オウム真理教
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オウム真理教(オウムしんりきょう)またはアーレフは日本のカルト教団(新宗教)。
構成員が松本サリン事件や坂本堤弁護士一家殺害事件、地下鉄サリン事件等のテロ事件に関与した団体。
- 2003年2月の改称後については、「アーレフ」を参照のこと
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[編集] 起源
オウム真理教は1984年に開場されたヨーガ道場「オウムの会」を改称した「オウム神仙の会」を母体に麻原彰晃(本名:松本智津夫)によって東京都渋谷区で設立された。1989年8月25日に東京都に宗教法人として認証された。
オウムはインド宗教のオーム (聖音)から取られたもので、A・U・Mはそれぞれ宇宙の「創造」「維持」「破壊」を意味し、総じて「無常」を意味するものと解釈していた。従って、オウム真理教とは「無常を土台とした真理の教え」という意味であると述べられている。
この「オウム神仙の会」宗教法人化以前に日本ではオカルトブームが起こっており、オカルト雑誌「ムー」が「日本のヨガ団体」として取材、写真付きの記事を掲載していた。この写真は座禅を組んだまま跳躍(膝を使って跳ねる)するというものだったが、これが後に同教団が言う所の「空中浮揚」の原型とされる。
[編集] 教義
- 無常
- オウム真理教は、修行による苦悩からの解放を説き、欲望・煩悩を一つずつ超越する事を解脱と呼んだ。そして、自ら日本で唯一の最終解脱者と称する松本の教説は、「無常」と「煩悩破壊」を根本とする。
- 「人は死ぬ、必ず死ぬ、絶対死ぬ、死は避けられない」という松本の言葉に象徴されるとおり、この世の中のすべてのものは無常である。したがって、すべての喜びはいつか終わりが訪れるため、煩悩的な喜びにとらわれることは必ず苦しみを生み出す。
- 逆に、自己の煩悩を超越し、無常を越えた状態が、絶対自由・絶対幸福・絶対歓喜のニルヴァーナ(煩悩破壊)である。また、そこに留まる事なく、更に全ての魂を絶対自由・絶対幸福・絶対歓喜の状態に導くことによってマハーニルヴァーナ(大完全煩悩破壊)、あるいはマハーボーディニルヴァーナ(大到達真智完全煩悩破壊)へと至る。
- ポア
- ポア(ポワ)とは「意識を高い世界へと移し替えること」と定義されていた。これは生・死とは関わりなく意識の中の煩悩的要素を弱めることと解釈できる。このポワの中で最も重要なものは死の直後、中間状態にある意識の移し替えで、これは次の生における転生先を決定することになる。
- したがって、死の際の意識の移し替えが狭義の「ポワ」となる。これが転じて、「死をもたらすこと」も「ポア」と呼ばれていた。これが「『ポア』なる言葉の下に殺戮を正当化する」と検察側が主張する根拠となっている。
- シヴァ
- オウム真理教の主宰神はシヴァ大神である。オウム真理教に於けるシヴァ大神は「最高の意識」を意味し、マハーニルヴァーナと同義として扱われる。ヒンドゥー教(インド神話)にも同名のシヴァ神があるが、これはシヴァ大神の化身に過ぎないとされる。また、麻原彰晃はこのシヴァ大神の変化身と見做された。
- 教義
- オウム真理教の教義は、原始ヨーガ、原始仏教を土台とし、パーリ仏典を土台に、チベット密教の技法を取り入れている。そして、「宗教は一つの道」として、全ての宗教はヨーガ・仏教的宇宙観の一部に含まれる、と説く。その結果、キリスト教の創造主としての神は梵天(オウム真理教では神聖天と訳す)の事である、等と説かれる。
- 従って、オウム真理教に於いては儒教・道教・キリスト教・ゾロアスター教等ありとあらゆる宗教・神秘思想を包含する「真理」を追求するという方針がとられた。結果として、キリスト教の終末論も、仏教的な「創造・維持・破壊」の繰り返しの中の一つの時代の破滅に過ぎない、として取り込まれた。
- 教義の柱
- オウム真理教の「五つの柱」として、以下の点が挙げられており、「実践宗教」であることが強調されている。
- 最終地点まで導くグル(霊的指導者)の存在
- 無常に基づく正しい教義
- その教義を実体験できる修行法
- その教義を実際に実践して修行を進めている先達の修行者の存在
- 修行を進めるためのイニシエーションの存在
[編集] 事件と関連するとされる教義
オウム真理教では修行の内容を3種類または4種類に分けて説く。小乗(ヒナヤーナ)、大乗(マハーヤーナ)、真言秘密金剛乗(タントラ・ヴァジラヤーナ)で、厳密に説かれるときはタントラヤーナとヴァジラヤーナを分ける。ここでは4つの修行体系に分けて述べる。また、以下は教団における定義であって、通常の仏教語の定義とは違う。
- ヒナヤーナ
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- ヒナヤーナとは、外界とは離れて、自己の浄化・完成を目指す道である。ヒナヤーナはすべての土台である。
- マハーヤーナ
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- マハーヤーナとは、多くの人たちが同時に高い世界を目指す道である。教団全体はマハーヤーナと規定される。ただし、ヒナヤーナ的な自己の浄化がなければ、マハーヤーナは成立しないともいう。
- タントラヤーナ
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- タントラヤーナとは、マントラを唱える等の密教的な修行を指す。ただし、左道タントラなど、現代日本では非倫理的・非道徳的とされる部分については、教団の公式見解において否定されていた。
- ヴァジラヤーナ
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- ヴァジラヤーナとは、グルと弟子との1対1の関係においてのみ成り立つ道である。グルが弟子に内在する煩悩を突きつけ、それを理解できる状況を作り出し、その煩悩を越えさせるマハームドラーなどの激しい方法が含まれる。
ヴァジラヤーナの教義の中には、「五仏の法則」と呼ばれるものがあり、「天界の法則であって人間界においてはなしえない」という注釈のもとで説かれたことがあった。これは、一般的な戒律に反する行為・言動が、完全に煩悩なく、完全に心において利他心のみであるときには認められるとするもの。真言宗の金剛経などにも見られる教えである。
具体的には、悪業を積み続ける魂を救済するために殺害すること、貪り多き魂を救済するためにその財産を奪うこと、嘘を使って真理に導き入れることなどが、天界の菩薩の修行として説かれている、という解説であった。
この教義が殺人を正当化するものと解釈されたが、現在の教団においては、この五仏の法則は封印されている。
[編集] 活動
1989年に東京都から宗教法人として認可されてから後に、静岡県富士宮市に総本部を置き、日本全国各地に支部や道場を設置。ロシアやスリランカ等海外にも支部を置いていた。信者は日本国内だけでも11,000人程度存在していたという。なお、登記上の主たる事務所は東京都江東区亀戸の新東京総本部であった。
教団の信者は在家信徒と出家修行者(サマナ)に分けられる。 在家信者は通常の生活を行ないながら、支部道場に赴いて修行したり説法会に参加する。また、休暇期には集中セミナー等も開かれる。
修行の達成度、精神性の度合いを示すものとして「ステージ」制度があり、時期にもよるが、1995年時点の出家者には、サマナ見習い、サマナ、サマナ長、師補、師(小師、愛師、愛師長補、愛師長、菩師、菩師長補、菩師長)、正悟師(正悟師、正悟師長補、正悟師長)、正大師の各ステージが存在した。師は「クンダリニー・ヨーガ」の成就者、正悟師は「マハームドラー」の成就者で仏教の阿羅漢相当、正大師は「大乗のヨーガ」の成就者と規定され、これらのステージに従って教団内での地位、役職等が定められた。青山吉伸や上祐史浩に代表されるように、オウム真理教幹部は、いわゆる偏差値の高い大学の卒業者が多かった。
[編集] 事件へ
教団は奇抜な選挙活動等、一部で注目を浴びていた。1989年11月に起きた坂本堤弁護士一家殺害事件や1994年6月に起きた松本サリン事件、1995年2月28日に起きた目黒公証人役場事務長拉致監禁致死事件等では容疑団体と目され、それ以降警察から監視されていた。
検察側の主張によれば、1995年3月に、警察の全国教団施設の一斉捜査の内部情報を入手した松本(麻原)は、警察の目を逸らす為に東京で大事件を起こす事を思い付き、地下鉄サリン事件を起こしたとされている。よって、この事件そのものは内乱ではなかったとされるが、内乱の時間稼ぎと考える事も出来る。却って教団の事件関与の確信を深めた警視庁は1995年3月22日に上九一色村の教団本部施設への強制捜査を行った。施設からはサリン等化学兵器製造設備、細菌兵器設備、散布の為の軍用ヘリ等が見付かり、オウム真理教の特異な実態が明らかになった。事件との関与が指摘された教団の幹部クラスの信者が続々と逮捕された。東京地検は松本智津夫を17件の容疑で起訴したが、その内LSD・メスカリン・覚醒剤・麻酔薬等薬物密造に関わる4件に付いては裁判の迅速化を図る為2000年10月5日起訴を取り下げている。
これら事件に関わったとされる最重要容疑者、平田信・高橋克也・菊地直子が未だ逃亡中であり警察が全力で捜査している。
1995年5月16日には、教団代表であった松本智津夫(麻原彰晃)が山梨県上九一色村で逮捕される。その後村岡達子が代表代行となったが1995年10月30日東京高裁により解散命令を受け、抗告が棄却された為宗教法人としては解散する。
1996年3月28日東京地裁が破産法に基き教団に破産宣告を行い、同年5月に確定する。1996年7月11日公共の利益を害する組織犯罪を行った危険団体として破壊活動防止法の適用を求める処分請求が公安調査庁より行われたが、同法及びその適用は憲法違反であるとする憲法学者の主張があり、また団体の活動の低下や違法な資金源の減少が確認された事等もあって、処分請求は1997年1月31日公安審査委員会により棄却されている。
2000年2月4日オウム真理教を母体として、前年に出所した上祐史浩を代表とする「宗教団体・アレフ」が設立される。アレフは更に2003年2月に「宗教団体アーレフ」と改称した。改名後、元から同じ名前で存在する企業がオウム真理教とは無関係なのに、なぜかオウム真理教と関係しているとの風評被害を浴びることになった。
近年では元信者または現アーレフ信者に対する転入届の受付け拒否や退去勧告・就入学拒否等が地方自治体による違法行為として社会問題になっている。住民票不受理裁判は全て自治体側の敗訴となっている。
オウム事件では、村井秀夫刺殺事件の真相の究明に至っていない。実行犯は特定の者の指示により決行したとして有罪確定、指示したとして起訴された者は無罪である。二つの内容対立する判決がそのままになっている。国松警察庁長官銃撃事件に至っては、自白したとされる元オウム信者の警察官が、最終的には不起訴処分となったという異例の事態となっている。
[編集] 関連年譜
一連の事件での被害者数は、死者27人・重軽傷者6000人以上。日本史上最悪の組織的犯罪であった。
- 1984年2月14日 麻原彰晃こと松本智津夫により創設される。当初はヨガのサークルであった。
- 1989年8月25日 宗教法人化。
- 1989年2月 男性信徒を殺害。
- 1989年11月4日 坂本堤弁護士一家殺害事件で一家3人を殺害。
- 1990年2月 第39回衆議院議員総選挙に集団立候補するも全員落選。これ以降、社会敵視傾向に拍車がかかる。
- 1991年9月 『朝まで生テレビ!』に出演。
- 1991年12月 『ビートたけしのTVタックル』に出演。
- 1993年 このころ、数回にわたり創価学会の池田大作名誉会長、漫画家の小林よしのり、幸福の科学の大川隆法総裁などの暗殺を計画するも失敗。
- 1993年11月 - 1994年12月にサリンプラントを建設。
- 1994年5月 滝本太郎弁護士をサリンで襲撃。
- 1994年6月~1995年3月、旧ソ連製のAK-74をモデルとした突撃銃を密造。
- 1994年6月27日 松本サリン事件。長野県松本市でサリンを噴霧し、7人を殺害。重軽傷660人。
- 1994年7月 元信徒の男性を殺害。
- 1994年12月 駐車場経営者を化学剤VXで襲撃。
- 1994年12月 会社員をVXガスで殺害。
- 1995年1月 「オウム真理教被害者の会」永岡弘行会長をVXガスで襲撃。
- 1995年2月 目黒公証人役場事務長拉致監禁致死事件で男性1人を殺害。
- 1995年3月20日 地下鉄サリン事件。東京の営団地下鉄(現・東京地下鉄)でサリンを撒き、12人を殺害、5,510人が重軽傷を負った。
- 1995年5月16日 麻原彰晃こと松本智津夫を山梨県上九一色村の教団施設で逮捕。
- 1995年 宗教法人解散命令。国会で宗教法人法改正法が成立。
- 1996年6月19日 松本智津夫に代わり、松本智津夫の長男(当時3歳)と次男(当時2歳)の二人を「教祖」とする。松本智津夫の地位は「開祖」に。
- 1997年1月31日 公安審査委員会、オウム真理教への破壊活動防止法の適用を棄却。
- 1999年 団体規制法と破産特別法が成立。
- 2000年2月1日 団体規制法に基づく公安調査庁長官の観察処分(3年間)が効力発生。
- 2000年2月4日 「宗教団体・アレフ」として再編。
- 2000年7月1日 ロシアで松本智津夫の武力奪還・対日テロを図ったオウム信者逮捕(シガチョフ事件)
- 2002年1月 上祐史浩が教団代表に就任。麻原彰晃との決別を表明。
- 2003年1月23日 団体規制法に基づく観察処分の期間更新 (2月1日から3年)決定
- 2003年2月 「宗教団体・アーレフ」と改称した。
公称信徒数
- 1985年12月 公称信徒数15人
- 1986年10月 公称信徒数35人
- 1987年2月 公称信徒数600人
- 1987年7月 公称信徒数1300人
- 1988年8月 公称信徒数3000人
- 1995年3月 公称信徒数15400人(出家1400人、在家14000人)
- 1997年7月 公称信徒数5500人(出家500人、在家5000人)
- 1997年12月 公称信徒数2200人(出家900人、在家1300人)
- 2000年 公称信徒数は1115人(教団が公安調査庁に報告した数)
- 2003年2月 公称信徒数1251人(教団が公安調査庁に報告した数)
- 2003年2月の改称後については、「アーレフ」を参照のこと
[編集] 事件が与えた影響とその後
- あまりにも前代未聞な事件だったこと、オウム報道によって犯罪報道の比重が高まったために、犯罪が特に増えているわけでもないのに治安の悪化を感じる国民が増加し厳罰化など以後の刑事政策に影響を与えた。
- 犯罪被害者の救済制度が整備されるようになった。
- 事件以後、問題がある新宗教団体に対する世間の目は、一層に厳しくなった。特に巨額の献金を要求したり、信者の離脱を許さなかったりなど、信者を抑圧しているとされる団体に対しては、情報の公開を求める動きが広がった。白装束で話題になったパナウェーブ問題への対応などにも影響を与えている。
- 「オウム特番」等連日連夜繰り広げられたオウム報道によって報道のワイドショー化が一層進んだ。特に麻原逮捕までは毎晩どこかの局で2時間程度(日によって異なるが場合によっては3~4時間の場合も)オウム関連の特番が組まれていた。その影響で1995年4月~6月クールの連続ドラマの視聴率が低下した(21時から特番を組んだ事もあり、その影響で休止となることも多かったためである)。
- 「オウム真理教を扱った番組は簡単に視聴率が取れる」として、『オウムの法則』(オームの法則と掛けたパロディとも思われる)なる用語まで登場した。それほど世間の注目度は尋常ではなかった。
- TBS『ブロードキャスター』のコーナー「お父さんのためのワイドショー講座」によると、1995年の1年間にワイドショーがオウム真理教関連の話題を報じた時間数はのべ1272時間19分5秒。2位の阪神・淡路大震災の126時間8分53秒に約10倍の差をつけての首位だった。ちなみに、この年のワイドショー全体の67.8%をオウム真理教関連の話題が占めていた。
- 事件直後より、超能力や超常現象などを扱ったテレビ番組は批判を浴び、一斉に姿を消したが、事件から数年が経った近年、そういった番組はまた増加傾向にある。
- 事件以来、「オウムを潰す為には何をやっても許される」という画一的な運動が報道機関によって続けられているとの見方をする者達も一部にいる。彼らは、事件後に成立した「組織犯罪対策法」等の中に、社会の治安維持上の必要がある場合に、個人の私権を制限したり、プライバシーを侵害する事を認めるような条項がある事を、報道機関の運動に乗せられた行き過ぎではないかと主張する。一方で、こうした法改正は決して行き過ぎではなく、治安維持の為に必要な事であるとする者達もいる。この点に関する見解の相違は、現在の国家体制や政府のありように対する信頼度の差と、オウム事件と同様の組織犯罪に対する危機感の多寡に起因すると考えられる。
- 1995年以降、警察の捜査から逃れるため、多くの信者・関係者がタイ、ラオス、カンボジア等の東南アジアに逃亡した。その中のある信者グループは、タイ王国チェンライのゲストハウス「Lek House」の親日家オーナーに接近。身分を偽ってこのゲストハウスを「アジト」として長期潜伏していたとされる。この事実をめぐり、複数のジャーナリストが取材を行っている。
- 上祐代表を中心とする「代表派」(少数派)と、麻原回帰を強める非代表派(多数派)が分裂した。代表派によれば、代表派と非代表派の会計規模は1:5とされている。
- 未だに危険な宗教団体ということで警察が捜査を行っており、更には修行中での死亡事故が絶えず、「現在行っていることが事件以前と変わっていないのではないのか?」という意見が多い。最近では、ヨーガブームに乗りオウム真理教やアレフという名前を隠して信者を勧誘し増やしているとして懸念されている。
- これらの引き起こした事件以降、邪悪なるものの代名詞として使われる事がある。例:オウム任天教(任天堂の支持者がある種の圧力団体的な行動をしていることを揶揄して)
- 事件後、オウム真理教に全く関係無い宗教団体も敬遠され、宗教全般に対する信頼が揺らいだ。教育およびマスコミで宗教をタブー視する事が「邪教に簡単に騙される人を生み、カルト宗教が蔓延する原因となっている」とする意見も出されるなど、様々な余波・意見の噴出が続いている。
- 80年代に日本国内を跋扈した『ムー』や『トワイライトゾーン』といった雑誌に見られたような若者を中心としたオカルト・ブームはかなり下火となった。また、オウム真理教的世界観にインスピレーションを与えたとされる、中沢新一の著書に見られるようなニューアカ(現代思想)ブームもまた一気に終焉した。
- フランスにも影響を与え、カルト団体対策の推進の理由のひとつとなり(他にスイスにおける集団自殺、フランス国内でのカルト被害報告の増加もある)、各省庁が連携してのカルト対策が立てられ、フランスはカルト団体対策の先進例の1つとなった。95年、99年にフランスは、国内で活動中で犯罪の多い団体のリストを作成した。当然フランスに置いてもオウムは特に危険な団体として取り扱われたが、オウムはフランスに支部を持っていなかったのでセクトのリストからは漏れている。
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 共同通信社会部『裁かれる教祖』(共同通信社)
- 河上和雄『犯罪捜査と裁判-オウム事件を追って-』(悠々社)
- 治安制度研究会『オウム真理教の実態と「無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律」の解説(立花書房)
- 東京キララ社編集部 編 西村雅史・宮口浩之監修 『オウム真理教大辞典』 (キーワード解説) ISBN 4380032094
- 麻生幾 『極秘捜査―政府・警察・自衛隊の「対オウム事件ファイル」』 ISBN 4163525408 ISBN 4167644010
- 江川紹子『「オウム真理教」追跡2200日』(文芸春秋)
- 島田裕巳 『オウム―なぜ宗教はテロリズムを生んだのか』 ISBN 4901510002
- 一橋文哉 『オウム帝国の正体』 ISBN 4104128031 ISBN 4101426236
- 森達也『A―マスコミが報道しなかったオウムの素顔』ISBN 4043625014
- 森達也・安岡卓治『A2』 ISBN 4768476821
- 渡辺脩『麻原を死刑にして、それで済むのか?―本当のことが知らされないアナタへ』ISBN 4883202879
- 下里正樹『オウムの黒い霧―オウム裁判を読み解く11のカギ』ISBN 4575285137
- 渡辺脩, 和多田進『麻原裁判の法廷から』ISBN 4891882824
[編集] 外部リンク
[編集] 公式ウェブサイト
- 宗教団体アーレフ 反上祐派(主流派)
- 宗教団体アーレフ 代表派サイト 1 上祐派(代表派)
- 宗教団体アーレフ 代表派サイト 2 上祐派(代表派)
[編集] その他
- オウム裁判対策協議会
- オープンディレクトリー: アーレフ
- オープンディレクトリー: オウム真理教
- カナリヤの詩(脱会者の集い -「カナリヤの会」公式サイト)
- オウム真理教 ~反社会的な本質とその実態~(警察庁)
- オウム真理教関係特別手配被疑者(警察庁)
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幹部 : | 麻原彰晃 | 上祐史浩 | 青山吉伸 | 井上嘉浩 | 新実智光 | 早川紀代秀 | 林郁夫 | 村井秀夫 | 村岡達子 | アーチャリー |
事件 : | 坂本堤弁護士一家殺害事件 | 松本サリン事件 | 目黒公証人役場事務長拉致監禁致死事件 | 地下鉄サリン事件 | シガチョフ事件 | TBSビデオ問題 |
関連項目 | |
団体 : | オウム真理教 | アーレフ | ケロヨンクラブ | 上祐派 |
施設 : | サティアン | マハーポーシャ | うまかろう安かろう亭 |
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