルやサウンドファイルを再生するメディアプレーヤー
- 時間表示やアラーム・タイマーなどの機能を提供する時計ソフトウェア
- 複数の文章を比較するコンペア
- 各種バイナリデータをチェック・編集するバイナリエディタ
- ファイルの圧縮や展開・解凍を行うアーカイバ
- ※「解凍」はLha形式のファイルを展開する場合を指す
- ファイルを別の書式・ファイルフォーマットに変換するコンバーター
- ファイル・フォルダを総合的に管理するファイル管理ソフト(ファイラー)
- ハードディスクやメモリー等、あるいはコンピュータシステム全体を管理・保守するメンテナンスツール
- ディスクユーティリティ、バックアップソフト等
- コンピュータの性能を測定するベンチマークソフト
- pingやTracerouteなどのネット診断機能を提供するネットワークツール