渋谷教育学園幕張中学校・高等学校
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渋谷教育学園幕張高等学校 | |
国公私立の別 | 私立学校 |
設置者 | 学校法人渋谷教育学園 |
創立 | 1983年(昭和58年) |
校訓 | 自調自考 |
共学・別学 | 男女共学 |
中高一貫教育 | 併設型 |
課程 | 全日制の課程 |
所在地・連絡先 | |
所在地 | 〒261-0014 |
千葉県千葉市美浜区若葉一丁目3番地 | |
電話番号 | 043-271-1221 |
FAX番号 | 043-271-7221 |
外部リンク | 公式ホームページ |
渋谷教育学園幕張中学校・高等学校(しぶやきょういくがくえん まくはりちゅうがっこう・こうとうがっこう)は千葉県千葉市美浜区の幕張新都心にある学校法人渋谷教育学園が設置する私立の中学校・高等学校。通称は渋谷幕張、渋幕など。
目次 |
[編集] 概要
首都圏有数の進学校であり、千葉県内の高校では偏差値が最も高い。2006年には東京大学に26名の合格者を出したほか、早稲田大学、慶應義塾大学の合格者数は毎年全国トップクラス。併設の中学校とともに中高一貫教育を行っている。生徒自らが調べ、考えるという意味の 「自調自考」が教育理念であり、自主性重視のリベラルな校風で知られる。ただし、近年は部活動を一部制限(強豪のサッカー部さえ)するなど、勉強以外の課外活動への締め付けを若干強化している。
1983年、学校法人渋谷教育学園の設立で高等学校が開校。同学園理事長の田村哲夫が現在まで校長を務める。ちなみに理事長の母校である、麻布中学校・高等学校が開校当初の同校の理想像であったと思われる。 自主性、国際性を重視する教育方針や、当時としては先進的で充実した教育設備・環境などが評価され、開校当初から人気を集める。3年後に開校した附属中学校ともども急激に難化し、90年代はじめには東邦大東邦、昭和秀英などと並んで「千葉御三家」と呼ばれ、県内屈指の私立進学校に成長した。以降、中学入学者の割合を段階的に引き上げ、中高一貫校の色合いを濃くしていく。 90年代後半には、入試の難易度、進学実績で他の県内私立を引き離し、最難関校の地位を確立。02年には東大合格者数ではじめて県立千葉高を上回り、県内首位となる。そのため、近年中学受験生の人気は非常に高く、2006年度入試では合格者の入学辞退者が予想外に少なく本来8クラスである学級が9クラスになってしまったほどである。
田村校長は、2005年には長男を副校長に就任させたほか、ワンマンであるとの批判も一部にはある。
しかし、渋谷幕張ほか相次ぐ学校経営の成果により、そうした批判を抑えて教育界の成功者として、その辣腕は尊敬を集めている。教員の募集・採用・任免について強力なリーダーシップ(悪く言えば独裁ともとれるが)を発揮している。特に教員養成系大学を卒業した型にはまった優秀な人材だけを集めようとせず、各界で実績のある人材を教員に迎える努力をしている。
部活動ではdance drill、サッカー、テニス、空手などが全国大会レベル。高校入試では事実上のスポーツ・芸術の推薦制度があり、合格者は毎年数名程度である。
学校周辺には、県立衛生短期大学・県立幕張総合高等学校・昭和学院秀英中学校・高等学校・放送大学・県総合教育センター・神田外語大学等の文教施設が集まり、「学園のまち」と呼ばれている。また、現在は千葉市立千葉高等学校が校舎建て替えのため、幕張に一時的に移転している。早稲田大学の幕張キャンパス設立案もあったのだが、それは実現しなかった。
2006年に周囲365mの第一グラウンドを全て人工芝に貼り替え、陸上競技用短走路5レーンを合成ゴム舗装にした。
[編集] 沿革
[編集] 教育方針
- 前述のとおり、「自調自考」の教育理念の下に教育している。端的な例としては他の進学校と比べて宿題は少なく、また学年が上がるにつれて減っていくので、生徒にはより主体的な学習が求められている。ただし、中学生のうちの長期休暇の宿題の量は比較的多い。
- 年度初めには全学年でシラバスが配られ、自学年の学習計画はもとより、全学年の学習計画も配られ、生徒が学習の流れをつかみやすいように工夫されている。
- 中1・中2はAブロック、中3・高1はBブロック、高2・高3はCブロックと3つに分けられ、各ブロックの段階に合わせた指導を行っている。
[編集] 学校行事
- 4月 - 入学式
- 5月 - 一日研修(中1、2年のみ)
- 6月 - スポーツフェスティバル
- 9月 - 槐祭
- 10月 - 研修または修学旅行
- 11月 - 合唱祭(中学のみ)
- 1月 - 中学一次入試、高校TAG入試
- 2月 - マラソン大会、中学二次入試、高校一般入試
- 3月 - 卒業式、中3ニュージーランドホームステイ
[編集] スポーツフェスティバル
スポーツフェスティバル(通称スポフェス)例年1学期中間考査の後に2日間開催される。正式名称は「槐祭体育の部」である。クラスごとに赤・白・青・黄の4組に分かれて対抗する。高校の各クラスは各々の色を基調としたクラスTシャツを製作する。 1日目は中高共に球技でABCのブロック毎に行われ、2日目は午前は中学生がフィールド競技、高校生が球技で、午後はその逆となるが、色別対抗リレーは中高合同で行われる。
- 2000年までは男子の組体操、女子のダンスが2日目に行われていたが、現在では行われていない。
- 2003年には、1日目の正午に校内の水道管が破裂、水の供給が完全にストップするという珍事が起き、午後の日程をを中止して下校させ、1日目の得点が無効となったことがある。
[編集] 槐祭
槐祭はこの学校の文化祭の名称であり、正式名称は槐祭文化の部である。例年9月の第2土曜・日曜の9:00~15:00に開催。一般公開は日曜のみの6時間で、土曜は生徒、保護者、OB、OGのみの公開である。 予算は中学には10,000円、高校その他に15,000円支給され、超過分は自己負担となる。 お化け屋敷、迷路などの娯楽系の出し物は高校のみ許され、しかも上限のクラス数が設定されている。以前は飲食の出し物もあったが、O-157問題で中断された。数年後再開したが、2004年に購買の販売物が原因である食中毒事件が起き、2006年より飲食は全く認められていない。この事件以後購買の納入業者が変更された。
[編集] 研修旅行・修学旅行
例年10月に行われる。学年によって行き先、日数が変わる。基本的に、学年が上がるほど遠いところへ行く。「自調自考」の精神にのっとり、修学旅行は基本的に「現地集合」が行われている。ただし、飛行機を使う場合は空港に集合になる。
- 中1:南房総2泊3日
- 中2:会津(2003年以前は木曽)2泊3日
- 中3:奈良3泊4日 ニュージーランドホームステイ2週間(ただしこちらは3月)
- 高1:長崎2泊3日(2004年以前は広島)
- 高2:中国(北京、西安、上海)もしくは九州5泊6日
2004年はSARSの影響により九州のみだった。現在は九州旅行は実施されていない。
[編集] マラソン大会
高校男子・女子、中学男子・女子の4部門で1周4.75kmのマラソンコースを走る。以前は高校男子は2周だったが、現在はすべて1周である。
[編集] 制服
- ブレザーは、中学校・高等学校共に紺。
- 左胸に槐(えんじゅ)の葉を形取ったエンブレムが入る。
- ズボン・スカートは、中学・高等学校共にグレーで、夏服はピンチェックが入る。女子は2002年から導入された中間服と呼ばれる濃緑でチェック柄のスカートを着用する場合が多いが、正式な場(始業式など)での着用は不可。
- 高等学校のブラウス・ワイシャツは水色。中学校のブラウス・ワイシャツはクリーム色。素材は中学の方が化繊の割合が高い。
- ネクタイ・リボンは、ブルーに赤と緑のストライプが入る。
- 靴下は制服にふさわしいものであれば自由。
- 靴も革靴以外でも可である。
- 学年色があり、赤→緑→青→赤・・・のローテーションである。
[編集] 最寄り駅
[編集] 出身著名人
- 井上怜奈(アメリカのフィギュアスケート選手)
- 皆藤愛子(フリーアナウンサー)
- 海保知里(TBSアナウンサー)
- 中澤有美子(フリーアナウンサー)
- 田中圭(俳優)
- 田中マルクス闘莉王(浦和レッドダイヤモンズ所属のサッカー選手)
- 宗像マルコス望(サッカー指導者)※サッカー部監督として活躍。
- 戸田愛子(藤原歌劇団ソプラノ歌手、現在劇団四季『オペラ座の怪人』マダム・ジリー役)
- 服部公太(サンフレッチェ広島所属のサッカー選手)
- 横田睦美(元おニャン子クラブ)
- アンドレイ・グスタボ・ドス・サントス(サッカー選手、元サンフレッチェ広島)
- アンドレ・ルイス・バラッチョ(サッカー選手、元大分トリニータほか)
- サンドロ・チャベス・デ・アシス・ロサ(サッカー選手、元ジェフユナイテッド市原ほか)
- シルバ・ジョゼ・レイナルド・フェルナンデス(サッカー選手、元湘南ベルマーレほか・サッカー指導者)
- マルセロ・アレサンドロ・ゴメス・ダ・シウバ(サッカー選手、元横浜フリューゲルス)
- リシャルドソン・マガリエンス(サッカー選手、元セレッソ大阪、現大分トリニータ育成部U-12コーチ)
- 寺地貴弘(プロテニスプレーヤー)
- 高雄恵利加(プロテニスプレーヤー、プロ転向の為中退)
- 長塚京子(元プロテニスプレーヤー、プロ転向の為中退)
- ジョズエ・ソウザ・サントス(サッカー選手、サガン鳥栖入団内定)在学中
- かわいさとみ(AV女優)1期生
[編集] 関連学校
- 渋谷教育学園
- 渋谷教育学園渋谷中学校・高等学校
- 早稲田渋谷シンガポール校高等部
- 渋谷幼稚園
- ブリティシュスク-ル・イン・トウキョウ(英国人幼・小・中学校)
- 田村学園
- 多摩大学・大学院
- 多摩大学目黒中学校・高等学校
- 多摩大学附属聖ヶ丘中学校・高等学校
- 青葉学園