守谷市
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守谷市(もりやし)は、茨城県南部に位置し、街道集落、あるいは城下町として栄え、1960年代以降はニュータウンとして発展してきた市である。(常総ニュータウン)1966年6月に首都圏近郊整備地帯の指定を受けて以後、都市再生機構(旧 都市基盤整備公団)や三井不動産による住宅開発によって人口が増加。国道294号 及び その294号線にほぼ並行する「常総ふれあい道路」沿線を中心に産業活動が活発化している。さらに、2005年8月24日に開業した首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス線により、常総地域の中核都市としての更なる発展が予想される。
目次 |
[編集] 地理
守谷市は茨城県南西部、県庁所在地である水戸市から約60km、東京都心からは約40kmに位置する。 市域の大半が常総台地に属し、海抜平均20mの平坦な台地が広がる。 市内全域で宅地開発が進んでいるが、幹線道路を離れれば、森林も多い。
[編集] 地区
合併前の1町3村の名称と区分にちなんで、市の中央部から北東部にかけてを守谷地区、南東部を高野地区、北西部を大井沢地区、南西部を大野地区と呼ぶ。城下町、あるいは銚子街道の街道集落として発展してきたため最も人口の多かったのが守谷地区である。それ以外の地区は畑や水田が目立つが、昭和後半から平成に入って以降、手狭となった守谷地区に代わって新興住宅が建設されるようになった。この傾向は常総ふれあい道路沿い、特に取手市と隣接し 新大利根橋によって柏市および野田市への交通の便が良い高野地区において顕著である。
[編集] 河川と水害
北東に小貝川、西に鬼怒川、南に利根川が流れる。かつては内陸にまで水が入り込み、入り江となっていた。このように三方を河に囲まれた地形であるだけに水害が多かった。明治時代から堤防の整備や調節池の設置が進められ、あるいは調節池内にあった家屋を移転させるなどしたことで次第に危険は減少していくが、昭和60年頃になってもなお台風の折りには堤防の決壊や道路の冠水、住宅への浸水という被害が起きている(大規模な被害がでたのは昭和57年ころまでである)。
[編集] 歴史
[編集] 名称の由来
守谷という名称の由来には以下の2つの説があるが、どちらも伝説の域を出ないものであり、確かな事は分からない。
- 日本武尊が東征の際にこの地を訪れ、鬱蒼と茂る森を見た際に驚嘆して発した「森なる哉」(もりなるかな)という言葉をから「森哉」(もりや)となったという説がある。しかし、日本武尊が守谷を訪れたという確証はない。
- また、平将門が城を築いた際に入り江(現在は消失)に守られたこの土地を「守るに易き谷」と評したことに由来するという説もある。しかし、守谷城を築城したのは将門ではなく後世の相馬氏であると思われる。尚、市内には平将門にまつわる伝説・言い伝えが数多く残されている。
[編集] 年表
- 縄文時代・弥生時代の土器が市内各所から出土しているため、古くから人の集まる場所であったことが推測される。
- 平安時代:相馬氏(下総相馬氏)が守谷城を居城として一帯を支配。
- 1538年:相馬氏が北条氏政と古河公方足利義氏と和睦し、北条氏への服従を示すため守谷城を北条氏へ明け渡す。
- 1566年:芳春院周興(ほうしゅんいんしゅうこう、足利義氏の母)が守谷城へ入城。
- 1590年(天正18年):豊臣秀吉による小田原攻めの際、相馬氏は北条方についたが、秀吉の臣である浅野長政らの勧告を受け降伏し、守谷城を開城した。徳川家康の命により、相馬氏に代わって土岐(菅沼)山城守定政(とき(すがぬま)やましろのかみさだまさ)が守谷一万石としてこれを治め、守谷は城下町として周囲の村落とは異なった発展をする。
- 1616年(元和2年):菅沼定義が高槻に転封となる。
- 1619年(元和5年):菅沼頼行(定義の子)が守谷城主となる。
- 1628年(寛永5年):頼行が出羽上山に転封となり、守谷城は事実上の廃城。城下町のみが発展を続ける。
- 1642年(寛永19年):守谷の一部が佐倉藩堀田氏の所領となり、堀田正盛の子、堀田正俊が領主となる。
- 1668年(寛文元年):酒井忠孝が領主となる。
- 1681年(天和元年):守谷最後の城主・酒井忠挙が厩橋へ転封。
- 1688年(元禄元年):関宿藩領へ編入。もはや城下町ではなくなり、にわかに衰退。
- この頃から江戸時代末期まで、現在の守谷市は関宿藩領、天領、田安領、その他旗本領に分割されていた。
- 1870年:現在の守谷市内にあった各町村が関宿藩、葛飾県所属となる。
- 1871年:廃藩置県により、守谷全域が印旛県となる。
- 1873年:千葉県所属となる。
- 1874年:茨城県所属となる。
- 1889年:市制及町村制施行により各町村合併して、旧守谷町(守谷町・小山村・赤法花村)、大井沢村(大木村・大山新田・板戸井村・立沢村)、大野村(大柏村・野木崎村)、高野村(高野村・鈴塚村・乙子村)が成立。
- 1955年 3月1日:旧守谷町・高野村・大野村・大井沢村が合併して北相馬郡守谷町となる。
- 1966年 6月:首都圏近郊整備地帯の指定を受けて大規模な宅地開発計画が実行され、これ以後首都圏のベッドタウン化が進む。
- 2002年 2月2日:市制施行。
- 2005年 8月24日:首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス線開業
[編集] 行政
[編集] 市長
ここには1955年に成立した守谷町(現在の守谷市の前身)の町長、および市長を列挙する。
- 吉田亀次郎(1955年 - 1968年、4期連続)
- 会田源一郎(1968年 - 1978年、3期連続)
- 大和田仁(1978年 - 1992年、4期連続)
- 会田真一(1992年 - 現職、市制移行にともない、2002年から市長。目下3期連続。会田源一郎元守谷町長の息子)
[編集] 財政
平成16年度は172億83万6,000円の一般会計予算が組まれており、歳入のほとんどが市税に依る。一般会計からの支出は土木事業費が最も多くを占め、ついで教育費、民生費、公債費が並ぶ。平成16年度は147億869万5,000円の特別会計予算が組まれているが、中でもつくばエクスプレス線開業に併せての守谷駅周辺一体型土地区画整理事業における支出が目立つ。平成16年の時点で市債435億円を抱え、その処理が課題となっている。
[編集] 管轄広域事務組合
- 常総地方広域市町村圏事務組合
- 市内に組合運営の常総環境センター(ごみ処理施設)・組合事務所・常総運動公園が設置されている。
[編集] 管轄消防署
- 常総広域消防(上記の広域事務組合に属する広域消防で、常総市[旧水海道市地区]・守谷市・つくばみらい市が管轄地域である。)
- 守谷消防署
- 守谷消防署南守谷出張所
[編集] 管轄警察署
- 取手警察署(隣の取手市にある警察署で管轄は取手市と利根町と当市である。)
- 守谷地区交番(守谷駅前に位置する。国道294号線沿い)
- 南守谷交番(常総ふれあい道路沿いに位置する。)
- 久保ヶ丘交番(常総ニュータウンの北守谷地区内に位置する。)
[編集] 合併
一時は隣接する取手市、谷和原村、水海道市、伊奈町との合併も取りざたされたが、守谷市単独でも十分な発展が見込めるとの判断から積極的な合併協議は行われていない。
[編集] 経済
[編集] 主な産業
江戸時代から昭和、平成に至るまで稲作および畑作の農業が盛んである。その一方で宅地開発が進むとともに幹線道路沿線でのサービス業(飲食店など)や卸売・小売業が増加し、工業団地の整備による企業誘致などによって製造業も多く見られるようになった。またかつては利根川を挟んだ対岸にある野田市同様、醤油の生産も盛んであったが、昭和50年頃までには消滅している。同じく以前は酒造も営まれていたが、醤油とほぼ同時期に消滅している。
[編集] 産業人口
- サービス業
- 製造業
- 卸売・小売業
- 建設業
- 運輸・通信業
- 金融・保険・不動産業
- 公務
- 農業
[編集] 商工業
常総ふれあい道路沿線でのサービス業(飲食店)、小売業が盛んである。
[編集] 農業
農業に従事する人口の減少に伴い、産出額も減少傾向にある(特に米の産出額が減少している)。しかし近年、野菜や果実(ビニルハウス栽培)の産出額が増加している。
[編集] 主な企業
- アサヒビール茨城工場
- 関東つくば銀行(各支店)
- ジョイフル本田守谷店
- 常陽銀行(各支店)
- 西友楽市守谷店
- 前川製作所
- 明治乳業守谷工場
- ユニー守谷店
- カスミ守谷店・松ヶ丘店
- ワンダーコーポレーション(WonderGOO守谷店・南守谷店)
[編集] 姉妹都市・提携都市
この関係により、市の公式サイトには英語版とドイツ語版が用意されている。
[編集] 地域
[編集] 方言
高齢者や古くからの集落などでは茨城弁(尻上がり調子で怒ったように聞こえるのは同じだが、県下で広く使われる「だっぺ」に加え、県南地方でよく使われる「だへ」を用いるなど、北部とはやや異なる特徴を持つ)が残る。 しかしニュータウンとして発展するにつれて他地域からの人口流入が激しくなり、茨城弁の使用頻度は減少している。 特に若年層ではほとんど使用されることはないが、語尾を上げる独特のイントネーションは時折聞かれる。
[編集] 健康・保険
- 老齢人口割合:11.12%
- 水道普及率:98.47%
- 下水普及率:91.62%
- 排水等処理率
- 生活道路舗装率
[編集] 教育関連
[編集] 小学校
- 守谷市立大井沢小学校
- 守谷市立大野小学校
- 守谷市立黒内小学校
- 守谷市立御所ヶ丘小学校
- 守谷市立郷州小学校
- 守谷市立高野小学校
- 守谷市立松ヶ丘小学校
- 守谷市立松前台小学校
- 守谷市立守谷小学校
[編集] 中学校
- 守谷市立愛宕中学校
- 守谷市立けやき台中学校
- 守谷市立御所ヶ丘中学校
- 守谷市立守谷中学校
[編集] 高等学校
[編集] 隣接する自治体
[編集] 茨城県
[編集] 千葉県
[編集] 交通
最も主要な交通手段は自家用車で、国道294号線と、これに並行して走る常総ふれあい道路が市を東西に貫いている。また、市中央を走る関東鉄道常総線と首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス線、さらに取手市の新大利根橋有料道路を経由してJR北柏駅に至るバス路線も通勤・通学の足として重要である。
[編集] 空港
- 守谷飛行場(ただし、スポーツ・レクリエーション目的)
[編集] 鉄道路線
その他、北東部のみずき野・小山地区では、取手市の戸頭駅の利用も多い。
- 首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス線(2005年8月24日開業):守谷駅、総合基地(所在地はつくばみらい市であり、基地の敷地の一部が守谷市になる)
- 中心となる駅:守谷駅
[編集] 隣接市町村への連絡:
- 取手市:関東鉄道常総線(戸頭駅、稲戸井駅、新取手駅、寺原駅、西取手駅、取手駅)
- つくばみらい市:つくばエクスプレス線(みらい平駅)、関東鉄道常総線(小絹駅)、
- 常総市:関東鉄道常総線(水海道駅、北水海道駅、中妻駅、三妻駅、南石下駅、石下駅、玉村駅)
取手駅から守谷駅まではおよそ17分、つくば駅から守谷駅までは快速で11分。
[編集] 都道府県庁への連絡
関東鉄道常総線取手駅にてJR常磐線へ乗り換え、水戸駅へ。
取手駅~水戸駅の所要時間は普通列車で1時間半前後。
[編集] 広範囲な連絡
日立・多賀への高速バスが守谷駅西口ロータリーから発着。また上野駅・東京駅への高速バスが新守谷駅入口を経由している。
[編集] バス路線
- 関東鉄道:守谷駅東口~取手駅西口、守谷駅東口~緑ヶ丘団地、守谷駅西口~新守谷駅、守谷駅西口~美園循環、(急行)守谷駅西口~岩井・猿島、パークシティ守谷~JR北柏駅、守谷市循環バス「やまゆり号」
- 関東鉄道・JRバス関東(高速バス常総ルート):新守谷駅入口~上野駅・東京駅
- 日立電鉄交通サービス(高速バス):守谷駅西口~日立駅・日立製作所日立事業所、守谷駅西口~大甕工場前~多賀国分工場前~常陸多賀駅前
[編集] 道路
- 高速道路
- 一般国道
- 都道府県道
- 主要地方道
- 茨城県道46号野田牛久線
- 茨城県道47号守谷流山線
- 茨城県道58号取手豊岡線
- 一般県道
- 茨城県道251号守谷藤代線
- 茨城県道328号谷井田稲戸井停車場線
- 主要地方道
- その他
- 常総ふれあい道路
[編集] 名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
[編集] 名所・旧跡・観光スポット
- 守谷城趾
- 成田不動明王石碑(お化け石)
[編集] 祭事・催事
- アヤメ祭(6月)
- 八坂神社祭(7月)
- 江戸時代、酒井氏によって創建された「守谷総地鎮八坂神社」の祭礼で、夜店が神社前の旧道に広がり山車が出るなど守谷で最も規模の大きな祭である。
- 明治神宮祭(11月)
- 1916年(大正5年)に創建された明治神宮の祭礼。最も盛んであったのは昭和初期。つくばエクスプレス線開業と再開発により神宮は移転するが、祭礼は続いている。
- 守谷ハーフマラソン(2月開催)
[編集] その他
- 市外局番は0297(取手市・つくばみらい市・常総市と共通)
- ご当地ナンバーである「つくばナンバー」につくばみらい市・つくば市・常総市など県南・県西地域13市町に参加しており、他のナンバー地域と違い、茨城県の新県税システムの導入時期に合わせ、2007年2月13日からの導入される。(他のナンバーは2006年10月10日に導入)
[編集] 外部リンク
- 国土地理院地形図閲覧システム
- 国土地理院 地形図閲覧システム 2万5千分1地形図名:守谷(南東)大野地区(野木崎、大柏)、守谷地区、高野地区
- 国土地理院 地形図閲覧システム 2万5千分1地形図名:守谷(北東)大井沢地区(板戸井、大木)、守谷地区
- 国土地理院 地形図閲覧システム 2万5千分1地形図名:藤代(南西)高野地区東部、守谷地区東部
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- 茨城県の自治体
-
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